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DRAWING ドローイング 点・線・面からチューブへ|鈴木ヒラク
¥2,640
発行 左右社 定価 2,640 円(税込) 刊行日 2023年09月20日 判型/ページ数 四六判 上製 284ページ ISBN 978-4-86528-384-6 Cコード C0071 装幀・装画 松田行正+杉本聖士/装幀、鈴木ヒラク/装画 ラインをチューブと捉える。 そうすることで鈴木ヒラクは、私たちの生きるこの世界の見方に革命を起こすだろう。 ティム・インゴルド 類書なきドローイング原論! ドローイングとはなにか? いまなぜ、ドローイングは世界的に重要視されているのか? その答えは、描かれたラインを「チューブ」として捉えたときに見えてくる── 国際的に注目されるアーティスト・鈴木ヒラクが書き下ろす渾身の〈ドローイング原論〉。 ・描く/書くことは、この世界に生きることそのものである ・宇宙は無数の線の束であり、人類もまた洞窟壁画の昔からドローイングし続けてきた ・人類だけでなく、虫も鳥も植物も、石や天候、天体もこの宇宙に線を描いている ・ラインは分割と分断を生む、だがチューブは空間と時間を接続し、関係させ、交通を生む ・ルネッサンス以来、ドローイングはペインティング(絵画)に比べ、不当に評価されている ・ドローイングとは、いまここにある未知を発掘することである ・線をたどりなおすとき、未来にも過去にも私たちは触れることができる ・この世界にあふれるあらゆる痕跡は、未知へと飛び立つための滑走路だ ・HIP HOPなどの音楽、ダンス、ラップ、写真、都市論、子供の遊び、漫画、農耕、登山、医療から教育にまでドローイングの可能性は拡張する 本書に登場するアーティストたち W・バロウズとブライオン・ガイシン、M・トビーやH・ミショー、オノ・ヨーコ、 比田井南谷や井上有一、J・ケージやトリシャ・ブラウンなど20世紀のドローイングの中心人物たちに加え、現在のドローイング・シーンの最先端をひらくジュリー・メレトゥ、モニカ・グルツィマラらを紹介。 オーネット・コールマンなどのフリージャズ奏者たち、DJプレミア、キング・タビー、アーサー・ラッセルなどの音楽家、そして石川九楊、吉増剛造、鈴木昭男、Shing02、Rekpo(MAREWREW)など著者がコラボレートしてきたアーティストまで、ドローイングから捉えなおす現代芸術史としても読める一冊。 本書で触れられる先人たちの言葉 「ドローイングは、いまも基本的に古代から変わっていない」キース・ヘリング 「一本の線において重要なのは、それがつねに中間であり、始まりでも終わりでもないことだ」ジル・ドゥルーズ 「線を散歩に連れて行く」パウル・クレー 「ドローイングとは身ぶりと言葉の接合だ」アンドレ・ルロワ=グーラン 「道とは、閉ざされた世界から脱出するために、自らうち開くべきものである」白川静 子供たちが無心に線を引き、植物が伸びてゆき、風が壁に痕跡を残す。 そんなふうにこの世界にあふれるドローイングを、タイムカプセルとして、 対話として、現在進行形で生きていくこととして捉えなおす、世界の見方が変わる一冊。 【古今東西のアーティストのドローイング、著者の作品に加え、粘菌からワームホール、カフカの手稿からコルトレーン自筆の楽譜まで、図版多数掲載】 危機とともに生きる宇宙時代に、世界の輪郭は目まぐるしく変化していく。安全な場所から、ゆっくりそれを描写している場合ではない。むしろ現在進行形で、世界と自らとの関係性を常につなぎ直していく方法としてドローイングを活かさなければならない。旧石器時代の人類が、洞窟の外の危険を含んだ時間と空間の広がりに接触するときに、世界と自己とを翻訳し、把握するためにドローイングを発明したように。分断や危機があるからこそ、接続や逸脱への意志もまた生まれる。いま、生きるためのドローイングが必要な時代なのだ。(本書より)
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クレーの日記|パウル・クレー
¥7,920
TAGEBÜCHER 1898-1918 発行 みすず書房 編ヴォルフガング・ケルステン 訳者高橋文子 判型 菊変型判 タテ218mm×ヨコ144mm 頁数 576頁 定価 7,920円 (本体:7,200円) ISBN 978-4-622-08661-1 Cコード C1070 発行日 2018年5月 8日 「色彩は私を永遠に捉えた、私にはそれがわかる。この至福の時が意味するのは、私と色彩はひとつだということ。私は、画家だということ」(チュニジア旅行、1914年4月16日) 画家パウル・クレー(1879-1940)は文章を書くのも好きで、自己省察のために日記をつけていた。画家の死後、遺された四冊のノートは息子フェリックスによって編集され、『クレーの日記』(1956)として刊行された。 クレー研究が進むにつれ明らかになってきた「フェリックス版」の問題点を、第一線の研究者が詳細に再検討して校訂、再編集したのがこの新版である。生い立ち、影響関係、交友関係、絵画技法への取り組み、育児、軍隊生活…画家となるまでの道のりでやきついた原体験が映し出されている。 切ったり、貼ったり、押したり…、まるで作品をつくるように丹念に書き継がれた、いわばクレーの自叙伝ともいえる日記を、手稿図版を織り交ぜ、新しい日本語でお届けする。 『新版 クレーの日記』(2009年3月25日発行)を装い新たに、葛西薫のブックデザインにより新装復刊。美術を愛する人へ贈る。ビニールクロス装・函入。 目次 日本のみなさまへ (アリョーシャ・クレー) 第一の日記 第二の日記 第三の日記 第四の日記 付録 編者あとがき (ヴォルフガング・ケルステン) 編集協力ノート (新藤真知) シュヴァービング散歩——訳者あとがきにかえて (高橋文子) 作品リスト 索引 (出版社商品ページより) ● 関連書籍 パウル・クレー関連書籍 https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=パウル・クレー
