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ここにつらなる日々|漆原悠一
¥1,540
発行 tento 著者・装丁 漆原悠一 判型 四六判変形 製本 並製本・天アンカット 100頁 1540円 印刷 株式会社シナノパブリッシングプレス ぼくにとって、デザインは生活の基盤を支える大切な仕事だが、生活の一部である。 デザインが生活のすべてではなく、自然と生活のなかに溶け込んでいるようなイメージだ。 仕事へのこだわりが生活を圧迫することのないように。(本文より) 東京の noie extentというギャラリーで初の個展をやることになった。 ふつうデザイナーの展示といえば、成果物や取り組みをデザインの意図とあわせて展示するそれがほとんどのように思うけれど、「本をつくる」ことで、仕事を含む生活そのものに向き合ってみようとおもった。 父のこと、家族のこと、学生時代のこと、友人のこと、引っ越しのこと、仕事のこと。……etc. デザインを仕事にする、忙しくも自由な日々をご覧いただけたらうれしいです。全23歳。 もくじ:表札がない/ミルクセーキ/手のひら/似顔絵/シャチホコ/ドリーム/古本屋/砂が出た/念を送る/アコーディオン/市民プール/フット帽/さよならが言えない/ねずみさん/引っ越しのまえに/ばいばい、またね/ある一日/丸坊主/ぼんやりと考える/お忙しいのにすみません/デザインの現場/場がつくられる/あとがきにかえて 漆原悠一(うるしはら・ゆういち) 1979年大阪市天王寺区生まれ。2002年京都精華大学美術学部デザイン学科卒業。2011年に東京・西荻窪の自宅にてデザイン事務所tentoを設立。その後、代官山、三鷹へ移転。現在は京都市左京区に事務所を構える。グラフィックデザインを生業としている。 (版元より)
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遠慮深いうたた寝|小川洋子
¥891
発行 河出書房新社 文庫判 304ページ ISBN:978-4-309-42166-7 ● Cコード:0195 発売日:2025.02.06 定価891円(本体810円) 作家の日常が垣間見られる、10年ぶりの文庫エッセイ集! どのエッセイも結局は 文学のない世界では生きられない ことを告白している――小川洋子 日々の出来事、思い出、創作、手芸、ミュージカル…… 温かな眼で日常を掬い取り、物語の向こう側を描く。 2012年から現在まで続く「神戸新聞」好評連載エッセイ「遠慮深いうたた寝」を中心に、約10年間に発表されたエッセイの中から厳選し、「手芸と始球式」「物語の向こう側」「読書と本と」の4章で構成する珠玉のエッセイ集。 *美しい装幀も話題! 九谷焼による陶板画・上出惠悟/デザイン・名久井直子 単行本 第55回造本装幀コンクール・日本書籍出版協会理事長賞受賞。 「本書を編むことは、文学が自分の生活、人生をどれほど大事な部分で支えているか再認識する作業でもありました。題材はさまざま異なっていても、どのエッセイも結局は文学のない世界では生きられない、ということを告白しています。実際には味わえない体験、自分とは異なる誰か、この世にはいない死者、そういうものたちへの想像力が、現実の私の救いとなってくれているのです」(「あとがき」より) 著者 小川 洋子 (オガワ ヨウコ) 1962年岡山県生まれ。早稲田大学卒業。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞、「妊娠カレンダー」で芥川賞、『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞を受賞。 (版元より)
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作家とおしゃれ
¥2,200
編集 平凡社編集部 発行 平凡社 出版年月 2024/09 ISBN 9784582747157 Cコード・NDCコード 0091 NDC 910 判型・ページ数 B6変 256ページ 定価2,200円(本体2,000円+税) 昭和の文豪のこだわりの着こなし、現代の作家が憧れた一着、漫画家のお気に入りのアイテム……特別な日の晴れ着から日々の生活を彩る普段着まで、「装う」楽しみが詰まったエッセイ、詩、漫画など46篇を収録。 【収録作品(掲載順)】 1 毎日のおしゃれ 服装語彙分類案 柳田國男 履物とガラス玉 佐多稲子 正しいアイロンのかけ方 村上春樹 新しい沓下 田中冬二 センスのよいきものの着方、えらび方 宇野千代 サザエさんの洋服/『サザエさん』より 長谷川町子 服装の合理性 石原慎太郎 働くために 宮本百合子 春着の仕度 河野多惠子 2 お気に入りの逸品 鞄 吉行淳之介 このごろ 幸田文 フィレンツェの赤い手袋 小川洋子 時計 室生犀星 『没有漫画没有人生』より「シューゲイザー」 望月ミネタロウ レインコートの美 森茉莉 帽子 江國香織 3 とっておきのよそいき すてきなお化粧品売り場 川上未映子 誓いの色を着た日 村田沙耶香 洋服オンチ 三島由紀夫 私のびろうどの靴は 林芙美子 劉生日記 大正九年 岸田劉生 旅のよそおい 檀一雄 無欲・どん欲 沢村貞子 4 こだわりの着こなし 「俺様ファッション全史」より 会田誠 わが服装哲学 森敦 「服装に就いて」より 太宰治 ピアスの穴 米原万里 買物 菊池寛 外套 江戸川乱歩 映画のなかのシャツ 宇野亞喜良 自分の色 白洲正子 5 夢に見たあのスタイル GOTHIC & LOLITA GO WORLD 嶽本野ばら 夏帽子 萩原朔太郎 夢の女の夏衣 厨川蝶子 リボン 竹久夢二 着物 芥川龍之介 るきさん 高野文子 羽織・袴 久保田万太郎 衣裳と悦楽 花柳章太郎 6 流行りをたのしむ 『青豆とうふ』より 安西水丸 洋服論 永井荷風 学生ハイカラしらべ 今和次郎 茶色い背広 吉村昭 銀座漫歩の美婦人三例 小村雪岱 好きな髷のことなど 上村松園 『かの子抄』より 岡本かの子 (版元より)
