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open 12-19|水木定休
2 sat. - 4 mon. 出店|大阪β本町橋※元町店舗は休
5 tue. 臨時休業
6 wed. 営業/店内ライブ|細井徳太郎/山内弘太/千葉広樹
9 sat. 店内ライブ|藤井邦博/ゑでぃまぁこん
16 sat. 店内ライブ|畑下マユ/潮田雄一
29 fri. 店内イベント|姜アンリ朗読会
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凸面鏡の自画像|ジョン・アシュベリー
¥2,640
発行 左右社 訳者:飯野友幸 装幀:三木俊一(文京図案室) 装画:Parmigianino, Self-Portrait in a Convex Mirror(1524年頃) 定価:本体2400円+税 四六判上製/112ページ 2021年11月30日 第一刷発行 978-4-86528-052-4 C0098 全米図書賞・全米批評家協会賞・ピュリッツァー賞受賞。ポール・オースターが偏愛する詩人による長編詩、30年ぶりの全面新訳。 ある日、プロヴィンスタウンをぶらついていて書店を通りかかった際、ショーウィンドウにパルミジャニーノの安っぽい画集があるのを見た。自画像がそのカバーだった。わたしは画集を買い、スタジオに持ち帰り、ゆっくり詩を書きはじめた── (Self-Portrait in a Conve Mirror エアリオン・プレス版 序文より) ニュー・ヨーク派の前衛詩人ジョン・アシュベリーによる552行の長編詩、『凸面鏡の自画像』。 マニエリスム画家パルミジャニーノの自画像にインスピレーションを受け、詩人の思考は軽やかにつらなっていく。 ポール・オースターの愛する詩人の代表作を、詩人本人による「元ネタ」解説と、訳者による詳細な解題とともに刊行。 フランチェスコ、お前の手は大きいので この球体だって壊せるし、むしろ人が思うには 大きすぎて、細かい網の目、幽閉されていろと 言わんばかりの網の目など織ることもできない。 (大きいといっても目が粗いわけではなく、尺度が 違うだけのこと、ちょうど海底で寝こける鯨と、海の 表層に浮かぶ小さいのに大きいつもりの船との関係のように)。 (本文より) プロフィール ジョン・アシュベリー アメリカの詩人。1927年ニュー・ヨーク州ロチェスター生まれ。ハーヴァード大学卒業後、コロンビア大学で修士号を取得。第一詩集『木々』(1956)でデビュー。『凸面鏡の自画像』(1956)で全米図書賞、全米批評家協会賞、ピュリッツァー賞を受賞。ニュー・ヨーク派と呼ばれ、多くの詩集にくわえ、美術評論やフランス詩の翻訳も発表。2017年、90歳で歿。 飯野友幸 米文学者。上智大学文学部英文学科教授。著書に『ジョン・アッシュベリー──「可能性への賛歌」の詩』(研究社、2005)、『フランク・オハラ──冷戦初期の詩人の芸術』(水声社、2019)、訳書に『俺にはアメリカの歌声が聴こえる──草の葉(抄)』(光文社、2007)、『ブルース・ピープル──白いアメリカ、黒い音楽』(平凡社、2011)ほか。
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雑居雑感 2号
¥1,000
SOLD OUT
特集 製パン所と鉱泉所 文 田中謙太郎 表紙 多田朱里 企画編集 弐拾dB デザイン 紙作室そえがき 2022年3月 1000円 白黒P43 街の歴史の隅で生きた、 生きる人々の声に耳をかたむけ、 記し残すため 「雑居雑感」を創刊いたします。 2号では尾道、向島にある「住田製パン所」と「後藤鉱泉所」という二つの場所について取り上げました。それぞれの在り方を見つめ、場所を持続させてゆくことについて考えます。 (出版社商品ページより)
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心がめあて|鈴木晴香
¥1,980
発行 左右社 装画:寺本愛 装幀:北野亜弓(calamar) 定価:本体1800円+税 四六判並製/168ページ 2021年7月30日 第一刷発行 978-4-86528-038-8 C0092 掴めないはずの感覚を捉えた瞬間の心地良さ。 それが集積して立ち上がる日常をとても愛おしく感じました。―又吉直樹 第一歌集『夜にあやまってくれ』で鮮烈なデビューを果たした著者、待望の第二歌集。 わたしとあなた。心と躰。 繋がっては離れ、私たちは、世界をひらく鍵を探しつづけている。 2016年以降に詠まれた短歌のうち、『短歌ください』掲載作を含む297首を収録。 思い出は増えるというより重なってどのドアもどの鍵でも開く 生体認証。指紋や眼球や顔が暗号になるように、歌を作ることで入れる世界がある。歌を詠み、歌に詠まれた心身は、そこでは鍵の役目を果たしてきた。自らの欠片を差し出すことで、ドアをこじ開けてきたのだ。でも、少し醒めた時には、こんな風にも考えてしまう。はたして、世界は世界の方で、そんなわたしの押し付けがましい断片を望んでいるのだろうか、と。 心許なく、世界に問いかける。わたしのなにがめあてですか? この歌集におさめた歌は、そんな世界との相聞の苦闘の跡だ。 ──「あとがき」より 〈収録短歌より〉 白ければ雪、透明なら雨と呼ぶ わからなければそれは涙だ 君は手の銀貨を天然水に変えその水はすぐ人間になる 文字のない世界に降っていた雪よこれからつく嘘にフォントあれ またここにふたりで来ようと言うときのここというのは、時間のこと ライターのどこかに炎は隠されて君は何回でも見つけ出す
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未来のアートと倫理のために
¥1,980
発行 左右社 編著:山田創平 装幀:納谷衣美 定価:本体1800円+税 四六判変型並製/260ページ 2021年3月1日 第一刷発行 978-4-86528-014-2 C0070 「アートにおける倫理」をテーマにした必携の入門書 アート界のジェンダー不平等 見えなくされる芸術労働者 マイノリティと表現の自由 美術館のアイデンティティ 公平性とアートマネジメント 制作と合意 芸術実践における倫理のあり方と公平な社会の可能性を、アーティスト、アートマネージャー、キュレーター、ソーシャルワーカー、ドラァグクイーン、社会学者、弁護士らが共に探った、これからのアートを考える人に必携の一冊。 人類が成すすべての表現は、権力構造や差別、社会的排除と無関係ではありえず、その意味で純粋無垢ではありえない。そしてこのことはすべての表現には差別や抑圧の「種」のようなもの、やがて誰かを傷つけ、排除するかもしれない何らかの可能性が含まれていることを意味する。だが同時にこれは逆の意味も持っている。すべての表現が政治的であるということは、それがどのような表現であったとしても、それが一見政治的な表現には見えなかったとしても、社会にすでにある差別や抑圧、社会的排除をずらし、破壊する可能性もまた含んでいることを意味するだろう。