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●サイン本 ここは安心安全な場所|植本一子
¥1,650
SOLD OUT
シリーズ わたしの現在地 2 リトルプレス 165ページ(カラー写真 16ページ) 2025年6月14日初版第一刷発行 発行者 植本一子 寄稿 徳吉英一郎 装丁 川名潤 校正 松井真平 協力 柴山浩紀 印刷 株式会社イニュニック 「自分自身で生きる」とは、どんなことだろう。 馬たちと過ごす静かな時間の中で、わたしは少しずつ自分を取り戻していった。葛藤を抱えながら生きてきた心と、変わっていく内面を見つめた、小さな旅の記録。 遠野で撮影された馬たちの写真と、書き下ろしのエッセイ8遍、詩を掲載。 ○ 偶然のように現れた、ギフトのような人や場所。この出会いがあったからこそ、わたしはひとりで歩き出す準備が整ったのだと思う。(本文より) ○ わたしの現在地とは わたしとあなたの現在地を見つめる 植本一子のエッセイシリーズです。
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手に負えない空間|伊藤槙吾(itou店主)
¥4,400
写真 qp 発行 NEUTRAL COLORS 頁数 410P 判型 H145mm × W145mm 印刷 オフセット・リソグラフ 言語 日本語 綴じ 無線綴じ・左開き 価格 4000円+税 ISBN 978-4-909932-14-3 C0472 京都市左京区に位置する古物商「itou」の店景と店主・伊藤槙吾の言葉を約3年かけて収録した作品集。 月に1度、什器ごとディスプレイを一新するitouは、物のセレクト、什器の位置や形、来店者が物を手に取り、移動させたり購入したりするなどの要素が重なり「完成」を繰り返します。毎月違う表情を見せるその店を定点観測すると次第に、空間・物・什器が織りなす曖昧なレイヤーの存在に気づく————本書ではそんなitouの店づくりを、イメージ、台、空間、接地、物の配置、整理、値段などあらゆる要素から深掘りし、その立体的な空間を、デザインと言葉からも感じられるよう表現しました。 グリッドを意識した正方形の製本、一度レイアウトしたものをシャッフルし、一冊ごとにランダムなページネーションにするデザイン、紙の裏写りによる表裏ページの干渉。これらはすべてitouの店内を模したつくりです。店の中を回遊し、しゃがんだり立ったり、振り返ったりする動作のように、読者が本書をめくることを期待します。 撮影は近著『喫茶店の水』(左右社)でも話題を集める画家のqp、デザインは加納大輔 @disk.kn 全410ページの印刷・製本はNEUTRAL COLORSによるもの。リソグラフ印刷の単色ライトグレーをベースとし、一部カラーページを折り混ぜました。 ◯ 店のレイアウトがどんな思考感覚を経て入れ替わるのか。itouさんの頭の中を見ているような気分になり、qpさんの写真がその空気感を伝えてくれます。本という器にたくさんの気づきのレイヤーが隠れています。itouを知っている人もこれから行く人も見ていただきたいアートブックです。 (版元より)
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写真講義 新装版|ルイジ・ギッリ
¥6,600
翻訳 萱野有美 発行:みすず書房 A5変型判 256ページ 定価 6,000 円+税 6,600 円(税込) ISBN978-4-622-09790-7 初版年月日 2025年5月15日 〈私の机の前には、ルイジ・ギッリの写真が掛かっている。 私は彼の写真が好きだ。 そして写真と同じくらい、彼が書くものにも心動かされる。 ルイジ・ギッリは最後の、真のイメージの開拓者だった。 そして間違いなく、20世紀写真の巨匠のひとりだ。〉 ――ヴィム・ヴェンダース 〈ギッリの写真に対する根本的な考えは、愛着を投影することである。つまり、私たちの内面がそちらの方へ向かうような、そういうものとの出会いとしての眼差し〉 ――ジャンニ・チェラーティ 捨てられない絵葉書のような、密やかなイメージを撮りつづけた写真家ルイジ・ギッリ(1943-1992)。その何気ない一枚の背後には、イメージに捉われ、イメージを通して思考する理論家ギッリがいる。自らの撮影技術を丁寧に示しながら、写真の魅力を熱く静かに語りかける。イタリア写真界の無名の巨匠がのこした最後の授業。 「多くの人が写真はもはや時代遅れ、ビデオ、映画、新しい表現体系、デジタル映像に追い越されてしまったと言うのは偶然ではありません。