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神戸、書いてどうなるのか|安田謙一
¥968
ちくま文庫 968円(税込) Cコード:0195 刊行日: 2024/06/06 ページ数:288 ISBN:978-4-480-43966-6 JANコード:9784480439666 装画 坂本慎太郎 解説 tofubeats 神戸在住の“ロック漫筆家"安田謙一の神戸エッセイが文庫化。 独自の視点で切り取った神戸のいろいろ。 喫茶店、居酒屋など飲食店、書店、映画館、美術館のほか、神戸を題材にした本や映画、そして失われた神戸の景色。 安田 謙一(やすだ・けんいち) 1962年神戸生まれ、神戸在住の「ロック漫筆家」。ポップカルチャーを中心に様々な媒体で執筆を行うほか、CD監修、ラジオDJなど多岐にわたって活動する。著書に『ピントがボケる音』(国書刊行会)、『なんとかと なんとかがいた なんとかズ』(プレスポップ)、『ライブ漫筆』(誠光社)があり、市川誠との共著に『すべてのレコジャケはバナナにあこがれる。』(太田出版)、辻井タカヒロとの共著に『ロックンロールストーブリーグ』(音楽出版社)、『書をステディー町へレディゴー』(誠光社)がある。
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ここで唐揚げ弁当を食べないでください|小原晩
¥1,760
発行 実業之日本社 四六判、並製、1色、総176ページ 価格 本体1,600円+税 発売日 2024年11月14日 ISBN 978-4-408-53869-3 挿絵・装画 佐治みづき ブックデザイン 漆原悠一(tento) 私家版が当店でもロングセラーとなった『ここで唐揚げ弁当を食べないでください』の商業出版が決定。あらたに17編の書き下ろしが追加収録されます。 ○ 一生懸命生きれば生きるほど空回りするすべての人へ 誰もが経験したことがあるような感覚、せわしない日々からこぼれていく感情や体験を、切実に丁寧に掬いあげる彼女の文章に共感やあの頃を懐かしむ人が続出! 不安ややるせなさで固まった心をほぐしてくれる全40編。18~27歳までの東京での生活を中心に綴られたエッセイ集。 ままならないことも 不器用さも すべてひっくるめて 生活は愛おしい <著者プロフィール> 小原晩(おばら・ばん) 1996年東京生まれ。2022年、自費出版(私家版)にてエッセイ集『ここで唐揚げ弁当 を食べないでください』を刊行。2023年9月に『これが生活なのかしらん』(大和書 房)を刊行。
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休むヒント。
¥1,430
編集 群像編集部 執筆者一覧・50音順 麻布競馬場、伊沢拓司、石井ゆかり、石田夏穂、岡本 仁、角田光代、角幡唯介、くどうれいん、古賀及子、小西康陽、斉藤壮馬、酒井順子、酒寄希望、向坂くじら、佐藤良成、杉本裕孝、高橋久美子、滝口悠生、武田砂鉄、竹田ダニエル、つづ井、年森 瑛、永井玲衣、蓮實重彦、平松洋子、藤代 泉、古川日出男、星野博美、堀江 栞、益田ミリ、宮内悠介、宮田愛萌、吉田篤弘 休みなよ、って言われても。 ・休日、何もしてないのに気づいたら夕方になっている。 ・お休みなのに、つい仕事のメールをチェックしてしまう。 ・折角の休みだからと、逆に予定を詰め込み過ぎてしまう。 ・全然休めた気がしないまま、月曜の朝を迎えてしまう。 ・「休みの日って何してるの?」と聞かれるのが怖い。 ――ひとつでも当てはまってしまったあなた、必読です!! 働き方改革時代、ワークライフ「アン」バランスなあなたに贈る、休み方の処方箋(エッセイ・アンソロジー)! 覗いてみません? あの人たちの、休み方。
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私の孤独な日曜日
¥1,980
発行・編集:月と文社 B6変形判 縦182mm 横118mm 厚さ12mm 184ページ 並製 定価 1,800 円+税 CコードC0095 初版年月日 2025年5月16日 映えないからこそ、愛おしい。自分を見つめる17人の休日ひとり時間の過ごし方 休日のひとり時間、あなたは何をして過ごしますか?――世代やバックグラウンドの異なる17人による、ひとりで過ごす休日についてのエッセイ・アンソロジー。20代から50代まで、独自の視点と感性で文章を書く人たちに執筆を依頼。書き手の肩書きは、事務職、マーティング職、システムエンジニア、バリスタ、専門紙記者、大学院生、イラストレーター、書店店長、ライター、ひとり出版社経営者など。無名でありながらも、その人ならではの「孤独」の風景を持つ方々から、魅力あふれるエッセイが届きました。 誰かの「映えない」休日の裏にあるさまざまな孤独に触れることで、あなた自身の平凡な休日も、不思議と味わい深く感じられるかもしれません。 目次 休日のショッピングモールのことは大好きだけどたぶん僕とは相性が悪い…上ネズミ 渡り廊下…小黒悠 真夜中宇宙航海日誌…みすみ 脱衣…shun 何もしない。それもいい。…西谷恭兵 バーで孤独と乾杯したい…三毛田 中規模イオンで妄想する未来…澁谷玲子 僕と他人事と気分転換…中野 丁寧な暮らしはサザエさん症候群を打破できるのか…のろのろな野呂 布団のなかにいる…勝本育実 二十五時の国…青野朝 人が嫌いなわけではなくて…タムラ 出不精の言い訳…きのこやろう 社会から切り離された、いくつもの休日…鈴木豊史 さてどうしたものか…。…宇佐見明日香 日曜日の内野指定席B…伊野尾宏之 その舞台裏が愛おしい…藤川明日香 版元から 本書の書き手はいわゆる著名人ではなく、基本的には無名の人たちですが、彼らがその人ならではの孤独感と向き合って綴った文章には、とても力があると感じています。書き手は1970年代生まれから2000年生まれまでの17人。それぞれの年齢にしか書けない等身大の文章には、今の時代を切り取るような視点や描写も散りばめられています。自身の「映えない」休日も愛おしくなるような読後感を味わっていただけるとうれしいです。 (版元より)