重要なのは、社会を良くも悪くもするその表現という「可能体」が、その力動が、現在どのような状況にあり、どこに向かっているのかを多面的に見定めることである。この見定めには終わりが無い。なぜなら社会は変化するからである。今後、芸術の文脈において重要になるのは、自らがいまどこにいて、どこへ向かおうとしているのかを、粘り強く思考し、対話を繰り返す力である ーーーーーー山田創平「はじめに」より ❖ 目次 はじめに Ⅰ 実践 編 今井朋×樅山智子×あかたちかこ「誰と、どうやって、手を結ぶ? アウトリーチ再考」 小泉明郎×山田創平「他者から生まれる倫理」 内山幸子「水平を共に目指して メキシコと五領を往来して考えたこと」 吉澤弥生「芸術労働者の権利と連帯」 竹田恵子「日本の美術界のジェンダー構造と新たな取り組み」 飯田和敏×鷹野隆大×あかたちかこ「欲望を揺らがせる 身体・ゲーム・セクシュアリティ」 緒方江美 | アフリーダ・オー・ブラート「明日、突然当事者になっても、〈わたしたち〉は死なない ドラァグクイーンとアートマネジメントの実践現場から」 ウー・マーリー(訳=岩切澪)「キュラトリアル・アクティヴィズム 台湾の探究と実践」 Ⅱ 理論 編 住友文彦「美術館は多様性を反映できるのか」 猿ヶ澤かなえ「フランスを例に考える表現の自由とマイノリティ」 三輪晃義「芸術労働者は法律によって守られるか」 山田創平「芸術が、私と世界を架橋する」 遠藤水城+百瀬文(画=鬣恒太郎 撮影=堀井ヒロツグ)「小説 Dedication」 執筆者プロフィール あとがき 謝辞
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芸術による教育|ハーバート・リード
¥5,720
SOLD OUT
発行 フィルムアート社 宮脇理、岩崎清、直江俊雄=訳 発売日:2001年10月25日 A5判・並製|424頁|定価:5200円+税|ISBN 978-4-8459-0124-1 感性と知性を統合させる、教育改革の原典! 今なお色褪せない美術教育の 古典的名著、11年ぶりに待望の復刊 芸術と教育というテーマは、 近年なおざりにされてはいないだろうか? 芸術は教育がなければ楽しめない。 そして教育は芸術がなければ 豊かなものにはならない。 ──國分功一郎(哲学者) 教育の一般的な目的を、個々の人間に固有の特性の発達を促すと共に、引き出された個人的な特性を、所属する社会的集団と有機的な結合と調和させることであるとする。「芸術」を教育の基礎とすることを命題に、感性と知性を統合させる教育改革の原典から、生物学、心理学、生理学、社会学、哲学の諸分野を横断。21世紀の美的教育の役割を立証した、いままさに必要とされる世界の教育関係者が注目する改革への名著が、期待に応えて甦る。 ■1943年初版後、改訂第三版が底本 ■著者自身による詳細な註記と参考文献、 5つの章末に分けられた補遺を全面的に収録 ■山木朝彦氏(鳴門教育大学特命教授)による解説小冊子付き(※2021年加筆版を収録) 私はただ、芸術は苦痛以外の唯一の教師であるという事実に注意を促しているのである。 ──バーナード・ショー 今回の全面改訳出版では、1958年の第三版を底本としている。このことは著者自身による第三版への序にもあるように、リードは最初の出版からのちも、関連諸分野の新研究の成果を考慮した加筆を続け、本書を将来にわたって「持続する変革」のための、生きた古典とする意図を晩年に至るまで、持ち続けていたことをうかがい知ることができる。……「生きた古典としてである」。その意味で第三版は、リードが主題とする思想の、未完の果実というべき思想を、未来に手渡す最終形態を示すものといえようか。(略) これら本邦初訳の資料(五つの補遺、原注、参考文献)を含めて、芸術の原理による教育の根本的変革を求めたリードの思想を、より完全な形で日本の読者に伝えることに心を砕いたが、このことは本書が未来にわたる変革運動の原典として、この日本においても不滅の光を放ち続けることを願い、期待したいからである。 (「本書への接近──解題にかえて(宮脇理)」より) 目次 序文 第1章 教育の目的 1:命題/2:二つの仮説/3:予備的な定義/4:要約 第2章 芸術の定義 1:出発点/2:形/3:自然と芸術/4:色彩/5:主観的な側面/6:想像力の役割/7:芸術の世界における価値の位置づけ/8:要約 第3章 知覚と想像力 1:知覚の問題/2:美的な要素/3:イメージの本質/4:直観像/5:直観像と教育/6:思考に対するイメージの関連/7:精神の成長/8:論理的な偏見/9:ゲシュタルト心理学からの証拠/10:理論から実践へ――プラトン/11:理論から実践へ――ダルクローズ/12:ある反論に対する回答/13:より広い観点/補遺A:子どもにおける直観像 第4章 気質と表現 1:心理学的類型に関する研究/2:客観的態度と主観的態度/3:生理学的な根拠/4:直観像による類型/5:ユング心理学による類型 6:抽象と感情移入 7:視覚型と触覚型/8:美的鑑賞の諸類型/9:補償的諸要因/10 :美の表現における類型:(1)現代の芸術(2)過去の芸術/11:結論/補遺B:心的諸能力 第5章 子どもの芸術 1:自由な表現/2:遊びか芸術か/3:自発性とインスピレーション/4:自発的な表現に関するモンテッソーリの理論/5:子どもが絵を描き始めるとき、なにが起こるのか/6:子どもの描画の発達段階/7:「図式」/8:運動感覚による想像/9:イメージと記号/10:三つの仮説/11:弱視および盲目の子どもたちによる証拠/12:概念的な誤り/13:子どもの描画の観察による分類/14:分類の精選/15:子どもの描画の分類と、心的機能による類型との関係/16:知覚の類型との関係/17:年齢的要因/18:類型の判別への、初期の描画の利用/19:視覚以外の表現方式-①遊びの活動/20:視覚以外の表現方式-②言語による創作/21:視覚以外の表現方式-③音楽/22:表現の目的/補遺C:「美術教育と子どもの自然(本性)」イベネザー・クック 第6章 無意識的な統合の方式 1:無意識に関する一般的な理論/2:無意識のダイナミズム/3:超自我/4:個人的無意識と集合的無意識/5:子どもの心にある原初的イメージ/6:無意識的な統合の過程/7:これらの過程の社会的な関連/補遺D:心理物理同型説に関する覚え書き 第7章 教育の自然な方式 1:芸術教育の三つの側面/2:美的な基準/3:行政の態度/4:創造と構成/5:学校における美術教育に関する規定の現状/6:統合的方法/7:遊びから芸術へ/8:教育制度の構造/9:教科と学級/10:幼児学校 /11:小学校/12:中等教育/13:知能の本質/補遺E:大学における芸術の位置 第8章 規律と道徳の美的基盤 1:伝統的な観念(1)軍隊(2)道徳/2:道徳的規律の起源/3:強制から協力へ/4:相互関係の社会的意味/5:教育学的意義/6:結論 第9章 教師 1:マルチィン・ブーバーによる創造性の概念/2:ポンプとじょうご/3:選択としての教育/4:自由と結合/5:質問と答え/6:教師と生徒/7:本書の命題への適用/8:結論 第10章 環境 1:適切な世界/2:具体的な事例/3:優先順位の問題 第11章 必要な革命 本書への接近──解題にかえて(宮脇理) プロフィール [著]ハーバート・リード(Herbbert Read) 文学批評家、美術評論家。