open 12-19|下記以外は水木定休
21(土) 店内イベントのため通常営業は17時まで
24 (水)・25(木) 営業
26(金)〜28(日) お休み
29(月)・30(火) 営業
12/31(水)~1/3(土) お休み
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新装版 巴里の空の下オムレツのにおいは流れる|石井好子
¥880
発行:河出書房新社 文庫判 256ページ 定価 800 円+税 880 円(税込) ISBN978-4-309-42135-3 初版年月日 2024年9月6日 「今夜はオムレツよ」 戦後まもなく渡ったパリで、 下宿先のマダムが作ってくれたバタたっぷりのオムレツ。 レビュの仕事仲間と夜食に食べた熱々のグラティネ―― 一九五〇年代の古きよきフランス暮らしと 思い出深い料理の数々を軽やかに歌うように綴った、 昭和の料理エッセイの金字塔。 ◎解説=犬丸一郎/堀江敏幸 【この本に登場する料理の数々】 各種オムレツ|ヴェベールの卵|人参のサラダ|クレソンとビーツのサラダ|サラダ・ニソワーズ|プレ・ココット(トリ料理)|ブイャベーズ|ラタトゥイユ|リエージュ風のこうし|ノルマンディー風じゃがいも|ミラノ風スパゲティソース|ブルギニヨン|フォンデュ|グラティネ|ポトフ|ブイヤベーズ|ベーコンと豆のスープ|スタッフドトマト|雪卵|パエリャ…… 著者プロフィール 石井 好子 (イシイ ヨシコ) (著) 1922年、東京生れ。51年渡仏、パリでシャンソン歌手としてデビュー。帰国後エッセイストとしても活躍。著書に『東京の空の下オムレツのにおいは流れる』「バタをひとさじ、玉子を3コ』等。本書レシピ版も。 (版元より)
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CD JOHN|舩山賢人
¥2,200
リリース 2025年6月14日 Track List: 1.コーラの詩 - Alternate Version 2.電波に乗って 3.か・い・ぶ・つ 4.球体の手紙 5.KITTY XMAS - Alternate Version 6.キュア 7.夢 8.土か石 9.銀河 - Alternate Version 舩山賢人のニューアルバム「JOHN」。 2018年の「BOY’S LIFE」以来、アーティスト名を本名に変更してから初のアルバム。歌詞をより意識した楽曲と、物憂い歌声、そしてシンプルでありながら心に残るメロディー、サウンド面では様々な音楽を織りなし遊び心も吹き込んだ柔らかくも芯のある作品となっています。録音、ミックス、演奏、デザインなどすべて本人が担当。 舩山賢人 ミュージシャン。 2004年からKent Funayamaとして活動をスタート。 ライブ活動と共に自主制作での作品を多数リリース。 2018年に初の全国流通盤となるファーストアルバム「BOY'S LIFE」をLIFESTYLE MUSIC RECORDSより、同年アナログレコードをproduction dessineeよりリリース。 2022年のリリースを機に自身のレーベルBorn In Winter labelを立ち上げる。 随筆集「銀河」を発売するなど多岐にわたる活動を行っている。 2024年にアーティスト名を本名”舩山賢人”に変更。 同年に舩山賢人としてSingle「銀河」と「KITTY XMAS」をリリース後、2025年に待望のニューアルバム「JOHN」をリリース。
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銀河 MERCH EDITION|舩山賢人
¥1,100
レーベルステッカー2点つき リトルプレス 発行:Born In Winter label 発売日:2025年6月14日 文庫判 69P 価格:1,100円(税込) ミュージシャン・Kent Funayamaあらため舩山賢人によるZINE。 2023年発行のZINE『銀河』初版に掲載された詩「銀河」と、歌として完成した「銀河」の間にある期間を「銀河モラトリアム」と名付け、新たな日記とエッセイを掲載した再編集版『銀河 Merch Edition』。 詩、エッセイ、短歌、日記、写真を収録。
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這々の体で、愛について|中島とう子
¥1,000
リトルプレス A5サイズ 160ページ 37歳独身女性が約2年間交際したパートナーと別れ、愛することと愛されることを求めて這々の体で生きた1年2ヶ月間の日記です。 恋愛や性愛にまつわる問題行動の根に、家族との不健全な関係があったことに気付き、トラウマ治療に臨んでいく過程が描かれており、恋愛、性、家族、メンタルヘルスなどが主なテーマとなっています。 noteで更新してきたものを加筆修正、書き下ろしを3本加えてまとめました。 (版元より)
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New Driveway|イシトビキャベツ
¥990
SOLD OUT
リトルプレス B6/92ページ/フルカラー/無線綴じ 本文26,000字 + フィルム写真約50枚 990円(税込) ニューヨークでNetflix映画監督の家に滞在し、映画のような風景やUSインディーバンド、各都市の文化に触れながらアメリカを旅した記録を綴ったZINE。 全編にフィルムカメラで撮影された写真を収録しています。
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些末事研究 第10号
¥700
特集「中年の十年」 発行日 2025年5月 81ページ モノクロ サイズ A5 定価700円(税込) 目次 「中年十余年」 荻原魚雷 <座談>『漂うままに十年』 内澤旬子 荻原魚雷 福田賢治 「中年の神話的時間」 福田賢治 「抵抗する猫」(マンガ) サイトウマド 「あと何回のモンカゲ」 堀内正徳 「どっちもいる」 鈴木潤
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あわいのひと|西尾勝彦
¥1,760
発行 七月堂 2025年1月23日発行 145x140mm 帯付 84ページ 定価1,760円(税込) この星では ときどき なつかしい風が 吹いていますね ◯ 前作『場末にて』から1年と少しが経ちました。 この冬、西尾勝彦さんの詩集を刊行いたします。 『あわいのひと』というタイトルのこの詩集は、一篇の詩としても、物語としても楽しんでいただける一冊となりました。 日ごろの緊張から解き放たれて、ホッと息をつき、力をぬいて安心できる場所。 それは、この世界のほんの少しだけずれた隣りの部屋にあるのかもしれません。 いえ、本当は、この世界にあるのかもしれません。 穏やかであたたかいものをひとつでも多く。 そんな願いをこめてお届けいたします。 ◯ いずれ わたしは いなくなるのです このうつくしい世界から きえさってしまうのです その前にできることは あたたかいものたちを こしらえることなのです 『あわいのひと』より (版元より)
