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パトリシア・ハイスミスの華麗なる人生|アンドリュー・ウィルソン
¥7,480
翻訳 柿沼瑛子 発行 書肆侃侃房 A5判、並製、712ページ 定価:本体6,800円+税 ISBN 978-4-86385-654-7 C0098 残された膨大な日記と手紙、インタビューから 謎のベールに包まれたサスペンスの巨匠の全貌に迫る 生まれながらに背徳と残虐、愛への渇望に苦しむ。「愛される」よりも「愛する」を選んだ孤独の女性作家。生誕100年を迎え、いま明らかにされる苦悩と野心、ゆがんだ愛。母親への愛憎のすべては小説作品の中に埋め込まれた――。 ハイスミスが保管していた資料、友人、敵、仲間の思い出、そして強迫観念的な人生の貴重な記録。 ーーFinancial Times紙 力強く、時に美しい伝記であり、1ページたりとも無駄がない。細部の積み重ねにより、20世紀の偉大な作家の忘れがたい肖像を生み出している。 ーーNew Statesman紙 ハイスミスは、彼女のいたずら好きなヒーローと同じように、逸脱した風変わりな人だった。 ーーJ. G. Ballard, Daily Telegraph Summer Reads トルーマン・カポーティが絶賛した才能 20世紀を代表する作家 パトリシア・ハイスミス 代表作 『キャロル』自らの体験を基に男性作家名で発表したレズビアン小説 『見知らぬ乗客』ヒッチコックによって映画化された長編デビュー作 『太陽がいっぱい』アラン・ドロン主演で知られる名作映画の原作 パトリシア・ハイスミス Patricia Highsmith (1921〜1995) 別名クレア・モーガン。アメリカの女性作家。テキサス州フォートワースに生まれるが、生涯の大半をヨーロッパ大陸で過ごし、最終的にはスイスのロカルノで病死する。父親はジェイ・バーナード・プラングマン、母親はメアリー・コーツ。後に母親がスタンリー・ハイスミスと結婚したことにより、ハイスミス姓となる。最初の長編『見知らぬ乗客』がヒッチコック監督に、第三作目『太陽がいっぱい』がルネ・クレマン監督によって映画化され、作家としての地位を確立する。「不安の詩人」と評された彼女の作風はアメリカよりもむしろヨーロッパで先に受け入れられた。またクレア・モーガン名義で自らの恋愛体験をもとにしたレズビアンロマンス小説『ザ・ブライス・オブ・ソルト』(後に『キャロル』)を発表し、こちらもトッド・ヘインズ監督によって映画化された。 【著者プロフィール】 アンドリュー・ウィルソン Andrew Wilson イギリスのジャーナリスト、小説家、伝記作家。「オブザーバー」、「デイリー・テレグラフ」、「ザ・ガーディアン」といった一流紙で活躍後、ハイスミスの伝記で伝記作家としてデビュー。ハイスミス以外にもハロルド・ロビンズ、シルヴィア・プラス、アレキサンダー・マックイーンなどの伝記を手掛ける。本書『パトリシア・ハイスミスの華麗なる人生』は2004年度エドガー・アラン・ポー賞を受賞している。 【訳者プロフィール】 柿沼瑛子(かきぬま・えいこ) 英米文学翻訳家。主訳書『妄想の世界史 10の奇想天外な話』(ビクトリア・シェパード)、『誰?』(アルジス・バドリス)、『Gストリング殺人事件』(ジプシー・ローズ・リー)、『魔術師の帝国』(C・A・スミス、共訳)、『わが愛しのホームズ』(ローズ・ピアシー)、『キャロル』(パトリシア・ハイスミス)、『ヴァンパイア・クロニクルズ』シリーズ/『眠り姫』シリーズ(アン・ライス)など訳書多数。 (版元より)
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幕間|ヴァージニア・ウルフ
¥1,540
翻訳 片山亜紀 発行:平凡社 B6変型判 304ページ 定価 1,400円+税 ISBN978-4-582-76897-8 初版年月日 2020年2月10日 スターリンがムッソリーニが、ヒトラーが台頭しつつあった頃、イギリス内陸の古い屋敷で上演される野外劇に集った人々──迫り来る戦争の気配と時代の気分を捉えた遺作の新訳。 (版元より)