ヨークシャー州の農家に生まれた。青年時代、ブレイク、ブラウニング、リルケらの影響を受けた詩人であったが、第一次世界大戦に出征し、帰還後ビクトリア・アンド・アルバート美術館に勤務中、所蔵品の解説をしたことが動機で美術批評家としての活動を始める。彼の美学思想はフロイトの精神分析、とくにユングの無意識学説の影響を最もふかく受けている。美術評論家としての彼の活動の範囲は広く、主著は文学批評もふくめて殆ど邦訳がある。その主なものは造形美術に関しては『今日の絵画』(1953・新潮社)、『インダストリアル・デザイン──芸術と産業』(1957)、『モダン・アートの哲学』(1955)、『イコンとイデア』(1957)。文学批評に関するものでは『散文論』(1958, 1967)、『文学批評論』(1958)、『詩についての8章』(1956・以上みすず書房)などのほか『自伝』(法政大学出版局・1970)がある。
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アウト・オブ・民藝 改訂版|軸原ヨウスケ・中村裕太
¥1,650
SOLD OUT
発行 誠光社 デザイン:中野香+軸原ヨウスケ / 発行:誠光社 / 128mm × 182mm / 140P / ソフトカバー / 改訂版第四刷 「「民藝」だから素晴らしいのではなくて、「民衆的」だからこそ素晴らしい」(序文より) なぜこれは民藝じゃないの? 2018年、誠光社にて全五回にわたるトークと資料の展示とで展開され、話題を呼んだ企画「アウト・オブ・民藝」がついに書籍化。こけしや郷土玩具、手芸や家庭内でのレクリエーション的創造。民藝運動と近しい存在でありながら、「その他」のものとして扱われてきたモノや行為に対する溢れんばかりの愛と探究心に満ちた対話。資料を読み解くことで書き換えられる相関図。民藝運動の「周縁」にスポットをあて、21世紀のモノづくりを考える。民藝に関心がなくとも楽しめる、資料を集め、読み解き、新たな相関図を作る楽しみに満ちた一冊です。初版の一部に修正・アップデートを加えた改訂版。
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編集の提案|津野海太郎
¥2,200
発行:黒鳥社 ISBN978-4-9911260-8-6 C0095 編者:宮田文久 装幀・デザイン:藤田裕美 表紙・口絵写真:川谷光平 発売日:2022年3月15日 定価:2200円(2000円+税) 四六版/256P+カラー口絵32P 社会のなかにはきっと、「編集」がなしうることがある。 株式会社黒鳥社は、晶文社での活動をはじめ出版文化の重要人物でありつづけた伝説の編集者・津野海太郎さんが1977年から2001年に書かれた編集論をまとめた書籍『編集の提案』を2022年3月15日(火)に刊行いたします。 耳にしたことはあるけれど、 何をしているのかはよくわからない。 本や雑誌づくりで体現されてきた、 謎めいて、不思議で、 奥深い「編集」という営為の、 知られざる正体。 ここで語られる「編集」は、いわゆる「編集者」の仕事だけにとどまりません。 社会の中でバラバラになっている断片をつなぐことで新しい見方を生むーーそれを広義の「編集」と呼ぶのであれば、あらゆる仕事において編集の力が試されるのかもしれません。 「本の野蛮状態の先へ」、「編集者というくせのゆくえ」ほか1977年から2001年に書かれた全18篇に加え、鼎談(津野海太郎×宮田文久×若林恵)を新たに収録。伝説の編集者の実践と思索に、「編集」の新たな可能性を探る、「編集者以外の人」のための編集論アンソロジー。ぜひご一読ください! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 〈本書への推薦コメント〉 単なる機械的労働とみなされかねない「テープおこし」のような事象に、実体験の厚みからくる説得力と、切れ味のよい言葉のリズムで迫り、「編集」概念のうちに新たな思考の領野を切り拓く、魅惑に溢れた知の姿。 大山エンリコイサムさん(美術家) 私は津野さんを畏敬すべき大先輩だと思っていた。事実そうだ。でも、この本で活動しているのは私と同い年の津野さんである。まさか同輩として共同の未来のために協働できるチャンスがやってこようとは。夢のような本。 吉川浩満さん(文筆家・編集者) 話しことばと書きことば、語り手と受け手、あの時といまここ、変わりゆく社会や技術、人生のあわいで思考し、クリエイティビティを発揮する技法としての編集。津野さんの豊かな感性と信条を通して編集という営みの奥深さを堪能。 小川さやかさん(文化人類学者) 編集者の津野さんは、人の話を聞いたり読むときは、言葉だけでなく、表面に出てこない意図や文脈までも受け取っている。それを読者に伝えるときは、言葉も文脈も丸ごと歪まず受け手がキャッチできるように、材料を集めて選んで整えている。発信者も読者も、人間だ。「人の本性」に向き合い続けてきた津野さんの仕事ぶりは、現代の知的生産、知識労働のお手本になる。 篠田真貴子さん(エール株式会社 取締役) ---------------------------------------------------------- 〈目次〉 実用本位の夢 編者によるまえがき 第1章 取材して、演出する テープおこしの宇宙/座談会は笑う/初歩のインタビュー術/雑誌はつくるほうがいい 第2章 人とかかわる、固定観念を脱する 太い指とからっぽの部屋/植草甚一さんの革トランク/編集者としての植草甚一/雑誌のロンサム・カウボーイ 第3章 テクノロジーと歩む シロウトがつくったマニュアル/フランケンシュタインの相対性原理/パソコン通信で対話できるか 第4章 変化を編集する、編集することで変わる 本の野蛮状態のさきへ/森の印刷所/「世界の書」――アジアの髄からマラルメをのぞく 第5章 複製技術は時を超える 印刷は編集の敵にあらず/子ども百科のつくりかた/晩年の運動/編集者というくせのゆくえ 鼎談・星座をつくりたい 津野海太郎×若林恵×宮田文久 津野海太郎 1938 年、福岡県生まれ。評論家・元編集者。早稲田大学文学部を卒業後、演劇と出版の両分野で活動。劇団「黒テント」演出、晶文社取締役、『季刊・本とコンピュータ』総合編集長、和光大学教授・図書館長などを歴任する。植草甚一やリチャード・ブローティガンら の著作の刊行、雑誌『ワンダーランド』やミニコミ『水牛』『水牛通信』への参加、本とコンピュータ文化の関係性の模索など、編集者として多くの功績を残す。 宮田文久(編者) 1985年、神奈川県生まれ。フリーランス編集者。博士(総合社会文化)。2016年に株式会社文藝春秋から独立。WIRED.jp、i-D Japan、CINRAといったウェブ媒体でポン・ジュノ、タル・ベーラ、一柳慧、細野晴臣、坂本龍一らへインタビューするほか、伊藤亜紗・渡邊淳司・林阿希子『見えないスポーツ図鑑』(晶文社)や各文芸誌をはじめ、対談の構成や書籍の編集協力などを担う。本書が初めての編著となる。
