外国文学 | 本の栞

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  • ここに素敵なものがある|リチャード・ブローティガン

    ¥2,200

    原書: Loading Mercury with a Pitchfork 訳 中上 哲夫 発行:百万年書房 四六変型判 縦130mm 横160mm 厚さ17mm 重さ 144g 112ページ 仮フランス装 価格 2,000円+税 ISBN978-4-910053-34-9 初版年月日2023年1月25日 かなしくてさびしくて優しい人に。 詩のささやきが放つ色気にすっかりやられてしまった。不幸せな者、それでいてどうしようもなく優しい者だけが持つ、強烈な色気。ささやきでしか、本当のことは語れないのかもしれない。(向坂くじら・詩人) 『西瓜糖の日々』が文庫化されたのが2003年。大学1年生だった私はブローティガンに大いに影響を受け、物語るように歌詞を書くようになった。狂気を語る穏やかな声は、きっと今も遠くまで響くことだろう。(高城晶平・cero) リチャード・ブローティガン(『アメリカの鱒釣り』『西瓜糖の日々』)、新訳詩集。  ブローティガンのような詩は、アメリカでは珍しい。とくに短いものは断片的という批判があるだろう。英米では、詩とはまとまった内容をもったものだという考えがあるからだ。だけど俳句という文芸を持つわたしたちには違和感はない。むしろ、ながたらしい現代詩よりも親しみやすい。彼の孤独、失意、悔恨、悲嘆、憤怒、感傷、空想、希望、冗談から生まれた言葉たちをたっぷり味わってほしい。《訳者あとがき より》 ※本書は、『リチャード・ブローティガン詩集 突然訪れた天使の日』(中上哲夫・訳/思潮社/1991年)に、同訳者による全面的な改訳を施し、思潮社版では削除されていた3篇の詩を追加し、注釈を増やし、詩の並び順も再吟味した《完全新訳版》です。 著者プロフィール リチャード・ブローティガン (リチャード・ブローティガン) (著) 作家、詩人。1935年、ワシントン州タコマ生まれ。56年、ジャック・ケルアック、アレン・ギンズバーグらビート・ジェネレーションの集うサンフランシスコへ。67年に小説『アメリカの鱒釣り』を刊行、世界的ベストセラーとなる。主な著作に『西瓜糖の日々』『ビッグ・サーの南軍将軍』など。風変わりで諧謔に富んだ作風は世界中の若者たちの想像力をかき立てた。84年、ピストル自殺。 中上 哲夫 (ナカガミ テツオ) (訳) 詩人。1939年、大阪生まれ。本名、佐野哲夫。60年代、ビート・ジェネレーションの影響下に詩を書き始める。疾走感あふれる詩を書いて、〈路上派〉と呼ばれた。詩集に『スウェーデン美人の金髪が緑色になる理由』(横浜詩人会賞)、『アイオワ冬物語』、『エルヴィスが死んだ日の夜』(高見順賞・丸山豊現代詩賞)、『ジャズ・エイジ』(詩歌文学館賞)、現代詩文庫『中上哲夫詩集』、『川の名前、その他の詩篇』など。訳書は、ジャック・ケルアック『孤独な旅人』『荒涼天使たち』、チャールズ・ブコウスキー『モノマネ鳥よ、おれの幸運を願え』など。その他、自作朗読CD『歌と方向』、編著『春・夏・秋・冬 ふしぎ、ふしぎ』などがある。

  • MONKEY vol. 28

    ¥1,320

    特集 老いの一ダース 発行 スイッチ・パブリッシング ISBN:9784884185954 2022年10月15日刊行 2022年10月15日発売のMONKEY最新号は“老い”にまつわる物語を特集。 ポール・オースターの最新短篇「芋虫」を柴田元幸訳し下ろしで掲載。 金原亭世之介の新作落語、青木奈緒*が幸田家三代について綴る書き下ろし作品を掲載。 表紙は横尾忠則描き下ろしアートワーク。 *「緒」は旧字体

  • アホウドリの迷信 現代英語圏異色短篇コレクション

    ¥2,640

    発行 スイッチ・パブリッシング 四六判上製/232ページ 2022年9月30日発行 翻訳家・岸本佐知子と柴田元幸が贈る、海外短篇小説アンソロジー 現代の英語圏の文学を精力的に紹介しつづけてきた2人が、新たに発見した、めっぽう面白くて、ちょっと“変”な作家たち。日本でまだほとんど紹介されていない8人の作家による、心躍る“掘り出し物”だけを厳選。セレクトした作家・作品について語り合った対談「競訳余話」も収録。 収録作品 岸本佐知子 訳 「オール女子フットボールチーム」ルイス・ノーダン 「アホウドリの迷信」デイジー・ジョンソン 「野良のミルク」「名簿」「あなたがわたしの母親ですか?」サブリナ・オラ・マーク 「引力」リディア・ユクナヴィッチ 柴田元幸 訳 「大きな赤いスーツケースを持った女の子」レイチェル・クシュナー 「足の悪い人にはそれぞれの歩き方がある」アン・クイン 「アガタの機械」カミラ・グルドーヴァ 「最後の夜」ローラ・ヴァン・デン・バーグ 【著者プロフィール】 岸本佐知子(きしもと さちこ) 翻訳家。最近の訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』など多数。編訳書に『変愛小説集』『居心地の悪い部屋』『楽しい夜』など。著書に『なんらかの事情』『ひみつのしつもん』『死ぬまでに行きたい海』などがある。2007年『ねにもつタイプ』で第23回講談社エッセイ賞を受賞。 柴田元幸(しばた もとゆき) 1954年生まれ。米文学者、東京大学名誉教授、翻訳家。ポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、ブライアン・エヴンソンなどアメリカ現代作家を中心に翻訳多数。著作に『ケンブリッジ・サーカス』、訳書にジャック・ロンドン『犬物語』、マシュー・シャープ『戦時の愛』などがある。2017年、翻訳の業績により早稲田大学坪内逍遙大賞受賞。

  • 優雅な生活が最高の復讐である|カルヴィン・トムキンズ

    ¥2,200

    ポケットスタンダード 青山 南 訳 発行 田畑書店 文庫判上製 縦156mm 横113mm 248ページ 定価 2,000円+税 ISBN978-4-8038-0388-4 2022年11月28日発売 1920年代のフランスに信じ難いほど素敵な生活を営むアメリカ人夫婦がいた。 ジェラルド・マーフィとサラ、二人はパリからアンティーブへ生活の舞台を移し、近郊に住むアーティストや作家、たとえばピカソ、レジェ、コール・ポーター、ヘミングウェイ、フィッツジェラルドとゼルダ夫妻など時代を画する才能をもてなし、その創作活動に多大な影響を与えた。そしてマーフィ自身も画家だった。活動期間はたった8年間であったが、わずかな、しかし素晴らしい作品がMoMAに遺されている。 本書はこのマーフィ夫妻の生活を見事に掬い上げ、ノンフィクションの分野に金字塔を立てたカルヴィン・トムキンズのテキストに、70点近くの家族アルバムとジェラルドの絵画を加えた。 雑誌「ニューヨーカー」初出から60年を経て放つ歴史的名著の決定版! 著者プロフィール カルヴィン・トムキンズ 1925年、ニュー・ジャージー州生まれ。48年、プリンストン大学卒業。雑誌「ニューヨーカー」のスタッフ・ライターとして活躍し、主にアート関係の文章を手がける。“カルチャー・シーン通”の異名を持ち、本書の他にも『マルセル・デュシャン』、『花嫁と独身者たち』、『ザ・シーン――ポスト・モダン・アート』などの著書がある。 青山 南 1949年、福島県生まれ。翻訳家、エッセイスト。訳書に、フィッツジェラルド『ゼルダ・フィッツジェラルド全作品』(共訳)、ケルアック『オン・ザ・ロード』、ディディオン『ベツレヘムに向け、身を屈めて』、ロス『ゴースト・ライター』など多数。著書に、『南の話』、『アメリカ短編小説興亡史』など多数。

