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ナラティブの修復

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発行 左右社
執筆者:阿部明子、磯崎未菜、菊池聡太朗、工藤夏海、小森はるか、是恒さくら、佐々瞬、佐藤徳政、瀬尾夏美、伊達伸明、ダダカン連(細谷修平、三上満良、関本欣哉、中西レモン)、門林岳史、清水建人(せんだいメディアテーク)
装幀:有佐祐樹
定価:本体2,000円+税
A5変型並製/208ページ
2022年3月20日 第一刷発行
978-4-86528-075-3 C0071

【せんだいメディアテーク20周年記念「ナラティブの修復」展公式図録】
東日本震災以降、「語り得ぬもの」に向かってせんだいメディアテークが投げてきたこととは何か?
開館から20年を経たせんだいメディアテークが示す多様なナラティブ。それは、メディアをめぐる古くて新しい美学であり、地域社会の過去と現在を読み解くすべである。本展覧会図録では仙台や宮城にゆかりのある10作家作品群を収録。ナラティブに向き合う作家たちの思考をたどる対談や鼎談を豊富に掲載した。(一部バイリンガル)

❖参加作家❖

阿部明子(あべ・あきこ)
1984年宮城県美里町生まれ。2007年東北芸術工科大学デザイン工学部
情報デザイン学科映像コース卒業。写真家。日常的な風景と自身の生活空間を
編み込むようにしながら、画面内に異なる時空を複層させる写真表現をおこな
う。近年の主な展覧会「阿部明子・是恒さくら展『閾- いき- を編む』」(塩竈
市杉村惇美術館、2019年)。2017年宮城県芸術選奨新人賞受賞。

磯崎未菜(いそざき・みな)
1992年東京都生まれ。2019 年東京藝術大学大学院映像研究科メディ
ア映像専攻修了。特定の土地に根付く童謡や労働歌などを手がかりにしなが
ら、場所に添う新たな〝うた〟を作る「小民謡プロジェクト」を軸として、主
に映像を用いた作品制作をおこなう。現在は仙台市を拠点に、「一般社団法人
NOOK」のメンバーとしても活動する。近年の主な個展「singing forever 高
砂」(秋田公立美術大学ギャラリー BIYONG POINT 2019年)。

菊池聡太朗(きくち・そうたろう)
1993年岩手県生まれ。2019年東北大学大学院工学研究科都市・建築学
専攻修了。主に風景を主題としたドローイングと建築素材を用いたインスタ
レーション作品を発表する。他に空間設計や什器設計/制作を共同でおこなう
ユニット「建築ダウナーズ」、宮城県を拠点に編集やキュレーションなどを協
同でおこなうアーティストグループ「PUMPQUAKES」としても活動する。
近年の主な個展「喫茶荒地」(Gallery TURNAROUND 2019年)。

工藤夏海(くどう・なつみ)
1970年宮城県南三陸町生まれ。絵画、立体、版画、人形と様々な方法で表
現をおこなう。2015年頃から小さな布の人形を用いてテーブル上で「まち
がい劇場」と称した人形劇未経験者との即興人形劇を始める。人形劇がこころ
の拠り所となるよう活動を続けながら技法の探究をしている。他に仙台のバ
ンド「yumbo」のメンバーとしても活動する。近年の主な個展「世の中グラ
デーション」(Gallery TURNAROUND 2017年)。

小森はるか+瀬尾夏美(こもり・はるか+せお・なつみ)
映像作家の小森と画家・作家の瀬尾によるアートユニット。2011年3月
に、ともに東北沿岸へボランティアに行ったことをきっかけに活動を開始する。
2012年より3年間、陸前高田市に暮らしながら制作に取り組む。2015年
には、土地と協働しながら記録をつくる組織「一般社団法人NOOK」を設立し
仙台市に拠点を移す。現在は陸前高田、仙台、東京などで、風景と人びとのこと
ばの記録を軸に制作と発表を続けながら、対話の場づくりなどもおこなっている。

是恒さくら(これつね・さくら)
1986年広島県生まれ。2010年アラスカ大学フェアバンクス校卒業。
2017年東北芸術工科大学大学院修士課程地域デザイン研究領域修了。日本
の東北地方や北米各地の捕鯨、漁労、海の民俗文化を尋ね、リトルプレスや刺
繍、造形作品として発表する。リトルプレス『ありふれたくじら』主宰(Vol.1
~ 6 既刊)。近年の主な個展「N.E. blood 21: Vol.67 是恒さくら展」(リアス・
アーク美術館、2018年)。

佐々瞬(ささ・しゅん)
1986年宮城県生まれ。2009年東京造形大学美術学科絵画専攻卒業。身
体的な実践によって、過去の出来事を現在のなかに捉えなおすことで、個人や
共同体の失われた関係性の再構築をはかる。東日本大震災後は、半壊した宮城
県沿岸部・新浜の住宅を借り受け、アーティストや建築家らを招聘するプライ
ベートなレジデンスプログラムなども企画する。近年の主な個展「公園/ロー
カルの流儀」(Gallery TURNAROUND 2021年)。

