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自分のために料理を作る ――自炊からはじまる「ケア」の話| 山口祐加|星野概念(対話に参加)
¥1,870
発行 晶文社 四六判並製 360頁 定価:1,870円(本体1,700円) 978-4-7949-7378-8 C0095 〔2023年8月〕 「自分のために作る料理」が、 様々な悩みを解きほぐす。 その日々を追いかけた、 実践・料理ドキュメンタリー。 著者のもとに寄せられた「自分のために料理が作れない」人々の声。「誰かのためにだったら料理をつくれるけど、自分のためとなると面倒で、適当になってしまう」。そんな「自分のために料理ができない」と感じている世帯も年齢もばらばらな6名の参加者を、著者が3ヵ月間「自炊コーチ」! その後、精神科医の星野概念さんと共に、気持ちの変化や発見などについてインタビューすることで、「何が起こっているのか」が明らかになる――。「自分で料理して食べる」ことの実践法と、その「効用」を伝える、自炊をしながら健やかに暮らしたい人を応援する一冊。 【磯野真穂さん(文化人類学者)推薦!】 食べることは生きること。なのに、自分のための料理は億劫。それはなぜ? 料理を愛する著者が贈る、これまでにない料理本。
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なめらかな人|百瀬文
¥1,650
SOLD OUT
発行 講談社 発売日 2024年05月30日 価格 定価:1,650円(本体1,500円) ISBN 978-4-06-535532-9 判型 四六 ページ数 256ページ 初出 「群像」2022年4月号~2024年1月号、3月号、4月号。 たとえこの地球に散り散りに住むことになったとしても家族でいられるように、わたしたちは将来の約束をしない-ー群像の好評連載がついに単行本化。新進気鋭の美術家による清冽なエッセイ。 「実際のところ別に名前自体はどうでもいいとは思うが、必ずしも恋愛にもとづかない関係をときどき家族と名乗ることができたりする社会になったらいいのにな、とは心から思う。 けれど、わたしの中にある「家族」への固執は、おそらくもっと身勝手で、ままならない何かに紐づいている。自分の心と体が誰にも支配されることのない家を、安心して帰れることが約束された家を、わたしはこの手で作り直したかったのだと思う」(本文より)
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言葉の即興演奏 Hyogo 2024.09|小林楓太
¥770
リトルプレス — 街中のある一点に30分間立ち続け、音を録る。その音の中から言葉だけをすくいとって、文字に起こす。 — そんな営みによって紡がれた、街の言葉を記録したZINE。 あなたが街で言葉を発した時、その言葉はその場所にポツンと残される。しばらくして、また見知らぬ誰かがある言葉をそこに落としていく。しばらくたつと、見知らぬもの同士の言葉が連なりをつくっている。そんなふうに街では、ある場所に残された言葉が積もり、即興演奏を奏でている。 誰かの会話の断片、時には、駅アナウンス、街広告、どこからか聞こえてくる音楽。街に漂うあらゆる言葉を、一つずつすくいとり、時間の流れに沿って、波形のように文字に起こした本作。タイトルによって、その時間帯、地点は様々。そのそれぞれからは、街の発話リズムが視覚的に現れ、一つ一つの言葉からは、その時の空気感—時代、年月日、季節、曜日、時間帯、その土地っぽさ—が密かに漂ってくる。そんな、時と場の空気が閉じ込められたZINE。 <内容物> 1. 本誌 148mm×148mm / 16p / ソフトカバー ある場所で30分の間流れていた言葉を記録したもので、見開きで5分ずつとなっております。 最後のページには30分間流れていた全ての言葉が並べられており、最後のページに至るまでに辿ってきた言葉の流れが一目に立ち現れる仕様です。街全体の発話リズムを感じられるものとなっています。 2. introリーフレット なぜ、街の一点に立ち続け、言葉を抽出するようになったのか、そのきっかけを綴ったエッセイ。また、文字起こしという営みに込めた思い、そして、文字起こしの際に設けているちょっとしたルールが記されています。 3. フィールドノート ある場所に30分立ち続けている間、周囲で起こっていたことやふと気づいたことをスマホにメモした当時の記録。本誌から情景を思い描く時、解像度を高める手がかりとなるような、各地点ごとのエッセイ。 5. MAP 立っていた地点の情報を埋め込んだQRコードが添えられた、石ころのような紙。 これらの内容物がCDほどのサイズ(160mm×160mm)の封筒に納められています。 現在、約240種類にわたる、様々な地点・時間帯で行った文字起こしの記録があります。 今後も、様々な地点で録音をし、更新していきますので、お楽しみに。 ※タイトルによって、一つ一つ内容が異なります。 ※全て手作業で行っているため、製本に多少のずれが生じる場合がございます。ご了承ください。
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テント日記/「縫うこと、着ること、語ること。」日記| 長島有里枝
¥2,530