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手に負えない空間|伊藤槙吾(itou店主)
¥4,400
写真 qp 発行 NEUTRAL COLORS 頁数 410P 判型 H145mm × W145mm 印刷 オフセット・リソグラフ 言語 日本語 綴じ 無線綴じ・左開き 価格 4000円+税 ISBN 978-4-909932-14-3 C0472 京都市左京区に位置する古物商「itou」の店景と店主・伊藤槙吾の言葉を約3年かけて収録した作品集。 月に1度、什器ごとディスプレイを一新するitouは、物のセレクト、什器の位置や形、来店者が物を手に取り、移動させたり購入したりするなどの要素が重なり「完成」を繰り返します。毎月違う表情を見せるその店を定点観測すると次第に、空間・物・什器が織りなす曖昧なレイヤーの存在に気づく————本書ではそんなitouの店づくりを、イメージ、台、空間、接地、物の配置、整理、値段などあらゆる要素から深掘りし、その立体的な空間を、デザインと言葉からも感じられるよう表現しました。 グリッドを意識した正方形の製本、一度レイアウトしたものをシャッフルし、一冊ごとにランダムなページネーションにするデザイン、紙の裏写りによる表裏ページの干渉。これらはすべてitouの店内を模したつくりです。店の中を回遊し、しゃがんだり立ったり、振り返ったりする動作のように、読者が本書をめくることを期待します。 撮影は近著『喫茶店の水』(左右社)でも話題を集める画家のqp、デザインは加納大輔 @disk.kn 全410ページの印刷・製本はNEUTRAL COLORSによるもの。リソグラフ印刷の単色ライトグレーをベースとし、一部カラーページを折り混ぜました。 ◯ 店のレイアウトがどんな思考感覚を経て入れ替わるのか。itouさんの頭の中を見ているような気分になり、qpさんの写真がその空気感を伝えてくれます。本という器にたくさんの気づきのレイヤーが隠れています。itouを知っている人もこれから行く人も見ていただきたいアートブックです。 (版元より)
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とつこ かときちどんぐりちゃん作品集
¥1,980
SOLD OUT
発行:信陽堂 A5変形判 縦210mm 横120mm 厚さ14mm 208ページ 並製 価格 1,800 円+税 1,980 円(税込) ISBN978-4-910387-11-6 初版年月日 2025年6月11日 もう一度会いたい あなたに あの日のわたしたちに 一緒に過ごした思い出、伝えられなかった言葉、大切な人との別れ……こころに空いた隙間を温める、陽だまりのような六つの絵ものがたり。 岩手各地を舞台に描かれた、盛岡在住の語り部・かときちどんぐりちゃんによる初めての作品集。 「とつこ」「カメヤ」「ムシデン」「オガミの三姉妹」「ほっつ」「媼と鴉」収録。 目次 とつこ カメヤ ムシデン オガミの三姉妹 ほっつ 媼と鴉 あとがき 参考文献 著者プロフィール かときちどんぐりちゃん (カトキチドングリチャン) (著) 1967年生まれ、岩手県盛岡市在住。日本大学藝術学部音楽学科卒業後、地元に戻り音楽療法士として活動。2011年東日本大震災発生後は被災地となった三陸沿岸をまわり、サロンを通じた被災者支援を現在も継続している。岩手県内各地をめぐる中で出会った風景や人との対話から生まれる作品も多い。日々、SNSで作品を発表している。 著書に『推し嫁ルンバ』(KADOKAWA)、共著に『音楽療法・レッスン・授業のためのセッション ネタ帳~職人たちのおくりもの』『心ふれあう セッション ネタ帳 For Kids』(音楽之友社)など。本名、智田邦徳。 (版元より)
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ここになじむ しらい弁当日記2024年4月~2024年9月
¥1,000
リトルプレス B6 186ページ 1,000円 発行 2025年5月 しらい弁当さんによる2024年4月から2024年9月の日記。 ○ 毎日のお弁当のメニューから始まる日記 犬が寝床を整えるためにぐるぐるとまわり、足で毛布をならすように 少しずつこの生活になじみはじめる 続くお弁当が生活のリズムを保ってくれる (版元より)
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七月堂ZINE AM 4:07 vol.3
¥1,100
SOLD OUT
印刷・製本・発行┊七月堂 発行・編集┆後藤聖子 組版・デザイン┆川島雄太郎 製本指導┆紙とゆびさき 写真┆寺岡圭介 創刊号発行日┆2025年5月15日 発売┆5月15日 頃 価格┆1,100円(税込) 発行部数┆500部 通算12号を不定期にて発行予定 この雑誌では、詩人、作家、文筆家、書店店主、書店店員、版元が書き手となって、「詩」に関わって生きる人たちのことそのものを知っていただいたり、身近に感じてもらえるものになったらと考えています。 書店店主の方に依頼する際お願いをしたのは、本のこと、書店のこと、お客様のことではなくても、今日食べたチキン南蛮弁当がおいしかったとか、いまいちだったとか、お店のある町のこと、好きな景色や洋服のこと、なにに触れていただいてもかまいません。といたしました。 この時代に本を売る、大切なお店、限りのある棚に「詩」を取り扱われている方の日常をお聞きしてみたいと、誰より自分がそう思っていました。 詩人の方へエッセイのご執筆を依頼しているのは、これまで詩を読んだことのない方にも詩集を手にするきっかけになるのではないか、という考えもありましたが、これも誰より自分が読んでみたいと思っていたことを記しておきます。 ◯ vol.3 執筆者紹介 西尾勝彦さん 西尾さんには毎回「詩」と「エッセイ」をご寄稿いただいております。 今回の作品は共通する世界感もあり、新刊『あわいのひと』の影響もあってか、一歩また不思議な世界に踏み入れるような気持ちにさせてくれる作品です。 少しディープな西尾勝彦ワールドが展開されているぞと感じる回です。 いっしょに不思議な世界をお楽しみいただけたら嬉しいです。 Pippoさん Pippoさんは「近現代詩紹介」エッセイを全12回連載してくださっています。 今回のエッセイからは、「日々」「生死」「意志」といった言葉が心に浮かび、印象的に残ります。 自分だけが知っている喜びや悲しみ、罪悪感や後悔。そんなものたちを抱えながら繰り返す日々を支えてくれているものはなんだろう。そんなことを、著者とお話をしているようにして読み進めました。 Pippoさんの文章は柔らかくてきめ細やかで、ご自身の感じられたことが、できるだけ読者の方へ伝わるようにと真心をこめて言葉を選ばれているのだなと感じます。 