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猫はしっぽでしゃべる|田尻久子

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発行 ナナロク社
装丁:名久井直子
DTP:大倉真一郎
装画:坂本千明
判型:四六判 上製192ページ
発刊:2018年5月
ISBN:978-4-904292-80-8 C0095

挟み込み冊子「橙書店・田尻久子さんに寄せて」
【寄稿】伊藤比呂美(詩人)、川内倫子(写真家)、
坂口恭平(作家)、渡辺京二(思想史家・評論家)

熊本の〈小さくて不便な本屋〉橙書店。
店には日夜、地元の常連客をはじめ、
全国の本好きたち、
人気作家や編集者らが集まるという。
看板猫とともに日々店に立ち、
人と人、人と本とをつないできた店主による
本と猫と記憶にまつわる初めてのエッセイ集。

巻末に、本書でとりあげたお薦め本の書籍リスト付き。

お店というのは不思議な場所だ。旅人から相談を受けたことがある。お会計のときに、いきなり辛いことを思い出して泣き出した人もいる。見知らぬ人から頂きものをすることは、度々ある。あの日、あのとき、ありがとうございました。さっぱり思い出せないことのお礼を言われて恐縮する。その人たちの名前も連絡先も知らない。でも、彼らの時間をわずかだけ知っている。その時間は、たまに忘れ難いときがある。二度と会うことがなくとも、顔を思い出せなくとも、その時間の手触りは思い出せる。(本文より)

〔著者プロフィール〕
田尻久子(たじりひさこ)
1969年熊本県生まれ。熊本県在住。
橙書店・オレンジ店主。
『アルテリ』責任編集者。
会社勤めを経て、
2001年喫茶店orangeを、2008年橙書店を開店。
2016年熊本発の文芸誌『アルテリ』を創刊。
2017年第39回サントリー地域文化賞受賞。

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