  • ダーシェンカ 新装版 -愛蔵版-|カレル・チャペック

    ¥1,540

    伴田良輔 訳 発行 青土社 定価1,540円(本体1,400円) 発売日2020年12月18日 ISBN978-4-7917-7345-9 世界中の犬たち、そして犬に手を焼き、それでも犬がかわいくてたまらない全ての人たちのために――。愛犬家カレル・チャペックが犬好きの心をギューと掴んではなさない「幻の名著」を新・決定版として刊行。愛犬ダーシェンカのために書かれたおとぎ話8篇、エッセイ、イラスト、写真で構成された、読んで楽しい・見て愛くるしい愛蔵版です。

  • 雨に打たれて アンネマリー・シュヴァルツェンバッハ作品集

    ¥2,200

    酒寄進一訳 発行 書肆侃侃房 四六判、上製、224ページ 定価:本体2,000円+税 ISBN978-4-86385-540-3 C0097 装幀 成原亜美 1930年代、ナチスに迎合する富豪の両親に反発し、同性の恋人と共に中近東を旅したスイス人作家がいた。 同じように世界に居場所を失い、中近東に流れ着いた人々がいた。 旅先で出会った人々を繊細な筆致で描いた、さすらう魂の吹き溜まりのような短編集。 シュヴァルツェンバッハは冷徹な観察者の眼差しと簡潔な文体で、 オリエントの国々を彷徨う異邦人の荒涼とした自由、追放者の勲章としての孤独、 そして過酷な運命を優美に描いてみせる。 ────山崎まどか 【著者プロフィール】 アンネマリー・シュヴァルツェンバッハ(Annemarie Schwarzenbach) 1908年スイスのチューリッヒ生まれ。作家、ジャーナリスト、写真家。大学では歴史学を専攻し、23歳で博士号を取得。レズビアンだったが、27歳のとき、同性愛者のフランス人外交官の男性と結婚。ナチから逃れるようにして中近東を旅し、帰国後創作活動に入るが、薬物依存症に陥る。1939年、ふたたび中近東への自動車旅行を試みるが、その途上、第二次世界大戦が勃発し、帰国。1942年不慮の自転車事故で34年の生涯を閉じる。 【訳者プロフィール】 酒寄進一(さかより・しんいち) ドイツ文学翻訳家、和光大学教授。主な訳書に、2012年第9回本屋大賞翻訳小説部門第1位のフォン・シーラッハ『犯罪』、2021年日本子どもの本研究会第5回作品賞特別賞受賞のコルドン「ベルリン三部作」、ヘッセ『デーミアン』、ブレヒト『アルトゥロ・ウイの興隆/コーカサスの白墨の輪』、ケストナー『終戦日記一九四五』、ノイハウス『母の日に死んだ』、コルドン『ベルリン1919 赤い水兵』、ザルテン『バンビ 森に生きる』などがある。

  • ランボー全詩集

    ¥1,210

    発行 河出文庫 鈴木 創士 訳 河出文庫 ● 552ページ ISBN:978-4-309-46326-1 ● Cコード:0198 発売日:2010.02.08 定価1,210円(本体1,100円) 史上、最もラディカルな詩群を残して砂漠へ去り、いまだ燦然と不吉な光を放つアルチュール・ランボーの新訳全詩集。生を賭したランボーの「新しい言語」が鮮烈な日本語でよみがえる。 著者 アルチュール・ランボー (ランボー,A) 鈴木 創士 (スズキ ソウシ) 1954年生まれ。著書に『アントナン・アルトーの帰還』『中島らも烈伝』『魔法使いの弟子』。訳書に『神の裁きと訣別するため』(共訳)『狂人の二つの体制』(共訳)『歓待の書』『ロデーズからの手紙』。

  • 年上のひと|バスティアン・ヴィヴェス

    ¥1,650

    SOLD OUT

    発行 リイド社 2019年06月07日 判型 A5 ページ数 216ページ 定価 1,650円 (税抜本体 1,500円) ISBN 9784845860197 アントワーヌ(13歳の少年)とエレーヌ(16歳の少女)の 忘れられない、たった一度きりの夏がはじまるーーー 13歳の少年の眼に映る 姉で、友達で、恋人のような年上のひと・エレーヌ。 7日間というあらかじめ決められた時間の中で交錯する 二人の想いと視線、そして…… 世界中の漫画賞を弱冠34歳にして6つ持つフレンチ・コミックを代表する 若き天才、バスティアン・ヴィヴェス最新邦訳作品。

  • フロイトの燃える少年の夢|森泉岳土

    ¥1,650

    発行 河出書房新社 単行本 A5 ● 80ページ ISBN:978-4-309-25685-6 ● Cコード:0079 発売日:2022.10.24 定価1,650円(本体1,500円) フロイトの夢で燃え上がり、ヘッセの夢で故郷を見失い、ウルフの夢で落下し……世界が注目するマンガ家が作家たちの夢をマンガ化するという、誰も見たことのない究極のヴィジュアルがここに。 著者 森泉岳土 (モリイズミ タケヒト) 1975年生まれ。特異な技法で描き世界が注目するマンガ家。『祈りと署名』『カフカの「城」他三篇』『報いは報い、罰は罰』『セリー』『村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」』『アスリープ』他。

  • 北京の秋|ボリス・ヴィアン

    ¥2,970

    発行 河出書房新社 野崎 歓 訳 単行本 46変形 ● 368ページ ISBN:978-4-309-20862-6 ● Cコード:0097 発売日:2022.08.23 定価2,970円(本体2,700円) パリを離れ、広大な砂漠の地エグゾポタミーに引き寄せられ、鉄道を敷設する男女たち。自在な想像力と奔放な表現力を炸裂させた世界文学史上に輝くスラップスティックコメディの傑作。 著者 ボリス・ヴィアン 1920年フランス生まれ。作家・詩人・ジャズトランペット奏者。代表作に『うたかたの日々』『心臓抜き』など。アメリカ文化に精通し、ジャズと文学を融合させたような前衛的作品を多数遺した。1959年没。 野崎 歓 (ノザキ カン) 1959年新潟生まれ。フランス文学者・東京大学名誉教授。『異邦の香り ネルヴァル「東方紀行」論』で読売文学賞。訳書に、ウエルベック『素粒子』、ヴィアン『うたかたの日々』、スタンダール『赤と黒』など。

  • ● サイン本 アイスクリームの皇帝|柴田元幸/きたむらさとし

    ¥2,090

    ● きたむらさとしさんサイン入り (柴田元幸さんのサインは入っていません) 発行 河出書房新社 単行本 A5変形 ● 56ページ ISBN:978-4-309-20661-5 ● Cコード:0798 発売日:2014.10.20 定価2,090円(本体1,900円) 世界に数多ある名詩の中から、名翻訳者・柴田元幸が厳選した珠玉の名詩をきたむらさとし氏の絵とともに紹介。旧約聖書の一篇から現代詩まで、時代も国境も超えて心に届く全25篇。 著者 柴田 元幸 (シバタ モトユキ) 1954年東京都生まれ。翻訳家、東京大学名誉教授。P・オースター、S・ミルハウザーをはじめ現代アメリカ小説の翻訳多数。著書に、『生半(半=旧字)可な學者』(講談社エッセイ賞)など。 きたむら さとし (キタムラ サトシ) 1956年東京生まれ。1979年にロンドンに渡り、絵本作家となる。イギリスと日本を行き来しながら英日で絵本を出版。二つの異なる文化圏にまて作品を発表し続ける希有な絵本作家。