詩を読んだことがある方にはもちろん、読んだことのない方にぜひお読みいただきたいエッセイです。 池上規公子さん(葉ね文庫) 12回の連載を引き受けてくださった池上さんのエッセイも3回目となりました。 人によって、状況やタイミングの得手不得手があると思いますが、池上さんにとってちょっと戸惑ってしまうシチュエーションを垣間見て親近感を覚えてしまいます。あるある!そんな風に楽しんでいただける方も多いかもしれないと思うエッセイです。 そしてこれも毎回なのですが、池上さんのたおやかな一面が垣間見れて、それは葉ね文庫という空間そのもののようにも感じられます。 城下康明さん(ひとやすみ書店) 城下さんのエッセイは全4回で、今回は3回目となります。 表題の「ぼく、おつりもらいましたっけ?」の謎が解ける回となっているかもしれません!? 答えがでないことも多いけれど、時に深く考え込んでみたり、投げ出してはまた取り出して考えてみたり、城下さんにとって思考することは日常の楽しみでもあるのだろうな、そんな風に感じられる作品です。 池上さんのエッセイと同じく、共感される方も多いのではないかと思います。 思えば、ひとやすみ書店さんの店内も、遊び心満載な空間です。きっと店主の日々の考えが散りばめられているのだと思います。 寺岡圭介さん(紙片) 12回のお付き合いを引き受けてくださった、紙片の寺岡圭介さん。 毎回何十という候補作品をお送りくださるので、スタッフ総出で投票をして、それをもとにああだこうだと検討を重ねてやっとの思いで一枚を選ぶのですが、今回もそのようなすったもんだの末に決定いたしました。 AM 4:07と写真が並んだ時にとてもおもしろいなと感じています。 【寺岡さんにカバー写真を依頼をした経緯】 SNSに投稿されていた写真を、素敵だなぁと以前より拝見していました。 アップされる写真にたとえ人物が登場していなくても、どれにも誰かの気配を感じるような温度を感じます。 それはもしかすると、寺岡さんのまなざしの温度そのものなのかもしれないと思ったりもします。 寺岡さんのご協力によって、「AM 4:07」はことばによる詩だけではないところまで広がってくれるだろうと思いました。 ゲストコーナー、詩とエッセイ 今回のゲストは、詩に山内優花さん、ゆずりはすみれさん、吉田篤弘さん。そして鈴木康太さん。エッセイはお一方で佐々木蒼馬さんです。 山内優花さんは2024年のユリイカの新人に選ばれ、昨年刊行された『きせつきせつ』が第75回H氏賞の最終候補となりました。 山内さんの詩を拝読すると、内側に立ち込めていたもやがすっと引いていくような気持ちになります。 耳を澄ませて読みたくなるような作品です。 ゆずりはすみれさんは2020年のユリイカの新人に選ばれ、現代詩手帖や雑誌などへの寄稿の他にも、詩の展示や読書会なども開催されてきた作家です。 発行されてきた本のタイトルには、「生活」や「暮らし」といった言葉が光ります。 四季折々に発行されるフリーペーパーは七月堂店頭でもお手に取っていただけますので、ご来店の際はぜひお持ちください。 鈴木康太さんの今回の作品は、第三回 西脇順三郎新人賞の最終選考に選出されたものとなります。 鈴木さんとは仕事もいっしょにする仲なので、贔屓されているのではないかなど思われている方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、まったくそのような事はありませんし、きっとこの一作をお読みいただけたら、ただひたすらに、作に力があるのだと感じていただけるのではないかと思います。 個人的にとても印象深く残るフレーズがあります。凄いな、この人にはこの人にしか見えない世界があるのだなと感じます。 そしてエッセイを書いてくださった佐々木蒼馬さん。 第11回びーぐるの新人に選ばれ、23年に七月堂より第一詩集『きみと猫と、クラムチャウダー』を刊行しました。 新作の詩を拝読したい気持ちがのどまで出かかるのを飲み込んで依頼いたしました。 佐々木さんにとってこの春が、どんな春になっていくのかと、つづきを聞きたくなってしまうような作品です。もしかすると、自分のことのように共感して読み進める方もいらっしゃるかもしれません。「春、AM 8:00」というテーマで書いていただきました。ぜひご覧ください。 そしてそして、なんとなんと、文筆家として、デザイナーとして活躍されつづけている吉田篤弘さんが、本舗初公開となる詩をご寄稿くださいました。 吉田さんの代表作のひとつ『つむじ風食堂の夜』や、その他の作品でもひそかに物語の舞台のモデルが、七月堂のある豪徳寺や山下、赤堤という土地であったり、街を走る二両編成の世田谷線沿線であったりします。 事務所と書店を明大前から豪徳寺へ移転するとき、いくつかの大きな要因が背中を押してくれましたが、そのひとつに、「つむじ風食堂のある、月舟町で本を作ったり売ったりできるのだ…!」というイメージがありました。 このたびごいっしょさせていただける機会があって、本当に嬉しくありがたい気持ちでいっぱいです。 吉田篤弘さんの発表される初めての詩、ぜひお手にとってゆっくりとお楽しみください。 選書コーナー テーマ《五月の待合室であのひとが来るまで読んでいたい詩歌本》 こちらのコーナーでは、今回も3店舗さまに参加していただきました。 熊谷充紘さん/twililight 砂川昌広さん/とほん 土屋裕一さん/suiran テーマに合わせた一冊とコメントをいただいているのですが、短いコメントのなかにもそれぞれの方の内側に吹く風があって、大事な一場面を教えていただいているような特別な選書コーナーになっております。 各店舗さまにも冊子をお取り扱いいただきますので、ぜひお気に入りのお店でお手に取ってください。 「AM 4:07」は、不定期で全12回の刊行をめざします。 七月堂にあるオンデマンド機で印刷をして、製本家の紙とゆびさきさんのご提案のもと、スタッフでひとつひとつ製本していきます。 各号、限定部数の発行です。 すべてを刊行し終わったあと、なんらかの形にまとめるのかまとめないかも、まだなにも見えていません。 ぜひお手にとってご覧いただけましたら幸いです。 なにとぞよろしくお願いいたします。 【第3号ゲスト】 詩| 山内優花 ゆずりはすみれ 吉田篤弘 鈴木康太 エッセイ|〈テーマ:春、AM 8:00〉 佐々木蒼馬 【連載】 詩| 西尾勝彦 エッセイ| 12回 Pippo/近現代詩紹介 西尾勝彦/マーホローバだより 第3回 池上規公子(葉ね文庫)/中崎町2番出口で考え中 第3回 後藤聖子(七月堂)/なんだかうまく眠れない。 4回 城下康明(ひとやすみ書店)/ぼく、おつりもらいましたっけ? 第3回(全4回) カバー写真| 寺岡圭介(紙片) 選書│テーマ《五月の待合室であのひとが来るまで読んでいたい詩歌本》 熊谷充紘/twililight 砂川昌広/とほん 土屋裕一/suiran (版元より)
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夢のかなたの街 Cities Beyond Fictions|川﨑大助
¥1,980