発行 白水社 出版年月日 2022/12/26 ISBN 9784560094570 判型・ページ数 4-6・204ページ 定価 2,530円(本体2,300円+税) 二人の母と共働した二つの作品――実母とともにテントを制作した日記と、パートナーの母とともにタープを制作した日記。 長年縛られ、苦しんできた母との関係に変化を生み出すために始めたテントの共同制作。母と初めて向き合い、制作過程の出来事や思いの変化を綴った。テントの制作で長島が目指したことは、家族という美しい物語を紡ぐことではない。その逆だ。長島はカメラのシャッターを切るように、母親を冷徹なまなざしで見つめる。さまざまな記憶が呼び起こされ、過去に「わたし」が摂食障害を患い、心療内科を受診していたことと母との関連も見えてくる。 母との関係にもがいてきた「わたし」も今は「母」になり、過去の母親の言動を思い返すとき、唯一の話し相手だった祖母を亡くしてから、心を病んだ母の姿が浮かび上がる。その母を受け止められなかった父、自分を責めることをやめない母、その矛先が娘に向いたときに耐えるしかなかったこと……。 家という閉ざされた空間は、その機能を逆転させ、そこで傷つく人や深刻な問題を隠す危険な場所にもなる。本書で明らかになるのは、完成したテントからは見えない、一見普通の家族の、いびつさであり、破れであり、社会の構造的な軋轢から逃れられず、葛藤しながら生きる女たちの物語である。そこに、お互いを理解しあおうとする愛があるからこそ、伝わるものがある。 「『縫うこと、着ること、語ること。』日記」は、長島が神戸に住むパートナーの母とタープを制作した日記である。「婚姻関係だけが家族の枠組みを規定するのはおかしい。状況を男にコントロールされることへの抵抗でもあった」と長島は綴る。二つの制作過程の濃密な時間を体験した読者は、家族について改めてとらえ直すことになるだろう。 【著者紹介】 長島有里枝(ながしま・ゆりえ) 1973年、東京都生まれ。93年、アート公募展「アーバナート#2」でパルコ賞を受賞し、デビュー。95年、武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。99年、カリフォルニア芸術大学MFA写真専攻修了。2001年、写真集『PASTIME PARADISE』(マドラ出版)で木村伊兵衛写真賞受賞。10年、短篇集『背中の記憶』(講談社)で三島由紀夫賞候補、講談社エッセイ賞受賞。15年、武蔵大学人文科学研究科社会学専攻博士前期課程修了。20年、写真の町東川賞国内作家賞受賞。22年、『「僕ら」の「女の子写真」から わたしたちのガーリーフォトへ』(大福書林)で日本写真協会学芸賞受賞。主な個展に「そしてひとつまみの皮肉と、愛を少々。」(東京都写真美術館、2017年)、近著に『Self-Portraits』(Dashwood Books)などがある。
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パンデミックとアート 2020-2023|椹木野衣
¥2,530
発行 左右社 定価 2,530 円(税込) 刊行日 2024年05月15日 判型/ページ数 四六判 並製 280ページ ISBN 978-4-86528-397-6 Cコード C0070 装幀/松田行正+杉本聖士 世界を一変させ、あれほどわたしたちを不安と恐怖、混乱に陥れたコロナ・パンデミック。 刻々と伝えられる感染拡大情報、政府や自治体から次々と発されるアラートや指針に右往左往した日々。 マスクをめぐる混乱、無観客で開催されたオリンピック、繰り返す感染拡大の波──。 20世紀初頭に起きた人類史上桁違いの災厄「スペイン風邪」を忘却していたことに思いを馳せ、 不可逆的に変容してゆく「日常」を見つめつつ書き継がれた美術批評家椹木野衣によるコロナ週報。 コロナ・パンデミックの恐慌が世界を襲った2020年3月から4年に渡る連載時評を書籍化。 「忘却」に抗い、遠からずまた訪れる「反復」に備えるために──。 このこと[=スペイン風邪のパンデミックがほとんど論じられてこなかったこと]は、西欧の文明がとりわけ近代以降、過去を踏まえた礎のうえに築かれ今日に至るという通念に、なにがしかの疑念をもたらす。わずか100年たらずの過去に起きたこれほどの出来事の記憶が、人類的な規模で集合的に失われていたのだとしたら、わたしたちはいったいなにを手掛かりに未来を切り開いていけばよいのだろう。新型コロナウイルスによる瞬く間のパンデミックは、途切れていたその記憶をふいに揺り戻した。もしかしたらわたしたちは、文明の進歩そのものを根幹から見直す必要があるのかもしれない。 ──欧米も「悪い場所」かもしれない 2020年5月8日、より
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声の地層 災禍と痛みを語ること|瀬尾夏美
¥2,310
発行 生きのびるブックス 2023年10月刊行 四六判並製 2888頁 定価(本体2,100円+税 ISBN978-4-910790-13-8 C0095 伝える人と耳を澄ます人をつなぐ、語り継ぎの文学 震災、パンデミック、戦争、自然災害…。多くを失い身一つになっても、集えば人は語りだす。痛みの記憶を語る人と聞く人の間に生まれた「無名の私たち」の記録。絵画多数掲載。 武田砂鉄さん、和合亮一さん、絶賛!
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メディアエコロジー 端末市民のゆくえ|桂英史
¥3,520
発行 左右社 定価 3,520 円(税込) 刊行日 2024年01月01日 判型/ページ数 四六判変形 並製 384ページ ISBN 978-4-86528-393-8 Cコード C0070 川名潤/装幀、OJIYU/装画 メディアをめぐる生態学、それこそがいま必要だ。 「便利」「簡単」が行き着いた成れの果ての現代社会、 デジタル技術のもたらす資本主義の規模と速度に、もはや人間の知覚は追いつかず、 世界は途方に暮れている──。 SNSと広告モデルが極限まで発展し、行動も欲望も表現さえも支配された日常は変えられるのか? 根源的に問い直すべきは「知る/伝える」のあり方、すなわちメディアの生態学(エコロジー)である。 F・ガタリのポスト・メディアの構想を基盤に、「端末市民」たちの現在と未来を論じる入魂の論考8篇! 「メディアのエコロジーを、技術の面から、そしてコスモポリタニズムとしての端末市民という側面から、あるいはテクノロジーを駆使して表現し続けること、そして人間と自然、人間と社会、人間と芸術を思考し続けること。そのメディア論的思考が「ポストメディアの条件」にほかならない。」(いささか長い序論より)
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パンクの系譜学|川上幸之介
¥2,860
SOLD OUT