  • 翻訳目錄|阿部大樹

    ¥2,200

    発行 雷鳥社 絵 タダジュン 価格 ¥2200(本体¥2000+税) 仕様 B6判変形/仮フランス装/2色/160p ISBN 978-4-8441-3773-3 言葉の意味はたえず変わっていく。 書き留められるのは、その一瞬にもっていた意味だけだ。 ―――言葉はいつまで、もぞもぞ動く? 2020年に日本翻訳大賞を受賞した、 精神科医が“私的なノート"に書き溜める、 国や地域、時代をまたぐ味わい深いことばたちを、 ひろく紹介する、ちいさな目録。 “名無しの翻訳"、“時代とともに消えた言葉"、“意味の移り変わり"など 私たちの、“くちのききかた"からこぼれた60個の欠片を、 版画家・タダジュンの挿絵とともにしずかに眺める。

  • 新訳 老人と海|アーネスト・ヘミングウェイ

    ¥2,200

    SOLD OUT

    訳 今村楯夫 発行 左右社 定価 2,200 円(税込) 刊行日 2022年09月30日 判型/ページ数 四六判変形 上製 196ページ ISBN 978-4-86528-334-1 Cコード C0097 装幀・装画 川名潤/装幀、芳賀あきな/装画 ノーベル文学賞受賞作家アーネスト・ヘミングウェイの世界的名作が第一人者による新訳でよみがえる。 マカジキと対峙する老人は、「老い」と「弱さ」に向き合うひとりの人間だった。 老人と漁を共にする「boy」を、「少年」ではなく「若者」と解釈することで、老人の「弱さ」を浮かび上がらせ、世界的名作に新たな光を当てる。 老人・サンティアゴのモデルとなった人物を訪ねたエピソードをおりまぜた、訳者・今村楯夫氏による解説も掲載。 ------------------------------------------------------------------------------------ サンティアゴとマノリンの関係を「老人対少年」でなく「老人対若者」とみなすと、対話する言葉のみならず態度もかなり違って見えてくる。老人のサンティアゴはマノリンという屈強な頼り甲斐のある若者に日常生活においても精神的にも、かなり依存している。自らの「老い」を認識しているがゆえに、その「老い」にまさる強靭な精神性を求めてい ると言えよう。(訳者解説より) ------------------------------------------------------------------------------------

  • わたしの兄の本|モーリス・センダック/柴田元幸・訳

    ¥1,650

    SOLD OUT

    発行 集英社 2017年10月26日発売 1,650円(税込) 菊判変型/32ページ ISBN:978-4-08-781533-7 一目見ればわかるとおり、この絵本の作者としてのセンダックは、 18世紀の大幻視家ウィリアム・ブレイクの直系の子孫である。 兄に、長年の伴侶に、そして世界に別れを告げるにあたって、 センダックが同時に、何のてらいもなくブレイクへの敬意を示したことが、 僕にはとても嬉しい。 ――――柴田元幸 「ならば地獄へ行け! 」と 熊が吠え、空は翳り、つむじ風がとどろき、 世界は大きく冬の側に傾く――――― モーリス・センダック、正真正銘の遺作! 兄ジャックを亡くし、最愛の人も亡くし、 自身の死をも意識したセンダックが、 魂を昇華させ紡いだ美しいイメージ! ジャックとガイ、兄弟の生と死が交錯する物語が、 鮮やかな色彩と言葉によって描かれる。 死去する4日前まで、病床で校正紙を何度も推敲し、 ようやくOKを出したとされる、センダック最期の一冊。 柴田元幸の名訳も必見! 【著者プロフィール】 モーリス・センダック(1928-2012) 絵本作家。アメリカ・ニューヨーク市ブルックリン生まれ。 スパイク・ジョーンズによって映画化もされ世界的に大ヒットした『かいじゅうたちのいるところ』をはじめとして、80冊を超える作品を発表した絵本界の巨人。 1952年『あなはほるもの おっこちるとこ』がニューヨーク・タイムズ年間最優秀図書に選ばれたのを始め、1964年『かいじゅうたちのいるところ』でコールデコット賞、1970年国際アンデルセン賞画家賞、1982年『まどのそとのそのまたむこう』で第33回全米図書賞(児童文学部門)、1983年ローラ・インガルス・ワイルダー賞、1996年全米芸術勲章、2003年アストリッド・リンドグレーン記念文学賞、など受賞・受章多数。 【訳者プロフィール】 柴田元幸(しばた もとゆき) アメリカ文学研究者、翻訳家。 ポール・オースター、フィリップ・ロスなど、現代アメリカ文学を数多く翻訳。また文芸誌「MONKEY」編集人など多方面で活躍している。 著書に『生半可な学者』(講談社エッセイ賞受賞)、『アメリカン・ナルシス』(サントリー学芸賞受賞)、『死んでいるかしら』など。訳書トマス・ピンチョン『メイスン&ディクスン』で日本翻訳文化賞を受賞。

  • MONKEY vol.27

    ¥1,320

    特集 ラジオの時 発行 スイッチ・パブリッシング 2022年6月15日発売のMONKEY最新号は「ラジオ」特集。 実際に火星人が襲来したとリスナーが信じ込み、全米がパニックに陥った、伝説的ラジオドラマ『宇宙戦争』を柴田元幸訳により一挙掲載。 さらに藤野可織、坂口恭平、神慶太の書き下ろし短篇も収録 2 猿のあいさつ(柴田元幸) 8 ラジオドラマ 宇宙戦争 原作一H・G・ウェルズ 作一ハワード・コッチ 訳一柴田元幸 絵一R・O・ブレックマン 40 柴田元幸 ラジオドラマの時代 47 リック・デマリニス The Voice of America 訳一柴田元幸 絵一落合翔平 54 藤野可織 夢の人 絵一yasuo-range   64 猿からの質問 ラジオの出てくる物語 四元康祐/小島敬太/斎藤真理子 福嶋伸洋/和田忠彦/小沼純一/久野康彦 74 神慶太 老いた海 絵一植田たてり 82 ネルソン・オルグレン 分署長は悪い夢を見る または、ヒル&ヒルにアミタールを入れたのは誰だ? 訳一柴田元幸 絵一信濃八太郎 95 坂口恭平   航海士マリグの部 103 No Music, No Stories ブレイディみかこ  ニコの死 絵ー長崎訓子 110 わたしの知らない子供たち 西川美和  帰郷 絵―agoera 122 百の耳の都市 古川日出男 高野聖 artwork―*高田安規子・政子 写真―ただ 126 このあたりの人たち 川上弘美 息子 写真―野口里佳 128 死ぬまでに行きたい海 岸本佐知子 五本松 132 猿の仕事 134 本号の執筆者/次号予告 136 ケヴィン・バリー  ビールのないパブ 訳ー柴田元幸

  • ● 訳者サイン本 ゼペット|レベッカ・ブラウン/訳・柴田元幸

    ¥1,760

    ● 訳者・柴田元幸さんのサイン本になります。 発行 ignition gallery 絵:カナイフユキ 装幀:横山雄(BOOTLEG) 判型:w148×h196mm 並製本+両雁だれ ページ数:28ページ カラー 本体価格:1,600円+税 発行:ignition gallery 発行所:twililight 刊行日:2022年9月20日 レベッカ・ブラウンが夢見なおした『ピノキオ』です。 不器用で、弱く、失敗して負けていく人、周縁化されていく人のために、そういう人たちが孤独ではないんだと思えるように描いているカナイフユキと、レベッカ・ブラウンによる、「祈り」にも似た絵本が誕生しました。 以下、柴田元幸さんより。 レベッカ・ブラウンの「ゼペット」(“Geppetto”)は、2018年に刊行されたNot Heaven, Somewhere Else: A Cycle of Stories(『天国ではなく、どこか別の場所 物語集』、Tarpaulin Sky Press刊、邦訳なし)に収められている。この物語集には、「三匹の子ぶた」を踏まえた“Pigs”、「赤ずきんちゃん」を踏まえた“To Grandmother’s House”をはじめ、ヘンゼルとグレーテル、ハンプティ・ダンプティなど、さまざまな伝統的物語やキャラクターがレベッカ流に語りなおされた物語が並んでいる。語り直しの切り口は作品によってさまざまで、単一のメッセージに還元できない、豊かな「サイクル」が出来上がっている。100ページに満たない小著だが、怒りと希望をシンプルな文章で発信しつづけるレズビアン作家レベッカ・ブラウンの神髄が伝わってくる。 「ゼペット」は厳しさと優しさが並存していて、中でもとりわけ味わい深い。 柴田元幸

