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12/31(水)~1/3(土) お休み
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Paradigm|根間智子
¥3,850
SOLD OUT
発行 小舟舎 ISBN978-4-908160-02-8 C0072 金額 3500円+税 サイズ、ページ 148×225mm 74ページ 発行日 2015年6月23日 部数 限定700部 装丁 サイトヲヒデユキ 寄稿 新城郁夫 翻訳 クリストフ・トウニ 風景はそこに存在し、「私」だけが時速60キロで動いている。 右側の目線にある雑草はすごいスピードでなびくため、 海のようなさざ波にみえてくる。 その上部にみえる小さな鉄塔はある一点を超えなければ、 ほとんど動かずにそこにある。 普段みえている風景が、なにか奇妙な時空とともに出現したように思えたのです。 -根間智子 (las barcas別冊p44より) 沖縄在住の美術家根間智子が、生活の中で撮影した沖縄の風景を、時間や空間の概念を超えて映し出す渾身の一冊です。 私たちが見ている風景とは何か、そもそも見えることとは何かを、 根間自身が問いながら撮影。 写真を見る人の視覚を惑わせ、深い思考を呼び起こし、 永続的な問いを根間の写真は提示します。 根間智子 プロフィール 1974年沖縄生まれ。現代美術家。沖縄県立芸術大学非常勤講師(絵画/陶芸〔硝子〕)。写真、 絵画、硝子、映像作品を発表。主な展覧会に2008年現代美術の展望「VOCA展」(上野の森美 術館)、「流漂」写真展(gallery atos/沖縄)。2012年「ART IS MY LIFE」(沖縄県立博物館・美術 館)など。
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0滞|梅田哲也/正路佐知子
¥2,750
発行|NPO法人 BEPPU PROJECT 制作・発売|T&M Projects 写真|天野祐子 デザイン|尾中俊介 (カラマリ・インク) 編集|尾中俊介、田中有紀、田島怜子 (NPO法人 BEPPU PROJECT)、松本知己 (T&M Projects) 2020 年度に公開された『O 滞』の新たな作品体験を提供する書籍『O滞』が完成しました。 日英両言語でお楽しみいただけます。 ============== 「in BEPPU」は、別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」(2009年から計3回開催、2015年に完結)の後継企画として、2016年より始動した、日本随一の温泉観光地として知られる大分県別府市を舞台に開催する個展形式の芸術祭です。 『梅田哲也イン別府』は、地図と音声を手掛かりに数カ所を回遊する体験型の作品です。会場となるのは別府ならではの特徴的な地形や空間ばかりではなく、普段は人が立ち入らないような場所も含みます。また、同会場を舞台にした映像作品『O滞』も劇場公開しています。 https://inbeppu.com/
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セツローさんの随筆|小野節郎
¥2,200
発行 信陽堂 B6変型判 縦160mm 横113mm 厚さ12mm 176ページ 上製 定価 2,000円+税 ISBN978-4-910387-05-5 初版年月日2023年8月31日 長くレントゲン技師を務めるかたわら、自らの美意識に導かれるままに描かれた野の草花の水彩スケッチ、木から削り出した匙やかんざし、手びねりの土人形など、人柄がにじむ素朴な作品で「セツローさん」の愛称で親しまれた小野節郎さんは、すぐれた書き手でもあった。本書には生前に残した私家版の随筆集2冊から19篇を収録、滋味深く時にユーモラスな語り口で描かれる昔日の光景、家族のこと、日々のできごと。スケッチや造形作品も合わせて収録しました。巻末には子息である陶芸家の小野哲平氏がエッセイを寄稿。 小野節郎 (オノセツロウ) (著・装画・挿画・造形) 1929年岡山県生まれ。愛媛県松山市で長くレントゲン技師を務めるかたわら、油彩を描く。のちに自らの美意識に導かれるままに野の草花を描き、木から匙やかんざしを削り出し、手びねりで愛らしい土人形を作った。晩年は「セツローさん」の愛称で親しまれ、幅広い世代のファンに恵まれる。陶芸家である長男・小野哲平氏、布作家の早川ユミ氏(哲平氏の妻)と全国各地で二人展、三人展を開催した。2017年没。 著書に『セツローさんのスケッチブック』(ラトルズ)、『セツローのものつくり』(アノニマ・スタジオ)がある。
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NOBODY issue48
¥2,000
2020年10月31日発行/B5変形判/200ページ ISBN4-902794-50-2 【特集】CURRENT MONTAGE 2000-2020 [インタヴュー] 黒沢清(監督)『スパイの妻』 青山真治(監督)『空に住む』 瀬田なつき(監督)『ジオラマボーイ・パノラマガール』 ダミアン・マニヴェル(監督)『イサドラの子どもたち』 [論考] ペドロ・コスタ『ヴィタリナ』 [インタヴュー] ・黒岩幹子(編集者、ライター、元NOBODY編集長) ・坂本安美(アンスティチュ・フランセ日本 映画プログラム主任) ・樋口泰人(映画批評家) ・藤原徹平(建築家) ・中原昌也(小説家、音楽家) ・廣瀬純(批評家) [再録] ・刊行記念トークイベント「映画の絶対的な新しさのために」@渋谷ユーロライブ(濱口竜介/三宅唱/NOBODY編集部) ・刊行記念トークイベント「『映画の絶対的な新しさのために』、NOBODYは再起動する。 雑誌『NOBODY』は、濱口竜介、三宅唱をどう見てきたか」@京都出町座(田中誠一/NOBODY編集部) [NOBODY 2000-2020] ・NOBODY関連年表 ・NOBODY BEST 2000-2019 ・NOBODY全号解説 [連載] 第7回「衆人皆酔、我独醒」荻野洋一