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ワンルームワンダーランド ひとり暮らし100人の生活
¥2,200
編著=落合加依子、佐藤友理 エッセイ=100人の皆様 発行:小鳥書房 装丁・組版 佐藤友理 編集 落合加依子(小鳥書房)、佐藤友理 印刷・製本 シナノ書籍印刷株式会社 並製、B6、帯あり、240ページ ISBN978-4-908582-12-7 定価:2,000円+税 「部屋は、言葉を話すわけじゃない。でもありったけの息を吸って暮らすわたしたちを、静かに見守ったり叱ったりしているのかもしれない。 記憶も匂いもそこに残って、見慣れたはずの毎日の隙間に、あの恋やあの会話、さみしさ、まばゆさが染みついている。」 (「はじめに」より) きっと部屋にはそのひとそのものが表れる。意図した部屋でも、無防備な部屋でも。ほかの誰かと暮らす部屋ではない、ひとり暮らしの部屋ならなおさら。 そんな思いから、市井で生きる人たち100人に声をかけ、ひとり暮らしの部屋にまつわるエッセイを書いていただきました。部屋全体が写る写真と、お気に入りのものを写した写真も載せています。 私たちは、それぞれの部屋に流れる時間を想像しながら、この本を編集していました。 ひとり暮らしを始めたばかりの部屋、停滞と安堵が漂う部屋、その人の歴史が詰まった部屋、誰かの気配が残る部屋、これから先の長い時間が見えるような部屋…… それぞれの部屋の中に誰とも違う生活がある、ただそれだけのことなのに、100人分の暮らしの営みがこうして綴じられていることが、どうしてか心強く感じられます。 エッセイを書いてくださった方の中には、引っ越しをした人もいるし、今はひとりで暮らしていない人もいます。ひとり暮らしは突然始まったり終わったりする。ひとり暮らしでもそうじゃなくても、生活は形を変えながら続いていく。 だからこれは、とある時期に偶然そこにあった生活の、記録集のようなものです。 「ワンルームワンダーランド」といいながら、1Rのみならずさまざまな間取りの部屋を載せています。 小さなひとつの部屋(ワンルーム)から、限りない未来が広がっていきますように。 ■職業も住む場所もさまざまな100人の、ひとり暮らしの記録集 お笑い芸人/ 画家 / 大学生/ 喫茶店店主/ 会社員/ 学校職員/ 地方公務員/ D J/ デザイナー/ フリーター/ 編集者/ 研究員/ 詩人/ 本屋店主/ 事務職/ 書家/ 学芸員/ 文化施設職員/ 花屋/ ライター/ イラストレーター/ 映画監督/ 着付師/ NPO職員/ ラジオパーソナリティ / 縫う人/ 英語教員/ 映像作家/ ITエンジニア/ ピアノ講師/ ジビエ解体/ 料理家/ 医師/ カウンセラー/ 美容師/ 犯罪学者 ほか (版元より)
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なんでそんなこと急に言うん?|奥村真帆
¥1,320
SOLD OUT
リトルプレス 文庫判 242ページ 2024/12/1 発行 文章・装画・挿絵:奥村 真帆 デザイン:はちみつちひろ(小月デザイン) 一度しゃべりはじめると止まらない著者がいろんな記憶をあれこれ語るレトロかわいいエッセイ&短歌集です。 書き下ろしエッセイ25篇と各エピソードに関連する短歌84首を収めました。 幼い頃の思い出、好きなもの、きらいなもの、得意なこと、苦手なこと、うれしかったこと、切なかったこと、出会った人々、ままならないけれどたまに面白い気もする日常、なんでこうなったんやと自分でもよくわからない人生……。 話したくてうずうずしていたことを好き勝手に書き連ねたので、好き勝手に読んでいただけるとうれしいです。 [目次] なんでそんなこと急に言うん?(まえがき)/ミルク色の電車/渚ちゃん/しの先生/夢の国/クリスマス/沈黙のパフェ/蜃気楼のような人たち/防災センター/ダメダメ東大生/二十二年/地獄のホテルバイト/マブダチ/褒め言葉/ヒーロー/推しからのメール/宝くじ/図書館にいる人/急がなくていいですよ/真夏の少年/インタビュー/のど自慢/羽のある子ども/新札事件/深夜一時の猫/路面電車のような人だね(あとがき) [著者情報] 奥村真帆 富山県富山市出身、沖縄県那覇市在住。書いたり描いたりしています。ポプラ文庫『夜更けのおつまみ』掲載、Webメディア「アイスム」でエッセイ連載。第2回三服文学賞Yohaku賞受賞。新聞歌壇やNHK短歌などの公募で入選・掲載多数 (版元より)
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宇宙人の部屋|小指
¥1,650
発行者 都築響一 編集 ROADSIDERS 価格 税込1650円 文庫本 320P 自分たちとアルコール依存症の17年間と、 私の共依存と回復の記録。 同人誌・宇宙人の食卓+"その後"の話。 全員で嗜癖の渦中から抜け出そうと生きた記録。 ------------ わたしが恋したひと、一緒に起きて寝て人生を共にしてきたふたりは宇宙人だった。空の上にある無限の暗闇ではなくて、酒瓶の底にある淀んだ宇宙の住人だった。素面だと道端の老犬のように静かに優しいのに、一滴のアルコールで彼らは制御不能な獣に変身した。そして20代のほとんどを獣の世話に明け暮れたわたしも、酒に依存する人間に依存しながら、状況を好転させるどころか彼らの人生をよけい悪化させているだけなことに、ある日気づいてしまった。 アーティスト“小指”がいま初めて綴る、傷だらけの日々の記録。生きることに不器用な、3つの魂がひとかたまりになって坂を転げ落ちていく先に底はあるだろうか。明るい陽の差す出口は見えるだろうか。 (都築響一) (版元より)