けれども私は、写真にはそうしたすべてを超越し、まったく異なる仕方で世界と関係を築く力があると信じています。かつて写真は、何かを知るため、あるいは何かを肯定し、応えを提供する表現でした。現在ではそうではなくなりつつあります。しかしたとえそうでも、やはり写真は、世界に対して問いを投げかけるための言語であり続けています。かならずしも応えを得られるわけではないかもしれませんが、写真にはまだこの偉大な潜在能力があると思います。私は人生で、外部世界と関わりながら、まさしくこの方向に向かって歩んできました。決して問いの応えは見つからないと分かっていますが、問いを投げかけることをやめるつもりはありません。なぜなら、このことがすでにひとつの応えの形だと私には思われるからです」 (本書「自分を忘れる」より) 目次 好事家(ディレッタント)かもしれない私の情熱 自分を忘れる 探究 カメラ 実習 露出 「見えていたように撮れていない」 歴史 透明さ 敷居 自然のフレーミング 光、フレーミング、外部世界の消去 音楽のためのイメージ ルイジの想い出 写真と友情――ジャンニ・チェラーティ 訳者あとがき 原註 著者プロフィール ルイジ・ギッリ(原著) 1943-1992。レッジョ・エミリア県スカンディアーノ生まれ。写真家。コンセプチュアル・アーティストたちとの共同制作をきっかけに写真を始める。アジェ、ウォーカー・エバンス、アンドレ・ケルテスらの影響を受け、1973年より本格的に写真制作に向かい、実験的な写真表現を探究。1980年以降は、主にイタリアの風景と建築、とりわけ生涯暮らしたレッジョ・エミリア周辺の風景をテーマに活動。建築家アルド・ロッシとの共同制作や画家ジョルジョ・モランディのアトリエ撮影など、室内のテーマにも取り組んだ。また展覧会や本の企画者としても才能を発揮し、1977年には、妻パオラ・ボルゴンゾーニ、ジョヴァンニ・キアラモンテらと共同で出版社Punto e Virgolaを設立、出版者として同時代の写真家の作品集づくりにも尽力した。主な写真集に、『コダクローム』(1978)『エミリア通りの散策』(共著、1986)『雲の輪郭』(共著、1989)『モランディのアトリエ』(2002)『スティル・ライフ』(2004)などがある。1992年、自宅兼アトリエのあるレッジョ・エミリア県ロンコチェージにて急逝。 萱野有美 (カヤノユウミ) (訳) 1975年千葉県生まれ。東京外国語大学外国語学部欧米第二課程(イタリア語)卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。訳書に、ムナーリ『ファンタジア』(2006)『モノからモノが生まれる』(2007)アンニョリ『知の広場』(2011、以上みすず書房)などがある。2025年没。 *ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。 (版元より)
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●サイン本 あなたに犬がそばにいた夏|短歌・岡野大嗣/写真・佐内正史
¥2,090
発行 ナナロク社 著者:短歌・岡野大嗣/写真・佐内正史 装丁:佐々木暁 仕様:B6変形 コデックス装 160頁オールカラー 短歌102首、写真42点収録 価格:2,090円(1,900円+税) ISBN:978-4-86732-031-0 C0092 歌人の岡野大嗣が生まれ育った大阪の街を、 写真家の佐内正史と巡った夏の記憶。 2023年の7月と2024年の8月、2年をかけてつくった短歌102首と写真42枚を収録。 造本は180度開くコデックス装で、写真が美しく展開されます。 【収録歌より】 人がきて信用金庫の自動ドアひらいて夏がひらめいていく きらきらと風を車に呼び込んで午前みたいに午後をはじめる かつてあった出版社の美しい名に会話が混線して花が咲く 声がして水遊びだとわかる声 二時から二時の声がしている 郷愁は遠いところをやってくる未来にちょっと寄り道をして 【著者より】 〈東京から黄色い車でやってきた佐内さんと歩いた夏。 短歌が写真に、写真が短歌になる瞬間をお楽しみください!〉 岡野大嗣 〈写真の時差の中にいた2年間! 「そば犬」をよろしくお願いします!〉 佐内正史 【著者プロフィール】 ●岡野大嗣(おかの・だいじ) 歌人。2014年、第1歌集『サイレンと犀』を刊行。2018年に木下龍也との共著『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』、2019年に谷川俊太郎と木下龍也との共著『今日は誰にも愛されたかった』、第2歌集『たやすみなさい』、21年に第3歌集『音楽』、2023年に第4歌集『うれしい近況』、2024年に短歌と散文集『うたたねの地図 百年の夏休み』、作品集『時の辞典 365日の短歌』を刊行。 ●佐内正史(さない・まさふみ) 写真家。1997年、写真集『生きている』でデビュー。2002年『MAP』で第28回木村伊兵衛写真賞受賞。2008年に独自レーベル「対照」を立ち上げる。近著は『写真の体毛』『静岡詩』『写真がいってかえってきた』。曽我部恵一とのユニット”擬態屋”では、詩と朗読を担当。境界線はない。近年の展覧会に「展対照<第二部>」Vacant(東京、2025年)、「写真がいってかえってきた」book obscura(東京、2024年)、「静岡詩」タカ・イシイギャラリー(東京、2023年)、「静岡詩」静岡市美術館(静岡、2023年)、など。
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サランラン Sa-lanlan|川島小鳥
¥4,840
発行:青幻舎 A4変型判 240ページ 定価 4,400 円+税 ISBN978-4-86152-986-3 CコードC0072 発行日 2025年5月14日 装丁 米山菜津子 「とても寂しくて、寂しかったから自由で、すごく寒かったけど、すべてが暖かかった」(写真家・川島小鳥) 秋から冬、ソウル。次の春が来るまでの7ヶ月間。そこで触れた夜の街、澄んだ空気、漢江、寂しさ、ひしめく情熱、出会った人たち。ひとり研ぎ澄まされて歩いた街がだんだん馴染んで、すこし優しくなっていく。 凝縮と解放の写真たちが1冊の作品になりました。 著者プロフィール 川島小鳥 (カワシマコトリ) (著) 写真家。早稲田大学第一文学部仏文科卒業。 主な作品集に『BABY BABY』(2007)、 『未来ちゃん』(2011)、 『明星』(2014)、谷川俊太郎との共著『おやすみ神たち』(2014)、 『おはようもしもしあいしてる』(2020)、『(世界)2』(2021)、『s(e)oul mate』(2024)。第42回講談社出版文化賞写真賞、第40回木村伊兵衛写真賞を受賞。 公式サイト:http://kawashimakotori.com/ Instagram:@kotori_kawashima (版元より)
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→□←|野沢裕
¥4,950
SOLD OUT
発行 oar press 初版 2024年10月29日 22.1×18.9cm/丸背上製本 日英バイリンガル/本文96頁+冊子12頁 ISBN: 978-4-910794-14-3 C0072 執筆:桑田光平、リカルド・カセス 翻訳:池澤加那、カジェタノ・リモルテ デザイン:野沢裕、本庄浩剛 造本設計:本庄浩剛 印刷:八紘美術 製本:博勝堂 美術家・野沢裕によるアーティストブック。 イメージとそれが投影される空間や境界を行き来しながら複数の時空間と偶然性を呼び込み、主に写真や映像、インスタレーションの形式で作品を発表してきた野沢裕は、近年は絵画を用いた作品制作にも取り組んでいる。 本書は、スペイン滞在中に野沢が制作した10部限りの書籍『→□←』(2014)を基に、その後の10年の歳月の中で得られた写真を用いて同じ形式のもと、新たに構成した新刊である。 日々の制作の覚書のように記録された写真は、影の線、鳥の群れ、鏡の反射、カーテン、視線、円など、シンボリックな表象があるようでいてそれらは物語を包摂する形象ではなく、鑑賞者の眼差しと意識がフレームの中と外を往還することのできる窓として機能する。 些細な驚きの潜む情景やシルエットから、どこかユーモラスな連関を感じとることができる本書は、連続的で終わりのない遊びへと読者を誘う。 本書に寄せて、東京大学大学院総合文化研究科教授の桑田光平氏(現代フランス文学、表象文化論研究)による論考、および作家が在学したマドリッドのIED(ヨーロッパ・デザイン学院)で写真を教えていたリカルド・カセス氏(写真家)の書き下ろしの詩を収録する。 ーー複雑さに対する感性を研ぎすまさなければ、現実とともに私たち自身も単純なかたちになってしまうからだ。のっぺりとした単純な生の形式から脱出し、よく見ると入れ子状になった複雑な現実の中で、遊び続けることが大切だ。(本書への寄稿より・桑田光平) (版元より)
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幽かなスリル|木下理子
¥3,850