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風をこぐ To Row the Wind|橋本貴雄
¥3,520
発行 モ・クシュラ 装丁: 岡本健 + 判型:A5 判・並製カバー帯あり・PUR 頁数:342 ページ 定価: 3,200+税 ISBN978-4-907300-05-0 C0072 2005 年、車に轢かれ、路上で倒れていた一匹の野良犬。著者はその犬を保 護し、フウと名付けて引き取りました。 本写真集は、12 年間のフウの記録です。 事故により脊髄を損傷したフウは、後ろ脚に障害が残り通常の歩行ができませんでしたが、それでも毎日の散歩をとても楽しみました(最後の2年3ヶ月は車 イスを使用)。 本写真集「風をこぐ」は、バタバタとうねるように、前足で漕ぐ ように歩くフウの姿から、著者が付けたタイトルです。 本書には、作家が地元福岡でフウを保護した 2005 年から、大阪、東京、そし て移住先ベルリンで亡くなる 2017 年まで、移りゆく季節・時間のなかで散歩を するフウの姿を写した 261 点の写真と、本写真集を出版するにあたって書き下ろされたエッセイ 2 万文字が収録されています。 フウのあとを追うように、写真 集をめくっていただければ幸いです。 橋本貴雄 1980年 熊本県生まれ。2008年、ビジュアルアーツ大阪写真学科卒業。同年上京し、イイノメディアプロにて勤務したのち 2011 年ドイツに渡る。現在、ベルリン在住。「風をこぐ」所収の写真からなる「Kette」で2021年度「キヤノン 写真新世紀」佳作(椹木野衣氏選)。
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PEEKABOO|五木田智央
¥3,300
発行 888ブックス(ハチミツブックス) ブックデザイン:鈴木聖 印刷:サンエムカラー 定価:本体3,000円+税 発売日:2018年4月 ISBN:978-4-908439-09-4 C0070 サイズ:A4 変形 ページ:カラー 128ページ 装丁:クロス貼 上製本 本書は2018 年に東京オペラシティ アートギャラリーで開催された「五木田智央PEEKABOO」展覧会公式カタログ。本展に合わせ制作した絵画作品17 点の他、作家自身がセレクトした過去の代表作、美術館での展示は初めてとなるレコードジャケットのドローイング作品全225 点からなる《Gokita Records》などを掲載。 真っ赤なクロス貼り、金でシルク印刷されたタイトルが、まるで卒業アルバムを思わせる装丁で、五木田の世界へ誘います。 幅広の帯は、開くとA2版のポスターとしてお楽しみいただける仕組みです。 五木田智央/画家 1969 年東京生まれ。90 年代後半に即興的に描かれたドローイング作品により注目を集める。近年は白と黒の色彩で描く人物画など、具体的なモチーフを見せつつも抽象的なペインティング作品を手がけている。Blum & Poe (LA) のほか、国内外で個展、グループ展多数。YMO結成40 周年を記念したコンピアルバムのジャケットを手がけたことでも話題に。
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THE GREAT CIRCUS|五木田智央
¥3,080
SOLD OUT
発行 torch press デザイン:角田純一 テキスト:鈴木尊志(DIC川村記念美術館) 仕様:A4変型/ハードカバー/144P 言語:日本語/英語 定価:2800円+税 ISBN978-4-907562-02-1 発売:DIC川村記念美術館 五木田智央はこれまで主にイラストレーションの分野で特異な才能を発揮し、90年代以降のサブカルチャーに大きな影響を与えてきました。その一方で大型のカンヴァス作品を10年以上にわたり制作し続けて海外でも高く評価され、2014年1月のメアリー・ブーン・ギャラリー(NY)での個展は大きな反響を呼ぶものとなりました。 DIC川村記念美術館美術館で開催された個展の展覧会図録となる本書では、最新作11点を中心に、メアリー・ブーン・ギャラリーで発表した大型のモノクロームによるペティング、Honor Fraser Gallery(ロサンゼルス)で発表した青い抽象シリーズ(2009年)、ATM Gallery(ニューヨーク)で発表されたステンシル作品(2010年)のほか、30点連作の未発表ドローイング(2003年)、珍しいカラーでのペーパーワーク20点組(2013年)、600点一組の素描画、国内初公開となる大型作品など約40点を収録し、ダイナミックかつユーモラスな作品世界で鑑賞者を魅了する多彩な五木田作品の現在に迫ります。 本カタログでは、展示作品のすべてのほか、出品作以外の近作も収録。初画集『ランジェリー・レスリング』からおよそ15年ぶりの、ペインティング作品を収録したものでは初となる、待望の作品集となります。 五木田智央(Gokita Tomoo) 1969年東京都生まれ。2000年リトルモアより作品集『ランジェリー・レスリング』を出版。カルト的な人気を集める五木田の初期作品は、おもに紙に即興的に描かれたドローイングであり、展覧会の場で発表されるだけでなく、むしろイラストレーションとして、また美術系雑誌を媒体として数多く発表されている。近年に描かれたカンヴァスにグワッシュを用いた白黒のシュールな人物像は、いち早くニューヨークやロサンゼルスで注目され、現在は美術の世界にとどまらず音楽・出版・ファッションなど各方面に活躍の場を広げている。
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777|五木田智央
¥3,850
SOLD OUT
