open 12-19|水木定休
11 fri. 17時閉店
18 fri. 16時閉店
20 sun. 店内イベント|笹久保伸
4/20(日) 笹久保伸
19:00/19:30 ¥3,500+1D
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主よ 一羽の鳩のために 須賀敦子詩集
¥1,980
SOLD OUT
発行 河出書房新社 単行本 46変形 ● 144ページ ISBN:978-4-309-02656-5 ● Cコード:0092 発売日:2018.03.16 没後20年にして新発見された40数篇の詩を収録。30歳の頃に綴られた魂の言葉は詩人としての類い稀な才能を証し、須賀文学の核心を明らかにする。手書き原稿も掲載。解説・池澤夏樹。
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つげ義春日記|つげ義春
¥1,430
講談社文芸文庫 発行 講談社 発売日 2020年03月12日 価格 定価:1,430円(本体1,300円) ISBN 978-4-06-519067-8 判型 A6 ページ数 384ページ 初出 「小説現代」1983年3月号~7月号、9月号、10月号、12月号。 底本『つげ義春日記』1983年12月 講談社。 伝説の漫画家が私生活の苦闘を描いた幻の日記、待望の初文庫化。 昭和50年代、結婚し長男も誕生して一家をかまえた漫画家つげ義春は、寡作ながらも「ねじ式」「紅い花」など評価の高い作品群が次々と文庫化され、人気を博す。生活上の安定こそ得たが、新作の執筆は思うように進まず、将来への不安、育児の苦労、妻の闘病と自身の心身の不調など人生の尽きぬ悩みに向き合う日々を、私小説さながら赤裸々に、真率かつユーモア漂う筆致で描いた日記文学の名篇。解説・松田哲夫。
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あまり読めない日々|柿内正午
¥1,500
SOLD OUT
リトルプレス ■装画・表紙デザイン:イタガキユウスケ ■解説:たけのこスカーフ この本の作者、柿内正午は都内在住自称「町でいちばんの素人」、会社員である。 本作は日記本としては『プルーストを読む生活』、『町でいちばんの素人』に続く三作目にあた る。 本作では『プルーストを読む生活』の二匹目の ドジョウを狙い「マルクスを読む生活」を試行して 見事に失敗している。 その代わりと言ってはなんだが、人気スマホゲーム 「Fate/Grand Order」にハマり、人生初の「推し」 ネロ・クラウディウスと出会い、パンデミック以降 の精神的にしんどい日々の鬱屈をコンテンツにより 慰められるというありふれていながらもとても素晴らしいフィクションとの関係を築き上げていく様が滑稽なほど素直に語られている。 自らスノッブを自称する柿内が、スマホゲームに屈託なくのめり込んでいくのは見ていて小気味がいい。 今作の見所はネロちゃまへの熱狂だけではない。『プルーストを読む生活』の商業出版が決ま り、じっさいにそれが刊行されるまでの心の移ろいは、一個人が「著者」になるまでの軌跡の一端を見るようだ。そしてそうやって過剰になっていく自意識と、パンデミックに際しての政府や会社に対して募らせる不信感とで、すっかり読書の喜びや日記の書き方を見失っていく姿は「人はこうも簡単に読めなくなるのだ」と恐ろしくなる。そしてそうであるからこそ、スマホゲームや映画など、本以外の作品を杖にかろうじて正気を保とうとする奮闘っぷりに打たれ、日々の喜びは何も本だけではないのだという気持ちにもさせられるのだ。 (著者あとがきより) ■著者プロフィール 柿内正午(かきないしょうご) 会社員。 著書に『プルーストを読む生活』(H.A.B) ● 柿内正午 関連書籍 https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=柿内正午
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わたしを空腹にしないほうがいい 改訂版|くどうれいん
¥1,000
SOLD OUT