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病むことについて 新装版|ヴァージニア・ウルフ
¥3,300
SOLD OUT
編訳 川本静子 発行 みすず書房 判型 四六判 頁数 264頁 定価 3,300円 (本体:3,000円) ISBN 978-4-622-09024-3 Cコード C1097 発行日 2021年5月20日 〈病気がいかにありふれたものであるか、病気のもたらす精神的変化がいかに大きいか、健康の光の衰えとともに姿をあらわす未発見の国々がいかに驚くばかりか、インフルエンザにちょっとかかっただけで、なんという魂の荒涼たる広がりと砂漠が目に映るか、熱が少し上がると、なんという絶壁や色鮮やかな花々の点在する芝地が見えてくるか、病気にかかると、私たちの内部でなんと古びた、がんこな樫の木々が根こそぎになるか、歯医者で歯を一本抜かれ、ひじ掛け椅子に座ったまま浮かび上がり、「口をゆすいで下さい――ゆすいで」という医者の言葉を、天国の床から身をかがめて迎えてくれる神の歓迎の言葉と取りちがえるとき、いかに私たちが死の淵に沈み、頭上にかぶさる水で息絶える思いをし、麻酔から覚めて天使やハープ奏者たちの面前にいるとばかり思いこんでいるか――こうしたことを考えるとき――しばしば考えざるをえないのだが――病気が、愛や戦いや嫉妬とともに、文学の主要テーマの一つにならないのは、たしかに奇妙なことに思われる。〉 (「病むことについて」) 『灯台へ』『ダロウェイ夫人』『波』を執筆した小説家ヴァージニア・ウルフは、同時に幅広い分野に及ぶエッセイを生涯書きつづけた評論家でもあった。インフルエンザにかかったときの心象を描く表題作ほか、書評の役割、ジャンルの特質を追求した伝記論、父の思い出から『源氏物語』評まで。アイロニーとユーモアに充ちたエッセイ・短編、全16篇。 [初版2002年12月20日発行] (版元より)
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灯台へ|ヴァージニア・ウルフ
¥1,221
翻訳 御輿哲也 岩波文庫 赤291-1 刊行日 2004/12/16 体裁 文庫・並製・418頁 ISBN9784003229118 Cコード 0197 スコットランドの孤島の別荘.哲学者ラムジー氏の妻と末息子は,闇夜に神秘的に明滅する灯台への旅を夢に描き,若い女性画家はそんな母子の姿をキャンバスに捉えようとするのだが――第1次大戦を背景に,微妙な意識の交錯と澄明なリリシズムを湛えた文体によって繊細に織り上げられた,去りゆく時代への清冽なレクイエム. (版元より)
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ユリイカ2025年1月号 特集=ハン・ガン
¥1,760
-傷を照らし、回復を導く灯……ノーベル文学賞受賞記念- 発行 青土社 定価 1,760円(本体1,600円) 発売日 2024年12月27日 ISBN978-4-7917-0456-9 表紙・目次・扉……北岡誠吾 表紙写真……백다흠 2024年ノーベル文学賞受賞記念 傷をつくるのも癒すのも同じ人間であるということを、 ハン・ガンは果てしないスペクトラムとして物語の中に描き出す。『菜食主義者』『少年が来る』『すべての、白いものたちの』『別れを告げない』……数々の名作によって導き出されてきた他者への愛が、惨たらしい暴力の中にある人間の生の儚さを照らす灯として、いま世界中で必要とされている。ハン・ガンの苛烈なまでに静謐な作品風景に迫り、さまざまな痛みと回復の過程を見つめる。 ○ 特集*ハン・ガン――傷を照らし、回復を導く灯…ノーベル文学賞受賞記念 ❖インタビュー 心臓の実、小さな炎が生み出す言葉 / ハン・ガン 訳=柳美佐 ❖回復への導き もう「白いもの」ではないあなたに、「しなないで」と祈ること――ハン・ガン『すべての、白いものたちの』 / 菊間晴子 傷と回復について――ハン・ガン「回復する人間」 / 岩川ありさ 不可視の光、雪の声――ギリシャ語の時間について / 髙山花子 ❖わたしとハン・ガン 理想は、ハン・ガンのように / 温又柔 アンソロジーのなかのハン・ガン / 頭木弘樹 ❖対談 傷の痛さ、雪の白さ / 斎藤真理子×宮地尚子 ❖韓国文学の扉 ハン・ガンワールドを日本語圏でも存分に味わってもらうために / 金承福 ハン・ガンと今日の韓国文学――苦痛と悲しみに対する思索 / きむふな ❖残響を痛む 腐肉の愛しさ――『少年が来る』『別れを告げない』 / 佐藤泉 ハン・ガン、歴史の証言と沈黙を描く作家 / 江南亜美子 宴の終わりに抗う――『少年が来る』と『別れを告げない』光州民主化運動と四・三をめぐる歴史の逆説 / 真鍋祐子 物語の鳥――歴史の身体を超えて / 須藤輝彦 ❖死者とともに生きる 暗がりに差し込む一筋の光 / 井手俊作 島々の祈り / 石井美保 ❖詩 白いごはん / 小野絵里華 ❖かすかに聴こえる そっと静かに、けれど強く思い続ける人 / 古川綾子 人は歌うときこどもになる / 寺尾紗穂 ❖身体のあわい 潰えた希望から芽吹くもの / 山家悠平 夢から醒めるとき――『菜食主義者』 / 今村純子 舌が溶け、唇をほどく――詩集『引き出しに夕方をしまっておいた』より / 森山恵 ❖「受賞」に際して ハン・ガンのノーベル文学賞受賞を考える二つの視点 / 崔誠姫 辺境に詩する声――キム・ヘスンとハン・ガン / 吉川凪 傷みの記憶を共にする――ロシア語圏のハン・ガン / 奈倉有里 ❖現代韓国の地平から 黄晳暎からハン・ガンまで――文学作品の当事者性と私たちの〈いま・ここ〉 / 渡辺直紀 「歴史的トラウマ」と文学――韓国でハン・ガンはどう読まれてきたか / 金ヨンロン ❖資料 ハン・ガン全著作解題 / udtt book club ❖忘れられぬ人々*39 故旧哀傷・川喜多長政・かしこ夫妻 / 中村稔 ❖詩 花々・四月中旬 他二篇 / 中村稔 ❖ユリイカの新人 Lost / 湖中千絵 ❖われ発見せり 跡形もなく残るもの / 中田崚太郎 (版元より)
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MONKEY vol. 35 特集 ポール・オースター 君に物語を語りたい
¥2,200
発行 スイッチ・パブリッシング ISBN:9784884186692 2025年2月15日刊行 2024年にこの世を去った作家、ポール・オースター。 その最晩年に遺した長篇、ノンフィクション、評伝からの新訳、柴田元幸による全作品解説、プライベートな姿を捉えたポートレイト集、妻シリ・ハストヴェットが綴った回想録。永久保存版特集 【CONTENTS】 特集 ポール・オースター 君に物語を語りたい Cover and contents photographs by Spencer Ostrander 2 猿のあいさつ(柴田元幸) ポール・オースター 訳―柴田元幸 8 君に物語を語りたい 12 『バウムガートナー』より第四章 絵―町田かおる 40 『殺戮の国』より第五章 写真―スペンサー・オストランダー 62 『燃える若者 スティーヴン・クレイン評伝』抄訳 94 Portraits of Paul Auster 写真―スペンサー・オストランダー 110 ポール・オースターはこう語った 124 ポールオースター全作品解説 文―柴田元幸 147 シリ・ハストヴェット ANDを悼む 訳―柴田元幸 162 坂口恭平 居眠り 172 No Music, No Stories ブレイディみかこその音を聞いていた 絵ー長崎訓子 183 このあたりの人たち 川上弘美 龍と恋愛 写真―野口里佳 186 百の耳の都市 古川日出男 紫苑物語 artwork―*高田安規子・政子 写真―ただ 190 死ぬまでに行きたい海 岸本佐知子 狸穴 194 本郷の執筆者/次回予告 198 スティーヴン・クレイン 詩 10選 訳―菅啓次郎 絵―きたむらさとし 204 猿の仕事 *……(はしご高) (版元より)
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汚れた歳月|A・P・ド・マンディアルグ