発行 oar press 縦148mm 横89mm 140ページ 定価 3,500円+税 ISBN978-4-910794-15-0 初版年月日 2025年3月 写真:高野ユリカ 文:田野倉康一、木下理子 ブックデザイン:明津設計 丸背手帳製本/日英バイリンガル 森山さんのおうちは、可愛くて明るくて、健康的なのに、 どこか儚くてどうしようもなく切ない気持ちにさせられる。 西沢立衛設計の「もりやまてい」で開催されたひとときの展覧会、「幽かなスリル」の記録集。 著者プロフィール 木下理子 (キノシタリコ) (著) 美術作家。水彩やサイアノタイプ(日光写真)などの技法を用いたドローイング、身近な素材を使った立体、あるいはインスタレーションのような空間的手法を用いて作品を制作する。暮らしのなかで見落とされるささやかな事柄を感知するための手がかりとして、環境や世界を知覚する装置としての作品群を展開している。 (版元より)
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ソウルメイト|川島小鳥/臼田あさ美
¥3,300
寄稿 カネコアヤノ 発行:YYY PRESS 装丁:米山菜津子 仕様:並製 ホローバック 178頁 サイズ:W128mm × H190mm 価格: 3,000 円+税 ISBN 978-4-908254-12-3 C0072 発売:2024年10月下旬 俳優・臼田あさ美と写真家・川島小鳥がソウルを歩いたフォトセッションが、小さな1冊になりました。 ひとりとひとり、それぞれが過ごした季節は寒さと孤独を抱えつつ、ほどけた春の空気を感じさせてゆきます。 ふたりが敬愛するシンガーソングライター・カネコアヤノによる散文とともに綴じられた一冊をぜひご覧ください。
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うれしい生活|植本一子
¥3,190
発行:河出書房新社 A4変型判 縦240mm 横215mm 厚さ15mm 重さ 620g 192ページ 定価 2,900円+税 ISBN978-4-309-25648-1 CコードC0072 初版年月日 2019年12月2日 夫との出会いと結婚、子どもの出産と成長、そして突然訪れた夫の死――変容する現代に、家族のかたちとはなにか? 光の束のなかにその姿を写す、気鋭の写真家による初めての作品集。 著者プロフィール 植本一子 (ウエモトイチコ) 1984年、広島県生まれ。2003年キャノン写真新世紀で優秀賞を受賞。著書に『働けECD 私の育児混沌記』『かなわない』『家族最後の日』『降伏の記録』『フェルメール』『台風一過』など。 (版元より)
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14→30|脇田あすか
¥3,520
リトルプレス 2023年12月発行 92ページ 印刷 三永印刷 グラフィックデザイナー脇田あすかによるZINE。 14歳から30歳までのエッセイ、写真、ドローイングを収録。全てのページが片観音開きの仕様となっています。
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●訳者サイン本 太陽王アンドレ・ブルトン|アンリ・カルティエ=ブレッソン/アンドレ・ブルトン
¥2,475
SOLD OUT
翻訳 松本完治 発行 エディション・イレーヌ B5変形美装本 造本/アトリエ空中線・間奈美子 本文78頁、カルティエ=ブレッソンによるブルトン写真13点入り 定価2,250円+税 石を拾い、太古の世界と交感するブルトン。 その姿をカルティエ=ブレッソンが写真と文で伝える表題作を本邦初紹介。 石をめぐる秘教的(エゾテリック)な心象を綴った 晩年の名篇『石のことば』とともに、ブルトンの魔術的宇宙観の精髄をみる。 (版元より)
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ch,ch,ch,|cake press(菅谷ケイスケ/亀谷暁実)
¥4,400
リトルプレス B5変形、68ページ 100部 大阪在住の2人の写真家、菅谷ケイスケと亀谷暁実の写真による往復書簡。お互いの写真を言葉のように置き換え、イメージを広げながら数ヶ月間やり取りした記録を一冊にまとめています。 どれが誰の写真なのかはあえてクレジットせず、写真たちが調和し合うままをみていただけたら幸いです。 cake pressについて 大阪在住の2人の写真家、菅谷ケイスケと亀谷暁実による架空の出版レーベル(写真ユニット)です。 (版元より)
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M/E|川内倫子
¥7,150