  • すべての月、すべての年 ルシア・ベルリン作品集

    ¥2,640

    発行 講談社 訳:岸本佐知子 発売日 2022年04月22日 価格 定価:2,640円(本体2,400円) ISBN 978-4-06-524166-0 判型 四六 ページ数 376ページ 初出 「虎に噛まれて」「カルメン」「B・Fとわたし」…「群像」2021年6月号。その他は訳し下ろしです。 魂の作家による19の短編。 ロングセラー『掃除婦のための手引き書』のルシア・ベルリン、待望の新邦訳作品集。 『掃除婦のための手引き書』の底本である短編集 A Manual for Cleaning Women より、同書に収録しきれなかった19編を収録、今回も傑作ぞろいの作品集です。 〈収録作品〉 虎に噛まれて/エル・ティム/視点/緊急救命室ノート、一九七七年/失われた時/すべての月、すべての年/メリーナ/友人/野良犬/哀しみ/ブルーボネット/コンチへの手紙/泣くなんて馬鹿/情事/笑ってみせてよ/カルメン/ミヒート/502/B・Fとわたし 著者紹介 著:ルシア・ベルリン(ルシア・ベルリン) 1936年アラスカ生まれ。鉱山技師だった父の仕事の関係で幼少期より北米の鉱山町を転々とし、成長期の大半をチリで過ごす。3回の結婚と離婚を経て4人の息子をシングルマザーとして育てながら、学校教師、掃除婦、電話交換手、看護助手などをして働く。いっぽうでアルコール依存症に苦しむ。20代から自身の体験に根ざした小説を書きはじめ、77年に最初の作品集が発表されると、その斬新な「声」により、多くの同時代人作家に衝撃を与える。90年代に入ってサンフランシスコ郡刑務所などで創作を教えるようになり、のちにコロラド大学准教授になる。2004年逝去。レイモンド・カーヴァー、リディア・デイヴィスをはじめ多くの作家に影響を与えながらも、生前は一部にその名を知られるのみであったが、2015年、本書の底本となるA Manual for Cleaning Womenが出版されると同書はたちまちベストセラーとなり、多くの読者に驚きとともに「再発見」された。邦訳書に『掃除婦のための手引き書』(岸本佐知子訳)がある。

