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絵にしかできない| 諏訪敦/大竹昭子

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発行所 カタリココ文庫
発行日 2022年11月20日
判型 文庫版(w105×h148mm)、並製、カバー無し
表紙 NTラシャ 130kg
頁数 88ページ  
定価 1100円(税込価格)
編集協力 大野陽子、綾女欣伸、大林えり子(ポポタム)
装幀 横山 雄
表紙・図版 諏訪 敦

カタリココ文庫10号は画家、諏訪敦と大竹昭子による対談『絵にしかできない』をお届けいたします。諏訪敦は緻密な描法で知られ、制作には尋常ではないエネルギー、技術、パッションは注ぎ込まれます。
一見写真かと思うようですが、深く探っていくと写真とは大きな隔たりがあるのがわかります。「写真みたい」という一言で片づけてしまうと決して見えてこない深淵が、そこには横たわっているのです。
スペイン留学を機に日本人の身体が気になってはじめた舞踏家の大野一雄・慶人のシリーズ、父の遺体を描くことで互いの関係を見つめ、死の存在を問うた<father>、満蒙開拓団として大陸に渡った祖父母の足跡を調査して描いた<棄民>シリーズなど、彼の創作は詳細な取材を通して自分の足下を深く掘り下げることからスタートします。その過程はまるで文学者のようです。
 本号では2019年9月のトークと朗読会<カタリココ>と、彼のアトリエでおこなったつづきの対談を収録し、巻末には彼の活動歴を示す詳細な年譜を載せました。美術家の図録には年譜がないことが多いので、本号でそれが実現できたのを嬉しく思います。  
 2022年12月17日から東京・府中市立美術館で諏訪敦「眼窩裏の火事」展が開催されます。この小さな本が諏訪敦というたぐいまれな画家を理解する一助になればさいわいです。

また本号はカタリココ文庫第10号にあたり、2019年にはじまって以来、文学・写真、絵画・美術とジャンルを越えて刊行してきた本シリーズの第1期が完了します。これを記念して特典ペーパー『大竹昭子が語る、横断的思考のススメ』をつくりました。お買い上げの方に先着順で差し上げます。

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