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点と線のひみつ ブルーノ・ムナーリのデザイン教本
¥1,980
発行 トランスビュー ブルーノ・ムナーリ 著 阿部雅世 訳 出版年月日 2018/07/07 ISBN 9784798701660 判型・ページ数 B5変・80ページ 定価 本体1,800円+税 絵を描く前に はじめてであうデザインの本 絵に用いられる、さまざまな点や線。太さ、濃淡、勢い、密度などの各要素が暗示することは何か。点や線の描き方を使い分けることによって、さまざまな意味や効果を生み出す方法を知る。ムナーリの知的ユーモアに満ちた、美しい見立ての数々に導かれ、視覚表現によるコミュニケーションの基礎を学ぶ演習帳。 点と線という性格の異なるものが、どのように手をとりあっていくのでしょうか。―ブルーノ・ムナーリ *伝説のデザイン教本 「ブロック・ノート・シリーズ」 ムナーリは、誰にもわかるやさしい言葉と絵を使って、デザインを学ぶための本をたくさん作りました。本書は晩年のムナーリがイタリアのコッライーニ出版の編集室で、新しいデザインの教科書の夢を語りながら、その場で装丁まで仕上げてしまったという伝説の教本BLOCKNOTESseriesの一冊です。内なる子どもの好奇心を全開にしてたくさんの不思議を観察し、空想の力を借りて誰にも見えていなかった真実を発見する。驚きと歓びに満ちたムナーリ流デザインの学び。心ゆくまでご堪能ください。 ―― 訳者 阿部雅世
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トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉|ボエル・ヴェスティン
¥4,180
発行 フィルムアート社 畑中麻紀・森下圭子=訳 発売日:2021年10月26日 四六判・上製|656頁|本体:3,800円+税|ISBN 978-4-8459-2104-1 大切なことは、いつも同じ。 仕事、愛、そして遊び── “ムーミン”の原作者であり、画家、イラストレーター、小説家…と多才に活躍した芸術家、トーベ・ヤンソンの決定版評伝が新訳で刊行。 本人とも親交のあった研究者が日記や手紙、草稿など膨大な資料から、その生涯を鮮やかに描き出す。 「私たちのトーベは、きっと偉大な芸術家になると思うんだ。とてつもなく偉大な!」 フィンランドで内戦が勃発していた頃、若き兵士ヴィクトル・ヤンソンは、前線から愛する妻シグネに宛てた手紙にこう記した。 父ヴィクトルの言葉どおり、トーベ・ヤンソンはやがて画家、イラストレーター、漫画家、小説家、そして「ムーミン」を生み出した偉大な芸術家として世界中にその名を知られることになっていく。 10代でイラストレーター、画家としてアーティストのキャリアをスタートさせたトーベは、戦禍の中で青春時代を過ごしている。最初はスノークという名だったムーミンは、そんな状況下で理不尽に対する怒りや自由への希望、表現への夢など、さまざまな想いの中から生まれてきた生きものだった。 「ムーミン」が世界的な人気を獲得したのち、トーベは「ムーミン」とその他の芸術活動のバランスに悩まされるようになる。 義務や責任、人々の期待と自身の想いとのあいだの駆け引きは、次第に苦痛を伴うようになり、その割り切れない気持ちは、生涯トーベを悩ますことになった。 「仕事と愛」はトーベの人生を表す最も重要な言葉だった。 トーベは人生の始まりから終わりまで働き続けた。 そして、最初に描いた絵から最後の本まで、トーベは生涯にわたって新しい芸術表現を追求したのだ。 トーベ・ヤンソン本人から私的な記録を自由に閲覧することを許された唯一の研究者である著者が、その膨大な資料(家族や友人への手紙をはじめ、覚書、草稿、物語、プレゼンテーション用の資料、分類表、キャラクター設定、スケッチ、ドローイング、さまざまなプロジェクトの計画、写真、日記、切り抜き、記事、パンフレット、カタログなど)を丹念に読み解き、トーベ・ヤンソンの豊かでダイナミックな人生を色鮮やかに描く。 家族や自然を愛し、自由を求め続けた芸術家トーベ・ヤンソンの生き様に迫った評伝の決定版。 私は、トーベ・ヤンソン本人から、自身が何年にもわたって書き記してきた私的な全記録を、自由に閲覧してよいと初めて許された研究者である。記録の中には子どもの頃に書いた物語、スケッチ、日記、1990年代終わりの晩年に書き留めたものなどがある。何百ものバインダー、ファイル、箱や棚には膨大な紙の束があった。覚書、草稿、物語、プレゼンテーション用の資料、分類表、キャラクター設定、スケッチ、ドローイング、さまざまなプロジェクトの計画、写真、日記、切り抜き、記事、ありとあらゆる手紙、パンフレット、カタログなどなど。自分と作品について、膨大な回想録を仕上げた作家・芸術家像が見てとれる。 (中略) 伝記では、作品と人生の間で、さまざまな素材をどう組み合わせ、どういう流れにしようか、まずそのあたりを見極めねばならない。素材というのはトーベ・ヤンソンの場合は言葉と絵画。トーベ・ヤンソンという名前を聞いた時に私たちが思い浮かべるムーミン、物語、膨大な量の絵画などの作品を通して、トーベの豊かでダイナミックな生き様を見ていただきたいと思う。 私にとってトーベ・ヤンソンの言葉や絵は、まるで尽きることのない宝箱だ。いつまでも彼女の人生に触れ、宝箱の中身を探索していたいとも思う。けれども本書を書き上げるには、宝箱の蓋を閉じる時を迎えなくてはならないのだ。 ――本書「第1章 私は働く」より抜粋
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メッセージ トーベ・ヤンソン自選短篇集
¥3,080
発行 フィルムアート社 トーベ・ヤンソン=著|久山葉子=訳 発売日:2021年03月26日 四六判・上製|496頁|本体 2,800円+税|ISBN 978-4-8459-2011-2 ムーミンに魅せられた大人たちへ贈る 人を、自然を、芸術を愛し、あるがままを生きたトーベが 生涯最後に編んだ傑作選、待望の邦訳。 児童文学作家、画家、イラストレーター、漫画家などさまざまな分野で活躍してきたトーベ・ヤンソンは、大人向けの小説を書く「小説家」としての顔ももっています。 1968年に発表した自伝的小説『彫刻家の娘』以降、ヤンソンはいくつもの小説を執筆してきました。 本書は、1971年から1991年の間に発表された作品の中からヤンソン自身が選定したベストセレクションに書き下ろし7篇を加えた傑作選となっており、生前最後に刊行された遺作でもあります。 自伝的作品集としての側面ももっており、学識豊かだった叔父たち、彫刻家だった父、母娘の関係、幼い日の冒険、美術学校の仲間たちなど、身近なひとびとが作品に登場します。 またヤンソンの芸術観やクリエイティビティに関する洞察が窺えるような要素を含んだ作品も収録されています。 日本のヤンソンファン待望の一冊が、ユーモアのある語りを生かした親しみやすい新訳で刊行。