inch magazine Paperback Books 01 発行:inch media A5変形判 縦184mm 横106mm 厚さ18mm 232ページ 並製 価格 1,800 円+税 1,980 円(税込) ISBN978-4-9914192-0-1 初版年月日 2025年5月25日 ニューヨーク/ロンドン/ロサンゼルス/サンフランシスコ/ボストン/ホノルル/ユジノサハリンスク/大阪/東京・渋谷と下北沢 90年代に国内外のインディー音楽シーンをつないだ雑誌『米国音楽』を創刊、のち都市型文芸誌『インザシティ』(BEAMS)にかかわった作家が出会った、12篇の“街と人”についての回想録。 ・ソフィア・コッポラが描いた渋谷の交差点とアメリカの凋落(映画『ロスト・イン・トランスレーション』) ・カタカナ語“シティ・ボーイ”の誕生と片岡義男が描くハワイ語「チャイ・チャイ・ブー」 ・雑誌『i-D JAPAN』の創刊とソ連末期の潜入取材、そして日本のバブル崩壊後 ・下北沢とフィッシュマンズ、ライブハウス〈スリッツ〉があったころ ・MCA(ビースティ・ボーイズ)たちインディーズ・ミュージシャンらとニューヨーク・911テロ など、渋谷系を筆頭に日本と世界のカルチャー・シーンが今よりも密接だった1990年代~ゼロ年代を中心とした、あるインディペンデント・カルチャー雑誌の編集者で作家の回想録。 東西冷戦の終焉、グランジ・ブーム~以降の米国ではインディー・ポップ/ロック、ヒップホップやターンテーブリズムといった多様な音楽が隆盛。かたや日本では渋谷系を筆頭に独自に世界と交流した人々がいた。90年代にインディペンデント雑誌『米国音楽』を創刊した作家・川﨑大助さんの90年代~ゼロ年代を中心とした、ネットで絶対に検索できない話が満載の、街と人との回想録です。 目次 はじめに 1 孤立して迷子になって、そして都市で友を得る 東京/二〇〇〇年代渋谷 2 変わりゆく街、変わらぬ赤い豆 ロンドン/一九七七年 そして折々の 3 ワイルド・ウェストと、海までの距離 大阪とその深南部/七〇年代末から八〇年代 4 彼が書いた島、僕のレンタカー ホノルル/九〇年代とそれ以降 5 湾岸の異界と、川の向こうで羅針盤を得る ボストン/一九九六年 6 ある夏の夜、連邦の最終度数にて ユジノサハリンスク/一九九一年 7 ゴッド・ブレス・ユー、と二度繰り返して サンフランシスコ・ベイエリア1/九〇年代とそれ以降 8 魔法の絨毯で、ミレニアルの夜明けまでは サンフランシスコ・ベイエリア2/九〇年代とそれ以降 9 夢の果ての乱れた磁場の、青っぽい闇のなか ロサンゼルス/九〇年代 10 持ちつ持たれつで、日本と出会い直す 日本各地/九〇年代からゼロ年代 11 ふたたびの混沌が、首輪のない者の街に 下北沢/九〇年代から今日まで 12 ささいなことで、空にも夢を。大波のあとですら ニューヨーク/二〇〇一年を中心に あとがき 著者プロフィール 川﨑 大助 (カワサキ ダイスケ) (著) 作家。『ロッキング・オン』『週刊文春』などでライターを経て、1993年『米国音楽』を創刊。2010年からBEAMS発行の文芸誌『IN THE CITY』に参加。『素浪人刑事 東京のふたつの城』(早川書房)、『教養としてのパンク・ロック』(光文社新書)、フィッシュマンズ評伝『僕と魚のブルーズ 評伝フィッシュマンズ』(イースト・プレス)など。 (版元より)
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音を立ててゆで卵を割れなかった|生湯葉シホ
¥1,870
発行:KTC中央出版 アノニマ・スタジオ 四六判 168ページ 定価 1,700 円+税 1,870 円(税込) ISBN978-4-87758-871-7 発売日 2025年5月27日 様々なウェブ媒体でライティング、取材で実績のある⽣湯葉シホさん。幼少期から現在にか けて不安でたまらなかった⾃⼰の内⾯を、⾷べものの記憶とともにふり返るエッセイ集。繊 細な⼼の機微を捉え、共感を呼ぶ30篇です。 著者プロフィール 生湯葉シホ (ナマユバシホ) (著) 東京在住。フリーランスのライターとして、Web・雑誌を中心にエッセイや取材記事を寄稿している。読売新聞のWebメディア『大手小町』にてエッセイ連載中。趣味はライブに行くことと香水を集めること。生湯葉のほかには豚汁が好き。最近、吹き矢教室に通おうか悩んでいる。 (版元より)
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谷川俊太郎のあれやこれや
¥2,530
発行:筑摩書房 A5判 336ページ 定価 2,300 円+税 2,530 円(税込) ISBN978-4-480-81698-6 初版年月日 2025年5月26日 単行本初収録の詩やエッセー、亡き人たちへの追憶、パロディ、 若き日の戯曲、 そして自伝風の読む年譜。 欲ばりで楽しいヴァラエティブック。 【収録作品】 ●エッセー・コレクション 子どもの歌の歴史を語る名エッセーなど初収録の11篇 ●懐かしい人たち 寺山修司、武満徹から大岡信、和田誠まで(追悼詩も多数収録) ●戯文五つと戯詩ひとつ ビートルズから夏目漱石まで。愉しいパロディ6篇 ●戯曲 お芝居はおしまい 29歳の若き詩人が書いた喜劇三幕の長篇戯曲を初収録 ●小詩集 石牟礼道子さんとの「空想の対詩」のほか、多彩な作風の詩集未収録19作 ●自伝風の読む年譜 自身の文章の他に、書評、インタビュー、新聞記事も多数収録 【目次】 エッセー・コレクション 私とことば 二つの詩から 私の十七歳 詩と時間 一粒の砂に 昨日読んだ文庫 子どもの読みもの 朝の寝床から 私の「童謡」 「みんなのうた」 かりんとをかじりながら 懐かしい人たち 平塚綾子 思い出の本 室生犀星 犀星さんからの葉書 三好達治 三好さん/詩「空のなぎさ」/三好達治さんの三冊/「冬の日」/詩「冬の日」 中勘助 愛の人・中さん 寺山修司 何度でも会える/透明人間になって/詩「五月に」/詩「寺山修司への七〇行」 堀内誠一 カルバドスの香り/詩「幽霊」 永瀬清子 ひとりの日本の女/詩「永瀬清子さんのちゃぶだい」 武満徹 希望という言葉/詩「音の河」 茨木のり子 初々しさ/詩「いなくならない」 河合隼雄 おはな「し」/詩「かわいのいわい」/詩「来てくれる」 吉野弘 いないのに居る/詩「人間吉野と詩人吉野」 まど・みちお 私のまどさんファイル/詩「まどさんね……」 大岡信 大岡の知/詩「大岡信を送る」/詩「微醺をおびて」 和田誠 終始一貫和田誠/詩「Natural」 辻征夫 辻さんの言葉を頼りに 戯文五つと戯詩ひとつ YELLOW SUBMARINE 内蔵されたことば 春を待つ手紙 死して首相は愚痴を残す 1対1 牛の涎 戯曲 お芝居はおしまい 喜劇三幕 お芝居はおしまい 自作について 小詩集 石牟礼道で石蹴り 読むこと アトムの今 新聞はコトバだ 朝日とともに 私語 今朝 当たり前 雑誌考 身籠る 初夏のハムレット ごめんね 朝 ごはんが食べたい えほんのくに えほんのふるさと 至福 数小節 サティ風の気晴らし 自伝風の読む年譜 一九三一年~二〇二五年 自伝風の読む年譜 編集後記 著者プロフィール 谷川 俊太郎(たにかわ・しゅんたろう): 1931年生れ。詩人、翻訳家、絵本作家、脚本家。1952年に詩集『二十億光年の孤独』でデビュー。詩集のほか絵本・童話など子どもから楽しめる作品も多く、著書は多岐にわたる。「ピーナッツ(スヌーピー)」の翻訳でも名高く、いっぽうでコマーシャルのコピーをてがけるなど、その活動は非常に幅広い。代表作は『二十億光年の孤独』。いまや日本の詩人と言えば第一に名前が挙がる。2024年11月13日、92歳で永眠。 (版元より)
