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現代短歌クラシックス09
発行 書肆侃侃房
四六判変形/並製/168ページ
定価:本体1,600円+税
ISBN978-4-86385-497-0 C0092
装幀:加藤賢策
【収録歌より】
カーテンに春のひかりの添う朝(あした)はじめて見たり君の歯みがき
含み笑いをしながら視線逸らしたる生徒をぼくの若さは叱る
さびしさを押しつけたから君はもう静かな海をぼくに見せない
掌(て)の中に燃ゆるさびしさ 点さんと花火さがせどさがせども闇
生徒らの脳に蛍があふれいて進学試験の教室ぬくし
パキシルに統べられぼくの脳(なずき)にもセロトニン舞うゆあーんゆよーん
【著者プロフィール】
染野太朗(そめの・たろう)
一九七七年、茨城県生まれ。埼玉県に育つ。国際基督教大学教養学部卒、早稲田大学第二文学部卒。第一歌集『あの日の海』(本阿弥書店、二〇一一年)にて第十八回日本歌人クラブ新人賞、第二歌集『人魚』(角川書店、二〇一六年)にて第四十八回福岡市文学賞短歌部門を受賞。短歌同人誌「外出」「西瓜」同人。短歌結社「まひる野」編集委員。
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