発行 書肆侃侃房 四六判、上製、384ページ 定価:本体2,600円+税 ISBN978-4-86385-610-3 C0070 装幀 宇平剛史 パンクとは常に問い、それについて行動を起こすことだ━━。音楽だけでなく、アート、思想、運動の側面からも「パンク」の根源に迫る画期的著作。 労働者階級の若者による現状への怒りからイギリスで生まれたとされるパンク。その叫びのルーツには、アナキズムやコミュニズムといった思想、そしてダダから脈打つ前衛芸術史も刻まれていた。 奴隷制からポピュラー音楽の誕生、その後のフォーク、スキッフル、ガレージ、パンクへの道のりに、シチュアシオニト・インターナショナル、キング・モブといった運動が交差し、セックス・ピストルズ以降に現れたOi!、クラス、ポジティブ・フォース、ライオット・ガール、クィアコア、アフロパンク、アジアのパンクシーン、そして橋の下世界音楽祭へとつながっていく。 パンクの抵抗の系譜を辿りつつ、正史の陰に隠れた歴史に光をあてる画期的著作。Punk!展、ゲリラ・ガールズ展ほか、話題の展示のキュレーションを行う研究者による初単著。松村圭一郎さん、毛利嘉孝さん推薦! 「支配と抑圧という概念が存続する限り、「パンクス・ノット・デッド」は常に例証され続けるだろう」 (「おわりに」より) 【目次】 はじめに 第1部 パンクの思想とその文脈 第1章 アートスクール 第2章 共産主義(コミュニズム) 第3章 アナキズム 第2部 パンクの音楽における系譜 第4章 アフリカ系アメリカ人の歴史 第5章 フォーク 第6章 スキッフル 第7章 ガレージ 第8章 パンク 第3部 パンクのアートにおける系譜 第9章 DADA(ダダ) 第10章 レトリスム 第11章 シチュアシオニスト・インターナショナル 第12章 キング・モブ 第4部 セックス・ピストルズ以降 第13章 Oi! 第14章 アナーコ・パンク 第15章 ハードコア・パンク 第16章 ライオット・ガール 第17章 パンクと人種 第18章 パンクとクィア 第5部 アジアのパンクシーン 第19章 インドネシアのパンクシーン 第20章 ミャンマーのパンクシーン 第21章 日本のパンクシーン おわりに 【著者プロフィール】 川上幸之介(かわかみ・こうのすけ) 1979年、山梨県生まれ。専門は現代美術/ポピュラー音楽。ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズMAファインアート修了。現在、倉敷芸術科学大学准教授。キュレーションに「Bedtime for Democracy」展、「Punk! The Revolution of Everyday Life」展、「ゲリラ・ガールズ展 『F』ワードの再解釈:フェミニズム!」など。
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韓国映画から見る、激動の韓国近現代史|崔盛旭
¥2,420
発行 書肆侃侃房 四六判、並製、368ページ 定価:本体2,200円+税 ISBN978-4-86385-624-0 C0074 デザイン 戸塚泰雄(nu) 植民地支配、南北分断と朝鮮戦争、長きにわたる軍事独裁、そして国民の手で勝ち取った民主化……。「3・1独立運動」「済州島4・3事件」「光州事件」「6月抗争」など激動そのものだった韓国の近現代史とそのなかで形作られてきた「儒教的家父長社会」。近年ますます存在感を高めている「韓国映画」を題材に、そこから透けて見える歴史や社会問題を解説。韓国という国のダイナミズムをより深く、より立体的に理解するための一冊である。 『パラサイト 半地下の家族』『タクシー運転手~約束は海を越えて~』『KCIA 南山の部長たち』『1987、ある闘いの真実』『ベイビー・ブローカー』『ミナリ』『はちどり』『息もできない』『キングメーカー 大統領を作った男』『高地戦』『金子文子と朴烈』『グエムル-漢江の怪物-』『焼肉ドラゴン』『私の少女』……韓国映画44本から激動の歴史を読み解く。 韓国映画はなぜ、悔恨と希望を同時に語るのか。 人間の奥底にひそむ心優しさに訴えかけるのか。 本書は現代の韓国映画を造り上げてきた、 人間の強さをめぐるエッセイである。 浅い水の戯れは愉しく美しい。 深い淵を覗きこむ者は、隠された物語を知る。 歴史という名の知恵のことだ。 ――四方田犬彦(映画誌・比較文学研究家) 【目次】 はじめに 凡例 第1章 韓国と日本・アメリカ・北朝鮮 韓国と日本 ❶『ロスト・メモリーズ』歴史「改変」映画は新たな解釈の可能性を提示できるか ❷『密偵』英雄か、逆賊か 歴史の曖昧さゆえに成し得た物語 ❸『金子文子と朴烈』〝反日〟映画が再発見した、ある日本人女性の強烈な生 ❹『マルモイ ことばあつめ』言葉が奪われた時代に、言葉を守り抜いた人々 ❺『哭声/コクソン』韓国社会における、よそ者/日常としての日本 韓国とアメリカ・北朝鮮 ❻『スウィング・キッズ』戦争とミュージカルのコントラストが叫ぶ「イデオロギーなんてくそったれ!」 ❼『高地戦』人間に優先されるイデオロギーはない 無意味な攻防戦に散った若い命 ➑ 『グエムル-漢江の怪物-』少女はなぜ死ななければならなかったのか? 〝反米〟に透けて見える映画の真のメッセージ ❾ 『白頭山大噴火』殺し合う南北/抱きしめ合う南北、映画に見る南北関係の変遷 ❿ 『レッド・ファミリー』北朝鮮スパイの歴史と映画が描く韓国の欲望 コリアン・ディアスポラ ⓫ 『チスル』韓国現代史最大のタブー「済州島4・3事件」への鎮魂歌 ⓬『焼肉ドラゴン』彼らが日本(ここ)にいる理由 家族史に見る「在日」の終わらないディアスポラ ⓭『ミナリ』アメリカは「夢」か「逃避」か? さまよう韓国人たち ⓮『ミッドナイト・ランナー』民族の再会から他者の排除へ 韓国映画は朝鮮族をどう描いたか コラム監督論①チャン・リュル あらゆる境界を越えて東アジアを周遊する 第2章 軍事独裁から見る韓国現代史 朴正煕政権 ⓯『国際市場で逢いましょう』それでも「あの時代は良かった」? 独裁時代と父親たちに贈るノスタルジア ⓰『7番房の奇跡』法は公正なのか? 