¥3,080
挿画 レオノール・フィニ 翻訳 松本完治 発行 エディション・イレーヌ A5変型上製本、挿画3点入、208頁 定価 2,800円 (税込3,080円) 悪夢とエロスが混淆した《奇態な》イメージが炸裂する、極彩色の「幻象綺譚集」26篇。 第二次世界大戦下のモナコ隠遁中に書かれた、驚異のヴィジョンと世界終末のデジャヴュ。 作家としての地歩を固めた記念碑的作品。 (版元より)
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時計のなかのランプ|アンドレ・ブルトン
¥2,750
扉絵 トワイヤン 翻訳 松本完治 発行 エディション・イレーヌ A5変型仮フランス装、カバー箔押し、カラー扉絵付 定価 2,500円 (税込2,750円) 核の脅威に危機感を募らせた、現代に通じる、憤激と祈りのエクリチュール!広島に核が投下された3年後の1948年に発表された戦後のシュルレアリスムを代表するエッセイ。「世界市民」運動でのブルトンのスピーチも追加収録。 「…すなわちこの時代に対する憤りである。あらかじめ憤りに息を詰まらせているのでなければ、驚くような真実に目覚めることもできないだろう」──ジョルジュ・バタイユの書評 (版元より)
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ジャック・リゴー遺稿集
¥2,750
発行 エディション・イレーヌ 四六判、写真29点、224頁 定価 2,500円(税込 2,750円) 周到に予定された自殺。 銃弾を胸に撃ち込んで、自らの人生に《予定された》終止符を打ったダダイストにして、美貌のダンディ、ジャック・リゴー。 2007年当社刊『自殺総代理店』の約3倍に上るテクストを完訳、数々の貴重な証言、詳細な年譜、関連写真29点を付した決定版。 ルイ・マルの映画『鬼火』のモデルとなったジャック・リゴーの実像に迫る本邦初の完訳版。 (版元より)
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換気口 Appel d'Air|アニー・ル・ブラン
¥2,750
翻訳 前之園望 A5変形美装本、造本/アトリエ空中線・間奈美子 カバー写真/トワイヤン、本文162頁 定価2,500円+税 最晩年のブルトンが将来を期待した最後の現存するシュルレアリスト──アニー・ル・ブランの著作を本邦初紹介! あたかもブルトンの遺志を継ぐがごとく、詩想なき現代社会の閉塞性を穿つ ポエジーの復権を縦横に訴えた、シュルレアリスム詩論の名著。 (版元より)
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あの日々のすべてを想い起こせ|ラドヴァン・イヴシック
¥2,750
翻訳 松本完治 発行 エディション・イレーヌ A5変形美装本、造本/アトリエ空中線・間奈美子 写真多数収録、本文164頁 定価2,500円+税 中世の美しい村、サン=シル=ラポピーで繰り広げられる至純の交流。 晩年のブルトンと行動を共にした著者が、圧政下のザグレブから逃れ、 パリでブルトンに出会い、その死に立ち会うまでの12年間の記憶を綴った 渾心の回想録。1966年晩夏、アンドレ・ブルトンの死に至る、衝撃の真実! (版元より)
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マルティニーク島 蛇使いの女|アンドレ・ブルトン
¥2,475
挿画 アンドレ・マッソン 翻訳 松本完治 発行 エディション・イレーヌ 造本:アトリエ空中線・間奈美子A5変形美装本 挿画全9点、うち7点別丁綴込・一部特色刷り、解題資料写真多数収録 本文144頁 定価2,250円+税 待望の日本語完訳版がついに刊行! マッソンのデッサン9点と、詩と散文と対話が奏でる、 目くるめく《魅惑》と《憤激》のエクリチュール。 カリブ海に浮かぶ熱帯の島マルティニーク。 非西洋文明下における原初の豊饒たる神秘と、それを侵すものへの憤激が、 ブルトンやマッソンの詩文と絵に溶け合って、 昂揚せる詩的融合体と化した シュルレアリスムの不朽の傑作。 「シュルレアリストが作ったエクゾティスムの書物では唯一無二のものだ」 ──アンドレ・マッソン (版元より)