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新版 就職しないで生きるには|レイモンド・マンゴー
¥2,090
翻訳 中山容 晶文社ライブラリー 発行:晶文社 四六判 232ページ 定価 1,900 円+税 2,090 円(税込) ISBN978-4-7949-7473-0 発売日 2025年5月26日 自分のリズムにあわせて働き、好きなことで生計を立てる。 40年以上にわたり若者たちを励ましてきた不朽の名著。 仕事と生き方に悩むすべての人に。 嘘にまみれて生きるのはイヤだ。だが生きていくためにはお金がいる。だから自分の生きるリズムにあわせて労働し、人びとが本当に必要とするものを売って暮らすのだ。天然石鹸をつくる。小さな本屋を開く。その気になれば、シャケ缶だってつくれる。頭とからだは自力で生きぬくために使うのだ。失敗してもへこたれるな。ゼロからはじめる知恵を満載した若者必携のテキスト。 解説=辻山良雄(本屋Title店主) 目次 はじめに 小さな本屋さんをはじめた 法律なんかこわくない したたかな友人たち 心をなくして客をなくす 愛は一軒の家から…… 訳者あとがき 解説 著者プロフィール レイモンド・マンゴー (著) 1960年代後半にベトナム反戦運動に参加。その後、農場でコミューン生活をおくり、日本はじめ世界中を旅する。1973年シアトルで小さな出版社兼書店『モンタナ・ブックス』をはじめる。また原子力発電に反対してワシントン州知事選に立候補。放浪生活を送りながら、『マザー・ジョーンズ』誌の編集に携わる。著書に『河の旅、森の生活』など。 中山容 (ナカヤマヨウ) (訳) 1931年東京生まれ。明治学院大学英文科卒業。国際基督教大学修士課程修了。翻訳家。1997年逝去。訳書にターケル『「よい戦争」』『仕事!』『アメリカの分裂』『人種問題』『ボブ・ディラン全詩302篇』(以上、共訳)、ジョン・オカダ『ノーノー・ボーイ』、ネルソン・オルグレン『シカゴ、シカゴ』(いずれも晶文社)ほか。 (版元より)
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写真講義 新装版|ルイジ・ギッリ
¥6,600
翻訳 萱野有美 発行:みすず書房 A5変型判 256ページ 定価 6,000 円+税 6,600 円(税込) ISBN978-4-622-09790-7 初版年月日 2025年5月15日 〈私の机の前には、ルイジ・ギッリの写真が掛かっている。 私は彼の写真が好きだ。 そして写真と同じくらい、彼が書くものにも心動かされる。 ルイジ・ギッリは最後の、真のイメージの開拓者だった。 そして間違いなく、20世紀写真の巨匠のひとりだ。〉 ――ヴィム・ヴェンダース 〈ギッリの写真に対する根本的な考えは、愛着を投影することである。つまり、私たちの内面がそちらの方へ向かうような、そういうものとの出会いとしての眼差し〉 ――ジャンニ・チェラーティ 捨てられない絵葉書のような、密やかなイメージを撮りつづけた写真家ルイジ・ギッリ(1943-1992)。その何気ない一枚の背後には、イメージに捉われ、イメージを通して思考する理論家ギッリがいる。自らの撮影技術を丁寧に示しながら、写真の魅力を熱く静かに語りかける。イタリア写真界の無名の巨匠がのこした最後の授業。 「多くの人が写真はもはや時代遅れ、ビデオ、映画、新しい表現体系、デジタル映像に追い越されてしまったと言うのは偶然ではありません。けれども私は、写真にはそうしたすべてを超越し、まったく異なる仕方で世界と関係を築く力があると信じています。かつて写真は、何かを知るため、あるいは何かを肯定し、応えを提供する表現でした。現在ではそうではなくなりつつあります。しかしたとえそうでも、やはり写真は、世界に対して問いを投げかけるための言語であり続けています。かならずしも応えを得られるわけではないかもしれませんが、写真にはまだこの偉大な潜在能力があると思います。私は人生で、外部世界と関わりながら、まさしくこの方向に向かって歩んできました。決して問いの応えは見つからないと分かっていますが、問いを投げかけることをやめるつもりはありません。なぜなら、このことがすでにひとつの応えの形だと私には思われるからです」 (本書「自分を忘れる」より) 目次 好事家(ディレッタント)かもしれない私の情熱 自分を忘れる 探究 カメラ 実習 露出 「見えていたように撮れていない」 歴史 透明さ 敷居 自然のフレーミング 光、フレーミング、外部世界の消去 音楽のためのイメージ ルイジの想い出 写真と友情――ジャンニ・チェラーティ 訳者あとがき 原註 著者プロフィール ルイジ・ギッリ(原著) 1943-1992。レッジョ・エミリア県スカンディアーノ生まれ。写真家。コンセプチュアル・アーティストたちとの共同制作をきっかけに写真を始める。アジェ、ウォーカー・エバンス、アンドレ・ケルテスらの影響を受け、1973年より本格的に写真制作に向かい、実験的な写真表現を探究。1980年以降は、主にイタリアの風景と建築、とりわけ生涯暮らしたレッジョ・エミリア周辺の風景をテーマに活動。建築家アルド・ロッシとの共同制作や画家ジョルジョ・モランディのアトリエ撮影など、室内のテーマにも取り組んだ。また展覧会や本の企画者としても才能を発揮し、1977年には、妻パオラ・ボルゴンゾーニ、ジョヴァンニ・キアラモンテらと共同で出版社Punto e Virgolaを設立、出版者として同時代の写真家の作品集づくりにも尽力した。主な写真集に、『コダクローム』(1978)『エミリア通りの散策』(共著、1986)『雲の輪郭』(共著、1989)『モランディのアトリエ』(2002)『スティル・ライフ』(2004)などがある。1992年、自宅兼アトリエのあるレッジョ・エミリア県ロンコチェージにて急逝。 萱野有美 (カヤノユウミ) (訳) 1975年千葉県生まれ。東京外国語大学外国語学部欧米第二課程(イタリア語)卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。訳書に、ムナーリ『ファンタジア』(2006)『モノからモノが生まれる』(2007)アンニョリ『知の広場』(2011、以上みすず書房)などがある。2025年没。 *ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。 (版元より)
