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ウクライナ戦争日記

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Stand With Ukraine Japan
左右社編集部

定価 1,980 円(税込)
刊行日 2022年07月28日
判型/ページ数 四六判 並製 320ページ
ISBN 978-4-86528-091-3
Cコード C0336
装幀・装画 鈴木千佳子/装幀

2022年2月24日から現在まで──戦争の渦中にいる24人が綴る日記、緊急出版!

早朝、ウクライナの人々は聞いたことのない爆発音で目を覚ました──。
夫が戦地に赴き幼い娘とふたりで逃げる母親、ロシア人の父とウクライナ人の母のもと占領下の村で生きる女性、激戦地マリウポリでの救出劇、さっき通ったばかりの公園が爆撃された男性……
突然ロシアが侵攻してきてから数ヶ月間にわたり起こったできごとを戦禍に巻き込まれた当事者たちが綴った、唯一無二の日記アンソロジー。

恐怖を感じたからと言って、急いで本を閉じないでください。不穏な話が出てきても、決して目をそらさないでください。ときにはクスッと笑えるジョークや、人生を安心させる瞬間も登場します。この本の中にある、つらく、正直で、まさに今起こっているリアルな物語を存分に味わい、あなたの心の奥まで染み込ませてください。日記を書いた人は、特別な人々ではありません。
残酷にも、いきなり恐ろしい状況下に投げ込まれてしまっただけの、あなたや私と同じ人間であるということを忘れないでください。本書は、ウクライナが子どもたちを守るために払った犠牲の証であり続けるでしょう。そして、本当の勝利を収めるまで、ウクライナの味方でいてください。
Stand With Ukraine Japan 共同創業者/サーシャ・カヴェリーナ 「はじめに」より


ハルキウから激戦地マリウポリへ……たったひとりで乗り込んだ女性

やがて、マングーシュ村にある、巨大な軍事拠点に辿り着いた。そこは、以前警察署だった敷地につくられた、でかでかとしたロシアの検問所だった。マシンガンを持った男が私を引きとめ、書類と車両証明書を取り上げると、「車を置いて行くなら見逃してやる」と言い放った。

ウクライナ南部の都市メリトポリにて……ロシア兵に街が占領された親子

2月26日 メリトポリがすでに占領されていると知った日、私と母は床に顔をつけ、机の下に息を潜めて隠れていた──そう、ロシア軍の「鉄砲隊」から。銃声が聞こえた。最初は遠くから聞こえるだけだったが、だんだん近くなってきた。

キーウからハルキウへ……戦禍を報道する香港人のフォトジャーナリスト

3月23日  ロシア系のポーランド人でメディア「インサイダー」のジャーナリストが、今晩落とされた2発目のミサイルによって、ポジールのレトロビル付近で亡くなった。私の友人は、この悲劇的な事件のわずか3時間前までこのビルにいた。

戦禍の地マリウポリにて……鉄道会社の職員

3月12日 一晩中爆撃されている!最初の爆撃が夜の8時半にあってから、ずっと続いているのだ。外はマイナス9度、室内はプラス9度だ。ついに今日で水が底をついた。街はこの一週間、水、電気、電波、そして暖房もない。

キーウ近郊の都市イルピンから西へ……夫が出兵し、娘と逃げる母

3月12日 娘が泣く。朝に、午後に、そして晩に。娘は父を呼ぶ。「なんでパパは軍に入ることを選んだの?なんでただのひとであることを選ばなかったの?」と聞いてくる。私は彼女とは一緒に泣かない。耐えて、シャワーの中で水が顔に注がれるときにだけ、思いっきり泣くのだ。

本書の収益の一部は、ボランティア団体「Stand With Ukraine」に寄付いたします。

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