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●訳者サイン本 虎紳士|ジャン・フェリー
¥3,520
SOLD OUT
翻訳者・松本完治のサイン本です 序文 アンドレ・ブルトン 翻訳 生田耕作/松本完治 発行 エディション・イレーヌ B6変型上製本、挿画20点入、200頁 定価 3,200円 (税込3,520円) 生田耕作訳の表題作を再録した他、恐怖と暗いユーモア、ポエジーとリリスムの漂うパタフィジックな奇想コント20篇を本邦初訳で収録。 (版元より)
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●訳者サイン本 神秘の女へ|ロベール・デスノス
¥3,630
挿画 アンドレ・マッソン 翻訳 松本完治 発行 エディション・イレーヌ A5変型・布張り上製本、表紙箔押し題簽貼り、フルカラー挿画4点入 定価 3,300円 (税込3,630円) 表題詩集に加え、貴重な散文及び没後出版の詩集を収録。盟友マッソンの圧巻のカラー・エッチングを配し、もう一人の盟友アルトーのオマージュを付して、贅を凝らした布張り美装本で贈る! 「この愛の詩集は、私が何年も見聞きしてきたものの中で、最も感動的で、最も決定的なものです」──アントナン・アルトー (版元より)
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サバト館刊行 全書籍目録
¥2,200
発行 エディション・イレーヌ B5判冊子 フルカラー52頁、書影・図版76点入 定価 2,200円(税込) 編集:松本完治 所蔵:鎌田 大 我が国初の完全書誌目録を、フルカラー(書影70点余)で紹介。 1972年創業以来、約30年にわたり、造本デザイン別にして120点余りの美装本を世に出した、世界に例を見ないプライベート・プレス「サバト館」。 仏文学者で編集顧問の生田耕作と、社主・生田かをるの偉業を、書誌と書影でたどる永久保存版冊子。 サバト館本は、今後二度と巡り会うことはない、戦後の日本出版史上、最高の《書籍文化遺産》 だ ── 編者 (版元より)
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●訳者サイン本 異国の女に捧ぐ散文|ジュリアン・グラック
¥3,520
SOLD OUT
翻訳 松本完治 発行 エディション・イレーヌ A5変型上製ドイツ装、糸綴じ美装本、表紙箔押し題簽貼り 挿画8点入(ダブルトーン) 定価 3,200円(税込 3,520円) グラック、幻の散文詩集。著者が私家版・限定63部で発表した知られざる佳品。 硬質で燦めくような隠喩を散りばめた美文が、熱い情念と 直截な愛に高揚する、世にも壮麗な絶唱12篇。 山下陽子の繊細極まる新作挿画8点 《彼方》を想起させるグラックの詩的世界と 絶妙のハーモニーを奏でる、愛蔵版詩画集。 (版元より)
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●訳者サイン本 エロティシズム|ローベル・デスノス
¥2,750
序文 アニー・ル・ブラン 翻訳 松本完治 四六判上製本、152頁定価 2,500円+税 プラトニックな愛の極北へ──。 バタイユに先駆けること34年、 シュルレアリスト、ロベール・デスノスが放つ究極のエロティシズム概論。 現代フランス・サド研究の第一人者 アニー・ル・ブランの序文を新たに付し、 1958年発表の澁澤龍彦訳以来、60余年ぶりの新訳で贈る! 閨房に哲学を置いた天底のサドと、 狂おしい愛に白熱する天頂のデスノスが重なり合う、想念のダイナミズム。 本作は、2014年、サド没後200年を期し、パリのオルセー美術館で開催された 大規模なサド展「サド、太陽を撃つ者」の重要な視座となった──。 (版元より)
