新映画論 ポストシネマ|渡邉大輔
¥3,300 税込
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発行 ゲンロン叢書
ソフトカバー・四六判
本体480頁
2022年2月発行
ISBN:978-4-907188-44-3
片渕須直氏、想田和弘氏推薦!
著者の正体は、本書に登場する「半・野良猫」かも。
好奇心に導かれ、様々な領域を軽々と越境し、自由闊達に論じた映画論だ。
――想田和弘(映画作家)
すずさんは「空を飛ばない少女」、上昇に限界がある。
そんな彼女にとっての「下降」の意味を語る本書。
そうだ、りんさんは桜の木から「下降」して消えていったのだった。
――片渕須直(アニメーション映画監督)
あらゆる動画がフラットに流通する時代に、映像を語ることが意味するものは? サイレントから応援上映までを渉猟し、ポストシネマの美学を切り拓く。
『新記号論』『新写真論』に続く、新時代のメディア・スタディーズ第3弾。
Netflix、TikTok、YouTube、Zoom……プラットフォームが林立し、あらゆる動画がフラットに流通する2020年代。実写とアニメ、現実とVR、リアルとフェイク、ヒトとモノ、視覚と触覚が混ざりあい、映画=シネマの歴史が書き換えられつつあるこの時代において、映像について語るとはなにを意味するのだろうか?サイレント映画から「応援上映」まで1世紀を超えるシネマ史を渉猟し、映画以後の映画=ポストシネマの美学を大胆に切り拓く、まったく新しい映画論。作品分析多数。
渡邉大輔(わたなべ・だいすけ)
1982年生まれ。映画史研究者・批評家。跡見学園女子大学文学部准教授。専門は日本映画史・映像文化論・メディア論。映画評論、映像メディア論を中心に、文芸評論、ミステリ評論などの分野で活動を展開。著書に『イメージの進行形』(2012年)、『明るい映画、暗い映画』(2021年)。共著に『リメイク映画の創造力』(2017年)、『スクリーン・スタディーズ』(2019年)など多数。
【目次】
はじめに――新たな映画の旅にむけて
第1部 変容する映画――カメラアイ・リアリティ・受容
第1章 カメラアイの変容――多視点的転回
第2章 リアリティの変容――ドキュメンタリー的なもののゆくえ
第3章 受容の変容――平面・クロースアップ・リズム
第2部 絶滅に向かう映画――映画のポストヒューマン的転回
第4章 オブジェクト指向のイメージ文化――ヒト=観客なき世界
第5章 映画の多自然主義――ヒト=観客とモノ
第6章 「映画以後」の慣習と信仰――ポストシネフィリーの可能性
第3部 新たな平面へ――幽霊化するイメージ環境
第7章 アニメーション的平面――「空洞化」するリアリティ
第8章 インターフェイス的平面――「表象」から遠く離れて
第9章 準-客体たちの平面――インターフェイスとイメージの幽霊性
おわりに――ポストシネマのアナクロニズム
あとがき
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