発行:torch press 仕様:A4版変型(280 x 220 mm)/上製本・布貼り/216P デザイン:ハンス·グレメン 執筆:テジュ·コール 言語:日本語/英語 定価:6,500円+税 ISBN:978-4-907562-53-3 C0072 発行年:2025 2019年にアイスランドを訪れた川内は、地球の息吹を感じる間欠泉や、人間の持つ時間を遥かに超える氷河、胎内のような休火山の内部を目の当たりにし、いままでに感じたことのない、この星との繋がりを感じました。アイスランドを出発点とし、コロナ禍を経て自宅周辺にある自然や、北海道の冬の大地へとその体験は続いていきます。2022~2023年には大規模個展『M/E 球体の上 無限の繋がり』を開催し、「M/E」シリーズの一部を発表しました。「M/E」は現在も世界の各国で展示され続けています。 タイトルとなる「M/E」は、「母(Mother)」と「地球(Earth)」の頭文字であり、続けて読むと「母なる大地(Mother Earth)」、そして「私(Me)」という意味が込められています。そこからは、悠久の自然の存在と、日々の日常で起こるささやかな出来事は、無関係ではなく、分かち難くつながっていることの必然が呼び起こされます。本作は、自然と向き合いながらも自身の視座を獲得した『あめつち』『Halo』の先にある、自然と人間のつながりという原点に立ち返り、激動の時代の中でも世界を見つめ直した川内による最新作。ハンス·グレメンの装丁により、透けるような繊細で薄い紙に写真が印刷され、クロス装には大胆に箔押しが施されている、オブジェのような佇まいをもった一冊となりました。巻末には作家、写真家、美術史家であるテジュ·コールによる、手紙のような美しい文体で綴られたエッセイが収録されています。 *本作は2022 年に刊行した展覧会図録「M/E 球体の上 無限の繋がり」とは異なる書籍·内容です。(同シリーズが収録されているため重複している写真はございます)
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フォロンを追いかけて Book 2
¥2,200
SOLD OUT
発行 ブルーシープ 2024年7月19日発売 定価:税込2,200円(本体2,000円) 絵:ジャン=ミッシェル・フォロン 写真:木村和平 詩:大崎清夏 翻訳:エレオノール・マムディアン アートディレクション&デザイン:須山悠里 編集:柴原聡子 印刷・製本:株式会社アイワード 仕様:A5変型、136ページ、並製 ISBN:978-4-908356-58-2 フォロンを追いかけて撮り下ろした写真と気配を感じる言葉で、フォロンを「感じる」本 ジャン=ミッシェル・フォロン(1934-2005)は、ユーモラスな線描、美しい色彩とファンタジックな世界観、そして人類に警鐘を鳴らす強いメッセージを描いたベルギー人のアーティストです。1970年代以降世界的に活躍し、日本でも1980年代と90年代に大規模な巡回展が開かれ、人々の心をつかみました。今回約30年ぶりに展覧会が開かれるのを機に、フォロンのファン、フォロンを知らない新たな鑑賞者にむけた本を2冊出版します。フォロンが生み出した多彩で詩情的な作品群を前に、すっと心を開く。そしてフォロンを過去にではなく、未来に感じる。そんなきっかけになるような、フォロンを追いかける二つの旅のような2冊の本です。 『フォロンを追いかけて Book2』 2冊目はフォロンを「感じる」旅。農家を改築したアトリエに差し込む柔らかな光、母屋の壁に開けられた大きな窓から広がる田園。フォロンが愛したパリ近郊の小さな農村ビュルシーの家にはじまり、世界への足掛かりをつかんだパリからブリュッセルへ。地下鉄駅の巨大な壁画、郊外にあるラ・ユルプの美しい森と湖、そして敷地内に設立されたフォロン財団に飾られた絵や彫刻。フォロンのいた場所を写真家の木村和平がたどりフィルムに収めました。ペンから筆、平面から立体へ広がるフォロンの多彩な作品と木村の写真が本を織り成します。旅の終章は、大崎清夏の詩です。作品と写真による視覚から飛翔し、フォロンの気配を言葉から感じる試みです。フォロンを追いかける旅は、どこまでも続きます。
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喫茶店の水|qp
¥2,860