発行 888ブックス(ハチミツブックス) ブックデザイン:鈴木聖 印刷:中央精版印刷 定価:本体3,500円+税 発売日:2015年8月 ISBN:ISBN978-4-908439-03-2 C0070 サイズ:200×148×50ミリ ページ:784ページ 装丁:ソフトカバー、スリーブケース入り 2006〜2015 年に描かれた「777」点のドローイングを1ページに1点収録。厚さ5cm を超える大ボリュームで迫ります。 ガッシュで描かれたグラデーションの効いたキャンバス作品のほか、五木田作品の真骨頂ともいえるのが、ポップカルチャー、プロレス、ホラー映画、幾何学模様など、多様なイメージのドローイング群です。近年は複数点を組み合わせて発表されているこのドローイングを、1ページに1点掲載。2000 年に刊行された初作品集『ランジェリーレスリング』(リトルモア刊) に続く、15 年ぶりのドローイング集です。 五木田智央/画家 1969 年東京生まれ。90 年代後半に即興的に描かれたドローイング作品により注目を集める。近年は白と黒の色彩で描く人物画など、具体的なモチーフを見せつつも抽象的なペインティング作品を手がけている。Blum & Poe (LA) のほか、国内外で個展、グループ展多数。YMO結成40 周年を記念したコンピアルバムのジャケットを手がけたことでも話題に。
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as it is|川内倫子
¥3,300
発行 torch press 仕様:230 x 180mm/ソフトカバー(フランス装)/144P+テキスト差し込み18P デザイン:若林亜希子 言語:日本語 定価:3,000円+税 ISBN:978-4-907562-24-3 C0072 発行年:2020 『as it is』は、川内倫子が自身の出産から約3年間、子育ての中で出会った子どもの姿や身近な風景を撮りためて構成した新作写真集となります。初写真集『うたたね』(2001年)から20年という歳月の中で、日常の出来事から外の世界へとまなざしを向けながら、近作『Halo』(2017年)では、遠い宇宙を感じさせるイメージを切り開いてきました。そこから『as it is』ではもう一度、自身の子どもや家族とともに、目の前の日常風景を見つめ直し、原点に立ち返っています。 3歳になるまでの子どもは、自我が芽生え始めながらも社会とは無縁に生きる、生の塊のような眩しさを持ち合わせています。本作では、川内が一人の母親として感じてきたことが短いテキストで挟み込まれ、現在進行形で綴る家族の物語でありながら、子どもという生命力溢れる存在の普遍性にも迫っています。四季の移り変わりを通じて出会う自然と光の美しさ、暮らしの中で見つける小さな生き物たち、初めて体験する死という出来事―それらのささやかな物事に宿る生命の美しさと、その気づきから積み重なっていく日々。2020年、私たちの生活は新型コロナウイルスによって一変しました。何気ない日々の切実さを改めて大切に思う現在だからこそ、これまでの風景が違う層を見せながら、新しい時代を生きる私たちに寄り添う一冊となるでしょう。 *本書はフランスの出版社Chose Communeとの共同制作で生まれました。torch pressが日本語版、Chose Communeが英仏版となります。 川内倫子(Rinko Kawauchi) 1972年、滋賀県生まれ。写真家。2002年、『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞受賞。2009年に第25回ICPインフィニティ・アワード芸術部門を受賞するなど、国際的にも高い評価を受け、国内外で数多くの展覧会を行う。主な個展に、2005年「AILA + Cui Cui + the eyes, the ears,」 カルティエ現代美術財団(パリ)、2012年「照度 あめつち 影を見る」東京都写真美術館、2016年「川が私を受け入れてくれた」熊本市現代美術館などがある。著作は写真絵本『はじまりのひ』(2018年)、作品集『Halo』(2017年)など多数。
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Illuminance: The Tenth Anniversary Edition|川内倫子
¥7,150
発行 torch press 仕様:287 x 219 mm/ハードカバー(クロス貼り)/和とじ(袋とじ)/384P デザイン:ハンス・グレメン 言語:日本語 定価:6,500円+税 ISBN:978-4-907562-30-4 C0072 発行年:2021 2011年の初版から10年を経て、川内の代表作のひとつである『Illuminance』が10周年記念エディションとして蘇ります。『Illuminance』は「照度」という意味を持つように、光という写真の命題に向き合った作品シリーズ。この世界に満ちている光と闇、そして生と死。美しさと同時に悲しさをも含有する川内倫子がとらえるそれらの断片は、時間や場所をも超えて、普遍とは何かを私たちに訴えかけます。崇高でありながらささやかに、私たちが見ているこの世界の新しい扉を開きます。 初版の構成をそのまま再現し、オリジナルのデザインを踏襲しながら、オランダのアート・ディレクター、ハンス・グレメンによって装丁を一新し、その世界観を存分に味わうことができます。写真家アレック・ソスは本作を「とても精巧に作られたこのモノグラフによって、川内倫子の名前を誰もが知るようになるはずだ」と称賛しました。本書では、デイビッド・チャンドラーによるテキストの再収録に加え、新たに哲学者・篠原雅武と、Apertureのクリエイティブ・ディレクターであるレスリー・A・マーティンによる論考が加えられています。この再販は、川内作品に新しい文脈と視点を与えるとともに、読者は詩的で、想像力にあふれる感性に再び出会うことができるでしょう。 *本書はアメリカの出版社Apertureとの共同出版となります。torch press版は巻末テキストが日本語です。 川内倫子(Rinko Kawauchi) 1972年、滋賀県生まれ。写真家。2002年、『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞受賞。2009年に第25回ICPインフィニティ・アワード芸術部門を受賞するなど、国際的にも高い評価を受け、国内外で数多くの展覧会を行う。主な個展に、2005年「AILA + Cui Cui + the eyes, the ears,」 カルティエ現代美術財団(パリ)、2012年「照度 あめつち 影を見る」東京都写真美術館、2016年「川が私を受け入れてくれた」熊本市現代美術館などがある。著作は写真絵本『はじまりのひ』(2018年)、作品集『Halo』(2017年)など多数。