独裁時代の暗黒司法史と死刑執行停止のいま ⓱『KCIA 南山の部長たち』正義心か、ジェラシーか 独裁者を撃ち抜く弾丸が意味するもの 全斗煥政権 ⓲『タクシー運転手~約束は海を越えて~』韓国現代史上最悪の虐殺「光州事件」の真相に挑んだ劇映画 ⓳ 『弁護人』 仕立てられた「アカ」のために闘った人権弁護士 盧武鉉大統領前史 ⓴ 『1987、ある闘いの真実』二人の大学生の死が導いた独裁の終焉と民主化への一歩 コラム監督論②イ・チャンドン 作品に見る光州事件と1980年代韓国現代史 第3章 韓国を分断するものたち 格差 ㉑『パラサイト 半地下の家族』韓国社会の格差を浮き彫りにする三つのキーワードから見えてくるもの ㉒ 『国家が破産する日』政経癒着の帰結としての「IMF通貨危機」、それがもたらした分断社会 ㉓『バーニング 劇場版』「村上春樹ブーム」と「喪失」の90年代韓国を、現代の若者像に翻訳する 儒教的男性社会 ㉔『はちどり』 少女の眼差しが晒す韓国儒教社会と暴力の連鎖 ㉕『82年生まれ、キム・ジヨン』 抑圧に押し潰された女性たちが、自らの声を取り戻すまで ㉖ 『息もできない』底辺に生きる男が「悪口」の果てに求めた「家族のメロドラマ」 ㉗『お嬢さん』男もヒエラルキーも乗り越えて 《帝国》と《植民地》の女性、勝利の連帯へ ㉘『ハハハ』〝あるべき男性像〟を笑い飛ばしてくれる、大いなる人間賛歌 マイノリティ ㉙ 『ファイター、北からの挑戦者』現在進行形のディアスポラ「脱北者」の少女が拳で立ち向かう韓国 ㉚『バッカス・レディ』歴史の影に取り残された女性による、男性への復讐譚 ㉛ 『私の少女』儒教・異性愛・ホモソーシャルな韓国社会にLGBTQの未来はあるか ㉜『トガニ 幼き瞳の告発』国民の怒りを呼び起こし、社会を変えた一本の映画 コラム監督論③女性監督の系譜 映画『オマージュ』が復元する女性(映画)史 第4章 韓国の〝今〟を考える 政治とメディア ㉝『キングメーカー 大統領を作った男』選挙の負のレガシーを作った男たち 「カルラチギ」の起源をたどる ㉞ 『アシュラ』大統領選を前に《逆走行》した一本の映画から、政経癒着の歴史を紐解く ㉟ 『共犯者たち』権力とメディアの関係性を皮肉に暴くドキュメンタリー 社会問題 ㊱『冬の小鳥』踏みにじられた人権 韓国養子縁組問題の背景を探る ㊲『ベイビー・ブローカー』韓国で映画を撮った日本人監督たち 浮かび上がる韓国 ㊳『殺人の追憶』連続殺人と軍事独裁という絶妙なメタファー ㊴『サムジンカンパニー1995』「英語」を武器に下剋上を目論む高卒女性たちの反乱 ㊵『整形水』「美」は誰の欲望か? 外見至上主義と整形大国の関係性 ㊶『明日へ』勝ち取る喜びをもとめて デモ大国・韓国における闘うことの意味 ㊷ 『サバハ』新興宗教が乱立する韓国社会 エセにすがる人々の宗教的心性 ㊸『君の誕生日』セウォル号事件 遺族の悲しみに「寄り添う」ということ ㊹ 『D.P.-脱走兵追跡官-』韓国兵役物語 若者たちの絶望と軍隊をめぐる諸問題 コラム監督論④キム・ギヨン 〝怪物〟監督の全盛期に見る韓国社会の深層 おわりに 韓国近現代史年表 韓国歴代大統領詳細 索引 i 初出一覧 ii 主な参考文献・検索サイト v 【著者プロフィール】 崔盛旭(チェ・ソンウク) 1969年韓国生まれ。映画研究者。明治学院大学大学院で芸術学(映画専攻)博士号取得。明治学院大学、東京工業大学、名古屋大学、武蔵大学、フェリス女学院大学で非常勤講師として、韓国を含む東アジア映画、韓国近現代史、韓国語などを教えている。著書に『今井正 戦時と戦後のあいだ』(クレイン)、共著に『韓国映画で学ぶ韓国社会と歴史』(キネマ旬報社)、『日本映画は生きている 第4巻 スクリーンのなかの他者』(岩波書店)、『韓国女性映画 わたしたちの物語』(河出書房新社)など。日韓の映画を中心に映画の魅力を、文化や社会的背景を交えながら伝える仕事に取り組んでいる。
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九月はもっとも残酷な月|森達也
¥1,980
発行 ミツイパブリッシング 判型: 四六判 価格: 1,800円+税 ISBN: 978-4-907364-36-6 発売予定日: 2024年8月26日 映画「福田村事件」監督の最新時評集。関東大震災後に起きた朝鮮人虐殺を見つめ、ウクライナやガザに煩悶する。「〈僕〉や〈私〉の一人称が、〈我々〉〈国家〉などの大きな主語に置き換わるとき、人や優しいままで限りなく残虐になれる」と著者は言う。映画公開前後の日々から独自の映像創作論、初めて福田村事件をとりあげた伝説のエッセー「ただこの事実を直視しよう」も収録。その他、入管法やイスラエル・パレスチナ問題、東アジア反日武装戦線など、時事ニュースの奥に潜む社会の核心に食らいつく。 著者プロフィール 森 達也 (モリ タツヤ) (著/文) 1956年広島県生まれ。映画監督・作家。98年、ドキュメンタリー映画『A』を公開。2001年、続編『A2』で山形国際ドキュメンタリー映画祭特別賞・市民賞。2023年、劇映画『福田村事件』で釜山国際映画祭ニューカレンツ賞を受賞。著書に『放送禁止歌』『死刑』『A3』(講談社ノンフィクション賞)、『いのちの食べかた』『フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ』『ぼくらの時代の罪と罰』『千代田区一番一号のラビリンス』『虐殺のスイッチ』他多数。
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共感と距離感の練習|小沼理
¥1,760
発行 柏書房 定価 1,760円(本体 1,600円) 刊行 2024/05/23 ISBN 9784760155644 判型 四六判 ページ数 208 「わかるかも」が口癖のあなたへ。 初めて物語の中に私に似た人を見つけた日のこと、東京とソウルで参加したプライドパレードのこと、日本の同性婚訴訟やパートナーシップ制度のこと、同じ時代を生きている/生きていたクィアのこと―― 誰かの痛みや怒りや悲しみが、まるで自分のことのように思えることがある。乳化した水と油のように混ざり合ってしまう。だけどあなたはあなたでしかなく、私は私でしかない。他者同士である私たちが、重なったりずれたりしながらともにあるための、「共感」と「距離感」。その可能性と難しさについて。 「わかる」なんて簡単に言えない、「わからない」とも言いたくない。ゲイとして、シスジェンダーの男性として、著者が日常の中で直面したエピソードを描きます。 “共感も距離感もうまく使いこなせない。だからこそこだわってしまうのだろう。なんとか組み合わせて、練習しながら上手になっていきたい。混ざり合った世界と分離した世界を同時に生きるように。言葉にならないものと言葉を重ねて一つにするように。” ――「はじめに」より 自分と他者、規範と逸脱、個人的なことと社会的なこと……様々なものごとのあわいにとどまり、揺れながら考えるエッセイ集。 【著者略歴】 小沼理〈おぬま・おさむ〉 1992年、富山県出身、東京都在住のライター・編集者。著書に『1日が長いと感じられる日が、時々でもあるといい』(タバブックス)。本書がはじめてのエッセイ集となる。