発行 左右社 定価 2,860 円(税込) 刊行日 2024年11月08日 判型/ページ数 A5判変形 129ページ ISBN978-4-86528-442-3 Cコード C0072 装幀・装画 名久井直子 「⽔」から⾒える、喫茶店の世界。 いつまでも眺めていたい。ーー柴崎友香(小説家) 水溶性の幸福な時間が、この本には流れている。ーー幅允孝(ブックディレクター) 著者がこれまで撮り溜めた400店以上の喫茶店の水の写真から85枚を厳選し、類書のないフォトエッセイが誕生しました。 透明感あふれるコップに入った水と、水を通して見るどこか懐かしい喫茶店の光景。誰もが知る有名な純喫茶や、新世代の喫茶店、ふらりと立ち寄った旅先の喫茶店まで、さまざまな喫茶店の水の写真を掲載。すでに閉店している喫茶店もあり、撮影当時の時間に引き込まれることでしょう。独特の感性による、喫茶店と人生をめぐるエッセイ25編も収録。 qp (キューピー) 兵庫県出身。おもに画家として活動している。 近年の個展に「明るさ」(2020年)、「紙の上の音楽」(2021年)、「花の絵」(2023年)があり、それぞれ同名の作品集を出版している。
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祈り/長崎|金川晋吾
¥2,970
発行:書肆九十九 執筆:金川晋吾、小田原のどか、新木武志 デザイン:田岡美紗子 価格:2700円+税 判型:257×182 mm 頁数:130ページ ISBN:978-4-9912265-5-7 失踪する父を被写体とした2016年刊行の写真集『fater』、伯母・静江さんとの関係に光を当てた2023年刊行の写真集『長い間』を経て、自身を被写体にしつつ、爆心地・長崎の地と、信仰を主題とする写真集『祈り/長崎』が刊行されます。金川によるふたつの文章と、新木武志(歴史学、長崎原爆の戦後史をのこす会)、小田原のどか(彫刻家、評論家)による論考を収録。「信仰」は、「長崎」は、いかに写真におさめうるのか。2016年から続いた長崎での撮影と、かような問いが、一冊の写真集になりました。
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明るくていい部屋|金川晋吾
¥4,290
発行 ふげん社 2024年10月5日発行 デザイン:田中せり サイズ:A4変型(h230×w200mm) 仕様:糸かがり上製本・ホローバック 頁数:152頁 写真点数:118点 定価: 4,290円(税込) ISBN 978-4-908955-35-8 私が誰かと一緒にいることを模索しようとするのは、私の中にさみしさがあるからだ―― 三人、そして四人での共同生活を、光溢れる写真と文章で綴るドキュメンタリー 金川晋吾『明るくていい部屋』 『father』や『長い間』など、父親や伯母という血縁関係にある身近な他者を被写体に、人間の分からなさを問い続けてきた写真家・金川晋吾の最新作『明るくていい部屋』をふげん社より刊行します。 本作は、2019年から現在まで、アーティストの百瀬文と斎藤玲児と自身による、女男男三人の共同生活を、118点の写真と2万5千字の文章とともに綴ったものです。 2組の男女のカップルから始まった関係性は、三人での共同生活を経て、次第に変容していきます。金川は、血縁関係でもなく、婚姻関係でもない他者との暮らしを始めたことにより、難航する物件探し、共有スペースに対する三者三様の態度、家事の役割分担などに直面し、戸惑いながら一つ一つ手探りで実践していく中で、さまざまな「生」や「性」の在り方を模索していきました。2022年からさらに森山泰地が加わることで、四者の関係はさらに変容していくことになります。 時系列に並んだ五年間の写真、そして実直に綴られた素朴な言葉は、それぞれの自由を尊重する彼らと関わりあう中で、一対一の性愛関係や、ジェンダーなどの社会から要請される型から自然と逸脱していく、金川自身の容姿や考えの変化をも記録しています。 二面採光の部屋でくつろぐ彼らの生活は、伸びやかで開かれています。性愛ベースではない、新たな「家族」像が現在進行形で構築されていくこのドキュメンタリーは、私たちが現代を生きていく上での明るい希望となるでしょう。 - 「私は「家族は大切」であり「大切なものは家族」みたいな考え方、家族と家族でないものを分断するような価値観に抵抗したい。ただその一方で、文ちゃんや玲児くんのことを「家族」と呼ぶことにしっくりと来るということも、事実としてある。家族という言葉を必ずしも毛嫌いしなくても、少しずらした使い方をすることでその内実を書き換えていくという方向もあると思う」 「私が誰かと一緒にいることを模索しようとするのは、私のなかにさみしさがあるからだ。私がここで言っているさみしさというのは、自分が何かを感じたり思ったりしたことをただ自分のなかに留めておくのではなく、誰かに受け取ってもらうことを求めずにはいられない切なる思いのことだ」 (本文より) ■作家プロフィール 金川晋吾 Shingo Kanagawa 1981年京都府生まれ。2006年神戸大学発達科学部人間発達科学科卒業。2015年東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。2010年第12回三木淳賞、2018年さがみはら写真新人奨励賞、2024年第40回写真の町東川賞新人作家賞を受賞。主な著書に『father』(青幻舎、2016)、『長い間』(ナナルイ、2023)、『いなくなっていない父』(晶文社、2023)がある。現在、『文學界』で連載中。