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偶偶放浪記|小指
¥1,980
発行 白水社 出版年月日 2024/07/23 ISBN 9784560091159 判型・ページ数 A5・182ページ 定価 1,980円(本体1,800円+税) 観光地でも“映え”でもない、唯一無二の旅 人々に忘れ去られそうな場所を“たまたま”訪れる愉しみ。岸本佐知子氏、都築響一氏推薦の小指が描く「旅」にまつわる漫画+エッセイ。
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友だちになるかは迷った|垂井真+稲荷直史+ 葉山莉子(たるいなりこ)
¥2,200
リトルプレス 2024年12月8日第1刷発行 表紙デザイン:domeki 本文デザイン:宮下明子 印刷・製本:イニュニック はじめに これは日記を書くことを通して出会った三人が、日記を介して関わりあうことについて考えた本です。 異なる場所で交わることのない日々を過ごすわたしたちが、寄り添い支え合うのではなく、ただそこにいる独立した個人として日記を交わすことをテーマに制作しました。 日々感じた思いや悩み、疑問を日記というかたちで問いかけ、ときに(大胆に)じゃれあいながら往復書簡のように応答していくなかで、三人の関係はたしかに変化していきました。この本は、そうしたわたしたちが「友だちになるかは迷った」ほどの関係性に至るまでのドキュメントでもあります。 また、三人が見せあわないままに書いた、ひとり一万字ほどの日記も収録しました。時期やその内容はそれぞれにゆだねられています。 この三人が友だちになったかどうか、友情が成立しているかどうかは各自でご判断ください。 ○ 本書について 『第4回 日記祭』で出会った、お互いの日記以上のことは何も知らなかった3人による日記本です。 本書は両開き仕様で、表側からは3人の交換日記が、裏側からはそれぞれが個別に書いた1万字ほどの日記を読むことができます。 3人の交換日記は、3人で話したいテーマを出し合い、テーマごとのグーグルドキュメントのファイルを立ち上げ、好きな日に好きな項目について日記を書き込んでいくスタイルで進んでいきました。 18あるテーマは、30歳前後のわれわれに共通する世代的なトピックや悩みもあれば、ときには一人が勝手にはじめたテーマに二人が巻き込まれていたりと、縦横無尽に展開していきました。また、交換日記という共同制作を通して、それぞれが制作者として活動しているがゆえの葛藤や、日記カルチャーそのものに対する考えも垣間見えます。 「どれだけ近しくなっても分かり合えない部分があるということ。どれだけ異なっていると感じても、例えば日記を読み合うことくらいならできるかもしれないということ。」 これは、最初に企画を固めた頃に3人で決めたこの本のテーマです。「日記を読み合うことくらいならできる」と思い、はじまったこの企画はいざ進めていくと、「読み合う」という行為によって、「普段日記には書かないこと」が引きずり出されています。他者の日記に応答しよう、姿勢を示そうともがく中で、誰にも話したことのないことまでも、気がつけば書き込んでしまう。個別の日記とは異なった(けれど確かに同じ人間である)3人のやり取りが展開されているかと思います。 一人で日記を書くときは内容や文体を含め、書くことにまつわるすべて選択することができる。しかし、他者の存在を感じながら書く交換日記では、一人で書く日記よりも内面をさらけ出さざるをえません。そうしたやり取りを数ヶ月重ね、わたしたちが最終的に辿り着いたタイトルが『友だちになるかは迷った』です。 この本はそんな異なる他者と関係することについてのドキュメンタリーにもなっています。 小難しいことも書きましたが、とても愉快でおかしな本です。 そのふざけきった様子は、18のテーマから感じていただければ幸いです。 ○ 〈もくじ〉 ・どんなアイスが好きですか? ・最近脱毛をはじめました ・才能って何? ・二日酔い ・最近なに聴いてますか? ・夜風 ・映画をみた日 ・ハリーポッターみる稲荷さん ・向井秀徳 ・日記とはなにか ・労働で失った自分 ・うどんとそば ・気にしすぎている ・ポケモン ・怒りのワークショップ ・タイトルどうする? ・遠くに行きたい ・友だち ○ 著者プロフィール 垂井真 1997年1月31日生まれ。「わたしとあなたとの間に生まれる物語体験」をテーマに、出版・音楽レーベル『放課後』を主宰。これまでの著書に『世界中にわたしたちふたりだけみたいだ』、ドル萌々子さんとの共著『星がこぼれる』、北本李奈さんとの共著『じゃあねともだち』など。音楽に藤森さなさんとの共作『月がみたい』など。 葉山莉子 1993年5月27日東京生まれ。突如Tinderで日記を送る活動をはじめ、その日記をまとめた ZINE『ティンダー・レモンケーキ・エフェクト』を2022年12月に発表。同タイトルがタバブックスから 2023年10月に商業出版となる。文芸誌やWEB媒体での寄稿ほか、ZINE制作を行う。 ○ 稲荷直史(Nishino Kobayashi) 1991年11月19日生まれ。東京都出身のシンガーソングライター。2020 年から『Nishino Kobayashi』として活動を開始。10歳からインターネット上で日記を書いており、2023年12月に行われた日記屋月日主催『第4回 日記祭』への参加を機に初の日記本『マイタイムマシンワークス』を発表。100メートル走のベストタイムは11秒9。 (版元より)