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他者といる技法 ─コミュニケーションの社会学|奥村隆
¥1,430
ちくま学芸文庫 1,430円(税込) Cコード:0130 刊行日: 2024/02/08 判型:文庫判 ページ数:336 ISBN:978-4-480-51222-2 JANコード:9784480512222 解説 三木那由他 わたしたちが日々意識せずにおこなう「他者といる技法」。そのすばらしさや正しさだけでなく、苦しみや悪も含めて、できるかぎり透明に描くにはどうしたらよいか―。思いやりとかげぐち、親と子のコミュニケーション、「外国人」の語られ方、マナーを守ることといった様々な技法から浮かび上がるのは、“承認と葛藤の体系としての社会”と“私”との間の、複雑な相互関係だ。ときに危険で不気味な存在にもなる他者とともにいる、そうした社会と私自身を問いつづけるための、数々の道具を提供する書。 目次 序章 問いを始める地点への問い―ふたつの「社会学」 第1章 思いやりとかげぐちの体系としての社会―存在証明の形式社会学 第2章 「私」を破壊する「私」―R・D・レインをめぐる補論 第3章 外国人は「どのような人」なのか―異質性に対処する技法 第4章 リスペクタビリティの病―中間階級・きちんとすること・他者 第5章 非難の語彙、あるいは市民社会の境界―自己啓発セミナーにかんする雑誌記事の分析 第6章 理解の過少・理解の過剰―他者といる技法のために 著者について 奥村 隆(おくむら・たかし):1961年徳島県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。東京大学文学部助手、千葉大学文学部講師・助教授、立教大学社会学部教授を経て、関西学院大学社会学部教授。著書に『社会学の歴史』1・2(有斐閣)、『慈悲のポリティクス』(岩波書店)、『反コミュニケーション』(弘文堂)、『エリアス・暴力への問い』(勁草書房)など、編著に『戦後日本の社会意識論』(有斐閣)などがある。
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恋愛の哲学|戸谷洋志
¥1,760
SOLD OUT
発行 晶文社 四六判並製 236頁 定価:1,760円(本体1,600円) 978-4-7949-7411-2 C0095 〔2024年2月〕 狂うのが、愛。 憎むのが、恋。 哲学は「恋愛」を語ることから始まった。 クズへの愛はなぜ成立するのか? なぜ私は愛されたいのか? 永遠の愛はどこまで続くのか? ――すべて哲学が答えます。 現代に流れる「ロマンティック・ラブ」の幻想を解体する驚愕の哲学入門!!! 紹介するのは、プラトン、デカルト、ヘーゲル、キルケゴール、サルトル、ボーヴォワール、レヴィナスの七人。彼らはそれぞれが違った仕方で人間と世界の関係を捉え、その人間観の中で恋愛(哲学)を論じている。恋愛とは何かを考えることは、そもそも人間とは何かを問い直すことを要求する。本書ではそれらを全体として再構成することで<恋愛>を広い視野の元で捉え直していく。 【目次】 はじめに 第1章 なぜ誰かを愛するのか?――プラトン 第2章 なぜ恋愛に執着するのか?――デカルト 第3章 なぜ恋人に愛されたいのか?――ヘーゲル 第4章 永遠の愛とは何か?――キルケゴール 第5章 なぜ恋愛は挫折するのか?――サルトル 第6章 女性にとって恋愛とは何か?――ボーヴォワール 第7章 なぜ恋人と分かり合えないのか?――レヴィナス おわりに ◇戸谷洋志(とや・ひろし) 1988 年東京都生まれ。関西外国語大学英語国際学部准教授。法政大学文学部哲学科卒業後、大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。ドイツ現代思想研究に起点を置いて、社会におけるテクノロジーをめぐる倫理のあり方を探求する傍ら、「哲学カフェ」の実践などを通じて、社会に開かれた対話の場を提案している。著書に『ハンス・ヨナスの哲学』(角川ソフィア文庫)、『ハンス・ヨナス 未来への責任』(慶應義塾大学出版会)、『原子力の哲学』『未来倫理』(集英社新書)、『スマートな悪 技術と暴力について』(講談社)、『友情を哲学する 七人の哲学者たちの友情観』(光文社新書)、『SNSの哲学リアルとオンラインのあいだ』(創元社)、『親ガチャの哲学』(新潮新書)など。2015年「原子力をめぐる哲学――ドイツ現代思想を中心に」で第31回暁烏敏賞受賞。
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忘れられない日本人 民話を語る人たち|小野和子
¥3,520