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広告・宣伝を学ぶ 101のアイデア
¥1,980
SOLD OUT
発行 フィルムアート社 トレイシー・アーリントン+マシュー・フレデリック=著|齋藤慎子=訳 発売日:2021年11月26日 四六判横・並製|224頁 定価:1,800円+税|ISBN 978-4-8459-2103-4 あらゆる業界で必要な広告・宣伝の基本が学べる! 本質を伝え共感を呼ぶための技術を身につけよう。 シンプルで楽しいイラストと、想像力をくすぐられるセンテンスで、本質をわかりやすく学べる〈101のアイデア〉シリーズ。同シリーズの1冊である本書は、広告・宣伝の基本を知る最適で最高な入門書となっています。 人類史上、かつてなく情報やモノが溢れる現代において、ものごとの真実を伝え、共感を呼ぶために「広告」が担う役割はあまりにも大きく、誰もがそれに無関心ではいられません。本書はそんな「広告」と付き合っていくために必要なさまざまな知識を、明確かつ簡潔に解きほぐしていきます。 今すぐに身につけておきたい基礎項目から、消費者心理や需要の分析・予測におけるポイント、グラフィックにおけるデザインのコツや各種メディアの傾向まで、広告業界・スクールでの経験豊富な著者が豆知識や格言を交えつつ101項目をやさしく解説。 あらゆる業界を目指す学生、広告業界関係者やクリエイターはもちろん、企業や公共機関、各種団体の広報・PR担当者、自社商品を売り伸ばしたいと考えている営業職の方にとっても、手元において何度も読み返したくなる1冊です。 【項目例】 ◎モノではなく、まずニーズやウォンツに訴える ◎印刷物広告の6要素 ◎広告は1回きりではない ◎ターゲットを絞り込めばより多くの人に届く ◎高価なモノほど、感情にアピールすべき ◎買い物かごに入れてもらうまでが広告 ◎選択肢が多いほど決められなくなる ◎ランダムであるほど、より正確になる ◎フォントは伝えるときの口調 ● 101のアイデア シリーズ https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=101のアイデア
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都市デザイン 101のアイデア
¥1,980
SOLD OUT
発行 フィルムアート社 マシュー・フレデリック、ヴィカス・メータ=著|杉山まどか=訳 発売日:2021年10月26日 四六判横・並製|224頁|定価:1,800円+税|ISBN 978-4-8459-2102-7 見慣れた街の見方が変わる! 都市空間をひもとき、 生活や社会を豊かにするヒントを手に入れよう シンプルで楽しいイラストと、想像力をくすぐられるセンテンスで、本質をわかりやすく学べる〈101のアイデア〉シリーズ。同シリーズの1冊である本書は、都市デザインの世界に飛び込む最適で最高の入門書となっています。 都市計画やまちづくり、アーバンデザインについて知りたい学生や初学者にとって、専門的な学術書は難しく、高いハードルに感じてしまうかもしれません。そこで本書では、実際のデザインプロジェクトで使用できる具体的なツールを厳選し、複雑なコンセプトを明確で簡潔にまとめています。 都市空間、街路、歩行者体験、デザインプロセス、物理的なデザインの決定などがもたらす、心理的、社会的、文化的、経済的な影響について、大学やデザインスクールで教壇に立つ経験豊富な講師が解説していきます。 学生だけでなく、経験豊富な専門家、デザイナー、プランナー、都市管理者にも、そして日常生活や社会をよりよく生きていきたいと願う私たちにとっても、都市や地域への視座を更新する、多様なアイデアや思考をもたらしてくれるはずです。 【項目例】 ◎都市デザインは建築ではない ◎街区ではなく街路をデザインする ◎都市は親しい人と見知らぬ人のためにある ◎乗車方法が交通システムを動かす ◎秩序は多様性を渇望する ◎時速5kmに合わせて設計する ◎都市には裏庭が必要だ 都市デザインのための幅広いアイデアが、私たちの日常のディテールを更新する。 生活者の視点から社会の新しいかたちを見出すために編まれた実践的ヒント集。 ● 101のアイデア シリーズ https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=101のアイデア
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USムービー・ホットサンド 2010年代アメリカ映画ガイド
¥2,200
発行 フィルムアート社 グッチーズ・フリースクール=編著|執筆者=降矢聡、山崎まどか、篠儀直子、結城秀勇、鍵和田啓介、村山章、中西香南子、樋口泰人、真魚八重子、西田博至、長谷川町蔵、土田環、川口敦子、入江哲朗、ジャッキー・ゴルベール、松井宏、金原瑞人、岡村詩野、中川大地、吉川悠、三浦哲哉、鈴木透、aggiiiiiii、鈴木了二、ケリー・ライヒャルト、ボー・バーナム、カイル・マーティン、クリストファー・ブローヴェルトほか 発売日:2020年03月07日 B5変形|234頁|定価 2,000円+税|ISBN 978-48459-1907-9 未公開映画配給・上映活動で、いま日本中を沸かせるグッチーズ・フリースクール発! 2010年代アメリカ映画を味わい尽くすための、ポップでクールなムービーハンドブック!! 2010年代のアメリカ、そして2010年代のアメリカ映画には、様々な変化があり事件があった。 簡単には笑い飛ばせない悲しい事柄も、忌まわしい事件もあった。 それでも、2010年代のアメリカ映画は、やっぱり、あまりに面白い! 本書では、同時代のアメリカの社会や文化状況、新しい傾向を掘り起す映画作家たちへの関心、制作にまつわる様々な背景の分析、そして私たちを魅了する俳優/スターたちを巡る議論とともに、バラエティに富んだグッチーズ・フリースクール独自の視点で混迷と興奮の2010年代アメリカ映画を味わい尽くします。 長編映画や未公開作、アニメーション、連続ドラマなど、あらゆる映像作品を一括りに扱った本書は、Netflixをはじめ動画配信サービスが全盛の昨今、アメリカ映画ファン垂涎の1冊となるでしょう。 2010年代は終わったけれど、2010年代アメリカ映画はまだ何も終わってません。 2010年代アメリカ映画をもっともっと味わい尽くすためには必携の、グッチーズ・フリースクール公式の映画教科書、ついにお届けいたします!!