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神村光洋写真集 不在を撮る
¥4,290
写真 神村光洋 文章 伊藤俊治 発行 建築の建築 デザイン 芝野健太 翻訳 河西香奈 編 飯沼珠実 H260 x W244mm, 120p. 掲載写真101点, 日英併記 オフセット印刷(4C), 上製本 ISBN 978-4-9911475-2-4 1948年 東京に生まれた神村光洋は、1966年に日本大学写真学科入学、1969年に同校を中退し、以後フリーランスのカメラマンとして商業写真の分野で活動しました。「頼まれれば何でも撮った」と語る神村は、いっぽうで仕事の合間を縫って個人的な作品制作に取り組んできました。その被写体は「建築」です。 全101カットを収録する本書は、大きく3つのパートで構成されます。 前半は白黒写真57点を掲載します。1980年代後半から2000年代に制作された4つのシリーズを、本書では「不在の光景」という1つの塊として再編集しました。建築物に反射した太陽光が都市に纏う様子を撮影した「スペクトログラム」、バブル経済の土地投機により個人商店や住宅が立ち退いた空き地に立ち現れた「壁」、消えゆく商店街をスナップした「街」、そして街を行き交う人々が〈置き忘れた〉影を写し撮ろうとした「通過者」。本書デザイナーの芝野健太は、都市を歩き回る神村の脚の感覚と、被写体と出会い撮影する衝動を表現したいと考えました。 前半と後半のあいだには、「習作 1968」として、神村の学生時代の写真9点を差し込みます。神村の眼差しは、批評的でありつつも、どこか素朴さを残しています。本書編者の飯沼珠実は、神村が撮る「不在」の写真における市民の気配に興味を持ち、神村の目に「不在」が映りはじめる前、1968年前後に撮影されたスナップ写真を本書に収録することを希望しました。 後半はカラー写真35点を掲載します。神村の代表作「動物園」(第23回伊奈信男賞受賞)は、世界各都市の動物園をめぐり、動物が姿をみせないタイミングで飼育施設を撮影しました。動物園とは、人間にとっては劇場であるいっぽうで、動物にとっては自らが生きる環境といえます*。カメラをとおして、見る者 / 見られる者という関係、空間のコンテクストのひずみを見つめ、舞台装置としての動物園を描きだします。本書で8点を発表する「無限遠の先」は、今日も撮影中の意欲作となります。 本書の最後には美術史家・伊藤俊治による批評「不在を撮る」を収録します。 *参照「なぜ動物を観るのか?ジル・エローに捧ぐ」『見るということ』2005, ちくま学芸文庫, ジョン・バージャー 著, 飯沢耕太郎 監修, 笠原美智子 訳
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Primal Mountain|濱田祐史
¥4,400
発行 torch press 仕様:212 x 289mm/ソフトカバー/112P 執筆:松岡正剛 デザイン:田中義久 言語:日本語/英語 定価:4,000円+税 ISBN:978-4-907562-19-9 C0072 発行年:2019 濱田の代表作のひとつである「Primal Mountain」は、一見すると山の風景写真のように見えますが、実は私たちの身近にある素材で作られた「山」であることに気付きます。「真実と虚」「見えるものと見えないもの」という自身のテーマと、震災の体験が繋がっていく中、ある日友人から山の写真のポストカードが届きます。濱田は、そこに写る美しさとともにある嘘っぽさに、これらの「山」は果たして本当の山なのか、という疑問を抱き、「Primal Mountain」の撮影を始めました。目の前に見えている山を、私たちは一体何をもって山だと認識するのでしょうか。ここでは”作られた”ランドスケープを、私たちの脳がつい風景だととらえてしまうことさえ、心地いい経験となっていくのです。 本作は袋とじのような綴じ方を採用し、ページの裏側に、写真の拡大図を印刷しており、横から裏側のイメージを覗くことができます。綴じを“山”と”谷”に見立て、「見えるものと見えないもの」を一冊の中で体現した仕掛けで、ページをめくる行為を通して、リアルとファンタジーの間を軽やかにたゆたい、「見ること」とは何かを問いかけます。巻末には濱田自身がその思想に影響を受けたという、松岡正剛による寄稿を収録しています。 これらは「もどき」と「らしさ」のヴィスタの提示なのである。ー松岡正剛 濱田祐史(Yuji Hamada) 1979 年大阪府生まれ。2003年日本大学芸術学部写真学科卒業。写真の原理に基づき概念を構築し、ユニークな技法で常に新しい試みを行う。 写真集『photograph』が Paris Photo/Aperture First Photobook Award 2014にノミネートされるなど、東京を拠点に活動し国内外で作品発表をしている。主な個展に「写真における色のシリーズ」の三作「 K 」「R G B」「C/M/Y」(PGI、東京)、「photograph」「Primal Mountain」(GALLERIE f5.6、ミュンヘン)がある。主な展示にスイスのFestival Images(2014年)、フランスのAix en Province Photo Festival(2015年)など。写真集に『C/M/Y』(Fw:books)、『BRANCH』(lemon books)がある。
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オフショア 第三号
¥1,650