発行:PUMPQUAKES(パンプクエイクス) 編集:清水チナツ 櫻井 拓 表紙・装画:菊池聡太朗 造本設計・デザイン:大西正一 印刷:株式会社ライブアートブックス プリンティングディレクション:川村佳之 清水チアキ 本体 3,200円+税 324頁/A5変形判 ISBN:978-4-9911310-1-1 C0095 東北の海辺の町や山の村で、民話を聞き訪ねて50年が経つ。 「訪う」「訪なわれる」ということは、本来、どこかで互いの殻を破ろうとする行為であったに違いない。そして、破った殻を脱ぎ捨てたときに、その前よりは「幸福」になった世界へと、お互いの身が高まったのではないだろうか ―― 小野和子 第1章 佐藤とよいさん「戸数十四戸の山奥の村に生きる」 第2章 小松仁三郎さん「おらは義務教育には参加しません」 第3章 楳原村男さん「ガダルカナルへ行かず憲兵学校へまわされて」 第4章 佐藤玲子さん「最愛の夫を失って蘇った民話の語り」 第5章 佐々木健さん「神子職を奪われた祖母が語った民話の数々」 第6章 佐々木トモさん「友はみな貸されて(売られて)いった村に生きて」 第7章 伊藤正子さん「母の語りに育まれて」 第8章 永浦誠喜さん「生涯を農民として生き抜く」 最終話にかえて 「商人の妻」 小野和子(おの・かずこ)民話採訪者 1934年岐阜県生まれ、宮城県在住。 1969年から宮城県を中心に東北のむら村へ民話を求めて訪ね歩く民話採訪をひとりで始める。 1975年にみやぎ民話の会を設立。主な著書『あいたくて ききたくて 旅にでる』。濱口竜介・酒井耕監督作品映画『うたうひと』(2013年)、NHK Eテレ「こころの時代」(2022年)等にも出演。
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その日暮らし|坂口恭平
¥1,760
発行 palmbooks 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ12mm 144ページ 定価 1,600円+税 ISBN978-4-910976-03-7 CコードC0095 初版年月日2024年8月1日 ずっと向き合えずにいた寂しさの正体がわかったことで、 僕ははじめて、自分を信頼できるようになった。 コロナ禍にはじめた畑。熊本の土地とたいせつなひとたちとの出会い。うれしさも苦しさも分かち合える家族との昼夜をへて、僕は自分のなかにいた、もうひとりの大事にすべき存在と出会った。日々を綴るエッセイの先に待つ、あらたな境地へといたる生の軌跡。 目次 畑をはじめて/四年目の畑/安全地帯/ふたりとの出会い/無償で助け合う/外の世界に夢中/鬱は大事な休息/先祖めぐり その一/先祖めぐり その二/先祖めぐり その三/生きるための絵/背中を押された娘の言葉/自分を褒める習慣/ゲンの背中を掻く毎日/アオにマッサージをする夜/不知火忌/その人の「町」/泉との出会い その一/泉との出会い その二/わらしべ長者/ゲンと虫歯/両親と小旅行/助けた亀は戻ってくる/建てない建築家/ゲンの良いところ/人生に無駄なし/プライベートパブリック/声を拾い集める/師匠の見つけ方/新しい病院の設計/海から呼ばれている/親友の優しさ/アオのアドバイス/やるだけやって怒られる/絶対に大丈夫/子どもが一番の薬/伯母が歩いた/イスタンブールは実家/自殺者をなくす方法 その一/自殺者をなくす方法 その二/ピザ修業でナポリへ/学校に行かない君へ/創作すること/鬱になる/脆弱だからこそ持続する/興味はないのか?/思いつきノート/手に預ける/助けてくれるみなさんへ/寂しさが笑顔に変わる あとがき 著者プロフィール 坂口恭平 (サカグチキョウヘイ) (著/文) 1978年熊本県まれ。2001年早稲田大学理工学部建築学科卒業。作家、画家、音楽家、建築家など多彩な活動を行なう。2004年に路上生活者の家を収めた写真集『0円ハウス』を刊行。主な著書に『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』『独立国家のつくりかた』『幻年時代』『徘徊タクシー』『まとまらない人』『苦しい時は電話して』『躁鬱大学』『土になる』道草晴子の漫画による『生き延びるための事務』など。パステル画をはじめ絵画作品を多数発表しており、2023年2月に熊本市現代美術館にて個展「坂口恭平日記」を開催。本作の装画も著者の水彩画作品となる。
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世界の適切な保存|永井玲衣
¥1,870
発行 講談社 発売日 2024年07月25日 定価:1,870円(本体1,700円) ISBN 978-4-06-536172-6 判型 四六 ページ数 288ページ 初出 本書は、「群像」2022年4月号に掲載された「はらう」、「群像」2022年5月号~2023年12月号、2024年3月号~6月号にて連載された「世界の適切な保存」をまとめたものです。 ロングセラー『水中の哲学者たち』で話題沸騰! 対話する哲学者・永井玲衣、待望の最新刊! 見ることは、わたしを当事者にする。 共に生きるひとにする。 世界をもっと「よく」見ること。その中に入り込んで、てのひらいっぱいに受け取ること。 この世界と向き合うための哲学エッセイ。 わたしはどうやら、時間が流れていくにしたがって、 何かが消えるとか、失われるとか、忘れられるということがおそろしいらしい。 ここに書かれたもの。その何倍もある、書かれなかったもの。 でも決してなくならないもの――。 生の断片、世界の欠片は、きかれることを待っている。じっとして、掘り出されることを待っている。 著:永井玲衣(ナガイ レイ) 人びとと考えあう場である哲学対話を幅広く行っている。せんそうについて表現を通し対話する、写真家・八木咲との「せんそうってプロジェクト」、後藤正文らを中心とするムーブメント「D2021」などでも活動。著書に『水中の哲学者たち』(晶文社)。第17回「わたくし、つまりNobody賞」を受賞。詩と植物園と念入りな散歩が好き。
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石としてある 第1号
¥1,650
SOLD OUT