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サイレンと犀|岡野大嗣
¥1,870
新鋭短歌シリーズ16 発行 書肆侃侃房 監修:東 直子 四六、並製、144ページ 定価:本体1,700円+税 ISBN978-4-86385-166-5 C0092 装画:安福 望 装丁:駒井和彬 死にたいが、生きたい 同じ命をみても、言葉にせざるをえない。忘れないために。 (長谷川健一 シンガーソングライター) 本音の祈り 書かずにいられなかった"今"が、鼓動を打ちはじめる。 (東 直子) 【著者プロフィール】 1980年大阪生まれ。2011 年に短歌を始める。まもなく木下龍也の作品に出会い、刺激を受けて作歌を続ける。2012 年、結成当日解散型不定形ユニット「何らかの歌詠みたち」を始動、短歌朗読をしたり作品集をつくる。2013年、田中ましろの企画・制作による「短歌男子」に参加。2014年、連作『選択と削除』で第57回短歌研究新人賞次席。 【5首】 もういやだ死にたい そしてほとぼりが冷めたあたりで生き返りたい ともだちはみんな雑巾ぼくだけが父の肌着で窓を拭いてる 河川敷が朝にまみれてその朝が電車の中の僕にまで来る そうだとは知らずに乗った地下鉄が外へ出てゆく瞬間がすき つよすぎる西日を浴びてポケットというポケットに鍵を探す手 新鋭短歌シリーズ 今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。 http://www.shintanka.com/shin-ei/ ● 岡野大嗣 関連書籍 https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=岡野大嗣
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主夫と生活|マイク・マグレディ
¥1,760
発行 アノニマ・スタジオ 訳:伊丹十三 定価 1760円(本体価格1600円) 夫婦の役割交換は可能か? 1983年刊行、伊丹十三氏の翻訳によるエッセイを復刊。ニューヨークで活躍していたコラムニストが仕事を辞めて「主夫」に。実体験に基づき、家事や育児に奮闘する姿をユーモラスに描いた作品。内田樹氏の解説を新たに収録。
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Water|坂口恭平
¥3,300
発行 左右社 翻訳:エリック・マーゴリス 装丁:STUDIO 峯崎ノリテル・正能幸介 写真:帆刈一哉、坂口恭平 定価:本体3000円+税 B5変型判並製/276ページ 2021年10月15日 第一刷発行 978-4-86528-039-5 C0071 たぶんこの世で僕しか、この風景を絵にしないと思う。 前作『Pastel』が1万5000部を突破! 著者SNSで話題が鳴り止まないパステル画集、待望の第二弾が刊行。 光、水、風の戯れ。具象と抽象が入り混じる、2020年秋冬〜2021年夏までの記録。 ニューヨークタイムズ本紙1面に著者インタビューが掲載され、世界からも注目が集まる坂口恭平。自身のライフワークともいえるパステル画は日々変化を続けている。 ● 坂口恭平 関連書籍 https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=坂口恭平
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ウェス・アンダーソン 旅する優雅な空想家|イアン・ネイサン
¥3,300
島内哲朗=訳 発行 フィルムアート社 発売日:2022年02月26日 B5変形|230頁|定価 3,000円+税|ISBN 978-48459-2115-7 「映画を作るというのは、混沌を整頓しようとしながら、同時に新しい混沌を生み出してしまうことなのです」 ポップかつシニカル、そして大胆な脚本。キャッチーな色彩とディテールで構築されたセットや小道具の数々。精巧な構図とカメラ移動で生み出されるマジカルな空間演出。そしてひとクセもふたクセもありながら誰もが愛さずにはいられない登場人物たち……。 日本国内のみならず世界中に熱狂的な信者を持つウェス・アンダーソン。この一人の芸術家をめぐり、最新作『フレンチ・ディスパッチ』を含むその全てを総括する評伝がついに刊行! 長編デビュー作『アンソニーのハッピー・モーテル』から『フレンチ・ディスパッチ』まで、素晴らしくも困惑に満ち、個性的かつ一点の汚れもないような10本の映画たちを監督したウェス・アンダーソン 。監督作品のその優れた作家性のみならず、ファッション、音楽、美術、など彼の作品をとりまくディテールは多くの人を魅了する。 本書では、長編監督作はもちろん、『ホテル・シュヴァリエ』『カステロ・カヴァルカンティ』といった短編全作をカバーし、さらには監督が影響を受けた人物や映画作品、プライベートな交友関係についても紹介。あますことなくウェス・アンダーソンの「人生」を詰め込んだ1 冊となっている。 ウェス・アンダーソンの作品に絶妙な親しみやすさを与えているのは、他の誰の映画とも違うという事実に他ならない。 コーデュロイのスーツから、ABC順に整頓された本棚から、アート映画への参照から、アナグマに扮したビル・マーレイに至るまで、彼の映画は彼自身の人生の、そして人格の延長なのだ。 各作品の原点をたどり、インスピレーションの源を探り、どのような過程を経て作品が生まれているのか。多くの美しい場面写真やオフショットとともに、その知られざる神秘を紐解いていく。
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90年代のこと ぼくの修業時代|堀部篤史
¥1,760
SOLD OUT
挿絵:マメイケダ 発行 夏葉社 四六判変形 / 144P / ハードカバー 「ヒップホップ、レンタルビデオ、タウン情報誌、思い出深いいくつかの本屋。スマートフォンもGoogleもアマゾンもなかったあの頃。僕はどこで何をしていたのだろう」 誠光社店主が回想し、考察する90年代。 目次 ・バック・トゥ・ザ・パラレルワールド ・走れ! 猟奇王 ・ミックステープづくりが僕の修業時代だった ・SNSがんばってる? ・写真には写らない居心地を求めて ・レンタルビデオショップのない午前一時 ・街を変える小さなタウン誌 ・なんかおもろいこと言えや! ・失われた「お昼休み」を求めて ・創刊号はチャールズ・マンソンと佐川一政をセットで ・ヒップホップな本屋さん ・美術館へ行くつもりじゃなかった ・ティッシュのあるフィクション、ないフィクション ・一九九六年、本屋は僕の学校だった
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アウト・オブ・民藝 ロマンチックなまなざし
¥1,100