四六判・並製本・176ページ・モノクロ ISBN 978-4-9912649-3-1 C0495 ¥1500E 定価(本体 1500 円+税) 発行 2023年8月22日 (農歴七月七日 七夕) 「やすい」や「おいしい」ではない、一歩踏み込んだアジア。ウェブメディア「Offshore」が紙の雑誌としてリニューアルした、アジアを読む文芸誌『オフショア』の第三号。 掲載内容 ■武田力インタビュー「分断を越えるための演出術――俳優と民俗芸能の経験から」 聞き手・構成:山本佳奈子 ■「芸術と力 ジョグジャカルタの知」金悠進 ■「私は如何にして心配するのを止めてマレーシアの生活を楽しむようになったか」友田とん ■連載・第三回「台湾における市民による地下メディア実践と民主化との関係――1990年代の台湾の地下ラジオ運動を軸として」 『巻き起こった地下ラジオ旋風』和田敬 ■聞き書き・第三回「営業のさちよさん」檀上遼 ■「プンムルと追悼――演奏を通じた加害の歴史の語りなおし」齊藤聡 ■「わたしと、中国の幾つかのこと」長嶺亮子 表紙装画:胡 沁迪(フー・チンディ) @udhiqni ロゴ・表紙デザイン:三宅 彩 @miyakeaya 「後ろを振り返りながら前を向く」。 日本における、日本以外のアジア地域の音楽・アート・カルチャーの受容は、グローバルな情報社会のおかげで何の垣根もなく進んでいます。過去の日本が行った植民地政策や侵略者としての歴史を忘却してしまったとしても、交流していけるのかもしれません。しかしオフショアは、カジュアルな交流のその一歩向こう側に踏み出して、日本とアジアの関係の適切な積み重ね方を探ります。
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CD うみなりとなり Uminari Tonari――沖縄 南大東島の音 Soundscape of Minamidaito Island|岩田茉莉江+柳沢英輔
¥2,400
SOLD OUT
制作・音絵:岩田 茉莉江 制作・フィールドレコーディング:柳沢 英輔 Mastering:柳沢英輔 Graphic Design:谷上 公弥子 発売年:2018 南大東島。 沖縄本島から東へ360km離れた絶海の孤島。4800万年かけて海底2,000mから珊瑚礁が隆起を繰り返して海面に現れた。ずっと無人島だったところを西暦1900年、八丈島の人々が開拓した。よって文化は八丈と沖縄のちゃんぷるー。江戸相撲、大東太鼓、三線、エイサー、大東寿司など……八丈と沖縄の文化が混ざり合い大東独自の文化形成が進む。開拓当時から基幹産業はサトウキビの作糖。島一面に広がるサトウキビ畑の下には未だ手つかずの鍾乳洞や地底湖が広がる。そしてダイトウオオコウモリ、ダイトウコノハズク、ダイトウビロウなど……世界でたった一つの自然が息づいている。 そんな島で2016年、私達はフィールドワークを始めた。 そこで触れたのは島人の生き様や情熱。 自然に畏敬の念を抱きつつ、先人が切り拓いてきた歴史や文化に誇りをもちそれを守り継いでいこうとする島人の姿に強く心を揺さぶられた。 そして今、開拓後の島の様相や人々の思いを知る世代が少なくなってきているという。私達は古くより受け継ぎつつ、今、独自の深化をしている島の姿を記録したいと考えた。 ――あなたにとって島の大切な音は何ですか? それまで国内各地で五感をつかい、耳を澄ますワークショップや音を模様にする『音絵』を描いてきた岩田茉莉江。 アジア各地で人間の耳には聞こえないような微細な音も含め、場所の持つ特徴的な響きを録音という形で捉えてきた柳沢英輔。 異なる音のアプローチをする2人が、独自の生態系と開拓後100数年の人々の歴史へと耳をすます。そこで聴き捉えたものとは…… 『島の音の録音CD』『音絵冊子』で表現する。 (『うみなりとなり』WEBサイトより) □Tracklist 1 サトウキビが風に揺れる音 Sugarcane swaying in the wind(3:37) 【サンプル試聴】https://drive.google.com/open?id=1LfSPD1FxPY7C8YkZ7RucSbtT5SiT7gPY 2 種切りとハーベスター Cutting sugarcane seeds and harvester(7:37) 3 見えない声 Japanese bush warbler(4:03) 【サンプル試聴】https://drive.google.com/open?id=1Sb7bPl9haPLaS8j_Of_zEvbkd5YkdIZ9 4 海鳴り The sea is roaring(5:12) 5 大東太鼓 Daito drumming(2:59) 【サンプル試聴】https://drive.google.com/open?id=1oAvC0pN53N1pNDAdBuArENL1Z0uBrgV2 6 ヤギ、草を食む Goats eating grass(1:36) 7 石をうつ、水はねる Improvisation in the underground lake(3:52) 【サンプル試聴】https://drive.google.com/open?id=1C7Nssr7HdJ3y1YgT5FtQSdvHwh6MDD83 8 みずのなかに Underwater echo(5:39) 9 神宮に夜がきて A night of Daito shrine(3:11) 【サンプル試聴】https://drive.google.com/open?id=1LyZB-WLxw5o3olur31bgLSr8bvU6MBjP 10 おみこし Running up the stairs carrying portable shrines(2:41) 【サンプル試聴】https://drive.google.com/open?id=1c6PUlYh7BV0b4m8FZ0b659PPfyPVGr25 11 甚句を唄い相撲をとる Sumo Jinku and Sumo wrestling(6:34) 12 トタン屋根の雨音 Rain falls on a tin roof(7:52) 【サンプル試聴】https://drive.google.com/open?id=1p4Wocgo-l7qfK8vY-a1mz6Q-fDsMRREW 13 船がくる The ship coming into port(6:13) 14 真夜中の生き物 A midnight in black mangrove swamp(3:12) □岩田 茉莉江 Marie Iwata 音風景研究家。 奈良県出身・在住。2003年南大東島で音に魅かれ、島民と共に島の音をひろい、島まるごと館の展示物「南大東島音たまり」を制作。島のサウンドスケープ研究を続け2007年大阪市立大学大学院文学研究科アジア都市文化学専攻前期博士課程修了。五感で感じるようにその地域、場所を印象付けていく「音さんぽ」を実施。 近年はフィールドワークを行い、音描きによる作品を制作している。 (『うみなりとなり』「音絵冊子」より) □柳沢 英輔 Eisuke Yanagisawa 1981 年、東京都生まれ。 専門は映像人類学、民族音楽学。 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。 博士(地域研究)。 主なフィールド録音作品に『Ultrasonic Scapes』(Gruenrekorder 2011)、『Music of the Bahnar People from the Central Highlands of Vietnam』(Sublime Frequencies 2016)、『Path of the Wind』(Gruenrekorder 2018)、映像作品に『ベトナム中部高原のゴング文化』、『Pơ thi(ジャライ族の墓放棄祭)』などがある。 2019年11月に初の単著『ベトナムの大地にゴングが響く』(灯光舎)を上梓。
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きんじよ|いしいしんじ
¥1,650
発行 ミシマ社 定価 1,500 円+税 判型 四六判変形並製 頁数 232 ページ 発刊 2018年05月22日 ISBN 9784909394057 Cコード 0095 装丁 名久井直子 著者と息子・ひとひ君の「きんじよ」には、ホホホ座、誠光社、ミシマ社、三月書房、Hi-fiCafe・・・いろんなお店があって、へんな大人たちがいっぱい。 川端丸太町の周辺だった「きんじよ」はいつしか京都駅近くから北大路まで伸び、気づけば福岡もまた「きんじよ」になっていたのでした。 稀代の文章家いしいしんじさんによる抱きしめたくなるほどの愛おしいエッセイ集。 著者情報 著: いしいしんじ(イシイシンジ) 一九六六年大阪生まれ。作家。現在、京都のミシマ社の「きんじよ」に在住。お酒好き。魚好き。蓄音機好き。二〇一二年『ある一日』で織田作之助賞、二〇一六年『悪声』で第四回河合隼雄物語賞を受賞。『ぶらんこ乗り』『麦ふみクーツェ』『ポーの話』『海と山のピアノ』(以上 、新潮社)『みずうみ』(河出文庫)など著作多数。
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ホホホ座の反省文|山下賢二/松本伸哉
¥1,980
発行 ミシマ社 定価 1,800 円+税 判型 四六判変形 頁数 208 ページ 発刊 2019年06月21日 ISBN 9784909394224 Cコード 0095 装丁 中林信晃・安本須美枝(TONE Inc./ホホホ座金沢) 「ていねいな暮らし」「セレクトショップ」「夢を持とう!」 そういうものに疲れてしまったすべての人へ。 2015年4月、京都・左京区に「ホホホ座」浄土寺店が開店。 その後、全国に10店の「ホホホ座」が誕生。 それらは支店でも、フランチャイズでも、のれん分けでもない。 店名を共有しているだけで、全く別の店…。 その関係性の不思議さと店が「続く」謎を、二人の半生を通して探った、反省の書。 著者情報 山下賢二(やました・けんじ) 1972年、京都生まれ。2004年に「ガケ書房」を開店。2015年4月1日、「ガケ書房」を移転・改名し「ホホホ座」を開店。著書に『ガケ書房の頃』(夏葉社)、編著として『わたしがカフェをはじめた日。』(小学館)、絵本に『やましたくんはしゃべらない』(中田いくみ・絵、岩崎書店)などがある。 松本伸哉(まつもと・しんや) 1967年、京都生まれ。90年代後半よりレコード屋「MENSOUL RECORDS」を10年間経営。その後、映画のバイヤー、制作などをしつつ2011年、古本、雑貨の店「コトバヨネット」を開店、2015年よりホホホ座。ホホホ座2階、1階奥ギャラリー、浄土寺センターの店主。
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奇跡の本屋をつくりたい くすみ書房のオヤジが残したもの|久住邦晴(くすみ書房・店主)
¥1,650
発行 ミシマ社 定価 1,500 円+税 判型 四六判変形並製 頁数 208 ページ 発刊 2018年08月28日 ISBN 9784909394125 Cコード 0095 装丁 矢萩多聞 「なぜだ⁉︎ 売れない文庫フェア」「中高生はこれを読め!」「ソクラテスのカフェ」……ユニークな企画を次々と生み出し、地元はもちろん、遠方からも愛された札幌・くすみ書房の店主。閉店後、病が発覚し、2017年8月末、他界。その著者の遺稿を完全収録。 生前、久住さんと親交の深かった中島岳志さん(東京工業大学教授)が解説を担当。 くすみ書房の「なぜだ!? 売れない文庫フェア」は、時代に対する痛烈なアンチテーゼだった。品切れ・絶版。本が死んでいく。そんな悪循環に、ユーモアを交えて切り込んだのが久住さんのチャレンジだった。(略)くすみ書房のフェアは、苦境に立つ人間に、常に寄り添っていた。しかし、久住さんは正義を振りかざさなかった。常に笑顔で、優しく、ちょっとした「おせっかい」を続けた。だから、くすみ書房は札幌の庶民に広く愛された。——中島岳志「解説」より
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ミシマ社の雑誌 ちゃぶ台 「移住×仕事」号
¥1,650
発行 ミシマ社 編 ミシマ社 定価 1,500 円+税 判型 四六判コデックス装 頁数 176 ページ 発刊 2015年10月07日 ISBN 9784903908670 Cコード 0036 装丁 矢萩多聞 ミシマ社初の雑誌 創刊! お金にも政治家にも操られることなく、自分たちの手で、自分たちの生活、自分たちの時代をつくる。そんな、生まれつつある「未来のちいさな形」を、「移住」「仕事(今までにない就活)」「農業」という切り口から追う。台割を作らないという、前代未聞の作り方にも挑戦! 新しい時代の空気を新しい編集法によってつかみ取った、未来の幕開けを予感させる一冊。 特集1 移住のすすめ 特集2 今までにない就活 豪華著者陣、すべて書き下ろし! 最初から最後まで読みたくなる雑誌をめざしました。――編集部
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善き書店員|木村俊介