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たまたま生まれさせられたあなたへ|垂井真
¥1,500
SOLD OUT
リトルプレス 発行 放課後 初版:2024年12月1日 装画:阿部りり音 装丁:domeki 印刷・製本:株式会社イニュニック この本は今年の1月31日、自分の誕生日にオンラインストアで行った企画で書いた掌編をまとめたものだ。 誕生日に本を購入くださった方へ「あなたの誕生日にまつわる掌編」を贈る、というこの企画には、22名の方が申し込んでくださり、およそ2ヶ月をかけて掌編と本を届けた。 実は掌編を書いている最中、幾らかの友人たちが「自分にも掌編を書いて欲しい」と言ってくれて、意気揚々と「もちろん!」なんて答えていたりしたのだけれど、22の掌編を書き終えた途端に書く原動力みたいなものがきれいさっぱりどこかに去ってしまって、結局書かずじまいになってしまった。 そもそも、なんでわたしはこの企画をやろうと思ったのだろう。不意にしよう、と思って、その勢いで応募の文章を書いてしまって、成り行きで22の話を書くことになったのだと思う。そう思うと、一つ一つはとても短いものだけれど、けれど、これは確かにあの時の自分じゃなければ書くことのなかったものだろうし、あの時の自分が取りかかる必要のあったなにかだったのだろう。 あえて言うまでもないことだけれど、生まれてきたことを祝われることが、誰にとっても嬉しいこととは必ずしも限らないと思う。ただ、わたしは「あなた」が生きつづけていること、それによって掌編を贈ることができたこと、あるいはこの本を手に取ってくださったという偶然を、大切に思いたいと思う。 あなたがたまたま生まれさせられたことについて、おめでとうと手放しに祝福することがわたしには出来ない。でも、その偶然に眼差しを向けていたい。掌編を書きながらずっと、そればっかりを思っていた気がする。 (本書「はじめに」より)
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わたしを空腹にしないほうがいい 改訂版|くどうれいん
¥1,000
発行 BOOKNERD 〈俳句をタイトルにしたエッセイ集〉 これは現代版『ことばの食卓』否『手塩にかけたわたしの料理』か?いいえ、彼女は"くどうれいん"。 モリオカが生んだアンファン・テリブルが書き散らしたことばと食物の記録。 はじまりはこうだ。 "わたしを空腹にしないほうがいい。もういい大人なのにお腹がすくとあからさまにむっとして怒り出したり、突然悲しくなってめそめそしたりしてしまう。昼食に訪れたお店が混んでいると友人が『まずい。鬼が来るぞ』とわたしの顔色を窺ってはらはらしているので、鬼じゃない!と叱る。ほら、もうこうしてすでに怒っている。さらに、お腹がすくとわたしのお腹は強い雷のように鳴ってしまう。しかもときどきは人の言葉のような音で。この間は『東急ハンズ』って言ったんですよ、ほんとうです、信じて” 2016年6月の初夏、そして一年後の2017年6月の心象風景。くどうれいんが綴る、食べることと生きることの記録。
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群青のハイウェイをゆけ|きくち
¥1,980
SOLD OUT
発行 hayaoki books 四六判 272ページ 価格 1,800 円+税 1,980 円(税込) ISBN978-4-910767-06-2 発売日 2025年9月10日 ときに身軽な散歩のようで、ときに切実な祈りのような、週末の旅の記録。 「うらやましい感受性と文才」「すぐれた短編小説のよう」 ブログで絶賛コメント殺到!! 謎のはてなブロガーきくち、待望の初書籍です。 2010年代から現在まで、青年期と共にあった短い旅の記録をまとめた短編集。旅行記19編とエッセイ6編を収録。装丁は吉岡秀典氏(セプテンバーカウボーイ)、装画を漫画家の森泉岳土氏が担当しています。 巻末にはカラーの写真ページも。さらに、本に登場する場所をまとめたマップ(Googleマップ)もご覧いただけます。 ▼作家 くどうれいんさん、phaさん推薦!! 「わたしがひとつの街だったなら、きくちさんのような旅人の眼差しを心待ちにすると思う」(くどうれいんさん/作家) 「やっぱり旅に出ないといけない。じっとしていると人生に飲み込まれて、何もわからなくなってしまうから」(phaさん/作家) ◯ 以下、本文より 真鶴は、駅から海まで緩やかな下り坂が続いている。小さな港があり、美味しい鮮魚が居酒屋で楽しめる。適度な間隔で家並みが続き、夜になればぽつりぽつりと街灯がともり、港も暖色の明かりがこぼれている。波止場に腰かけて酒を飲もうものなら、それはもうとても素晴らしいことのように思えるのだ。(神奈川県・真鶴町) * ソウルはしとしとと寂し気に雨が降っており、日本の梅雨に似た雨雲が一面を覆っていた。韓国人と日本人の7月の心象風景は似たようなものなのかもしれない。もしかしたら北朝鮮人もそうなのだろうか。(韓国・ソウル) * 「僕たち、いつまでこんなことできるんでしょうね」と加藤が言った。 僕は「別に一泊二日で出かけるくらい、いつでもできるでしょ」と答えた。心の中では同じように、うっすらと喪失感のようなものを感じていた。30代になると、油断をするとすぐ、失われるものへの感傷が忍びこんでくるのだ。(ベトナム・ホーチミン) * すっと家を出て、ちょっと寝てる間に盛岡に着き、焼肉・冷麺ができたのだから、海に行かなくても今年の夏はこれで十分だと思った。(岩手県・盛岡市) * 今日どこに泊まるのかも決めていない。