  • 韓国文学の源流 短編選1 1918-1929 B舎監とラブレター

    ¥2,420

    羅恵錫(ナ・ヘソク)、田栄沢(チョン・ヨンテク)、朴英熙(パク・ヨンヒ)、朱耀燮(チュ・ヨソプ)、崔曙海(チェ・ソヘ)、玄鎮健(ヒョン・ジンゴン)、廉想渉(ヨム・サンソプ)、金東仁(キム・ドンイン)、羅稲香(ナ・ドヒャン) 著 オ・ファスン、岡裕美、カン・バンファ、ユン・ジヨン 訳 発行 書肆侃侃房 四六、上製、256ページ 定価:本体2200円+税 ISBN978-4-86385-524-3 C0097 装幀 成原亜美 装画 松尾穂波 韓国(朝鮮)文学の黎明期を彩る文学は厳しい時代を反映して 社会の底辺で報われぬ愛に生きる人たちの心をえぐられる物語を生み出してきた。  三従の道からの解放を自ら実践しようとして日本留学も果たした女性瓊姫は、新しい女性としての生き方を模索する「瓊姫(キョンヒ)」。白痴のように見えて実は、ある特殊な能力を持つ少年は自由を求めて危険な道に踏み出す「白痴? 天才?」。金を少しでも減らしたくない男。日々寄付を求めてやってくる人々を追い返すために猟犬を飼い始める「猟犬」。死んでから天国に行くより、今のこの世でほんの少しでもいいから、よい暮らしをしてみたいと願う男「人力車夫」。究極の貧しさゆえ空腹を満たすために腐ったサバを食べてしまい、食中毒をおこした息子を何とかして救おうと奔走する母親「朴乭(パクトル)の死」。厳格な舎監が夜な夜な繰り返す秘密の時間。その秘密を垣間見てしまった女学生たち「B舎監とラブレター」。朝鮮人の父親と日本人の母親を持つ混血の息子の葛藤と生きづらさを時代背景と共に綴る「南忠緒(ナムチュンソ)」。韓国最初の創作SF小説。人間の排泄物から必要な要素だけ取り出して人工肉を作る実験に明け暮れる笑えない現実「K博士の研究」。子どものころから主人に絶対服従を誓って生きてきたもの言えぬ男。ある日、屋敷が火事になり、若主人の新婦を救おうと火の中に飛び込んでいく「唖の三龍」。 【目次】 瓊姫(キョンヒ) 경희 羅恵錫(ナ・ヘソク/나혜석) オ・ファスン 訳 白痴? 天才? 천치? 천재? 田栄沢(チョン・ヨンテク/전영택) カン・バンファ 訳 猟犬 사냥개 朴英熙(パク・ヨンヒ/박영희) カン・バンファ 訳 人力車夫 인력거꾼 朱耀燮(チュ・ヨソプ/주요섭) ユン・ジヨン 訳 朴乭(パクトル)の死 박돌의 죽음 崔曙海(チェ・ソヘ/최서해) 岡裕美 訳 B舎監とラブレター B사감과 러브 레터 玄鎮健(ヒョン・ジンゴン/현진건) カン・バンファ 訳 南忠緒 남충서 廉想渉(ヨム・サンソプ/염상섭) ユン・ジヨン 訳 K博士の研究 K박사의 연구 金東仁(キム・ドンイン/김동인) 岡裕美 訳 啞の三龍 벙어리 삼룡 羅稲香(ナ・ドヒャン/나도향) オ・ファスン 訳 解説 芹川哲世 文学史年表 【著者プロフィール】 羅恵錫(ナ・ヘソク)나혜석 一八九六~一九四八 京畿道水原(キョンギド・スウォン)生まれ。画家、文筆家。五人兄妹の三番目に生まれ、一九一〇年の日韓併合前後、父が官僚を務め裕福な家庭に育つ。進明(チンミョン)女子高等普通学校卒業後、兄の勧めで日本に留学し、私立女子美術学校(現 女子美術大学)西洋画部に進学し油絵を専攻。韓国初の女性西洋画家となる。在学中に東京の女学生たちの自由な雰囲気に触れて女性解放のための運動に参加し、韓国初の新女性とも言われる。一時は独立運動にも傾倒するが、後に結果としては現実と妥協する道を選ぶことになり、一九二〇年四月、六年間求愛され続けたという日本の外交官となる親日派の留学生と結婚する。結婚後、夫とともに三年に及ぶヨーロッパ周遊に出るが、その途中に出会った夫の友人と道ならぬ恋に落ちて夫に離縁される。離婚後、画家としての才能を開花させ、朝鮮美術展覧会、日本の帝国美術院展覧会でも入選する。波乱万丈な人生を送るが、晩年は一時養老院にも身を寄せ、五十二歳の若さで病死する。「瓊姫」は女学生時代の一九一八年に発表した自伝的小説であり、他に小説では「閨怨」(二一)「玄淑」(三六)などの短編、詩では「人形の家」などの作品がある。 田栄沢(チョン・ヨンテク)전영택 一八九四~一九六八 平壌(ピョンヤン)に生まれる。一九一〇年、平壌大成(テソン)中学を三年生で中退。一九一八年に青山学院文学部を卒業、同校の神学部に再入学する。金東仁(キム・ドンイン)、朱耀翰(チュ・ヨハン)、金煥(キム・ファン)らと文芸誌「創造」の同人となり、東京で学生独立運動にも参加。一九二三年、青山学院神学部を卒業後、監理教会所属の協成神学校と協成女子神学校の教員を経て、一九三〇年には米パシフィック神学校に入学する傍ら興士団(安昌浩[アン・チャンホ]が設立した民族運動団体)にも加入する。一九三二年に帰国し、黄海道鳳山(ファンヘド・ポンサン)監理教会、一九三八年に平壌ヨハン学校、女子聖経学校、一九四二年に平壌神理教会で牧師、一九四八年に中央神学校教授などを務めた。一方で文教部編修局編修官(四六)、在日本東京韓国福音新聞主幹(五二)、大韓基督教文書出版協会、基督宣教会編集局長(五二)など学界・言論界にも従事しながら、一九六一年には韓国文人協会初代理事長を務める。一九六三年、大韓民国文化褒章大統領章を受ける。短編「恵善の死」(一九)、「白痴? 天才?」(一九)などの作品からは、彼がどうすれば自然体の小説を書けるかと試みていたことがわかる。一方で「生命の春」(二〇)、「毒薬を飲む女人」(二一)などは、己未獨立運動をめぐる彼自身の実生活と緊密な関係にある作品である。また、「ファスブン」(二五)など死を扱う作品が多いのは、死を通してこそ命と人生の意味、その価値を理解できるという著者の認識ゆえだ。彼の文学世界は基督教的な信仰に基づいており、作為的な虚構性を排除し、人道主義と人間愛を目指している。一九五〇年に発表した「牛」でも、分断の悲劇による南北相互間の憎しみと敵対関係が深まっていく過程を人道主義で解決しようという試みが見られる。作品集に『生命の春』(二六)、『空を見つめる女人』(五八)などがある。 朴英熙(パク・ヨンヒ)박영희 一九〇一~? ソウル生まれ。一九一六年、培材(ペジェ)高等普通学校に入学し、在学中に羅稻香(ナ・ドヒャン)、金基鎭(キム・ギジン)、金復鎭(キム・ボクジン)らと親交を結び、一九一九年三月五日、三・一運動に参加する。一九二〇年、培材高等普通学校を修了して日本に渡り正則英語学校に入学、一九二一年に帰国し総合教養誌「新青年」、韓国初の詩専門誌「薔薇村」の同人として活動した。一九二二年、浪漫主義と象徴主義の文学を紹介する雑誌「白潮」の同人として活動し、創刊号に「微笑の虚華詩」などの詩と、オスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」の翻訳が掲載される。一九二四年には開闢社で学芸部長を務め、同年、新傾向派文学団体パスキュラを結成。一九二五年、KAPF(朝鮮プロレタリア芸術同盟)結成に参加し、教養部の責任者を務める。一九三一年、第一次KAPF検挙事件を機に拘束され、翌年不起訴処分となる。一九三四年、一月二日付けの「東亜日報」に「最近文芸理論の新展開とその傾向」を発表し、KAPF脱退と転向を宣言。一九三七年、詩集『懐月詩抄』を発刊。一九三六年一二月に公布された「朝鮮思想犯保護観察令」により朝鮮思想犯観察所に収容される。一九三八年六月、転向者を国民精神総動員に参加させるための時局対応全国委員会に朝鮮人代表委員として参加。同月、時局対応全鮮思想報国連盟結成の準備委員として選出され、彼が脚色した防諜映画『軍用列車』が公開された。同年七月、思想報国連盟の京城支部幹事、常任幹事、厚生部部長などを歴任し、九月には朝鮮防共協会の評議員となった。一九三九年三月、皇軍慰問作家団の実行委員に選ばれ、一九四〇年五月、国民精神総動員朝鮮連盟の嘱託で機関誌「総動員」編集に関与する。一九四一年一月、国民総力朝鮮連盟文化部文化委員となり、同年三月、彼の原作で志願兵宣伝映画『志願兵』が公開された。その後も活発な親日活動を続け、文筆においても親日関連の文章を多数残した。朝鮮解放後は大学講師を務め、一九五〇年、朝鮮戦争勃発後、北へ渡る。著書に小説と評論をまとめた『小説・評論集』(三〇)、評論集「文学の理論と実際」(四七)などがある。 朱耀燮(チュ・ヨソプ)주요섭 一九〇二~一九七二 平安南道平壌(ピョンアンナムドピョンアン)生まれの小説家、ジャーナリスト、独立運動家、英文学者。プロテスタント牧師であった朱孔三の次男として生まれ、「ヨソプ(ジョセフ)」という名前を受けた。号は餘心(ヨシム)など。兄は朝鮮を代表する近代詩人の朱耀翰(チュ・ヨハン)。崇德(スンドク)小学校、崇実(スンシル)中学校を経て一九一八年に渡日し、靑山学院中学部三年に編入。一九一九年に三・一独立運動を受けて帰国し、謄写版の地下新聞を発刊した廉で十ヵ月間投獄される。その後、中国に渡り、一九二七年に上海の滬江大学を卒業。翌年に渡米し、スタンフォード大学で教育学を学び、修士の学位を受けた。一九二九年に帰国した後は、一九三一年に東亜日報社に入社し、『新東亜』の主幹を務めた。一九三四年、中国北京の輔仁大学教授に就任。一九四三年に帰国し、解放後は、『コリアタイムズ』主筆、慶熙(キョンヒ)大学教授、国際ペンクラブ韓国本部委員長などを歴任した。作家としては、一九二一年に雑誌「開闢」に発表した短編小説「寒い夜」で文壇デビュー。「人力車夫」(二五)を含む初期の作品では、上海を背景に下層階級の人々の悲惨な生活を描き、ヒューマニズムの色彩が強く現れるため、新傾向派の作家と呼ばれる。一九三〇年代に発表された中期の作品では、人間の内面世界を追究し、女性心理の描写に長けた代表作「間借り客と母」(三五)で大衆的に世に知られた。解放後は、社会的な現実認識が強く反映された作品を多く発表。一九七二年に心筋梗塞により死去。 