編集発行:本屋メガホン デザイン:和田拓海 (本屋メガホン) 判型:新書判 (105×182mm) / 無線綴じ / 90ページ 印刷:イニュニック (表紙:タント(S-5) 180kg/本文:モンテシオン70.5kg) ただ数が少ないというだけで 説明を求められたり 勝手に意味を見出されたり 求めてもいないのに肯定されたり 応援されたり 大きなお世話だ 河原にある無数の石のように 誰かの家でだいじに真綿に包まれてある石のように 日の光も届かない海底でじっとしている石のように 意味も定義も説明も証明も求められない ただそこにあるものとして観測される 声や形や表現や文章が集まる場所をつくりたい 今までないものとして扱われてきた 見て見ぬふりをしたりされたりしてきた 声や思いや違和感を あつめてすくいあげてととのえて まるいテーブルの上にぽんと置く そこからはじめてみる そこからかんがえてみる * * * 「石としてある」は、意味も定義も説明も証明も求められず、ただそこにあるものとして観測される文章や表現が集まるための場所として、だれにでもひらかれた文芸誌です。 自分自身のあり方や立ち居振る舞いについて、説明を求められたり勝手に解釈されたりしやすい社会のなかで、他者からの一方的なまなざしやわかりやすいストーリーから遠く離れ、説明できなさ/定義できなさを主体的に祝福し、曖昧で流動的な瞬間を記録して積み重ねていくような、そんな場所を目指します。 ポケットにこっそり忍ばせて、ひとりで眠れない夜のとなりに、みんなが帰った後のあかるい人恋しさのとなりに、だれかと通じ合えなさを感じた心許なさのとなりに、足元を細くゆらゆら照らすあかりとしてともにあれたら嬉しいです。 *** エッセイ|dot./瀬川 貴音 愛という〈呪い〉を纏わせ生きること。 エッセイ|だいき 狼煙と火元 写真|おがわまき 私たち、なけれねばならぬものたち 小説|オカワダアキナ ポスト・プール エッセイ|ヤマザキやーゆ 地球沸騰化時代の到来、ことばの萌芽 漫画|とりにく 今日の生き方 エッセイと写真|るり あなた(たち)へ エッセイ|とりうみ 水の中で半ば目覚め、半ば眠っている エッセイ/小説|灰田 条/thur. きしとこどくの話
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哲学対話日記
¥1,000
著者 麻生修司、井尻貴子、江藤信暁、小川泰治、荻野陽太、片柳那奈子、古賀裕也、竹岡香帆、得居千照、堀静香、山本和則 リトルプレス 企画立案・編集 小川泰治 表紙デザイン こやまりえこ 判型B6/106ページ 人と集まって日常とは異なる空間をつくる哲学対話の時間は、それぞれの日常とゆるやかにつながっている。街で、バーで、学校で、オンラインで、家族で哲学対話をしている11名による対話のあった日の日記18本を収録。 ※本書の売り上げから印刷費や発送料等を除いた金額全てを寄付いたします。 ■目次 2013年 12月22日(日) 演じる 山本和則 5 2023年 10月9日(月) ふしぎの反対はあたりまえ? 得居千照 14 11月17日(金) もし生まれ変わるなら?/この世はほんとうに存在するのか? 小川泰治 17 12月8日(金) 何故顔のないあんぱんまんを見てジャムおじさんはニコニコしているのか 江藤信暁 22 12月8日(金) 対等な関係ってどういうことか? 片柳那奈子 27 12月18日(月) エレンの選択は正しかったのか 荻野陽太 33 12月26日(火) 良い子のフリは良い子じゃないのか? 小川泰治 41 2024年 2月11日(日) 演じる 山本和則 47 2月22日(木) 最近なに考えてる? 小川泰治 52 3月8日(金) 哲学対話、やる? 麻生修司 55 3月9日(土) なぜ死ぬのが怖いのか? 得居千照 59 3月10日(日) 対話するってどういうこと? 竹岡香帆 62 3月10日(日) 旅 山本和則 67 3月12日(火) 「個性」は大切か。大切だとすればそれはなぜか。大切ではないとすればそれはなぜか。 片柳那奈子 71 4月1日(月) どうしたら、ともだちになれるかな? 井尻貴子 77 4月6日(土) 何をかんがえて桜を見るのだろう 堀静香 81 4月7日(日) もうちょっとだけ説明してもらってもいいですか 江藤信暁 86 わたしたちは、お互いきっと何にだってなれる 古賀裕也 94 あとがき 103
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ドライブイン探訪|橋本倫史
¥990
ちくま文庫 990円(税込) Cコード:0195 整理番号:は-55-1 刊行日: 2022/07/07 ページ数:432 ISBN:978-4-480-43817-1 JANコード:9784480438171 内容 道路沿いにひっそりと佇み、食事を提供するドライブイン。それは道路建設に沸き、クルマや観光旅行が普及した昭和に隆盛し、現在は徐々に消えつつある。そんな全国各地のドライブインに通い、店主の話にじっくり耳を傾けると、人の歴史、店の歴史、日本の戦後史が見えてくる―。足を使い、時間をかけた取材が見事に結実した、傑作ノンフィクション。 目次 プロローグ 酪農とドライブインの町―直別・ミッキーハウスドライブイン 1 ハイウェイ時代(かつてハイウェイ時代があった―阿蘇・城山ドライブイン 東海道はドライブイン銀座―掛川・小泉屋 ほか) 2 アメリカの輝き(一九六六年のピザハウス―かつて都心にドライブインがあった グッド・オールディーズ―平塚・ペッパーズドライブイン ほか) 3 花盛りの思い出(観光バスはどこまでも―能登・ロードパーク女の浦 レトロなオートレストラン―群馬・ドライブイン七輿 ほか) 4 移りゆく時代に(きたぐにの冬―青森・わかばドライブイン 目的地はドライブイン―栃木・大川戸ドライブイン ほか) 5 店を続けること(霧に包まれた道―津山・ドライブインつぼい 雪に覆われた道―南魚沼・石打ドライブイン ほか) エピローグ 戦後―鹿児島・ドライブイン薩摩隼人 橋本倫史 ハシモトトモフミ 1982年東広島市生まれ。フリーライター。2017年から、リトルプレス『月刊ドライブイン』を全12号を刊行し、話題を呼んだ。
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●特典付き NEUTRAL COLORS 5
¥2,970
SOLD OUT
特典トートバッグ付き 発行 NEUTRAL COLORS 発売日 2024/7/22 276ページ ISBN-10 4909932135 ISBN-13 978-4909932136 寸法 18.2 x 1.6 x 25.7 cm 第5号の特集は「言語」です。言語は個がもっとも顕れるものだと考えます。グローバル化が進んでもスキップできない。土地の固有性や、個別の文化とか、個であることを重視するNEUTRAL COLORSとしては探究したいテーマです。この特集では言語の伝わらなさを認め、どうやったら伝えることができるのかを雑誌全体で考えていきます。いくつの年齢になっても新しい言葉を学ぼうとすること。点字や手話やジェスチャーで伝えるもの。言語とは「伝えようとするもの」すべてです。