とりあえず適当に南下を続けているわけだが、天気さえよければ、うまい弁当を食べ適当に走っていくのも悪くないものである。(福島県・浜通り) * 突然、アジフライが食べたいなと思った。しかも、その辺のアジフライということではなく、とびきり美味しいやつがいいなあと思った。そういうことがときどきある。(千葉県・木更津市) ◯ 目次 秋風の速度はどれくらい。静かで小さな真鶴の夜(神奈川県・真鶴町) 2014年、香港。雨傘が揺れる街(香港) 戦後日本の傑作カクテル”雪国”を生んだバーテンダーの酒を飲みに、酒田のバー「ケルン」へ(山形県・酒田市) 日本最北、酒田のキャバレー白ばらのママは言った「あなたがおむつをはいていた頃にはね」(山形県・酒田市) 【エッセイ】大学入学の春、初めて学んだのはケンカのコツだった 青森の霊場恐山へ。イタコに口寄せられし祖父に会う(青森県・恐山) 【エッセイ】本当の夜の真っ暗 埼玉県の“さいたま”の起源を探しに真夜中の埼玉へ(埼玉県・行田市) 天変地異をおさめるために、埼玉の隠れ名物なまずを食べに行く(埼玉県・吉川市) 【エッセイ】坂と酒の街、神楽坂で過ごしたうたかたの日々 ソウルで平壌式冷麺を食べ、北朝鮮を見にイムジン河へ行く(韓国・ソウル) 三重縦断の旅、スーパーの明かりは僕たちを照らす(三重県・須賀利町) 【エッセイ】野良トイレットペーパー売り ホーチミンへ。伊勢うどんに影響を受けたベトナム麺料理カオラウとは(ベトナム・ホーチミン) カイコー・タケシ・マティーニで夜は更けて(ベトナム・ホーチミン) 【エッセイ】じゃあね、東京 チャオプラヤ川で溺れませんように(タイ・バンコク) 雨の盛岡。一人焼肉からの冷麺で夏は終了(岩手県・盛岡市) 福島県浜通りをひたすら南へ。はらこ飯をしずかに食べる(福島県・浜通り) 千葉、奇跡のアジフライを探す旅(千葉県・木更津市、館山市) 武者小路実篤が作った社会主義っぽい村落共同体へ行く(埼玉県・毛呂山町) 青森とかいう寂しい街(青森県・青森市) 【エッセイ】恒星と惑星 結婚式前夜、香川のディスコで、クイーンとステップを(香川県・高松市) 2025年、香港の銀河のひかり(香港、深圳) 著者プロフィール きくち (キクチ) (著) 1991年生まれ。埼玉県在住の会社員。2016年よりブログ『今夜はいやほい』で、夜中にこっそり出かけたりひそひそ酒を飲んだりした遊びの記録を綴る。「ほぼ日通信WEEKLY」「SUUMOタウン」などさまざまなメディアでエッセイを執筆。X(Twitter):@zebra_stripe_ (版元より)
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集めずにはいられない|小谷実由
¥1,980
SOLD OUT
出版:ループ舎 本体:1800円+税 判型:120mm×185mm、184頁、仮フランス装 ISBN:978-4-9909782-9-7 C0095 収納は、まだギリいける。 モデル・ラジオDJ・エッセイストとして活躍する“おみゆ”の習性は「集めること」。そうして集まったTシャツ、ぬいぐるみ、猫の髭、ミンティアなど愛する物との日々を綴る、24篇のエッセイ。 写真家・島田大介による撮り下ろしの写真も多数収録。 ふと、手に届くところにあるのが大事なんだ。満足しないこの気持ちを、抱き集めた「モノ」が満たしてくれる。 それはきっと、自分を肯定してくれる"自分自身"だから。 ――ハマ・オカモト(OKAMOTO'S) 自分のことを話すときに、まず挙げてしまうのは「集めること」。どうしてものを集めちゃうんだろう。ずっと考えている。いいと思うものがあると集めずにはいられなくて、趣味というよりも習性のよう。(「はじめに」より) 著者 小谷実由(おたに・みゆ) 1991年東京生まれ。14歳からモデルとして活動を始める。自分の好きなものを発信することが誰かの日々の小さなきっかけになることを願いながら、 エッセイの執筆、ブランドとのコラボレーションなどにも取り組む。猫と純喫茶が好き。通称・おみゆ。 著書に『隙間時間』(ループ舎)がある。 J-WAVE original Podcast 番組「おみゆの好き蒐集倶楽部」ナビゲーター。 Instagram @omiyuno (版元より)
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みんな自分の夢の一つ 鴨居羊子エッセイ・アンソロジー
¥968
編集 近代ナリコ 発行 筑摩書房 定価 968円(10%税込) ISBN 978-4-480-44041-9 Cコード 0195 整理番号 か-29-3 刊行日 2025/08/06 判型 文庫判 ページ数 304頁 とにかく、私はつくりたいのである。何かを。 下着デザイナーとして美を夢み、犬猫たちのぬくもりを撫で、お気に入りの孤独に心ときめかす――言葉の一粒一粒からきらめきがほとばしる作品集。 (版元より)
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65人のこどものはなし
¥1,760
