ユリイカ2024年1月号 特集=panpanya -夢遊するマンガの10年-
¥1,760 税込
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発行 青土社
定価1,760円(本体1,600円)
発売日2023年12月26日
ISBN978-4-7917-0442-2
商業誌デビュー10年・単行本10冊目刊行記念
「端切れ」を拾い、観察し、想像するというプロセスからpanpanyaのマンガは生成される。「寝入りばなにみる夢のよう」とも形容され、時に「ガロ系」をはじめとする日本のオルタナティヴ・コミックの水脈上に位置づけられるその仕事は、まるで終わらない自由研究のように拡大と深化を続けている。最新刊『商店街のあゆみ』の刊行に際し、拾い集められてきた「端切れ」たちを改めて見つめ直し、それらによって形成された架空の町の中でこれからも道に迷い続けるための地図を想像したい。
特集*panpanya──夢遊するマンガの10年
❖マンガ
予告 / panpanya
❖インタビュー
名残を描く / panpanya 聞き手=可児洋介
❖渚にて
「街」と「私」──日本におけるオルタナティヴ・コミックの水脈 / 可児洋介
波よ、楽園まで届け──『楽園Le Paradis』という媒体=場をめぐって / 雑賀忠宏
❖かたちを作る
心に残るもの / 飯田 孝
ユカイが集う あの場所へ──SF研究会とコミティアと / 吉田雄平
正体 / 多治見武昭
資料性みやげ / 國澤博司
❖伝播するできごと
索引と屁理屈、そしてpanpanya 的小事件 / 春日武彦
panpanyaの主題による四つの変奏 / 細馬宏通
❖再録
後輩ちゃん / panpanya
❖trans/duce
彷徨の体 / 酉島伝法
動物、世界の内側 / おいし水
❖描線の夢・紙の現(うつつ)
panpanyaのマンガ作品における非・キャラクター / 森田直子
寝入りばなの夢のつづきかた / 中田健太郎
環境の共同 / 木下知威
❖往復書簡
地図の研究 / panpanya×青柳菜摘
❖イラスト・マンガギャラリー〈1〉
ある日のpanpanyaさん / 竹本 泉
群棲地の置き場所 / 平方イコルスン
panpanya作品との出会い / kashmir
時間と濃淡 / 犬のかがやき
❖彷徨と変異
逸脱者たちが見る不思議の国の夢 / トジラカーン・マシマ
A Little Girl Lost / 石井美保
❖compound angle
レオナルドとの会話、あるいは現実と非現実の硲(はざま)について / 渕野 昌
panpanyaさんについて / 八谷和彦
❖モノへの眼差し
「架空の通学路について」についての架空の考現学講義──あるいは〈考現学マンガ〉研究序説 / イトウユウ
少女たちの眼と不可思議 / 寺村摩耶子
自律した(リアルな)モノとモノとが創るモノがたり(フィクション) / 本橋 仁
❖イラスト・マンガギャラリー〈2〉
彷徨 / カシワイ
風景 / 飯島健太朗
パンパンヤさんありがとうございました / 西村ツチカ
卵をめぐる漫画の探索 / 速水螺旋人
❖ジオラマの肌理
本物の街 / 石山蓮華
スクールゾーンの空想科学 / 木石 岳
歌ってない歌 / 斎藤見咲子
❖揺らぎを見つめる
真面目な異界めぐり──panpanyaのマンガ作品における行動原理についての覚書 / 川崎公平
転がるおむすび、兎の穴へ降る──観察・日常の謎・陰謀論 / 荒岸来穂
❖資料
panpanya全単行本解題
坂本 茜
❖忘れられぬ人々*27
故旧哀傷・菅野昭正 / 中村 稔
❖物語を食べる*35
妖精と出会うこと、病むこと / 赤坂憲雄
❖詩
夕焼け、または、わが魂の行衛 他三篇 / 中村 稔
❖ユリイカの新人
三面鏡 / 山内優花
パミス 他一篇 / のもとしゅうへい
❖われ発見せり
老学徒と『鉄拳』の出逢い / 平井和佳奈
表紙・扉イラスト……panpanya
目次・扉……北岡誠吾
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