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●訳者サイン本 シュルレアリスムと抒情による蜂起|アニー・ル・ブラン/アンドレ・ブルトン
¥3,168
翻訳・文 松本完治 表紙画 トワイヤン 発行 エディション・イレーヌ 四六版上製美装本 フルカラー24頁図版入、全232頁 <荒廃せる現代世界への叛逆のメッセージ> 2016年9月東京。ブルトンと行動を共にした最後の伝説的人物、アニー・ル・ブラン が、現代世界への<感性的不服従>を観衆に呼びかけた来日の全記録。 併せて、アンドレ・ブルトン最高の詩篇『三部会』(新訳)と、エッセイ(本邦初訳)を 紹介、《アンドレ・ブルトン没後50年記念展》於:画廊「LIBRAIRIE6」での展示作品を カラーで収録。 (版元より)
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●訳者サイン本 マルドロールの歌――今は冬の夜にいる|詩 ロートレアモン伯爵/画 ナディーヌ・リボー
¥3,080
翻訳 松本完治 発行 エディション・イレーヌ B5判カバー装 ドローイング33点入、フルカラー92頁 定価 2,800円+税 人類への愛憎と悲哀、造物主そして物質文明への激しい呪詛…… 殺伐たる21世紀の現代世界に対して、ますます輝きを発する叛逆の歌から、貴重な33章節を精選。 木炭、インク、鉛筆、顔料、パステルを駆使した現代フランスの鬼才、ナディーヌ・リボーのドローイング33点と新訳を対に付し、雨と降る流星のように美しいポエジーを贈る! (版元より)
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●訳者サイン本 太陽王アンドレ・ブルトン|アンリ・カルティエ=ブレッソン/アンドレ・ブルトン
¥2,475
翻訳 松本完治 発行 エディション・イレーヌ B5変形美装本 造本/アトリエ空中線・間奈美子 本文78頁、カルティエ=ブレッソンによるブルトン写真13点入り 定価2,250円+税 石を拾い、太古の世界と交感するブルトン。 その姿をカルティエ=ブレッソンが写真と文で伝える表題作を本邦初紹介。 石をめぐる秘教的(エゾテリック)な心象を綴った 晩年の名篇『石のことば』とともに、ブルトンの魔術的宇宙観の精髄をみる。 (版元より)
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話の終わり|リディア・デイヴィス
¥1,980
翻訳 岸本佐知子 白水Uブックス 発行 白水社 出版年月日 2022/12/26 ISBN 9784560072455 判型・ページ数 新書・298ページ 定価 1,980円(本体1,800円+税) 「アメリカ文学の静かな巨人」デイヴィスの長編。かつての恋愛の記憶を綴る〈私〉の思考を硬質な筆致で描き出す。
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MONKEY vol.18 猿の旅行記
¥1,320
SOLD OUT
特集:猿の旅行記 ISBN:978-4-88418-4261 2019年6月15日刊行 Artwork: タダジュン 2 猿のあいさつ(柴田元幸) ブルース・チャトウィン 訳―柴田元幸 絵―タダジュン 10 僕はいつだってパタゴニアに行きたかった ――作家の誕生 19 ティンブクトゥーに行ってます (Gone to Timbuctoo) 24 旅先で 写真―ブルース・チャトウィン 36 対談 池澤夏樹+柴田元幸 移動は文学の必須栄養素 絵―伊藤若冲 50 川上弘美 リズボン 二〇一八 夏 写真―うやまりょうこ 59 柴田元幸 奇妙な旅文学 二十選 絵―フィリップ・ワイズベッカー 70 四元康祐 連詩小説 偽詩人の見果てぬ旅 artwork―平松麻 写真―ただ 80 小沼純一 読むたび、聴くたび、みるたびに 絵―ル・コルビュジエ 90 猿からの質問 一番最初の旅 ブレイディみかこ 西川美和 谷崎由依 是枝裕和 宇多丸 96 池澤夏樹 1998 ムスタン日誌 