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両膝を怪我したわたしの聖女|アンドレア・アブレウ
¥3,190
翻訳 村岡直子/五十嵐絢音 発行:国書刊行会 四六判 208ページ 定価 2,900 円+税 3,190 円(税込) ISBN978-4-336-07771-4 初版年月日 2025年5月12日 装丁:コバヤシタケシ 装画:さめほし「夜明けの海」 決 壊 す る 文 体 ――圧倒的な感情がほとばしり、膨れ上がり自壊する言葉の群れが未熟な欲望を覆い尽くす。10歳の少女らを閉じ込めるひどく退屈な夏休み、早熟なふたりの過激で破滅的な友情。 スペイン最南カナリア諸島発、世界18カ国語に翻訳の問題作。 スペイン・カナリア諸島に暮らす、10歳の「わたし」と親友イソラ。 せっかくの夏休みは、憂鬱な曇天に覆われていた。薄暗い貧困の地区を抜け出して、陽光のふりそそぐサン・マルコス海岸に出かけたいのに、仕事に追われる大人たちは車を出してやる余裕がない。ふたりの少女は退屈しのぎのため、不潔にして乱暴、猥雑で危うい遊びにつぎつぎ手を染める。 親友というには過激すぎる、共依存的関係性。 「わたし」にとってイソラはまるで聖女のように絶対的な存在だった。イソラが両膝を怪我すれば、舌でその血をなめとった。イソラの飼い犬になりたかった。粗暴な物語に織り込まれた緻密な象徴の数々。子どもらしいイノセンスとは無縁の、深い悲しみに由来する頽廃と陶酔の日々。 イソラと共にある日常は永遠に続くかに思われた。しかし―― Andrea Abreu, Panza de burro (2020) 目次 あんなに大胆で、あんなに怖いもの知らずに ほんのちびっとだけ イソラ・カンデラリア・ゴンサレス=エレラ 松葉の下のキノコ これは雨になりそうだ クリームを、首にクリームを タイヤをきしませながら行くメタリックのビマー ヨソモンは臭い ウサギを嚙まずに丸ごと食べちゃう フアニータの叫び声は十字路の向こうまで響いた イソラを食べてしまう まだはつ明されてないような愛ぶをしてやるぜ イソラの足がアスファルトを踏む 猟犬みたいにやせっぽち こすりつける 両膝を怪我したわたしの聖女 イエス・キリストの小さな顔 その日はキャベツシチューしかなかった [email protected] ペペ・ベナベンテのBGM クロウタドリの羽みたいに黒い目 エドウィン・リベラ ジャガイモひとつごとに半キロ 胴体にナイフ イソラが存在しなかったときみたいに 女に残る最後のもの わたしたちはこんなふうに夜の蛾のように ひとりでこする 這い回るトカゲ 広場の上につるした色紙 訳者あとがき 著者プロフィール アンドレア・アブレウ (著) Andrea Abreu 作家、詩人。1995年スペイン・カナリア諸島のテネリフェ島北部で生まれる。島内のラ・ラグーナ大学でジャーナリズムを学び、マドリードのレイ・フアン・カルロス大学の修士課程を修了。新聞社のインターンとして働いたものの辞職し、ランジェリーショップの店員の仕事に就く。詩人としての著作に、詩集『まぶたのない女』(2017)、詩誌『血を流す春』(2017)など。同じくテネリフェ島育ちの作家サビーナ・ウラカに師事し、2020年、『両膝を怪我したわたしの聖女』(原題 Panza de burro)により小説家としてデビュー、専業作家となる。危うい年頃の少女の姿を、カナリア方言を駆使した口語調で活写した本作は、発売後3年足らずのうちにスペイン国内だけで6万6000部を販売、18言語に翻訳され、新人作家としては異例のヒットを記録。ドゥルセ・チャコン賞(2021)、シャンベリー・デビュー小説賞(2021)を受賞した。 村岡直子 (ムラオカナオコ) (訳) スペイン語翻訳者、(有)イスパニカ翻訳講座講師、校正者。兵庫県出身、同志社大学文学部卒業。グラナダ大学セントロ・デ・レングアス・モデルナス留学。訳書にピラール・キンタナ『雌犬』(国書刊行会)、マイク・ライトウッド『ぼくを燃やす炎』『ぼくに流れる氷』(サウザンブックス)、フェデリコ・アシャット『ラスト・ウェイ・アウト』(早川書房)、トニ・ヒル『ガラスの虎たち』(小学館)、共訳書にペドロ・バーニョス『地政学の思考法』(講談社)、マリア・ピラール・ケラルト・デル・イエロ『ヴィジュアル版スペイン王家の歴史』(原書房、青砥直子名義)などがある。 五十嵐絢音 (イガラシアヤネ) (訳) 東京都出身。神田外語大学外国語学部イベロアメリカ言語学科スペイン語専攻卒業。在学中にスペインカナリア諸島グラン・カナリア島のラスパルマス・デ・グラン・カナリア大学に留学し、カナリア諸島特有のスペイン語に魅了され現地の言語を学ぶ。アンドレア・アブレウ『両膝を怪我したわたしの聖女』原作 Panza de burro を留学時代の恩師から紹介されたことをきっかけに、神田外語大学卒業研究として本書全文を試訳するとともに、小説内で用いられるカナリア諸島特有の表現について調査した。 (版元より)
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急に具合が悪くなる|宮野真生子/磯野真穂
¥1,760
発行:晶文社 四六判 256ページ 定価 1,600 円+税 1,760 円(税込) ISBN978-4-7949-7156-2 初版年月日 2019年9月25日 もし明日、急に重い病気になったら―― 見えない未来に立ち向かうすべての人に。 哲学者と人類学者の間で交わされる 「病」をめぐる言葉の全力投球。 共に人生の軌跡を刻んで生きることへの覚悟とは。 信頼と約束とそして勇気の物語。 もし、あなたが重病に罹り、残り僅かの命と言われたら、どのように死と向き合い、人生を歩みますか? もし、あなたが死に向き合う人と出会ったら、あなたはその人と何を語り、どんな関係を築きますか? がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者と、臨床現場の調査を積み重ねた人類学者が、死と生、別れと出会い、そして出会いを新たな始まりに変えることを巡り、20年の学問キャリアと互いの人生を賭けて交わした20通の往復書簡。 目次 1便:急に具合が悪くなる 2便:何がいまを照らすのか 3便:四連敗と代替療法 4便:周造さん 5便:不運と妖術 6便:転換とか、飛躍とか 7便:「お大事に」が使えない 8便:エースの仕事 9便:世界を抜けてラインを描け! 10便:ほんとうに、急に具合が悪くなる 著者プロフィール 宮野真生子 (ミヤノマキコ) (著) 福岡大学人文学部准教授。2000年、京都大学文学部文学科卒業。2007年、京都 大学大学院文学研究科博士課程(後期)単位取得満期退学。博士(人間科学)。 専門は日本哲学史。著書に『なぜ、私たちは恋をして生きるのか――「出会い」 と「恋愛」の近代日本精神史』(ナカニシヤ出版)、『出逢いのあわい――九 鬼周造における存在論理学と邂逅の倫理』(堀之内出版)、藤田尚志との共編 著に『愛・性・家族の哲学』(全3巻、ナカニシヤ出版)などがある。 磯野真穂 (イソノマホ) (著) 国際医療福祉大学大学院准教授。1999年、早稲田大学人間科学部スポーツ科学 科卒業。オレゴン州立大学応用人類学研究科修士課程修了後、2010年、早稲田 大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門は文化人類学、医療人 類学。 著書に『なぜふつうに食べられないのか――拒食と過食の文化人類学』 (春秋社)、『医療者が語る答えなき世界――いのちの守り人の人類学』(ち くま新書)、『ダイエット幻想――やせること、愛されること』(ちくまプリ マ―新書)などがある。 (版元より)