崔曙海(チェ・ソヘ)최서해 一九〇一~一九三二 咸鏡北道城津(ハムギョンブクドソンジン)に生まれる。本名は崔鶴松(チェ・ハクソン)、号は曙海など。極貧家庭に育ち、普通学校(小学校)を三年で中退した。一八年に間島(現在の中国吉林省延辺)に移住し、日雇い労働をしながら文学の習作を始める。作家になることを決意すると二四年に老母と妻子を置いて帰国し、上京。「朝鮮文壇」誌に短編「故国」を発表した。二五年には「脱出記」「飢餓と殺戮」「朴乭の死」など次々に短編を発表し、新傾向派文学の旗手として注目を浴びた。同年、KAPF(朝鮮プロレタリア芸術同盟)の設立に参加したが、二九年に脱退。三一年、朝鮮総督府機関紙の「毎日申報」に学芸部長として入社し、同年小説集「紅焰」を刊行するも胃病と阿片中毒に苦しみ、翌年入院先の病院で亡くなった。崔曙海の作品は自身の間島での放浪生活を描いたものや故郷である咸鏡道を背景に労働者や雑役夫の生活苦を取り上げたもの、周囲の文学者の貧しい暮らしを描いたものが主であり、新傾向派が陥りがちなイデオロギー過剰の観念的傾向とは異なる自身の経験に基づくものとして、近代リアリズム小説の一つの転換点を生み出したといえる。その他の代表作に「洪水の後」(二五)、「白琴」(二六)、「日の出」(二六)、「底流」(二六)などがある。 玄鎮健(ヒョン・ジンゴン)현진건 一九〇〇~一九四三 大邱(テグ)生まれ。書堂で漢文を学び、一九一七年、日本の成城中学に編入、一八年に中退する。一九一九年、李相和(イ・サンファ)、白基萬(ペク・ギマン)、李相佰(イ・サンベク)らと同人誌「炬火」を発刊。一九一八年、上海にいた次兄を頼って滬江(フージャン)大学に入学した。一九二一年、朝鮮日報社入社をきっかけに「東明」、「時代日報」、「東亜日報」の記者として活動した。一九二〇年、「開闢」に短編「犠牲花」を発表して酷評されるが、翌年、自伝的小説「貧妻」を発表して文壇の注目を集めた。同年、「白潮」の同人としても活動する。その後、上海で共産主義者として活動していた三兄の逮捕と死に衝撃を受けるが、自身も一九三六年、東亜日報社社会部長だった当時、日章旗抹消事件で一年間投獄される。一九三七年、東亜日報社を辞めて小説創作に専念するようになり、貧しさに耐えながらも親日文学に流されないまま、一九四三年に腸結核で亡くなる。彼の小説は大きく三段階に分かれる。第一段階は「貧妻」(二一)、「酒を勧める社会」(二一)、「堕落者」(二二)などの一人称小説で、著者の自伝的要素が濃い作品。第二段階は現実告発小説として都市に生きる下層民の運命を追った「運のよい日」(二四)、未熟な性意識と労役に苦しむ農村女性を描いた「火」(二五)、土地を失い労働者として渡り歩く離農民を描いた「故郷」(二六)などで、これらは一九二〇年代の短編文学の一頂点を示している。第三段階では歴史小説「赤道」(三三~三四)、「無影塔」(三八~三九)などを通じて民族の魂を表現しようとした。 廉想渉(ヨム・サンソプ)염상섭 一八九七~一九六三 漢城(現・ソウル)生まれの小説家、言論人。本名は廉尙燮(ヨム・サンソプ)、号は 橫步(フェンボ)または霽月(ジェウォル)。一九〇七年、官立師範附属普通学校に入学するが中退。普成小学校・中学校を経て、一九一二年に渡日。麻布中学校、聖学院中学校への編入を経て、一九一八年に京都府立第二中学校卒業。同年、慶應義塾大学文科予科に入学するも、半年で自退。翌年、大阪にて三・一独立運動に参加し、投獄される。一九二〇年に帰国し、『東亜日報』を振り出しに各紙で記者生活を送り、三〇年代後半には満州にも滞在した。新聞・雑誌の編集人を務める傍ら、小説・評論を発表。一九二〇年、文芸同人誌『廃墟』を金億らと発刊。一九二一年に実質的デビュー作「標本室の青蛙」を『開闢』誌に発表し、朝鮮の自然主義文学の祖となった。初期の作品は自然主義の傾向が強かったが、のちには社会の現実を描くリアリズム文学を確立。代表作は日本の植民地下という暗い現実を直視した『万歳前』(一九二四年)、『三代』(一九三一年)など。解放後も精力的に作品を書き続け、芸術院功労賞(一九五七年)、大韓民国文化勲章(一九六二年)など、数々の賞を受けた。李光洙と並び称される二大文豪の一人とされる。一九六三年にソウル市の自宅にて直腸ガンで死去。 金東仁(キム・ドンイン)김동인 一九〇〇~一九五一 平壌(ピョンヤン)に生まれる。号は琴童(クムドン)など。一九一四年に日本に渡り、東京学院中学部に入学したが、学校が閉鎖されたため翌年に明治学院中学部二年に編入。一八年には川端画学校に入学した。一九年二月、田栄沢(チョン・ヨンテク)、朱耀翰(チュ・ヨハン)らとともに初の純文学同人誌「創造」を発刊。創刊号に初の短編小説「弱き者の悲しみ」を発表した。同年三月に帰国するが、弟の頼みで三・一独立運動の檄文を起草した疑いで拘束、投獄された。釈放後、「命」(二一)、「馬鈴薯」(二五)、「狂炎ソナタ」(三〇)などの短編を発表し、李光洙(イ・グァンス)の啓蒙主義文学と対比される簡潔で洗練された文体が評価された。また「朝鮮近代小説考」(二九)や「春園研究」(三八)で李光洙を批判したことでも知られる。三〇年から翌年まで初の長編小説『若い彼ら』を「東亜日報」に連載。三三年には「朝鮮日報」に学芸部長として入社したが、ほどなく辞職した。月刊誌「野談」を発刊、「狂画師」(三五)などの作品を発表する。三八年、「毎日申報」に内鮮一体や皇民化政策をたたえる内容の散文「国旗」を寄稿し、日本の帝国主義に協力する姿勢を示した。翌年には北支皇軍慰問作家団で活動し、同年に朝鮮総督府の外郭団体である朝鮮文人協会に発起人として参加した。植民地支配からの解放後、四六年に全朝鮮文筆家協会の結成を主導し、李光洙をはじめとする作家の植民地時代の親日行為を批判する「反逆者」(四六)、「亡国人記」(四七)などの短編を発表した。四九年に中風で倒れ、五一年に朝鮮戦争の戦火の中、ソウルの自宅で亡くなった。 羅稲香(ナ・ドヒャン)나도향 一九〇二~一九二六 ソウル生まれ。小説家。本名は羅慶孫(ナ・ギョンソン)、筆名は彬(ビン)。稲香は号である。祖父は漢方医で父も医者であったため、一九一九年に培材(ペジェ)高等普通学校を卒業すると、同年に父と同じ京城医学専門学校に入学する。だが文学を志し、家族に内緒で日本に渡る。しかし学費が工面できず留学を断念して帰国することに。その後、一時、慶尚北道安東(キョンサンプクド・アンドン)の普通学校で教鞭をとる。一九二一年頃から創作活動を始め、一九二二年には洪思容、玄鎮健、李相和、朴英熙、朴鍾和、盧子泳らとともに文芸同人誌『白潮』を創刊する。創刊号に「若者の時節」を発表して小説家となる。同年、東亜日報で長編小説『幻戯』の連載を始める。「かつての夢は蒼白だ」(二二)「十七円五十銭」(二三)など、初期は浪漫主義的作品が続いたが、後に不条理な社会を客観的に描き写実主義的小説に変貌したと評価される。その代表的な作品が「啞の三龍」(二五)である。一九二五年に再渡日するものの、生活に困窮して志半ばにして一九二六年に帰国し、その直後に病死する。二四歳の若さだった。若き天才文士ともいわれ、代表作には「水車」(二五)「桑」(二五)などの短編小説があり、死後の一九三九年には長編『母』が刊行された。短期間で比較的多くの作品を残した作家である。 【訳者プロフィール】 オ・ファスン(呉華順) 青山学院大学法学部卒業後、韓国の慶煕大学大学院国語国文科修士課程修了。フリーライター、翻訳者。第一回新韓流文化コンテンツ翻訳コンテスト(ウェブコミック日本語部門)優秀賞受賞。著書『なぜなにコリア』(共同通信社)。訳書に『旅立ち』(俳優ソン・スンホン著)、『朱蒙(チュモン)』(TOKIMEKIパブリッシング)ほか韓国ドラマ公式ガイドブック多数、『つかめ!理科ダマン』シリーズ(マガジンハウス)、『準備していた心を使い果たしたので、今日はこのへんで』(扶桑社)などがある。 岡裕美(おか・ひろみ) 同志社大学文学部卒業、延世大学校国語国文学科修士課程修了。第十一回韓国文学翻訳新人賞を受賞。訳書にキム・スム『ひとり』(三一書房)、イ・ジン『ギター・ブギー・シャッフル』、キム・スム『さすらう地』(共に新泉社)、李箱ほか『韓国文学の源流短編選3 失花』、李孝石ほか『韓国文学の源流短編選2 オリオンと林檎』(共に書肆侃侃房、共訳)、『韓国・朝鮮の美を読む』(野間秀樹、白永瑞編、クオン、共訳)などがある。 カン・バンファ(姜芳華) 岡山県倉敷市生まれ。岡山商科大学法律学科、梨花女子大学通訳翻訳大学院卒、高麗大学文芸創作科博士課程修了。梨花女子大学通訳翻訳大学院、韓国文学翻訳院翻訳アカデミー日本語科、同院翻訳アトリエ日本語科などで教える。韓国文学翻訳院翻訳新人賞受賞。日訳書にチョン・ユジョン『七年の夜』、ピョン・ヘヨン『ホール』、ペク・スリン『惨憺たる光』『夏のヴィラ』(共に書肆侃侃房)、チョン・ユジョン『種の起源』、チョン・ソンラン『千個の青』(共に早川書房)、チョン・ミジン『みんな知ってる、みんな知らない』(U-NEXT)など。韓訳書に柳美里『JR上野駅公園口』、三島由紀夫『文章読本』(共訳)、児童書多数。共著に『일본어 번역 스킬(日本語翻訳スキル)』(넥서스 JAPANESE)がある。 ユン・ジヨン(尹志映) 韓国ソウル生まれ。延世大学校英語英文学科、日本学連繫専攻卒。東京大学大学院総合文化研究科超越文化科学専攻修士・博士号取得。韓国文学翻訳院日本語特別課程ならびに同アトリエ課程修了。訳書にキム・チョヨプ『わたしたちが光の速さで進めないなら』(早川書房、共訳)。 【韓国文学の源流シリーズ】 2019年6月にスタートした韓国文学の源流シリーズは朝鮮文学時代から今の韓国現代文学に続く、古典的作品から現代まで、その時代を代表する短編の名作をセレクトし、韓国文学の源流を俯瞰できるシリーズです。 各巻には小説が書かれた時代がわかるような解説とその時代の地図、簡単な文学史年表が入ります。よりいっそう、韓国文学に親しんでいただければ幸いです。

