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発行 青土社
定価 2,860円(本体2,600円)
発売日 2024年2月21日
ISBN978-4-7917-0444-6
いつでも、どこでも、ずっと谷川俊太郎
なぜ谷川俊太郎には一見して批評が似つかわしくないように思われるのか、それは現代を生きる詩人としておそらくもっとも一般に普及した存在だからだろうか、谷川俊太郎を批評しよう、そうあっさり呼びかけるのはもしかしたら谷川俊太郎自身かもしれない、「谷川俊太郎による谷川俊太郎の世界」(『ユリイカ』1973年11月臨時増刊号)が試みられてから50年、谷川俊太郎によるのではなく、谷川俊太郎に向かっていく。92年目の谷川俊太郎。
総特集*92年目の谷川俊太郎
❖始まり
往復詩 2023.12-2024.01――第二信まで / 伊藤比呂美×谷川俊太郎
❖谷川俊太郎の世界へ!
世界の谷川俊太郎・谷川俊太郎の世界 / 連東孝子
谷川俊太郎さんのあとに / 藤井貞和
迎えに来ていただけますか……、谷川さん。 / 和合亮一
❖孤独のコスモロジー
『二十億光年の孤独』――孤独の旅の軌跡 / ディエゴ・マルティーナ
詩人の中のアトム / 田原
勉強すると、谷川俊太郎の言葉が変身する / 小笠原鳥類
青空を見つめて死なない――谷川俊太郎について / 下西風澄
❖うたのことば
黙想する谷川さん / 小室等
んぱぱ んぽぽ うん うん――「いまここ」をめぐる旅 / 原田郁子
この気もちはなんだろう / 柴田聡子
❖谷川俊太郎が聞こえる
歌う谷川俊太郎、そのプロテスト / 坪井秀人
校歌の宇宙 / 細馬宏通
扱いやすさの罠の前で / 森山至貴
子どもの詩人・谷川俊太郎 / 周東美材
❖採録
今更、谷川俊太郎――谷川作品をめぐるシンポジウム / 伊藤比呂美×尾崎真理子×高橋源一郎×マーサ・ナカムラ×四元康祐
❖谷川俊太郎を再演する
「詩」を書くよりも / 奥山紗英
谷川俊太郎に共振する――シンポジウム「今更、谷川俊太郎」学生パフォーマンス解題 / 廣瀬楽人
❖詩人と読む
快楽主義者の詩学 / 大崎清夏
谷川俊太郎だけが詩人なのであって、他に詩人なんていないのかもしれない / 岩倉文也
谷川俊太郎と日本語と私 / 佐藤文香
❖詩論という試論
狂暴な無垢――谷川俊太郎の詩を読む / 鳥居万由実
谷川俊太郎とはなにか / 佐藤雄一
谷川俊太郎の余白に / 久谷雉
詩における時間性をめぐって――わたしの谷川俊太郎論 / 小野絵里華
❖創作〈1〉
小説による「朝のリレー」 / 福永信
❖言語学/詩学/文献学
谷川俊太郎の日本語 / 今野真二
グラドゥス・アド・パルナッスム――谷川俊太郎の詩のかたち / 中村三春
リズムと調べ、あるいは音律 / 工藤貴響
谷川俊太郎の詩をどうやって読めばいいか / 加藤邦彦
❖本に飛び乗る
ボート / 奥村門土(モンドくん)
谷川俊太郎さんと出会い直す / 矢萩多聞
「谷川俊太郎 絵本★百貨展」に「百貨店」と「百貨典」 / ゆめのゆき
❖かたちあるもの
しずかでにぎやかな絵本 / 寺村摩耶子
メディア装置と谷川俊太郎 / 和田敬
再論・谷川俊太郎とテレビドラマ / 瀬崎圭二
詩に詩を乗せる――『ピーナッツ』と谷川俊太郎 / 三浦知志
宇宙はわらうか――表情制作論としてのキャラクター、絵文字、詩 / 布施琳太郎
❖創作〈2〉
ゲゲゲの俊太郎――あるいは闇の谷川俊太郎の錬成 / 山田亮太
❖この国の詩人
谷川俊太郎の愛国詩――ロスト・ジェネレーションの感動 / 田口麻奈
哲学・文学・ヒューマニズム――谷川徹三についてのエッセイ / 山口尚
戦後文学における「励まし」としての谷川俊太郎――大江健三郎を参照項に / 菊間晴子
擦れ違う世界認識――谷川俊太郎と寺山修司 / 堀江秀史
とめどない実験 / 髙山花子
❖谷川俊太郎から見る
定義とその周縁を解く / 三瓶玲奈
ラジオアイ ポエムアイ カメラアイ / 青柳菜摘
今日も書いている人 / 瀬尾夏美
❖詩の果て、空の果て
宇宙と地球と私、そして――谷川俊太郎の静かな絶望について / エリス俊子
言葉になっていない言葉へ――意味を壊し生み出す / 西村ユミ
認識絵本の薔薇十字ポイエーシス――谷川俊太郎讃 / 高山宏
抽象の亀裂に現れるリアル / 郡司ペギオ幸夫
❖93年目に向かって
〈谷川本〉をめぐる / カニエ・ナハ
装丁・レイアウト(目次・扉・見出し)=矢萩多聞
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