発行:光村図書出版 四六判 192ページ 定価 1,600 円+税 1,760 円(税込) ISBN978-4-8138-0676-9 初版年月日 2025年7月 あのとき、言葉にできなかった気持ち。 「こどもの自分」に会いに行く、エッセイ・アンソロジー 三浦しをん、辻村深月、村田沙耶香、町田康、朝比奈あすか、斉藤壮馬ほか、 多彩な書き手がつづる"特別な記憶"。 児童文学雑誌「飛ぶ教室」に掲載した37篇の「こども」にまつわるエッセイと、 「{こども・大人}辞典」(28名)を、ぎゅっと一冊の本に集めました。 大切な日々に帰れる、きらめく言葉が詰まっています。 【目次】 ◆わたしがこどもだったころ◆ 朝比奈あすか「まこっちゃん」 辻村深月「マムシの記憶」 天野健太郎「子どもの商売」 村田沙耶香「尾上先生コンプレックス」 大沼紀子「私が坊っちゃんだった頃」 中川正子「パカポコの話」 緒方修一「歓声の片隅で」 高山なおみ「私はブタ」 堀川理万子「雨の日の十五時二十分~十六時三十分」 真珠まりこ「子どもだった頃」 名久井直子「暇な子ども」 上條さなえ「十歳の日の私の学校」 小沢真理「北国の子供だった私の」 菱木晃子「『おしめさまのししき』です」 柴崎友香「ある光景」 せきしろ「二人の友達」 マライ・メントライン「世界が変わった日」 ◆{こども・大人}辞典①◆ 安東みきえ/いしいしんじ/石川直樹/いとうみく/岩瀬成子/岡田淳 /岡野大嗣/おくはらゆめ/如月かずさ/クサナギシンペイ /くどうれいん/小林エリカ/小森香折/斉藤倫 ◆こどもと大人のあいだで◆ 彩瀬まる「ちいさな友達」 斉藤壮馬「幻想、喫茶、列車について」 川上和人「進化生物学的よかったさがし」 寺地はるな「それはそれとして」 幅允孝「幅少年のかえりみち」 マーサ・ナカムラ「『天気を祈る』という遊び」 荻原規子「神話を読む子どもの目」 神野紗希「『海』を耕す」 大阿久佳乃「闇とキンモクセイ」 ふくだももこ「憧れ」 中沢けい「子ども時代はいつ終わるのか」 坂川栄治「小さな子ども」 ◆{こども・大人}辞典②◆ 新沢としひこ/田口ランディ/二宮由紀子/蜂飼耳/東直子 /昼田弥子/深緑野分 /町屋良平/松田奈那子/ミロコマチコ/もとしたいづみ/椰月美智子 /山下澄人/吉田篤弘 ◆子どもを見つめて◆ 飛鳥井千砂「闘いのはじまり」 山田ルイ53世「もーちゃんの横目」 那須田淳「幼稚園の卒園旅行」 斎藤真理子「成仏できない親心」 矢萩多聞「たくましき子どもたち」 こだま「欠けた箸」 町田康「親に似る」 三浦しをん 「熱烈な別れ」 (版元より)
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作家と山
¥2,200
編集 平凡社編集部 発行 平凡社 出版年月 2025/08 ISBN 9784582839876 Cコード・NDCコード 0091 NDC 910 判型・ページ数 B6変 304ページ 定価 2,200円(本体2,000円+税) 昔の文豪から当代一のベストセラー作家まで、みんな登山にハマっていた! 登山の楽しみを描いたエッセイ、詩などを収録。 ◯ 目次 なだれ 井伏鱒二 Ⅰ 日本アルプス 槍ケ岳紀行 芥川龍之介 涸沢の岩小屋のある夜のこと 大島亮吉 霊気 豊島与志雄 案内人風景 百瀬慎太郎 三俣蓮華岳への思い 辻邦生 白馬連峰──山という別世界の花 池澤夏樹 奥穂と校了 若菜晃子 南アルプス 吉田博 駒鳥の谷 野尻抱影 真夏の急登 沢野ひとし Ⅱ さまざまな山旅 雪中富士登山記 小島烏水 「山上湖へ」より 若山牧水 霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ 徳田秋声 八ガ岳に追いかえされる 梅崎春生 稜線を泳ぐ 南木佳士 十勝の朝 中谷宇吉郎 英彦山に登る 杉田久女 阿蘇外輪 小杉放庵 山小屋の一夜 畦地梅太郎 山と温泉 小林百合子 『崩れ』より 幸田文 水源へ 安岡章太郎 尾ノ沼谷 志水哲也 最高の登山 石川直樹 ウェストンの初登攀をたどる 服部文祥 Ⅲ 山へのあこがれ、山の愉しみ 筑波 岩本素白 富士山頂から東京を見る 新田次郎 漫談・火山を割く 牧野富太郎 雷鳥尾行記 田淵行男 山のコドモ 岡本かの子 低山登山は楽しい 安西水丸 クルコノシェ山地から 出久根育 コツコツ地道に 本上まなみ Ⅳ 山の哲学 山に登る 萩原朔太郎 凹面谷 串田孫一 霧とサルオガセ 北杜夫 初登山に寄す 今西錦司 山は如何に私に影響しつつあるか 田部重治 山の魅力 木暮理太郎 登山家という言葉 深田久弥 登山趣味 正宗白鳥 「登山好き」が思うこと 湊かなえ なぜ登るのか 小手鞠るい 山へ入る日・山を出る日 石川欣一 (版元より)
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心の鎧の下ろし方|三砂ちづる
¥2,090
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発行 ミシマ社 定価 1,900 円+税 判型 四六判変形並製 頁数 224 ページ 発刊 2025年06月17日 ISBN 9784911226209 Cコード 0095 装丁 漆原悠一(tento) 24年の教師生活を終え、竹富島に移住した著者。 人生の機微を深いまなざしで見つめ続ける、珠玉のエッセイ集。 闇など誰にでもある。 あなたはどこにでも行ける。 ――――― 一人ひとりのうちには、言葉が眠り、思いが秘められ、魂が息づいている。それらがよりよき形で、その人のうちに立ち現れ、周囲の人との交わりを可能にしていくために、おそらく、生まれてから身につけてきた心の鎧、ともいうべきものを少しずつ下ろしていく必要があるのではないか。――本文より ――――― 教師として、親として、人として受けとめ、受けとめられること。 それはいつでも、一瞬の勝負。 ◯ 目次 第1章 ほんとうの自由 第2章 さらば、わたしの教師生活 第3章 子どもは明日の家に住む 第4章 人間がする仕事 第5章 心の闇は誰にでもある 著者情報 著: 三砂ちづる(ミサゴチヅル) 1958年、山口県生まれ。兵庫県西宮市で育つ。沖縄八重山で女性民俗文化研究所主宰。津田塾大学名誉教授。京都薬科大学卒業。ロンドン大学PhD(疫学)。著書に『女たちが、なにか、おかしい』『自分と他人の許し方、あるいは愛し方』(ミシマ社)、『オニババ化する女たち』『頭上運搬を追って』(光文社新書)、『六〇代は、きものに誘われて』(亜紀書房)など多数。 (版元より)