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●サイン本 新装版 未来ちゃん|川島小鳥
¥4,070
発行 ナナロク社 仕様 A5上製/空押し+題箋+箔押し/208頁 外寸(縦219mm横148mm厚さ27mm) 装丁 祖父江慎+小野朋香(cozfish) 定価 4,070円(3,700円+税) ISBN 978-4-86732-029-7 C0072 2011年に刊行され13万部の大ヒットとなった本作は、佐渡島のひとりの女の子の1年間を島の四季とともに撮りおろした一冊です。新装版では6点の新たな写真を加え、さらに美しい印刷と装丁が実現しました。 川島 小鳥 (かわしま・ことり) 写真家。早稲田大学第一文学部仏文科卒業。主な作品集に『BABY BABY』(2007)、『未来ちゃん』(2011)、『明星』(2014)、谷川俊太郎との共著『おやすみ神たち』(2014)、 小橋陽介との共著『飛びます』(2019)、『おはようもしもしあいしてる』(2020)、『(世界)²』(2021)、『vocalise』(2024)。第42回講談社出版文化賞写真賞、第40回木村伊兵衛写真賞を受賞。
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●サイン本 IRON RIBBON|Kazuhei Kimura 木村和平
¥7,040
hardcover 32 pages 215 x 275 mm color, black and white 2024 published by LIBRARYMAN 日本人写真家、木村和平の作品集。 近年取り掛かっているシリーズ『石と桃 (英題: counterpoint)』の写真の多くは、パートナーとの旅行で訪れた老舗のホテルで、コンテに応じてセットアップで撮影しています。本作『IRON RIBBON』は、その制作のあいまに、ふいに撮影した写真を中心に構成されています。私たちはクラシカルなホテルが好きで、旅行先をどこにするかはその街に好みのホテルがあるかどうかで決まります。名所や食事、風景よりも、ホテルが優先なのです。 まだ写真をはじめる前のこと、ファッションに夢中だった10代のころに、通っていたセレクトショップでひとつのチョーカーと出会いました。それは鉄でできたリボンでした。言葉のまま、鉄をリボンの形状に曲げてチョーカーに仕上げられたもので、中場信次さんの作品でした。見た目はしなやかで可愛らしいのに、触ると硬く、鋭利で、冷たい。その頃の私にとってはとても高価なものでしたが、その相反する性質の共存に強く惹かれ、迷うことなく購入しました。 10代のころに購入したものの中には、好みが変わっていく過程で手放してしまったものも多くあります。けれどこの鉄のリボンは手放すという選択肢はなく、大切に手元にのこしています。手にした時からずっと、同じ熱量で好きだからです。 私のパートナーは、鉄でできたリボンのようなひとです。彼女の長い髪と、静かな背中をみているとそう思います。普段はほんわかとマイペースに見えますが、いつだって冷静で、独自の品と意思の強さがあります。その性質の共存に、私は惹かれているのです。
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向こうの犬|丹智絵子
¥2,200
SOLD OUT
リトルプレス サイズ A5判/ページ数 62p/15㎝×21㎝ ISBN 978-4-86795-061-6 Cコード C0072 とある屋上の白い生活。とそれを撮影するベランダのわたし。 対岸に咲いたちいさな出会いの小さな軌跡。
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空き箱|著・福永星/写真・高田祐里
¥1,870
SOLD OUT