著者:軸原ヨウスケ・中村裕太 発行:誠光社 / 125mm×188mm / 34P / 無線綴じ 2018年に当店より刊行、各方面で話題を呼んだ『アウト・オブ・民藝』。民藝運動とその周縁にいた人々を、資料をもとに相関図化。意外なつながりを浮かび上がらせ、民藝という概念にあらたな問いかけを提示しました。その後も著者二人のリサーチや展示活動は継続し、2021年末〜2022年にかけ当店にてあらためて展示された「ロマンチック仮設編」を冊子化したのがこちら。その関心は相関図をつくり相対的な視線を生むことから徐々に「密やかな関係」や「細部の探求」へと移り変り、本書ではあの時、あの場所で、二人が出会っていたという紛れもない事実や、小さな証拠からイメージを膨らませた著者二人の主観を交えたエッセイへと発展。 “1933年、ブルーノ・タウトと今和次郎は、浅草のビール店で何を話したのだろうか” “1954年、バーナード・リーチとワルターグロピウスは国際文化会館で何を話したのか” “寛次郎さん、枕元のラジオで何を聴いていたんですか” “柳先生、人形のこと本当はどう思っていましたか” あなたの民藝観を少し更新してくれる、ロマンチックな眼差しをお楽しみください。
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みんなの現代アート 大衆に媚を売る方法、あるいはアートがアートであるために
¥1,980
SOLD OUT
グレイソン・ペリー=著|ミヤギフトシ=訳 発行 フィルムアート社 発売日:2021年08月26日 四六判・並製|184頁|定価:1,800円+税|ISBN 978-4-8459-2014-3 英国を代表する美術家グレイソン・ペリーが、アートに関する素朴な疑問に皮肉と愛を込めて答える── 誰もがアートを理解し、楽しむために。 不思議なアートの国をめぐるインサイダーガイド! SNS上で写真付きで話題になる現代アートの展覧会や各地で観光客を集める地域アートなど、いまやすっかり身近な存在となっている“アート”ですが、実は「今さら聞けないかも…」という疑問をもっている人も多いはず。 作品ってどう鑑賞すればいいの? アートとそうでないものとの違いは? 「良い」アートって何? アートの価値はどう決まる? アーティストとして生きるには?…… 大衆の人気、権威たちの評価、マーケット論理などが渦巻く現代のアートワールドを、ターナー賞作家グレイソン・ペリーがユーモアたっぷりに御案内。 アーティストとしての個人的経験を交え、またキュレーターやコレクター、画商などが動かす業界の仕組みも踏まえながら、現代アートの分かりづらさを読み解いていきます。 アートの世界においてもポピュリズムの勢いが増す時代に、批評的視点からやさしく理解を深めることができる世界的ベストセラー、待望の邦訳!
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10年目の手記 震災体験を書く、よむ、編みなおす
¥2,090
瀬尾 夏美/高森 順子/佐藤 李青/中村 大地/13人の手記執筆者 発行:生きのびるブックス 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ15mm 208ページ 並製 価格 1,900円+税 ISBN978-4-910790-02-2 東日本大震災から10年。これまで言葉にしてこなかった「震災」にまつわるエピソードを教えてください―ー。 そんな問いかけから「10年目の手記」プロジェクトは始まった。 本書は、暮らす土地も被災体験も様々な人々の手記をもとに、東北と縁を結んだアーティストと演出家、阪神大震災の手記を研究する社会心理学者、文化支援事業のプログラムオフィサーが語り合い、自身を重ね、手記の背景に思いを巡らせた記録である。他者の声に耳をすます実践がここにある。 目次 はじめに 【第一部 よむ 10年目の手記と往復エッセイ】 あなたは、いつ、どこで、どうやって書いたのですか 高森順子 ・先生とハムスター ハム太郎 秘密とわからなさ 瀬尾夏美 ・空に聞く H・A ・あの日 海仙人 読み手に〝秘密〞を託す 高森順子 ・二〇一一年三月十二日から、現在へ はっぱとおつきさま 〝子ども〞だった彼らが語り出すまで 瀬尾夏美 ・この先通行止め コンノユウキ 過去を辿る 高森順子 ・消えた故郷 ほでなす ・もとちゃんへ 島津信子 手向けの花と、手記 瀬尾夏美 ・スタート 西條成美 ・兄の思い出 吉田健太 ともに生きる 高森順子 ・祖母の日記 八木まどか ・こぼれていく時間を集めて 柳澤マサ ・東北の伴走者 echelon 物語という火 瀬尾夏美 ・海から離れず生きた十年 小野春雄 10年目の手記 全タイトル 【第二部 編みなおす 10年目をこえにする】 「10年目の手記」をつくる 繰り返し、かたちを変えて、読み返す 佐藤李青 わたしが話しているような声 中村大地 10年目をきくラジオ モノノーク 最終回 10年目の手記スペシャル 抄録 配信記録 「とある窓」の写真について おわりに 声が声を呼ぶ 瀬尾夏美
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人生相談を哲学する|森岡正博
¥1,980
SOLD OUT
発行 生きのびるブックス 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ16mm 重さ 255g 224ページ 並製 価格 1,800円+税 ISBN978-4-910790-00-8 哲学者が右往左往しながら思索する、前代未聞の人生相談。 人生相談は人間とは何か?という真理につながる扉。その場しのぎの〈処方箋〉から全力で遠ざかり、正解のない世界へ誘う哲学エッセイ。 哲学カフェ、学校授業でとりあげられた話題連載を書籍化! 悩んだとき、「哲学」したいときに出会いたい本&映画のガイドつき。 目次 まえがき ◆第1部 Q1:人を喜ばせる努力ばかりするのはもう嫌です。 Q2:友だちから「いい人であることをアピールしたいんだろ」と言われてボランティアをやめました。他人への優しさも利己的なものだと思うようになりました。 Q3:私は自分にコンプレックスを持っています。人と出会いたいのに人とかかわることが怖いです。「自分を愛さなければ、人から愛されない」という言葉に吐き気を感じます。どうすれば自分を好きになれるのでしょうか。 Q4:うまく話せた実感がなく、本音とのギャップがあり、表面的な話しかできません。沈黙が怖くてペラペラしゃべってしまいます。 Q5:自己成長のために、社会貢献などいろんな活動に参加してきましたが、身近な人間関係が疎遠になります。自己成長を軸に、人と上手に付き合っていくにはどうしたらいいでしょうか。 Q6:相手の意見を否定せずに受け入れることはできますが、自己主張が苦手です。他人からどう思われるか気にしすぎているのかもしれません。自信を持つにはどうすればよいでしょうか。 ◆コラム① 誘惑に負けそうになったとき/自分を励まそう/自殺について/永遠はどこにあるのか?