佐藤徳政(さとう・とくまさ)
1981年岩手県生まれ。東京でデザインや住宅設計の仕事に携わっていた
が、震災を機に帰郷し、共鳴する仲間達と日常を豊かにしていくためのクリ
エイティブ集団「FIVED」を主宰する。震災で途絶えた地域の七夕祭りの復活
や、神楽を創作する活動のほか、嵩上げ工事で埋められる巨石「五本松」の記
録をおこなってきた。近年の主な展覧会「巨石装置『五本松』展~陸前高田森
の前地区からの表出」(せんだいメディアテーク、2016年)。

伊達伸明(だて・のぶあき)
1964年兵庫県生まれ。1991年京都市立芸術大学美術学部大学院工芸科
修了。2000年より「建築物ウクレレ化保存計画」を始め、現在までに寺
院、学校、一般住宅など約80物件の建物をウクレレ化している。各地での個
展開催の他、地域資源再発掘型の企画構成にも関わる。仙台では2012年か
ら「亜炭香古学」を監修し、2015年に展覧会「山のひかり川のほし」(せ
んだいメディアテーク)を開催。2017年からは「しらべの細道シリーズ」
(東北リサーチとアートセンター)を監修。著書に『建築物ウクレレ化保存計
画2000.4 ~ 2004.3』(青幻舎、2004年)。

ダダカン連(ダダカンレン)
仙台在住の糸井貫二(ダダカン)氏に惚れこんだ有志一同。メンバーは、美
術・メディア研究者の細谷修平、元・美術館学芸員の三上満良、ギャラリー主
宰の関本欣哉、アーティストの中西レモン。細谷と中西は2008年より糸井
宅を訪れるようになり、関係者を含めたインタビューと映像記録に取り組む。
三上は2009年に「前衛のみやぎ―昭和期芸術の変革に挑んだ表現者たち」
(宮城県美術館)を企画、戦後前衛美術の文脈で調査・研究し、郷土の表現者
として糸井氏を取り上げた。関本は「2012・仙台アンデパンダン展」を皮
切りに糸井氏との交流を続け、現在進行形の糸井氏の生活と表現に目を向けて
いる。
❖目次❖

伊達伸明
建築物ウクレレ化保存計画2000-2021 時空対談ふたりのN明  Ukulele-ization: a building
conservation project 2000-2021 Temporal-Spatial Dialogue: Two Ns and 明s

菊池聡太朗  荒れ地について
On Wasteland

佐々瞬  追廻住宅記録/最後の家(仮)
Record of Oimawashi Housing/The Last House (tentative)

展示作家による鼎談  ナラティブの記録と飛躍  小森はるか×佐々瞬×伊達伸明

阿部明子  父の家(小牛田)と私の家(三浦)
My Father’s House (Kogota) and My House (Miura)

磯崎未菜
Sleeping Voice Network

展示作家による座談会(聞き手:清水建人)
風景と同時代性
阿部明子×磯崎未菜×菊池聡太朗

工藤夏海  まちがい劇場
The Theater of Errors

是恒さくら  鯨を解き、鯨を編む
Unraveling the Whale, Weaving the Whale

展示作家による対談  人形とくじら イメージと距離感
工藤夏海×是恒さくら

佐藤徳政  ダイヤモンド・フロッグ
Diamond Flog

小森はるか+瀬尾夏美
11 歳だったわたしは
When I Was 11…

展示作家による対談  街から語りが生まれるとき
佐藤徳政×瀬尾夏美

ダダカン連(細谷修平、三上満良、関本欣哉、中西レモン)
絶対的自由と絶対的肯定の人・ダダカン 糸井貫二の日々〜資料アーカイブ構築に向けて〜
Days of Kanji Itoi, Known as Dadakan: A Man of Absolute Freedom and Absolute Positivity ̶For Building His Material Archive

展示作家による座談会
「近代の自我」という問題──ダダカンを「展示」すること
細谷修平×三上満良×関本欣哉×中西レモン

ナラティブの可塑性、あるいは現代の民話
──テレビドラマ『おかえりモネ』と小野和子『あいたくて ききたくて 旅にでる』
門林岳史

Note_ ナラティブの修復
清水建人

作品リスト

作品制作クレジット

執筆者略歴

謝辞

Note:Restorations of Narrative
Kent Shimizu (Senior Curator, Sendai Mediatheque)

Plasticity of Narrative, or the Modern Folktale:
TV Drama Welcome back, Mone and Kazuko Ono’s Wanting to Meet You,
Wanting to Hear You, I Set out on My Journey
Takeshi Kadobayashi

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