  • 声のために|マヤコフスキー

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    発行 土曜社 著者 マヤコフスキー 構成 リシツキー 読 者 対 象 ロシア文学研究者・学生|詩人|組版・タイポグラフィ専門家 仕様 四六判(187 × 130 × 5.6ミリ)|64頁|全編ロシア語 ISBN|Cコード 978-4-907511-55-5|C0098 用紙  本文:日本製紙オペラクリームマックス|表紙:OKACカード鮭 製造 日本ハイコム|加藤製本 協力 国立マヤコフスキー博物館 初版 1500部|2018年4月17日 「詩とタイポグラフィを同等に扱い、一体にしようと試みた」とリシツキーの語るように、大胆な組版で視覚化されたマヤコフスキーの詩篇が読み手に大音声の音読をせまる。1923年春ベルリンで世に出た、タイポグラフィ史上に輝く傑作の復刻ファクシミリ版。国立マヤコフスキー博物館協力。 わがマヤコも賛成してくれた  1922年も終盤、マヤコフスキーが飛行機でベルリンにやって来るという。いかにも彼らしい――常に最新の交通手段を選ぶのがマヤコ流だ。会うなり詩人は、国立出版所から出るはずの、ある出版計画を明かした。当時、モスクワの国立出版所はベルリンにも事務所を置いていたのである。聞けば、イラストレーターたる私が本の装丁を手がけ、著者は彼、編集はリーリャ・ブリークが担当するという。  私たちは、13の詩篇を選び出した。大声で読むための本である。目当ての作品が即座に見つかるよう、爪掛け式の索引方法(アルファベット順の)を思いついた。わがマヤコも賛成してくれた。 エル・リシツキー(装丁家) 目 次 左翼行進曲 ぼくらの行進曲 五月 屑について 第三インターナショナル 芸術軍指令 芸術軍指令第二号 あなたはできますか 赤帽子の物語 白軍将軍ヴランゲリの物語 海戦の恋 馬との友好関係 夏の避暑地でヴラジーミル・マヤコフスキーに起った不思議な事件 著 者 略 歴 ロシア未来派の詩人。1893年、グルジアのバグダジ村に生まれる。1906年、父親が急死し、母親・姉たちとモスクワへ引っ越す。非合法のロシア社会民主労働党に入党し逮捕3回、のべ11か月間の獄中で詩作を始める。10年釈放、モスクワの美術学校に入学。12年、上級生ダヴィド・ブルリュックらと未来派アンソロジー『社会の趣味を殴る』のマニフェストに参加。13年、戯曲『悲劇ヴラジーミル・マヤコフスキー』を自身の演出・主演で上演。14年、第一次世界大戦が勃発し、義勇兵に志願するも結局、ペトログラード陸軍自動車学校に徴用。戦中に長詩『ズボンをはいた雲』『背骨のフルート』『戦争と世界』『人間』を完成させる。17年の十月革命を熱狂的に支持し、内戦の戦況を伝えるプラカードを多数制作する。24年、レーニン死去をうけ、叙事詩『ヴラジーミル・イリイチ・レーニン』を捧ぐ。25年、世界一周の旅に出るも、パリのホテルで旅費を失い、北米を旅し帰国。スターリン政権に失望を深め、『南京虫』『風呂』で全体主義体制を諷刺する。30年4月14日、モスクワ市内の仕事部屋で謎の死を遂げる。翌日プラウダ紙が「これでいわゆる《一巻の終り》/愛のボートは粉々だ、くらしと正面衝突して」との「遺書」を掲載した。

  • 荒地|T・S・エリオット

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    発行 土曜社 - 書  名:荒地 - 著  者:T・S・エリオット - 訳  者:西脇順三郎 - 装  釘:鈴木哲生 - 編  集:中村外 - 仕  様:四六判(190 × 129 × 9.6ミリ)98頁 - 用  紙:キンマリV_128g/㎡|TSギフト-7 ホワイト|NTラシャ グレー20|OKアドニスラフ70_56g/㎡ - 初  版:766部|2021年10月8日 - コ ー ド:ISBN978-4-907511-91-3|C0098 第一次大戦後の荒廃するヨーロッパ、そしてスペイン風邪の流行というパンデミックの時代を背景として1922年に発表された長編詩。モダニズム文学を代表するこの作品を、同時代の詩人・西脇順三郎による翻訳でおくる。本邦初の完訳版。 四月は残酷極まる月だ/リラの花を死んだ土から生み出し/追憶に欲情をかきまぜたり/春の雨で鈍重な草根をふるい起すのだ。(本文より) 著 者 略 歴 T・S・エリオット Thomas Stearns Eliot 詩人、文芸批評家。1888年、米国ミズーリ州に生まれる。ハーバード大学に進学し、哲学を専攻。英国に渡り結婚。同地で創作を行う。1917年に第一詩集『プルーフロックとその他の観察』を刊行。22年には自ら編集を務める雑誌『クライテリオン』で「荒地」を発表する。48年にノーベル文学賞受賞。65年没。 訳 者 略 歴 西脇順三郎〈にしわき・じゅんざぶろう〉詩人、英米学者。1894年、新潟県北魚沼郡小千谷町(現在の小千谷市)に生まれる。1922年に留学生として渡英、モダニズム文学に接する。26年に慶應義塾大学文学部教授となる。33年、39歳で日本語による最初の詩集『Ambarvalia』を刊行。その他の詩集に『旅人かへらず』『豊饒の女神』など。82年没。 本作品について ――作者はヨーロッパ文学のあらゆる方面から暗示を受けて書いた学者である。「文学から文学を生みだした」場合の代表的作品である。 ――この詩全体の話はそれ自身には統一のある一つの話の筋というものがない、単にいろいろの挿話が「意識の流れ」として連続されているにすぎない。ただ死、性、復活というテーマがくりかえされていると考えてみてもよい。 ――詩の美は昔から遠いものを連結することによって詩的構成を目ざしている。これは西洋詩の伝統であるが、それを一つの詩的活動の重大な仕組としている。(すべて本書より)