¥1,980
発行 ミシマ社 定価 1,800 円+税 判型 四六判並製並製 頁数 344 ページ 発刊 2013年11月13日 ISBN 9784903908465 この時代において「善く」働くとはなにか? 500人超のインタビューをしてきた著者が、現役書店員6名へのロングインタビューを敢行。 その肉声の中から探し、見つけ、考えた、体を動かし普通に働く人たちが大事にするようになる「善さ」とは――。 「肉声が聞こえてくる」、新たなノンフィクションの誕生。 話をうかがいはじめたら……すぐに、ああ、こういうゴツゴツとした手ざわりのある体験そのものを聞きたかったんだよなという手応えがあった。この分野なら ずとも多かれ少なかれ抱えているものに、「書店員」という職業を通してさわっている気がした。いまの働く日本人にとって「これはあなたの悩みや思いでもあ るかもしれないですよ」といいたくなるような声がたくさん聞こえてきて取材に夢中になったのである。――最終章「普通の人に、『長く』話を聞いて記録する ということ」(書き下ろし)より。 目次 佐藤純子さん/ジュンク堂書店仙台ロフト店 小山貴之さん/東京堂書店神田神保町店 堀部篤史さん/京都・恵文社一乗寺店 藤森真琴さん/広島・廣文館金座街本店 長﨑健一さん/熊本・長崎書店 高頭佐和子さん/丸善・丸の内本店 (所属店名はインタビュー当時) 著者情報 著: 木村俊介(キムラシュンスケ) インタビュアー。1977年、東京都生まれ。『料理狂』(幻冬舎文庫)、『仕事の話』(文藝春秋)、『漫画編集者』(フィルムアート社)、『変人 埴谷雄高の肖像』(文春文庫)、『物語論』(講談社現代新書)、『「調べる」論』(NHK出版新書)、『仕事の小さな幸福』(日本経済新聞出版社)、聞き書きに『調理場という戦場』(斉須政雄/幻冬舎文庫)、『芸術起業論』(村上隆/幻冬舎)、単行本構成に『西尾維新対談集 本題』(講談社)、『海馬』(池谷裕二・糸井重里/新潮文庫)、『ピーコ伝』(ピーコ/文春文庫PLUS)、『イチロー262のメッセージ』シリーズ(ぴあ)などがある。
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ここだけのごあいさつ|三島邦弘
¥1,650
発行 ちいさいミシマ社 定価 1,500 円+税 判型 A6判並製 頁数 256 ページ 発刊 2023年05月19日 ISBN 9784909394859 Cコード 0095 装丁 寄藤文平 「ああ、これかも!」 ちいさな組織で「おもしろい」をつづけるために―― 今、感じている「危機」をどうのり超えていけばよいのか? ある出版社の代表がぼろぼろになりながら辿り着いた、「一般論」の向こう側。 5年にわたり書きつづけた自身のテキストを読み返し、 会社を運営する喜び、痛み、気づき、反省、実感…を赤裸々に綴る。 いまの時代を生きる、すべてのちいさな責任者へ。 著者情報 著: 三島邦弘(ミシマクニヒロ) 1975年、京都生まれ。出版社2社で単行本の編集を経験したのち、2006年10月に単身、株式会社ミシマ社を設立。「ちいさな総合出版社」を標榜し、ジャンルを問わず一冊入魂の本を刊行している。現在は、東京・自由が丘と京都市の2拠点で活動。2019年には新レーベル「ちいさいミシマ社」を始動。著書に『計画と無計画のあいだ』『パルプ・ノンフィクション』(以上、河出書房新社)、『失われた感覚を求めて』(朝日新聞出版)がある。2021年10月より書店と出版社をつなぐ「一冊!取引所」の代表もつとめる。
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縄文の断片から見えてくる 修復家と人類学者が探る修復の迷宮|古谷嘉章/石原道知/堀江武史
¥2,200
発行 古小烏舎 出版年月日2023年8月 ISBN978-4-910036-04-5 判型・ページ数四六判・248ページ 定価本体2000円+税 はじめて語られる、縄文土器の修復の世界。 修復から考える縄文土器。 熟練の修復家が実際に触れて感じる縄文の技と心と「わからなさ」 一般にはほとんど知られていない縄文土器の修復の迷宮を探る。 土の中から破片が発掘され、修復され、私たちが縄文土器として目にするまでには、いくつもの実に厄介な、意外に身近な問題が存在する。 断片と欠損の意味、文様の繰り返し、修復の介入度合い、修復箇所の判別、完形復元にすると見えなくなるもの、現代人の発想の危うさ……。そもそも「修復とは何のために何をすることなのか」という問題を抱える考古遺物・考古学の迷宮を、縄文土器の修復という営みから、また世界の修復事例から、人類学者と修復家が探究する。 目次 序章 修復の世界への招待 発掘現場の出土品から展覧会の展示品へ/出土したときの国宝土偶/出土品への修復という介入/考古遺物の修復と美術品の修復/修復における自由裁量の幅/出土品、修復家、監修者/結果を形にしなければならない修復という仕事/修復とはそもそも何なのか 第一章 考古遺物の修復の現場から 1 文化財の保存修復とは何か 文化財修復の現場で触れて感じて考える/考古遺物の修復という仕事/文化財保存修復の理念―四つの原則/文化財修復技術者の規定/修理と修復、復元と復原/考古資料の素材の多様さと保存処理―金属資料を例に 2 縄文土器の修復 土器修復の基本方針とその工程/復元部分の取り扱い/縄文土器を見る現代人の眼/意図的な破壊による欠損/破片の行方/欠損部分の復元―文様は繰り返すとはかぎらない/縄文人は文様で遊ぶ?/文様の図と地 3 考古遺物の複製そしてレプリカ 見取りと型取り/現状記録資料としての複製/デジタル技術によるレプリカ作成/レプリカで構成する展示―複製とは何か、本物とは何か/本物かレプリカか―博物館の役割と視覚偏重/触れる複製の可能性/「クローン文化財」という新技術/「本物のレプリカ」/縄文人の心に触れる楽しみ―あえて不完全を残す? 