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VACANCES バカンス 6
¥1,200
SOLD OUT
特集 ストリートビューには映らない 編集・発行 原航平+上垣内舜介 デザイン 岸田紘之 協力 もりみわこ 価格:1,200円(税込) 発売:2025年5月11日 仕様:B6変形、本文128ページ 編集・ライターの仕事をしている原航平と上垣内舜介が企画し、インディペンデントな体制で作っているカルチャー雑誌『VACANCES』。 第6号は「寄り道」をテーマに制作を開始し、「散歩」や「雑談」といった企画を経由しながら好奇心の赴くままに寄稿依頼をし、即興性と直感を携えて雑誌を編んでいきました。デジタル機器のマップ上に記された最短経路ではない、人それぞれの記憶や視点を通した寄り道の風景を閉じ込めたいと思い、今号のタイトルは「ストリートビューには映らない」に。 【第6号「はじめに」より】 私たちは「寄り道」の愛おしさを知っている。 気の向くままに歩いた道にごろんと眠る三毛猫に見惚れ、 ふらっと立ち寄った公園で見かけたダンスに息を呑み、 ジャケ買いしたマンガのやさしい物語に救われた。 何かの予感に導かれるように、偶然の出会いを追い求めてみる。 それは『VACANCES』という小さなカルチャー雑誌の出発点でもある。 第6号の制作開始時は「寄り道」をテーマに据え、 「散歩」や「雑談」といった周辺を歩いていった。 創作体制としても寄り道を重視し、最短経路を考えず、 自由に、気持ちよさそうなほうに流れていくことをめざす。 そうして直感と即興性に従い創作された文章や絵の数々は、 私たちの新しい散歩道としてここに現れることになる。 その道はストリートビューには映らない。 でもきっと、あなたの思い出の中の道とはつながっているはず。 ポケットに収まるサイズのカルチャー雑誌なので、 ぜひこの一冊を携えて街を、記憶を、辿ってみてください。 ◯ ■Contents 【カバーイラスト・絵日記】 そねぽん 【雑談】 知らねえ単語(金井球×園凜) 【インタビュー】 柴田聡子 鈴木ジェロニモ 【寄稿】 魚須えり個(マンガ) 鳥さんの瞼(エッセイ+短歌) マンスーン(エッセイ) 水野幸司(エッセイ) 雉鳥ビュー(マンガ) 山本奈衣瑠(エッセイ) 【道ばた写真】 gerounko 【プライベートビーチより(巻末企画)】 ・友人・知人など計13名に聞いた「記憶に残っている道」 ・編集部メンバーによるエッセイ、小説、詩 ◯ 【カルチャー雑誌『VACANCES バカンス』とは?】 漫画、小説、エッセイ、詩、日記、イラスト、インタビューなど雑多な要素からなるわがまま雑誌。私たちの本業であるライターという職種は、媒体やクライアントからの受け仕事が多い。そうではなく自分たちでそのときどきの興味関心に沿って寄稿者やインタビュイーにアタックしたいと思い、2022年11月に自主媒体を立ち上げた。半年に一度、文学フリマ東京をめがけて発行している。 社会的な属性や役割からの開放感がありつつも、どこか焦りや寂しさの漂う余暇の時間。『緑の光』や『女っ気なし』といったフランスのバカンス映画から受け取った、心にぽっと余白を生み出す出来事や感情、記憶についてひたすら楽しく考えています。 (版元より)
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BLESS AND CURRY ATHÉ 3
¥1,760
SOLD OUT
発行 PUY 判型 A5判変形(114×207mm) 160 ページ テキスト 日本語/英語 編集/文/写真 福山嵩朗 アートディレクション/デザイン 樋口裕馬 絵 gennhiraqui 翻訳 ChatGPT-4o 印刷 八紘美術 ISBN978-4-9914157-0-8 発売日 2025年4月4日 定価 1,600 円(税別) 発行部数 500 部 ビール 2 杯分のアテになる Little Magazine『ATHÉ(アテ)』シリーズ。 3号目となる「BLESS AND CURRY」は「スリランカで一番うまいのはカレーちゃうねん。お葬式のごはん」。 有名スリランカ料理店の人から聞いたこの言葉は本当なのか。真実を確かめに行ったルポルタージュ。お葬式を探し回るなかで見つけたスリランカ家庭の味わい。そして紆余曲折を経てたどり着いた真実とは。 ソフトカバー。表紙フルカラー、中面モノクロ。現地で撮影した 242 点の写真を掲載し臨場感を刷り込ませたビジュアル展開&バイリンガル仕様。 ◯ 「スリランカで一番うまいのはカレーちゃうねん。お葬式のごはん」 ラッキーガーデンの池原賢美さんは言った。奈良と大阪を隔てる生駒山。その中腹にあるラッキーガーデンは 4 名のスリランカ人シェフを擁す、本場さながらのレストラン。日本のスリランカ料理店として初めてミシュランに掲載されるほど、カレーや副菜を全部ごちゃ混ぜにして食べるライス&カリーは果てしなくうまい。だからこそ、池原さんの言葉に戸惑った。「お葬式って関係ない人も行けるんですか?」。冷静を装って聞き返すと、「お葬式を見つけたら勝手に入っていくねん。勝手に手合わすねん。そしたら向こうは料理を振る舞うことによって功徳になるからごはんをよそってくれる。そのメシがうまいの。たいしたもんは使ってないで。近所のおばあちゃんが集まって作る、炊き込みごはん。鶏肉も入ってない。薄揚げと大根とニンジンくらいしか入ってないけど、もうどんだけうまいか」 それから1年後。 池原さんの言葉が忘れられず、スリランカに飛んだ。 葬式メシを食べるために。 (プロローグより) (版元より)
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L'APÉRO JOURNAL ISSUE 2
¥2,530
SOLD OUT
リトルプレス オールカラー A5判 128p 日英バイリンガル 雑誌「GINZA」の元編集長・河田紗弥が立ち上げたWebメディア、AWW MAGAZINE & GIFT SHOPによる「アペロタイムにぴったり」なZINE。 ◯ まだ桜が咲く前の、いつもより少しのんびりした京都を旅しました。日が傾いたらちょっと一杯。を繰り返して、大好きになった店、連れて帰ったみやげものを特集しています。それからVネックと開襟シャツが今すぐ着たくなるファッションページ、ロゼ色の素敵なものたち、特別エッセイ、AWWに掲載した記事のいくつかも再編集しています。 ささやかな京都ガイドとAWWシングスが詰まった、アペロタイムにぴったりの読み物。どこにでもお供したいので、A5サイズの本にしました。爽やかなブルーのカバーが目印です。 (版元より)