/愛する気持ちとは/孤独を楽しむには ◆第2部 Q7:私は哲学が好きですが、哲学者の肩書きに定義はあるのでしょうか。哲学者の苦悩や喜びはどんなものでしょう? Q8:小説家を目指して出版社の文学賞に応募するつもりですが、「書くことが苦しい」です。イメージする言葉にたどりつけません。でも書きたいのです。 Q9:たくさんのことに興味があり、将来の夢は広がるのですが、大学受験が近づいてきて具体的な進路が決まりません。このままでは無意味な人生を送りそうで怖いです。 Q10:結婚したいのですが、その見通しが立ちません。「プロポーズされた」という話を聞くと、他人の幸せをねたんでしまいます。どうしたら醜い心を捨てて、他人の幸せを喜べる人間になれるでしょう。 ◆コラム② 故郷を離れてみよう/ペットを飼う後ろめたさ/やさしくしたいのに、やさしくできない/正しい怒りとは?/武器を取って戦いますか?/贈る言葉 ◆第3部 Q11:私は反抗期がありませんでした。両親とぶつかる経験がなかったので、いまでも自己主張ができません。ですが、飲み込んできた不満がだんだんと抑えられなくなりました。いまから成長過程をやり直すことはできるでしょうか? Q12:サラリーマン生活になじめず、退職して警備員をしています。自己実現できる仕事をしたいのですが、現実はぜんぜん違います。生活のためだけに働くのは、努力が空回りして、本当につらいです。 Q13:大切な同性の友人と金銭感覚が合いません。私は裕福な家庭ではないのに、友人はまた新しいブランド品を持っているのかと思うと怒りに似た感情が湧いてきます。 Q14:楽してもうかる仕事がいちばんいいと本気で思います。仕事とは苦労を伴うものだというのはピンときません。どこか間違っていますか? Q15:私は、自分にとって最高の出来事があると、自慢したくなるのですが、友だちは「自慢する人は最悪だよね」と言います。自慢は悪いことではないと思います。どうしたらいいですか? ◆「人生相談の哲学」をもういちど考えてみる ◆悩んだとき、「哲学」したいときに出会いたい本&映画 あとがき
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新映画論 ポストシネマ|渡邉大輔
¥3,300
SOLD OUT
発行 ゲンロン叢書 ソフトカバー・四六判 本体480頁 2022年2月発行 ISBN:978-4-907188-44-3 片渕須直氏、想田和弘氏推薦! 著者の正体は、本書に登場する「半・野良猫」かも。 好奇心に導かれ、様々な領域を軽々と越境し、自由闊達に論じた映画論だ。 ――想田和弘(映画作家) すずさんは「空を飛ばない少女」、上昇に限界がある。 そんな彼女にとっての「下降」の意味を語る本書。 そうだ、りんさんは桜の木から「下降」して消えていったのだった。 ――片渕須直(アニメーション映画監督) あらゆる動画がフラットに流通する時代に、映像を語ることが意味するものは? サイレントから応援上映までを渉猟し、ポストシネマの美学を切り拓く。 『新記号論』『新写真論』に続く、新時代のメディア・スタディーズ第3弾。 Netflix、TikTok、YouTube、Zoom……プラットフォームが林立し、あらゆる動画がフラットに流通する2020年代。実写とアニメ、現実とVR、リアルとフェイク、ヒトとモノ、視覚と触覚が混ざりあい、映画=シネマの歴史が書き換えられつつあるこの時代において、映像について語るとはなにを意味するのだろうか?サイレント映画から「応援上映」まで1世紀を超えるシネマ史を渉猟し、映画以後の映画=ポストシネマの美学を大胆に切り拓く、まったく新しい映画論。作品分析多数。 渡邉大輔(わたなべ・だいすけ) 1982年生まれ。映画史研究者・批評家。跡見学園女子大学文学部准教授。専門は日本映画史・映像文化論・メディア論。映画評論、映像メディア論を中心に、文芸評論、ミステリ評論などの分野で活動を展開。著書に『イメージの進行形』(2012年)、『明るい映画、暗い映画』(2021年)。共著に『リメイク映画の創造力』(2017年)、『スクリーン・スタディーズ』(2019年)など多数。 【目次】 はじめに――新たな映画の旅にむけて 第1部 変容する映画――カメラアイ・リアリティ・受容 第1章 カメラアイの変容――多視点的転回 第2章 リアリティの変容――ドキュメンタリー的なもののゆくえ 第3章 受容の変容――平面・クロースアップ・リズム 第2部 絶滅に向かう映画――映画のポストヒューマン的転回 第4章 オブジェクト指向のイメージ文化――ヒト=観客なき世界 第5章 映画の多自然主義――ヒト=観客とモノ 第6章 「映画以後」の慣習と信仰――ポストシネフィリーの可能性 第3部 新たな平面へ――幽霊化するイメージ環境 第7章 アニメーション的平面――「空洞化」するリアリティ 第8章 インターフェイス的平面――「表象」から遠く離れて 第9章 準-客体たちの平面――インターフェイスとイメージの幽霊性 おわりに――ポストシネマのアナクロニズム あとがき 提供図版一覧 索引
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MONKEY vol.25
¥1,320
発行 スイッチ・パブリッシング 【CONTENTS】 特集 湿地の一ダース Cover illustration by Kondoh Akino 2 猿のあいさつ(柴田元幸) 8 デイジー・ジョンソン 断食 訳―岸本佐知子 絵―出口えり 16 シェイマス・ヒーニー 湿地帯 Bogland 訳―柴田元幸 18 柴崎友香 底なし同士 絵―竹浪音羽 30 ソロモン・ノーサップ 『奴隷の十二年』より第十章 訳―柴田元幸 絵―西川真以子 38 マシュー・シャープ なぜ働くか 訳―柴田元幸 絵―武田鉄平 40 坂口恭平 湖 絵―岩切千恵 48 リック・バス ミシシッピ 訳―柴田元幸 絵―高見基秀 54 小山田浩子 おおしめり 絵―安藤巨樹 64 エドワード・ゴーリー 錯乱したいとこたち 訳―柴田元幸 66 童恩正 五万年前の来訪者 訳―小島敬太 絵―ゲレンデ 76 シェイマス・ヒーニー 奇妙な果実 Strange Fruit 訳―柴田元幸 artwork―冨山太一 78 湿地語小辞典 文―柴田元幸 絵―しりあがり寿 84 猿からの質問 湿地・沼地と聞いて、 真っ先に思い浮かぶ場所 ブライアン・エヴンソン/阿部大樹/ 温又柔/大竹英洋/藤野可織 92 わたしの知らない子供たち 西川美和 うつろいの秋 絵―agoera 113 No Music, No Stories ブレイディみかこ 怒りを込めて振り返るな 絵ー長崎訓子 120 百の耳の都市 古川日出男 地獄変 artwork―*高田安規子・政子 写真―ただ 124 このあたりの人たち 川上弘美 電気工事 写真―野口里佳 126 死ぬまでに行きたい海 岸本佐知子 南新宿 130 猿の仕事 132 本号の執筆者/次号予告