
ほとんど見えない マーク・ストランド 森邦夫・訳
¥1,980 税込
SOLD OUT
別途送料がかかります。送料を確認する
¥16,500以上のご注文で国内送料が無料になります。
港の人
四六判/上製本/カバー装/本文124頁
1,800円(本体価格・税別)
2017年6月刊
ISBN978-4-89629-334-0 C0098
◎村上春樹訳『犬の人生』(中公文庫)で知られる、アメリカの桂冠詩人マーク・ストランドの人生の最後を飾る詩集『ほとんど見えない』(2012年)、待望の翻訳。『犬の人生』の、その後の人生の謎が、この詩集で軽妙に、あるいは厳かに語られている。
◎「盲目の女たちの売春宿の銀行家」「夢の睾丸、消えた子宮」「庭の絞首台」「わかりきったことを誰も知らない」「わたしが百歳になったとき」……、非常に短い寓話、冗談と皮肉、不条理な逸話など47篇の詩作品がおさめられ、とても奇妙な世界が展開している。
◎「不思議な絵のような光景、解くのが難しい謎の提示は、作品を暗く美しいかつ思索的なものとしている」(解説より)。人生とは、生きるとは、そして誰にも訪れる死とは何か、永遠の問いに、永遠に響くような詩が輝き、わたしたちの存在を照射する。
■本書より
「両手の中に顔を埋めよ」
わたしたちは川を横切り、風は麻痺させる冷気を放ち、わたしたちはそれを従順に受け入れ、もはや与えられるもの以上を期待していなかったし、この場所になぜ来る羽目になったのか悩みもしなかったので、何事も想定通りにならないことを、気にもかけなかった。霞の中で生きているわたしたちは、それを晴らす方法は全くなく、いつそうなったか知る方法もない。沈黙する雪の思考は、それを突き刺す前に突然溶ける。わたしたちがどこにいるのかは、解明されない。行先不明の入口は増え、現在はひどく遠い、遠く深い。
(港の人商品ページより)
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
¥1,980 税込
SOLD OUT