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発行 白水社
編訳 辻瑆
出版年月日 2024/05/27
ISBN 9784560093269
判型・ページ数 4-6・250ページ
定価 3,080円(本体2,800円+税)
カフカが書き残した多くのアフォリズムと日記を編纂した一冊。そこにはさまざまな謎を秘めた彼の文学が映し出されている。
カフカの世界、それは名状しがたい不安の告白であり、日常生活における〈ある闘い〉の記録である。深い実存の寓意は、あらゆる解釈を受け入れると同時に鋭く拒否する。それは一面では、難解さを表わすものかもしれないが、汲めどもつきぬ豊かさ、魅惑の証でもある。
本書はブロート版全集の『田舎の婚礼準備』と『日記』の巻から、アフォリズムのすべてと、比喩、そして生活表明に関する文章を訳者によるオリジナル編集でおくる。カフカのテクストは、長いものにせよ短いものにせよそれぞれが独自の振幅と強度を有すると同時に、それらすべてに「カフカ的」としか言いようのない何かが通底している。本書に収められた小さなことばの群れもまた、そうした「カフカ的」なものの結晶である。生きることと書くこととが相即不離のカフカにとって、本書はいわば、「彼自身によるカフカ」であり、その箴言と比喩の迷宮へとわたしたちをいざなう。
一六 籠が鳥をさがしに出かけた
二二 おまえはやらなければならない宿題そのものなのだ。あたりにはどこにも生徒はいない。(本文より)
[著者略歴]
フランツ・カフカ(1883–1924) Franz Kafka
チェコのプラハ(当時はオーストリア=ハンガリー帝国領)に生まれる。両親ともドイツ系ユダヤ人。プラハ大学で法学を専攻、在学中に小説の習作を始める。卒業後は労働者傷害保険協会に勤めながら執筆にはげむ。若くして結核にかかり、41歳で死去。『変身』などわずかな作品をのぞき、そのほとんどは発表されることなくノートに残された。それらは死後、友 人マックス・ブロートの手で世に出され、現在では世界文学のもっとも重要な作家のひとりとなっている。本書はブロート版全集の『田舎の婚礼準備』と『日記』の巻から、アフォリズムのすべてと、比喩、そして生活表明に関する文章を訳者によるオリジナル編集でおくる。
[編訳者略歴]
辻 瑆(つじ・ひかる)
1923年生。東京大学文学部ドイツ文学科卒業。東京大学名誉教授、ミュンヘン大
学名誉評議員。編著に『カフカの世界』、訳書にカフカ『審判』『ミレナへの手紙』、ブロート『フランツ・カフカ』(共訳)、ツヴァイク『歴史の決定的瞬間』『女の二十四時間』(共訳)など。
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