  • ロルカ詩集

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    発行 土曜社 - 書  名:ロルカ詩集 - 著  者:フェデリコ・ガルシア・ロルカ - 訳  者:長谷川四郎 - 装  釘:鈴木哲生 - 編  集:中村外 - 仕  様:四六判(190 × 129 × 14.1ミリ)168頁 - 用  紙:キンマリV_128g/㎡|TSギフト-7 ホワイト|NTラシャ グレー20|OKアドニスラフ70_56g/㎡ - 初  版:1,500部|2020年7月31日 - コ ー ド:ISBN978-4-907511-73-9|C0098 20世紀スペインを代表する詩人、ガルシア・ロルカ。アンダルシアの風土に独自の詩的イメージを開花させた詩を多数収録。実在の闘牛士の死を悼んだ「イグナシオ・サーンチェス・メヒーアスを弔う歌」のほか、「ジプシーのロマンス集」「タマリット詩集」より抜粋し訳者が編み直した。長谷川四郎による軽快な翻訳。巻末に訳者によるあとがきを付す。 水の上の空中に/やすんでいる言葉々々/水面には/水浴びする丸い月/はるかに高い/ベつの月をうらやんで/子供が一人/岸辺にいて/二つの月を見て言う/――夜よ うて シンバルを!(本書より) 著 者 略 歴 フェデリコ・ガルシア・ロルカ Federico García Lorca スペインの詩人・劇作家。1898年スペイン・グラナダ近傍に生まれる。グラナダ大で哲学、文学、法律を学んだのち、劇作にうちこむ。1936年、スペイン内乱勃発の数日後にファシストのファランへ党により射殺され38歳の生涯を終える。詩集に『詩の本』『カンテ・ホンドの歌』ほか、戯曲に『血の婚礼』など。 訳 者 略 歴 長谷川四郎〈はせがわ・しろう〉文筆家。1909年、函館に生まれる。37年に満鉄入社、大連に渡る。その後招集され、シベリアで捕虜生活を送ったのち、50年に日本帰還。著書に『鶴』『シベリヤ物語』『中国服のブレヒト』など。1987年没。

  • イリュミナシオン ランボオ詩集

    ¥2,420

    発行 土曜社 - 書  名:イリュミナシオン ランボオ詩集 - 著  者:アルチュール・ランボオ - 訳  者:金子光晴 - 装  釘:鈴木哲生 - 編  集:中村外 - 仕  様:四六判(190 × 129 × 18.1ミリ)232頁 - 用  紙:キンマリV_128g/㎡|TSギフト-7 ホワイト|NTラシャ グレー20|OKアドニスラフ70_56g/㎡ - 初  版:1,500部|2020年7月31日 - コ ー ド:ISBN978-4-907511-80-7|C0098 二人の詩人の邂逅 パリで詩人としての人生を焼き尽くした早熟の天才・ランボオの代表的詩集『イリュミナシオン』。若き頃妻とパリに流れ着いた金子光晴による翻訳が響き合う。表題作のほか、代表作『酔っぱらいの舟』等も収録。訳者による解説を付す。 林からこぼれでるせせらぎは、誰もこない砂地に吸われ、 風は、空から沼地へ、氷のけずり屑を投げつけた。 さて、僕は、黄金や、真珠貝の採取者のように、 のむことの気苦労はなかったと広言はらったものだった! ――ランボオ(詩人) ランボオの名は、光り輝いて、日を経るに従って、いよいよ新たに、若い芸術家の血肉をつくりつづけている。昨日の花がみるかげもなくしぼんでゆく変転の世相のめまぐるしさの中でまことにそれは稀有なことといってもいい。 ――金子光晴(詩人) 著 者 略 歴 アルチュール・ランボオ Arthur Rimbaud フランスの代表的詩人。1854年北フランスに生まれる。16歳にしてすでに第一級の詩を著したが、74年以降は各地を放蕩、80年には貿易商人として生活を営んだ。91年、37歳で他界。 訳 者 略 歴 金子光晴〈かねこ・みつはる〉詩人。1895年、愛知県海東郡越治村に生まれる。早大、東京美学校、慶大をいずれも中退したのち、詩作を始める。『こがね蟲』(1923年)の出版で詩壇に認められる。28年には妻であり作家の森三千代とともに日本を脱し、アジア、ヨーロッパを放浪した。詩集に『落下傘』『蛾』『鮫』など。75年没。

  • カフカの「城」他三篇|森泉岳土

    ¥1,650

    発行 河出書房新社 単行本 B5 ● 82ページ ISBN:978-4-309-27575-8 ● Cコード:0079 発売日:2015.03.26 カフカ、ドストエフスキー、漱石、ポーの小説を、各16ページで奇跡のコミック化! 柴田元幸、椹木野衣、柴崎友香氏絶賛、世界の名作がまったく新たに甦る驚愕のマンガ体験! ●カフカの「城」 ●漱石の「こころ」より“先生と私” ●ポーの「盗まれた手紙」 ●ドストエフスキーの「鰐」 ポーやドストエフスキーの大胆にして精緻なマンガ化に出会うのは、斬新な新訳に出会うのと同じ嬉しさがある。ここにはまるごと1ジャンル、新しい文学の可能性が見えている。─—柴田元幸氏 歴史上のブンガクも、森泉の手に掛かると同じ寸法に収まってエッセンスだけとなる。まるで魔法だ。——椹木野衣氏 限られたページを読む間に小説そのものの世界を確かに生きることができる。心の奥深くにずっととどまる1冊。——柴崎友香氏 著者 森泉 岳土 (モリイズミ タケヒト) 1975年生まれ。特異な技法で描く注目のマンガ家。著作に「祈りと署名」「夜よる傍に」「報いは報い、罰は罰」「セリー」の他、世界の名作をマンガ化した話題作「カフカの『城』他三篇」などがある。 ● 森泉岳土 関連書籍 https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=森泉岳土

  • 台湾文学ブックカフェ3 短篇小説集 プールサイド

    ¥2,640

    陳思宏、鍾旻瑞、陳柏言、黄麗群、李桐豪、方清純、陳淑瑤、呉明益、ワリス・ノカン、川貝母、甘耀明 三須祐介訳 呉佩珍、白水紀子、山口守編 発行 作品社 本体2,400円 ISBN978-4-86182-879-9 発行 2022.2 来るべき、台湾文学。 豊かな田園風景、碧い海と空、大きな太陽、賑やかな屋台――。 台湾の生活シーンを多様に描いた、近年の佳作十一作を収録する作品集。 【内容目次】 陳思宏「ぺちゃんこな いびつな まっすぐな」 鍾旻瑞「プールサイド」 陳柏言「わしらのところでもクジラをとっていた」 黄麗群「海辺の部屋」 李桐豪「犬の飼い方」 方清純「鶏婆の嫁入り」 陳淑瑤「白猫公園」 呉明益「虎爺」 ワリス・ノカン「父」 川貝母「名もなき人物の旅」 甘耀明「告別式の物語 クリスマスツリーの宇宙豚」 ● 台湾文学ブックカフェ https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=台湾文学ブックカフェ

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