第二章 修復からみた縄文土器の「わからなさ」 1 縄文とともに現代を生きる 「わからなさ」の魅力 2 修復における厄介な問題 修復を行うのは誰か/共繕い/縄文土器修復の概要/修復する度にかたちが変わる/簡単ではない縄文土器の修復 /なぜ破片が「消える」のか 3 「向こう合わせ」の造形 縄文土器に触れて感じる「わからなさ」/写実性のない縄文時代/「向こう合わせ」による非写実性の生成/規範とは何か/縄文土器に見る規範/「現代人の発想」の危うさ/写すのではなく、この世にないものをつくる/触覚を優先する造形思考/素材の先導力/私たちにもできる「向こう合わせ」の造形 4 現れてくるものを受け入れる 「つくること」からかたちが生まれる/非写実性から現れてくるもの/「ないもの」が現れてくる/現れてくるものを待つ 5 縄文土器修復の目指すところ 修復に代わる推定模造/土器修復の理想像 第三章 遺物の修復について人類学者が考える―断片・経年変化・複製・展示 1 修復とは何のために何をすることなのか 遺物の生涯の一コマとしての修復/本章で考察すること 2 断片より完形を偏重すること さまざまな断片化/断片と欠損には意味がある/完形に復することが修復の目的か―芸術品修復との比較 3 経年変化とアンチエイジング 実物も修復品も年をとる/修復における「可逆性」の問題 4 実物をとりまく複数の複製 複製とは何か/修復の役割、複製の役割 /さまざまな複製/マテリアルな複製、デジタルな複製 5 保存だけでなく展示のために 保存のための修復、展示のための修復/触れない本物、触れるレプリカ 6 修復は単品では完結しない 独立したオブジェの幻想/修復におけるモノのネットワークと未完の修復 著者 古谷 嘉章 東京都生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。九州大学名誉教授・特任研究者。文化人類学(主たるフィールドはブラジル)。著書に『異種混淆の近代と人類学―ラテンアメリカのコンタクト・ゾーンから』(人文書院、2001)、『憑依と語り―アフロアマゾニアン宗教の憑依文化』(九州大学出版会、2003)、『縄文ルネサンス―現代社会が発見する新しい縄文』(平凡社、2019)、『人類学的観察のすすめ―物質・モノ・世界』(古小烏舎、2020)、『「物質性」の人類学―世界は物質の流れの中にある』(共編著、同成社、2017)など。 石原 道知 1965年熊本県生まれ。武蔵野美術短大学卒業。考古資料の修復・複製の会社で勤務後、武蔵野文化財修復研究所を設立。東京藝術大学の非常勤講師(材料技術論、埋蔵文化財土器修復を担当)。重要文化財、東山遺跡出土瓦塔瓦堂、道訓前遺跡出土縄文土器、上福岡貝塚出土土器修復。文化財保存修復学会、日本文化財科学会、日本陶磁芸術教育学会、特定非営利活動法人文化財保存支援機構会員。縄文コンテンポラリーアート展(船橋市飛ノ台史跡公園博物館)参加。 堀江 武史 1967年東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。文化財修復・複製、縄文遺物と現代美術の展示などを手掛ける府中工房主宰。主な共著、編著に『ひとが優しい博物館―ユニバーサル・ミュージアムの新展開』(共著、青弓社、2016)、『総覧 縄文土器』(共著、アム・プロモーション、2008)、『縄文遺物と現代美術 考古学から生まれるアート』(編著、府中工房、2018)他。
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聴こえない母に訊きにいく|五十嵐大
¥1,870
発行 柏書房 定価 1,870円(本体 1,700円) 刊行 2023/04/24 ISBN 9784760155125 判型 四六判 ページ数 216 聴こえない「母」が、聴こえる「ぼく」を産むまで――。コーダである息子が未来に進むために描く、小さな家族の歴史。 母に、ずっと訊いてみたいことがあった。 ぼくの耳は聴こえるけれど、本当はどちらが良かった? 聴こえる子どもと聴こえない子ども、どちらを望んでいた? 【本書の内容】 「優生保護法」―― 障害者が生まれることを防止し、 女性が産むことを管理しようとした悪法が存在した時代、 「母」はどのように生きたのか。 「ぼく」はどのようにして生まれたのか。 幸せだった瞬間も、悲しかった瞬間も、すべて。 コーダである息子が未来に進むために描く、小さな家族の歴史。 【コーダとは】 コーダ(CODA:Children of Deaf Adults) 聴こえない親をもつ、聴こえる子どものこと。 【著者略歴】 五十嵐大〈いがらし・だい〉 1983年、宮城県生まれ。2015年よりフリーライターになる。著書に『しくじり家族』(CCCメディアハウス)、『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』(幻冬舎)など。2022年には初の小説作品『エフィラは泳ぎ出せない』(東京創元社)も手掛ける。
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クラクラ日記|坂口三千代
¥990
ちくま文庫 990円(税込) 刊行日: 1989/12/04 判型:文庫判 ページ数:368 ISBN:978-4-480-02354-4 敗戦の衝撃に茫然自失する戦後世界をランニング・シャツにパンツ一枚で走りぬけた男―坂口安吾。彼は一時期“戦後”の象徴だった。「堕落論」「安吾巷談」などで戦後文壇をはなやかにいろどり、やがてアドルム中毒のすえ狂気に追いこまれていく…。孤独の人安吾を捨身で支え、看護し、さまざまの事件の後始末に奔走した妻の座から、愛と悲しみをもって描き切った異能の作家の回想記。
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荻窪メリーゴーランド|木下龍也/鈴木晴香
¥2,200
発行 太田出版 判型 四六判 ページ数 208ページ ISBNコード 9784778318864 木下龍也と鈴木晴香が挑む、現代短歌の新境地。 言葉の魔術師たちが紡ぎ出す虚構のラブストーリー。 ふたりが演じる彼らは誰なのか。どこにいるのか。 そしてどんな結末を迎えるのか。 目撃せよ。 過去の「恋」をしなかったことにはできなくて、 それを「なくて」もよかったと思えるほど、僕は強くない。 ――木下龍也 美しさと逞しさ、正常と狂気がメリーゴーランドのように、 回転灯のように、走馬灯のように回転し続ける世界。 ほんとうの恐ろしさは、それが終わらないことにあるのかもしれません。 ――鈴木晴香