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過去の学生|前田エマ
¥1,980
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発行 ミシマ社 定価 1,800 円+税 判型 四六判並製変形 頁数 168 ページ 発刊 2025年06月17日 ISBN 9784911226216 Cコード 0095 装丁 脇田あすか 装画・挿画:坂巻弓華 つまらないわるぐちは、こうやって、こうやって、こう! 小説やエッセイの書き手として、モデルとして、ラジオパーソナリティとして…多方面で活躍する気鋭の作家が、幼い頃の学校生活から30歳での韓国留学まで、「学校」をテーマに綴る初のエッセイ集。規範の中で、自分の芯をもちつつ、ゆらゆら生きるには? まっすぐ考えるために寄り道を繰り返す。 でも、その迷いがとてもよくて。 ――武田砂鉄 氏 推薦 刊行前より各種メディアにて注目の一冊。 ◯ 目次 1 学校で 九九が言えない 本当にいい子 立候補 生き物係 名前で呼ぶ 舞台から降りない 地毛届 定規で引いた線 赤いスカート 2 教室の外から 鰻 習字のこと 氷を嚙む クリスマス 太陽を消しなさい 魚屋の息子 ドッジボール 作文の季節 3 もっと遠くへ 喪服 服がうまれる オランダであう ダモンテの人々 水着 祖母の脚 4 韓国へ テスト勉強 皆勤賞 学校えらび サンタクロース 私が億劫 おそろいの日付 5 言葉の向こう側 わからないままで 高校受験 目の前に座って ◯ 著者情報 著: 前田エマ(マエダエマ) 1992年神奈川県生まれ。東京造形大学在学中にオーストリア・ウィーン芸術アカデミーへ留学。モデル、ラジオパーソナリティなど、活動は多岐にわたる。2023年、韓国・延世大学韓国語学堂に留学。著書に、小説集『動物になる日』(ちいさいミシマ社)、『アニョハセヨ韓国』(三栄)がある。 (版元より)
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●櫛セット(サイン本)予約 集めずにはいられない|小谷実由
¥2,750
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お届け 2025年8月20日ごろ 『集めずにはいられない』サイン本と、小谷実由さんがシンガポールで自ら買い付けてきた櫛(くし)1 本のセット販売です。 櫛の種類はランダムでのお届けになります。 出版:ループ舎 本体:1800円+税 判型:120mm×185mm、184頁、仮フランス装 ISBN:978-4-9909782-9-7 C0095 収納は、まだギリいける。 モデル・ラジオDJ・エッセイストとして活躍する“おみゆ”の習性は「集めること」。そうして集まったTシャツ、ぬいぐるみ、猫の髭、ミンティアなど愛する物との日々を綴る、24篇のエッセイ。 写真家・島田大介による撮り下ろしの写真も多数収録。 ふと、手に届くところにあるのが大事なんだ。満足しないこの気持ちを、抱き集めた「モノ」が満たしてくれる。 それはきっと、自分を肯定してくれる"自分自身"だから。 ――ハマ・オカモト(OKAMOTO'S) 自分のことを話すときに、まず挙げてしまうのは「集めること」。どうしてものを集めちゃうんだろう。ずっと考えている。いいと思うものがあると集めずにはいられなくて、趣味というよりも習性のよう。(「はじめに」より) 著者 小谷実由(おたに・みゆ) 1991年東京生まれ。14歳からモデルとして活動を始める。自分の好きなものを発信することが誰かの日々の小さなきっかけになることを願いながら、 エッセイの執筆、ブランドとのコラボレーションなどにも取り組む。猫と純喫茶が好き。通称・おみゆ。 著書に『隙間時間』(ループ舎)がある。 J-WAVE original Podcast 番組「おみゆの好き蒐集倶楽部」ナビゲーター。 Instagram @omiyuno (版元より)
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詩的都市 POETIC CITY
¥1,320
SOLD OUT
著者 山本麻央、髙木里美、椋本湧也、杉田真理子、水野葵以 編集・写真:中川晃太 装丁:中川晃太・福森愛 印刷製本:イニュニック 2025年5月 初版第1刷発行 B6 92ページ 表紙:OKカイゼル白195K(マットPP加工) 本文:モンテシオン 70.5Kg まちと暮らしについての6人の詩歌、散文、写真を編んだリトルプレス。 詩を通じて、ままならない他者の視点に立つことを試みる一冊。 都市を考えることは、つまるところ他者を考えることだと思っています。まちとは他者の集まりである。ままならなさとともに暮らしている私たちだから、都市も本来たくさんの矛盾をはらんだものだと思う。その矛盾を矛盾のまま受け止めたい。そのために、純度の高い「他者の言葉」である詩歌を通して、切実な他者の視点に立とうとしてみたらどうか。 (「まえがき 都市を詩的に考える」より) (版元より)
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ユーモアの鎖国 新版|石垣りん
¥990
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発行 筑摩書房 文庫版 定価 990円(10%税込) ISBN 978-4-480-44040-2 Cコード 0195 整理番号 い-7-4 刊行日 2025/06/10 ページ数 320頁 解説 牟田都子 自分の言葉で生きていく―― 14歳から銀行で働き、焼けた東京で詩を書いた。日本を代表する詩人が己の人生とくらしを鮮やかにつづった自伝的傑作エッセイ集、復刊! (版元より)