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Troublemakers No.1
¥3,600
発行 Troublemakers Publishing Editor: Yuto Miyamoto Art Director: Manami Inoue English Translation: Julia Mio Inuma, Nikki Tsukamoto Kininmonth English Proofreading: Susie Krieble Printed by SHINANO Co., Ltd. Language: English & Japanese Size: 171mm × 240mm Page: 160p Cover Price: ¥3,600 (including tax) Spring 2024 Printed in Japan ISSN 2759-0615 ISBN 978-4-911196-01-4 ミスフィッツのストーリーを伝える雑誌『Troublemakers』創刊号。 第1号でトラブルメーカーズは、大阪に住むアメリカ人トランス女性のレミー・ニッタ、アイヌ文化を発信する関根摩耶、アイルランド人シンガーソングライターのクリスチャン・コール、スイスを拠点にするインターセクショナル・フェミニスト・プラットフォーム「Futuress」の共同ディレクターである小島 澪とマヤ・オウバーに会いに行きました。そのほか、ドイツ人写真家タマラ・エクハルトによるアイルランドのマイノリティグループ「トラベラー」を捉えたドキュメンタリー写真と、日本人アーティスト・苅部太郎が自身の離人感覚について綴ったエッセイを掲載しています。
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禅百題|鈴木大拙
¥2,200
発行 河出書房新社 単行本 46 ● 212ページ ISBN:978-4-309-22820-4 ● Cコード:0014 発売日:2020.12.19 生誕150年。禅の巨匠・鈴木大拙の隠れた名著・禅の入門書。禅と日常生活、身と心、無知の知、庭掃除の主人公、禅と思想、禅問答など、日常と密着した、東洋的叡智、心の機微の世界。
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●サイン本 観光地ぶらり|橋本倫史
¥2,750
ポストカードつき 発行 太田出版 価格 2,750円(本体2,500円+税) 判型 四六判上製 ページ数 384ページ ISBNコード 9784778319250 行列に並んで観る絶景も悪くないが、そこで生活する人々の呼吸を聞き、その土地と対話する姿勢に感動を覚えた。——又吉直樹 話題作『ドライブイン探訪』の著者が、各地の「観光地」を巡り、日本の近代の歩んできた足跡をたどる傑作ノンフィクション・エッセイ。旅とは、生活とは、歴史とは、世界とは、生きることとは。 絶景のなかに、何を見るか。 わたしたちの目は、絶景を見慣れている。どんなに美しい景色でも、1時間、2時間と見惚れることは稀で、しばらく眺めたあと、写真を撮って立ち去る場合がほとんどだ。わたしたちは、ちゃんと景色を見つめられているだろうか? 絶景を前に立ち止まり、目を凝らすことで、見えてくる姿がある。じっと耳を澄ますことで、聴こえてくる声がある。そんな偶然の出会いに、「ささやかな未知」が詰まっている。ここではないどこかに、わたしとは違う人生を生きている誰かがいる。そんな誰かを想像することは、世界に触れようとすることであり、それこそが「観光」なのではないかと、僕は思う。(「あとがき」より)
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RITA MAGAZINE テクノロジーに利他はあるのか?
¥2,640
SOLD OUT
編 未来の人類研究センター 伊藤亜紗/中島岳志/北村匡平/さえ/砂連尾理/三宅美博/三宅陽一郎/稲谷龍彦/藤原辰史/真田純子/塚本由晴/ドミニク・チェン/山本真也/小林せかい/磯﨑憲一郎/木内久美子/國分功一郎/山崎太郎/若松英輔 発行 ミシマ社 定価 2,400 円+税 判型 B5判変形 頁数 224 ページ 発刊 2024年02月22日 ISBN 9784911226001 装丁 BOOTLEG 文理共創の新しい知のかたちが、ここに。 東京工業大学の中で、利他研究会が発足してから4年。 AI、ロボット、情報科学が劇的に進化する時代に、利他はどうありうるのか? 「漏れる」工学、「野生の思考」とテクノロジー、「共感」を前提とせずに「共にいる」… 「利他」論考の決定版。 目次 Chapter1:「漏れる」工学 ・分身ロボットとダンス ・ロボットとAIから利他を考える ・「漏れる」社会システムをつくるには? Chapter2:「野生の思考」とテクノロジー ・石やミツバチから土木を見ると? ・建築と都市から利他を考える ・人間ではない「隣人」の声が聴こえる!? Chapter3:「共感」を前提とせずに「共にいる」 ・ボノボやチンパンジーに利他はあるか? ・「ただめし券」と「まかない」から利他を考える ・歓待と利他――住まいの空間と構造 著者情報 編: 未来の人類研究センター(ミライノジンルイケンキュウセンター) 2020年2月、東京工業大学科学技術創成研究院の中に創設され、リベラルアーツ研究教育院の多様な研究者が集結している。理工系大学のど真ん中で、手と心を動かしながら、人類の未来について考え、発信しており、最初の5年間のテーマとして「利他」を掲げる。関連する書籍として『料理と利他』『ええかげん論』『思いがけず利他』『ぼけと利他』(以上、ミシマ社)、『「利他」とは何か』(集英社新書)、『はじめての利他学』(NHK出版)などがある。https://www.fhrc.ila.titech.ac.jp/