写真―池澤夏樹 絵―謝孝浩 6,48,98 バリー・ユアグロー 路上で/ヒキガエル/宇宙で 訳―柴田元幸 artwork―桑原弘明 102 イッセー・カバーズ イッセー尾形 乳母の懺悔 絵―イッセー尾形 134 百の耳の都市 古川日出男 陰翳礼讃 artwork―高田安規子・政子 写真―ただ 138 このあたりの人たち 川上弘美 改鼠 写真―野口里佳 140 死ぬまでに行きたい海 岸本佐知子 地表上のどこか一点 144 猿の仕事 146 本号の執筆者/次号予告 149 ゲヴィン・バリー 雨神の緑、情熱のごとく暗く 訳―柴田元幸 写真―Ciaran O Tuama (版元より)
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その猫の名前は長い|イ・ジュへ
¥2,310
翻訳 牧野美加 発行 里山社 2024年6月21日・刊 定価:2,100円+税 288ページ ISBN: 978-4-907497-21-7 四六判並製/カバー帯あり 装画:前田ひさえ 装丁:服部一成/榎本紗織 見過ごされてきたけどよく知っている、中年女性の「ある感覚」を掬い取る短編集 「何がしきりにわたしたちを臆病者にさせるのだろう。わたしたちを絶えず孤立させ、ああはなりたくないと人に思わせ、軽蔑されやすい顔に変貌させ、何かを証明しなければと常にみずからを追い立てる。この病の名は何だろう。」(本文より) 子育てと家事の合間を縫って育んだ中年女性の友情に入る亀裂を描く「わたしたちが坡州に行くといつも天気が悪い」、妻の外見を愛し内面を見ない夫の視点で描く「夏風邪」、若くして家計を担い働く娘が先輩女性社員に抱く淡い恋心を描く「その猫の名前は長い」など、生活のリアリティが滲み出る繊細な物語9作品。 主婦をしながら英米文学の翻訳家となり、アドリエンヌ・リッチやエリザベス・ビショップらに影響を受け小説を書いた著者の初邦訳。牧野美加の美しい翻訳文、大阿久佳乃による英米文学作品と本書の関わりを解き明かす大充実の解説(20P)付。 海が隔てる隣同士の国に暮らすあなたはわたしじゃない、でも、あなたはわたしでもある。社会の常識や家父長制に押しつぶされる痛み、その中でだれかと視線を交わし手を取りあうことの心強さとありがたさ。確かな細部と繊細な記憶を積み重ね描かれる本書は、正気を保つのが難しい世界に生きるわたしたちのための1冊だと思う。 小山田浩子(小説家) 「わたしたち」は単純ではない。それどころか、差異を抑圧する危険性もはらむ。「わたしたち」にならなくては「あいだの差異」をなくすことはできないが、「内なる差異」を抑圧しないため、「内なる差異」を意識的に見つめることを怠ってはならない。リッチも、ビショップも、イ・ジュヘも私もそれぞれの「位置」をもつ。差異を探るため、そしてその上でなぜ「わたしたち」を「わたしたち」と呼べるのか、呼ばなければならないかを見極めるため、彼女たちを読まなくてはならず、知識以上のものに面と向かわなくてはならない。 大阿久佳乃(解説より) (版元より)
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4 3 2 1|ポール・オースター
¥7,150
翻訳 柴田元幸 版元 新潮社 判型 A5判 頁数 800ページ ISBN 978-4-10-521722-8 C-CODE 0097 定価 7,150円 Jerome de Perlinghi/Jacket Photograph、CORBIS OUTLINE/Jacket Photograph、Corbis via Getty Images/Jacket Photograph、 TodaNatsuko、新潮社装幀室/装幀 1947年、ユダヤ系の家庭に生まれたアーチボルド・ファーガソンの、驚くべき仕掛けに満ちた成長物語。ドジャースLA移転、ケネディ暗殺、ベトナム反戦運動。50~70年代のアメリカを生きる若者の姿を、緻密で独創的な四重奏で描く。「この本を書くために一生待ち続けていたような気がする」というポール・オースターの、作家人生の総決算となる大長篇。 (版元より)