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リトルプレス
2024年12月8日第1刷発行
表紙デザイン:domeki
本文デザイン:宮下明子
印刷・製本:イニュニック
はじめに
これは日記を書くことを通して出会った三人が、日記を介して関わりあうことについて考えた本です。
異なる場所で交わることのない日々を過ごすわたしたちが、寄り添い支え合うのではなく、ただそこにいる独立した個人として日記を交わすことをテーマに制作しました。
日々感じた思いや悩み、疑問を日記というかたちで問いかけ、ときに(大胆に)じゃれあいながら往復書簡のように応答していくなかで、三人の関係はたしかに変化していきました。この本は、そうしたわたしたちが「友だちになるかは迷った」ほどの関係性に至るまでのドキュメントでもあります。
また、三人が見せあわないままに書いた、ひとり一万字ほどの日記も収録しました。時期やその内容はそれぞれにゆだねられています。
この三人が友だちになったかどうか、友情が成立しているかどうかは各自でご判断ください。
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本書について
『第4回 日記祭』で出会った、お互いの日記以上のことは何も知らなかった3人による日記本です。
本書は両開き仕様で、表側からは3人の交換日記が、裏側からはそれぞれが個別に書いた1万字ほどの日記を読むことができます。
3人の交換日記は、3人で話したいテーマを出し合い、テーマごとのグーグルドキュメントのファイルを立ち上げ、好きな日に好きな項目について日記を書き込んでいくスタイルで進んでいきました。
18あるテーマは、30歳前後のわれわれに共通する世代的なトピックや悩みもあれば、ときには一人が勝手にはじめたテーマに二人が巻き込まれていたりと、縦横無尽に展開していきました。また、交換日記という共同制作を通して、それぞれが制作者として活動しているがゆえの葛藤や、日記カルチャーそのものに対する考えも垣間見えます。
「どれだけ近しくなっても分かり合えない部分があるということ。どれだけ異なっていると感じても、例えば日記を読み合うことくらいならできるかもしれないということ。」
これは、最初に企画を固めた頃に3人で決めたこの本のテーマです。「日記を読み合うことくらいならできる」と思い、はじまったこの企画はいざ進めていくと、「読み合う」という行為によって、「普段日記には書かないこと」が引きずり出されています。他者の日記に応答しよう、姿勢を示そうともがく中で、誰にも話したことのないことまでも、気がつけば書き込んでしまう。個別の日記とは異なった(けれど確かに同じ人間である)3人のやり取りが展開されているかと思います。
一人で日記を書くときは内容や文体を含め、書くことにまつわるすべて選択することができる。しかし、他者の存在を感じながら書く交換日記では、一人で書く日記よりも内面をさらけ出さざるをえません。そうしたやり取りを数ヶ月重ね、わたしたちが最終的に辿り着いたタイトルが『友だちになるかは迷った』です。
この本はそんな異なる他者と関係することについてのドキュメンタリーにもなっています。
小難しいことも書きましたが、とても愉快でおかしな本です。
そのふざけきった様子は、18のテーマから感じていただければ幸いです。
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〈もくじ〉
・どんなアイスが好きですか?
・最近脱毛をはじめました
・才能って何?
・二日酔い
・最近なに聴いてますか?
・夜風
・映画をみた日
・ハリーポッターみる稲荷さん
・向井秀徳
・日記とはなにか
・労働で失った自分
・うどんとそば
・気にしすぎている
・ポケモン
・怒りのワークショップ
・タイトルどうする?
・遠くに行きたい
・友だち
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著者プロフィール
垂井真
1997年1月31日生まれ。「わたしとあなたとの間に生まれる物語体験」をテーマに、出版・音楽レーベル『放課後』を主宰。これまでの著書に『世界中にわたしたちふたりだけみたいだ』、ドル萌々子さんとの共著『星がこぼれる』、北本李奈さんとの共著『じゃあねともだち』など。音楽に藤森さなさんとの共作『月がみたい』など。
葉山莉子
1993年5月27日東京生まれ。突如Tinderで日記を送る活動をはじめ、その日記をまとめた ZINE『ティンダー・レモンケーキ・エフェクト』を2022年12月に発表。同タイトルがタバブックスから 2023年10月に商業出版となる。文芸誌やWEB媒体での寄稿ほか、ZINE制作を行う。
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稲荷直史(Nishino Kobayashi)
1991年11月19日生まれ。東京都出身のシンガーソングライター。2020 年から『Nishino Kobayashi』として活動を開始。10歳からインターネット上で日記を書いており、2023年12月に行われた日記屋月日主催『第4回 日記祭』への参加を機に初の日記本『マイタイムマシンワークス』を発表。100メートル走のベストタイムは11秒9。
(版元より)
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