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造形思考(上・下)|パウル・クレー
¥3,410
ちくま学芸文庫 発行 筑摩書房 パウル・クレー 著 土方 定一、菊盛 英夫、坂崎 乙郎 翻訳 1,760円(税込) Cコード:0170 刊行日: 2016/05/10 判型:文庫判 ページ数:480 ISBN:978-4-480-09601-2 JANコード:9784480096012 クレーの遺した膨大なスケッチ、草稿のなかからバウハウス時代のものを集成。独創的な作品はいかにして生まれたのか、その全容を明らかにする。 20世紀初頭、ヨーロッパではキュビズムやシュルレアリスムなど、新たな芸術運動が波涛のごとく沸き起こった。その中でいかなる思潮にも染まりきることなく独自の思索を深め、多様な作品を創作し続けたことで一際異彩を放つのがパウル・クレーである。本書はクレーがバウハウスで教鞭を執っていた時期の論文や講義草稿などを集成。絵画の世界にとどまらず、ブーレーズ、ベンヤミン、ドゥルーズらにインスピレーションを与えた思索のあゆみをつぶさに伝える貴重な資料である。スケッチ、作品等の図版を上下巻で総計1000点超収録。 上巻 目次 まえがき―講義のための著作の成立について 造形論の概念(永遠の博物史 生命力の作用 反対概念のない概念は考えられない 二元性を統一として扱うこと フォルムの発生 すべての生成の根底には運動がある 造形は運動と結ばれている 原動力と限界 平面と空間における位置決定 造形的全体像の組成(舞台) ほか) 造形フォルム論によせて(概念としての分析 いかにしてフォルムが生ずるか、フォルムへの道、基本的諸フォルムへの道 観念的な造形手段の領域における展望と位置決定 フォルムの手段の本質と現象 規則的と変則的な投影 尺度と重さ。構造による形成 組成論の諸要素。リズムと律動構造) 下巻 目次 造形フォルム論によせて(生成の基本概念 運動の造形。フォルムにいたる過程の強調 自然研究と結びついた造形論 過程と目標の緊張。本質と現象 自然と抽象 造形的全体の組成 運動有機体。組成の性格とその評価。領域と部分 純粋な色の秩序と本質 色彩関係を示す場でしめる位置 面上での色の有限な、および無限な運動 色の部分活動と色の全体性) (出版社商品ページより) ● 関連書籍 パウル・クレー https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=パウル・クレー
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ことばの生まれる景色|文:辻山良雄 画:nakaban
¥2,530
ナナロク社 装丁:鈴木千佳子 判型:四六判 上製264ページ 発刊:2018年12月 ISBN:978-4-904292-85-3 C0095 東京・荻窪の本屋「Title」の店主、辻山良雄が選んだ大切な本。 画家nakabanは、その魂をすくいとるように絵を描きました。エッセイ集としても画集としても楽しめる、絵と文が並び立つ、オールカラーの贅沢な一冊! 古びない魅力を持つ古典的作品を中心に、現代作家たちまで網羅したブックガイドとしても楽しめる本です。 まえがき 辻山良雄 『旅をする木』』 星野道夫 『ミラノ 霧の風景』 須賀敦子 『よいひかり』 三角みづ紀 『悲しき熱帯』 レヴィ=ストロース 『独り居の日記』 メイ・サートン 『苦海浄土』 石牟礼道子 『自選 谷川俊太郎詩集』 谷川俊太郎 『造形思考』 パウル・クレー 『夏の仕事』 永井宏 『尾崎放哉全句集』 柳田国男 『百年の孤独』 G・ガルシア=マルケス 「森の兄妹」『あひる』 今村夏子 『フラニーとゾーイ―』 J・D・サリンジャー 「犬を連れた奥さん」『かわいい女・犬を連れた奥さん』 チェーホフ 『城』 カフカ 『1973年のピンボール』 村上春樹 『山之口貘詩集』 山之口貘 『八月の光』 フォークナー 『存在の耐えられない軽さ』 ミラン・クンデラ 『色彩論』 ゲーテ 「なめとこ山の熊」『注文の多い料理店』 宮沢賢治 『楢山節考』 深沢七郎 『ジョルジョ・モランディの手紙』 ジョルジョ・モランディ 『おやすみなさい おつきさま』 マーガレット・ワイズ・ブラウン 『小さな家』 ル・コルビュジエ 『パタゴニア』 ブルース・チャトウィン 『さようなら、ギャングたち』 高橋源一郎 『方丈記』 鴨長明 『若き日の山』 串田孫一 『犬が星見た』 武田百合子 『夕べの雲』 庄野潤三 『ビニール傘』 岸政彦 『津軽』 太宰治 『門』 夏目漱石 『芝生の復讐』 リチャード・ブローティガン 『ホテル・ニューハンプシャー』 ジョン・アーヴィング 『細雪』 谷崎潤一郎 『声めぐり』『異なり記念日』 齋藤陽道 『モモ』 ミヒャエル・エンデ あとがき nakaban (ナナロク社商品ページより)