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発行 書肆侃侃房
四六判、並製、120ページ
定価:本体1,500円+税
ISBN978-4-86385-568-7 C0092
装丁 成原亜美
装画 安藤智
トロの吐露リスのリスクたわしのわたし掬ってほしい救ってほしい
涙、傷、痛み、女の身体をもつこと。今生きていること全部載せ。
正直でラフでせつなくて、作者を好きになってしまう。
────飯田有子(歌人)
日常のたしかな憤りとときどきの喜びが、
「わたし」の人生を祝福するように歌われていました。
────和田彩花(アイドル)
【収録歌より】
おんなというもの野放しにして生きるには多すぎる爆撃機
愛はお金お金は愛じゃないけれど津波のようなパトロンが欲しい
素敵なことと思う友達の妊娠は知らない国の夜明けみたいな
冷や麦をゆでる八月平和とはわたしでいること家系図途絶えて
iPS細胞は元気にやってるのかなあこっちは元気よマヨネーズ山盛り
女の子を好きなぼくに好きだと言う男の子をなでるぼくの手のひら
賃金のすくなさ自転車を漕ぐちから肉まんふたつ分のおっぱい
独身のからだでどこまで行けるだろうずっと遠洋の漁船の灯り
【著者プロフィール】
菊竹胡乃美(きくたけ・このみ)
1995年福岡県生まれ。2015年から短歌を始める。
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