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装幀:清岡秀哉
装画:狩野岳朗
印刷:繁栄舎印刷
並製 131p
価格 1980円(税込)
落涙した九月の
残り香のようにはゆかぬ残暑
コオロギのための夕暮れまで、ぼくらは
幼い物語を反芻して
白昼の、隈取られた単数の
孤独を生きて
けれど遠い川面は満ちている
陽光と、番いのトンボ
それはいつまでも終わらない
いのちの
記憶だから
さみしさは原罪だよ、と呟いた
あの冬の
届かなかった吐息のひとつひとつも
ねえ、とだれかに呼びかける
声になる
そして少年がかけていく
譜面のうえを跳ねるように
靴底で
地面を蹴って
藤本徹
1983年生まれ。 2011年より詩の投稿を始め、「ユリイカ」「現代詩手帖」に作品が掲載される。2016年に第一詩集『青葱を切る』を、 2019年に第二詩集『あまいへだたり』を刊行。
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