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●原画つき LEVEL UP|munguni
¥5,000
SOLD OUT
特典としてドローイング原画一点をランダムでお届けします 発行 neji conga A6 文庫本サイズ 410ページ 2025年5月に大阪のギャラリー 〈POL〉にて開催された、munguniの個展“LEVEL UP”に合わせて制作された自費出版本。 2012年頃からデイリーワークの合間に描かれたドローイングを展示の企画者でありデザイナーのmitzdate koが構成から造本 / 装幀までを手がけた。 膨大な量の作品をまとめた結果、厚さ3cmに及ぶ本作はドローイング・ブックもとい、ドローイング・ブロックの様相を呈している。(厚さのわりに意外と軽く仕上がっています!) munguni(むんぐに) 山口県下関市在住。2012年頃から見知らぬ人々がInstagram に投稿する写真や、自身が興味のあるミュージシャンなどをモチーフにドローイングを描き始める。そのドローイングをタグ付け投稿したところ、様々なアーティストの目に留まり、モチーフとしていたアーティスト本人たちから直接依頼を受けイベントフライヤーやレコードなどのアートワークを手掛けるようになる。 現在もデイリーワークの合間を縫ってマイペースに活動中。 主な作品に「STONES THROW」(2016)〈STONES THROWオフィシャルのイラストレーションブック〉, 「Stay」Tiny Herts(2013), 「Conveyor」Vex Ruffin (2017)へのアートワーク提供など, 近年は自身のイラストを用いたアニメーション制作も行なっている。 (版元より)
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●サイン本 あなたに犬がそばにいた夏|短歌・岡野大嗣/写真・佐内正史
¥2,090
発行 ナナロク社 著者:短歌・岡野大嗣/写真・佐内正史 装丁:佐々木暁 仕様:B6変形 コデックス装 160頁オールカラー 短歌102首、写真42点収録 価格:2,090円(1,900円+税) ISBN:978-4-86732-031-0 C0092 歌人の岡野大嗣が生まれ育った大阪の街を、 写真家の佐内正史と巡った夏の記憶。 2023年の7月と2024年の8月、2年をかけてつくった短歌102首と写真42枚を収録。 造本は180度開くコデックス装で、写真が美しく展開されます。 【収録歌より】 人がきて信用金庫の自動ドアひらいて夏がひらめいていく きらきらと風を車に呼び込んで午前みたいに午後をはじめる かつてあった出版社の美しい名に会話が混線して花が咲く 声がして水遊びだとわかる声 二時から二時の声がしている 郷愁は遠いところをやってくる未来にちょっと寄り道をして 【著者より】 〈東京から黄色い車でやってきた佐内さんと歩いた夏。 短歌が写真に、写真が短歌になる瞬間をお楽しみください!〉 岡野大嗣 〈写真の時差の中にいた2年間! 「そば犬」をよろしくお願いします!〉 佐内正史 【著者プロフィール】 ●岡野大嗣(おかの・だいじ) 歌人。2014年、第1歌集『サイレンと犀』を刊行。2018年に木下龍也との共著『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』、2019年に谷川俊太郎と木下龍也との共著『今日は誰にも愛されたかった』、第2歌集『たやすみなさい』、21年に第3歌集『音楽』、2023年に第4歌集『うれしい近況』、2024年に短歌と散文集『うたたねの地図 百年の夏休み』、作品集『時の辞典 365日の短歌』を刊行。 ●佐内正史(さない・まさふみ) 写真家。1997年、写真集『生きている』でデビュー。2002年『MAP』で第28回木村伊兵衛写真賞受賞。2008年に独自レーベル「対照」を立ち上げる。近著は『写真の体毛』『静岡詩』『写真がいってかえってきた』。曽我部恵一とのユニット”擬態屋”では、詩と朗読を担当。境界線はない。近年の展覧会に「展対照<第二部>」Vacant(東京、2025年)、「写真がいってかえってきた」book obscura(東京、2024年)、「静岡詩」タカ・イシイギャラリー(東京、2023年)、「静岡詩」静岡市美術館(静岡、2023年)、など。
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●サイン本 浅生鴨短篇小説集 五グラムの用心棒
¥2,090
発行:左右社 四六判 352ページ 並製 価格 1,900 円+税 ISBN978-4-86528-470-6 CコードC0095 発売日 2025年5月30日 五グラムのイナゴが世界を喰い尽くす。地球に取り残された家族の運命はーー。 地球を襲う新種のイナゴ・兇蝗(きょうこう)に襲われ、廃墟と化した地球に取り残された家族(「五グラムの用心棒」)。一列になって働く生まれたてのおじさんたち(「そのとき誰が」)。すべての出口が「北口」の駅で待ち合わせの西口を探し彷徨う会社員(北口の駅)。現金しか使えない島での珍道中(「島にて」)。「ネットと違う」顔だからと会場入りを断られるミュージシャン(「荷物」)⋯⋯。 奇妙な世界への扉を開く50篇! 目次 五グラムの用心棒 そのとき誰が 春が来る お久しぶりね 異次元A 異次元B 笑った理由 送迎 リカバー 代表者 北口の駅 ヘソの横の赤いボタン 渦巻き 重なっていた あいまいな指示 空の若葉 抜く人 荷物 三大テノール 日乾し あれが部長 わからない人たち 拾ったときは 要求 硬かったから 消える理由 抑えきれない 男たちは強制する 自称 大規模な移転 組み立てA 組み立てB 二かいからの目薬 島にて 赤と白の困惑 本日の会見で 上の人のやりかた 時代とともに 覚え方 画期的な仕組み 黒い川と茶色の池 事務所 お弁当は せーの もかてん ごまかす男 ルール違反 新生地 星と文字 パク 著者プロフィール 浅生 鴨 (アソウ カモ) (著) 作家、広告プランナー。1971年、神戸市生まれ。たいていのことは苦手。ゲーム、レコード、デザイン、広告、演劇、イベント、放送などさまざまな業界・職種を経た後、現在は執筆活動を中心に、広告やテレビ番組の企画・制作・演出などを手掛けている。主な著書に『伴走者』、『どこでもない場所』、『ぼくらは嘘でつながっている。』、浅生鴨短篇小説集『すべては一度きり』『たった二分の楽園』『三万年後に朝食を』『四メートルの過去』など。同人活動として『雨は五分後にやんで』『牛し本』などの展開も。座右の銘は「棚からぼた餅」。 (版元より)