発行 左右社 定価 1,870 円(税込) 刊行日 2024年08月08日 判型/ページ数 四六判 上製 136ページ ISBN ISBN978-4-86528-413-3 Cコード C0092 装幀・装画 名久井直子 旅のあいまや、眠る前、何もしたくない時にも...... 心地よい「からっぽ」の時間に、そっと近くにいてくれる詩と写真。 ずっと昔から大事にしまっておいた宝箱のような、そんな詩集ができました。 開けるまで、そこには何も入っていない。 何をしまって、どこに置いたかも覚えていない。 大切なものを箱にしまっては忘れていくように、 いつか通りすぎたかもしれない景色を そっと訪れてみてください。 ーー「まえがき」より
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vocalise|川島小鳥
¥3,630
9/20以降の発送予定です 発行 ナナロク社 仕様 A5上製/空押し+題箋+箔押し/128頁 外寸(縦219mm横148mm厚さ18mm) 装丁 祖父江慎+小野朋香(cozfish) 刊行 9月下旬刊 定価 3,630円(3,300円+税) ISBN 978-4-86732-028-0 C0072 本作は、『未来ちゃん』の制作時にヨーロッパ各地の夏の風景のなかで撮影されました。今回、未来ちゃんの幻の夏の旅として、13年の時を経て写真集になりました。 タイトルのvocalise(ヴォカリーズ)とは。歌詞のない母音だけで歌われる歌唱法のこと。未来ちゃんが目にする言葉にする前の新鮮な世界そのものが一冊に綴じられています。
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GATEWAY 2024 05
¥3,850
SOLD OUT
発行 YYY press 判型 250 × 192 mm 頁数 180頁 製本 ソフトカバー 発行年 2024 言語 日本語 ISBN 978-4-908254-11-6 テーマ 記憶の可塑性 寄稿者: 小山田孝司×新津保建秀×大沢一菜「こだまするまち」 宇呂映作「ue image」 local artist「展望と採光」 児玉耀×吉川周作「look back, look forword」 石田真澄「上澄リフレイン」 下西風澄「詩編 朝がぼくを流れて」 川島小鳥×ヤン・イクチュン「私が見る世界が完全に変わるかもしれない感情の変化」 久家靖秀「部屋(既に見たものを見よ)」 論考 森脇透青「旅とボーリング 写真詩集『New Habitations from North to East: 11years after 3.11』によせて」 エッセイ 江崎愛「中指を立てる」 エッセイ 檜垣健太郎×松本直也「小言日記 2024」
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●サイン本 TOKYO STYLE|Kyoichi Tsuzuki/都築響一
¥16,500
SOLD OUT
published by APARTAMENTO hardcover 388 pages 250 x 250 mm color 2024 SIGNED BY KYOICHI TSUZUKI 日本人作家、編集者、写真家である都築響一の作品集。 「やむをえず、初めて大判カメラを購入した。車は持っていなかったので、原付の足元に機材を載せ、2年以上もの間東京を走り回った。それが私の写真家としての原点だった。初版から30年余りの時が過ぎた今、『Apartomento』から『Tokyo Style』の新版が出るというのは、小さな奇跡のように感じられる」ー都築響一 カルト的人気を誇る名著でありコレクターズ・アイテムの象徴でもある『Tokyo Style』が、初版の刊行から30年以上の時を経て新版として蘇る。この写真集は不朽の名作であり、本当の意味で人が住まう東京の住居を、ごく親密な距離からありのままに写し出している。初版の贅沢なページ構成はそのままに、装丁を一新して新版を制作。本作のアイコニックなイメージのセレクションが並んだ後には、作者が新たに書き下ろしたあとがきが添えられ、豊かな自己表現をなすアナログ世界を捉えた作品群が喚起するノスタルジアに光を当てて本書は締め括られる。作者の長年の友人であり、アメリカを拠点として活動する作家のバリー・ユアグロー(Barry Yourgrau)が序文を寄稿。「卑猥なものから奇抜なもの、ファンキーなものからKAWAIIもの」にあふれた東京の「雑然としてひどく散らかった」隠れ家について思いを巡らせる。 本書は、世界有数の大都市が孕む日常へと読者を誘い、我々自身やそのコミュニティとより繋がりをもって生きるための雛形を紹介する。「ほら、座りなよ」と作者は手招きする。「こんな生活も、まあ、悪くないから」と。