発行 BOOKNERD 〈俳句をタイトルにしたエッセイ集〉 これは現代版『ことばの食卓』否『手塩にかけたわたしの料理』か?いいえ、彼女は"くどうれいん"。 モリオカが生んだアンファン・テリブルが書き散らしたことばと食物の記録。 はじまりはこうだ。 "わたしを空腹にしないほうがいい。もういい大人なのにお腹がすくとあからさまにむっとして怒り出したり、突然悲しくなってめそめそしたりしてしまう。昼食に訪れたお店が混んでいると友人が『まずい。鬼が来るぞ』とわたしの顔色を窺ってはらはらしているので、鬼じゃない!と叱る。ほら、もうこうしてすでに怒っている。さらに、お腹がすくとわたしのお腹は強い雷のように鳴ってしまう。しかもときどきは人の言葉のような音で。この間は『東急ハンズ』って言ったんですよ、ほんとうです、信じて” 2016年6月の初夏、そして一年後の2017年6月の心象風景。くどうれいんが綴る、食べることと生きることの記録。
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いつも本ばかり読んでいるわけじゃないけれど。|早坂大輔
¥1,870
発行 BOOKNERD 2021年 ” 柳の下の二匹目のドジョウを狙う。 大ヒット作くどうれいんの『わたしを空腹にしないほうがいい』に続く出版物を作るということはつまりそういうことだ。 だから、いや、そうであるからこそ次が出せなかった。それは例えるならば最高のファーストアルバムを作ってしまったバンドの苦悩に似ているし、ルーキーが満塁ホームランを打ち上げた後にバッターボックスに入るベテラン打手の心境に近い。つまり、そういうわけで、次の出版物をリリースするのにおっかなびっくり三年もかかってしまった。 その間、のらりくらりと肩肘の張らない自分の好きなzineばかり作り、答えを出すことから逃げていた。そのうち、第二第三のくどうれいんから手紙と原稿が送られてくるようになった。だが、ぼくには彼らや彼女たちがくどうれいんのヒットという十字架を背負うこと、その彼や彼女の行く末を見届ける自信は正直なかった。 ある日、ぼんやりとしたイメージが浮かび上がった。そうだ、ぼくが自分の本を出せばいい。自分がプレッシャーを背負ってしまえば失敗しても誰かの出版物がコケるより楽ではないか。それで、その考えを早速実行に移すことに決めたらあとは早かった。ゲラが上がり、表紙が出来上がり、印刷製本のスケジュールが決まった。もう戻れない。もう引き返せない。本当にいいのか、お前。毎朝鏡に向かって語りかける。ああ、戻りたい。引き返したい。心のなかのもうひとりの弱気なぼくが呟く。” 2019年11月から2020年2月までのあいだBOOKNERDのオンライストアのお得意様向けに配信していた本にまつわるメールマガジンの文章9編と、新たに5編を書き下ろしたものを収録。デザインは篠田綾香、装画・挿絵は画家の坂巻弓華。
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季節を脱いで ふたりは潜る|菅原敏
¥2,200
発行 雷鳥社 価格 ¥2200(本体¥2000+税) 仕様 A5判変形、上製、1C、p144、別丁・袋とじ付 ISBN 978-4-8441-3777-1 季節を脱いで ふたりは潜る 幾重にも着込んできた 季節をすべて脱ぎ捨てて、 今では遠く無くしたものに、水の中で手を伸ばす——。 (読者特典:電話朗読室付) 『かのひと 超訳 世界恋愛詩集』以来、3年ぶりとなる菅原敏の新詩集は、 移ろいゆく暮らしを、やさしく抱き寄せ、綴った季節の詩。 燃やすとレモンの香る詩集や、毎夜一編の詩を街に注ぐラジオ番組など数々の試みをおこなってきた菅原敏が、今作では、遠い日々の断片を拾い集めてぺージに挟みこむように、季節の情緒を12ヶ月の詩に写しました。 カバーを“脱ぐ”とあらわれる肌のような表紙や、 帯につくられた“小さな海” など、こだわり抜いた造本。 さらに朗読などの公演が叶わない今、一篇の詩を電話でお届けする 読者特典〔電話朗読室〕の電話番号を本書の中に隠しました。 雑誌『BRUTUS』での連載を中心に、 近年の代表作含む、12ヶ月×4編〔全48編〕を収録。 >4月 アスファルト上の片手袋を拾い上げると爆発する冬が終わって、動物たちが巣穴で目覚めるころ。やさしい光のなかでも私たちは少しだけ狂ってる必要があった。ほぼ毎日彼女は家にいるので、通帳なのか未来の姿なのか、私は何かを見ないようにと驚くほどに毎日眠る。オムレツリンゴヨーグルト、朝飯を食べ終わると午後三時。彼女の肌も荒れてきた。幸せな暮らしと正しい暮らし。睡眠薬とビタミン剤。それぞれの違いを交換したら洗濯機、私は彼女の下着を洗う。(暮らし) >7月 肌と肌の輪郭が あいまいに消えされば 国境を越えて なめらかな山の稜線 カーテンの隙間から 初夏の日差しが 背中を打ち抜いて ちいさな午後の死 ラジオのニュース 遭難者2名 同じコップで水を飲み 眠りに落ちる前に聞いた ひとつのからだで いきるための理由 (冷たい水)
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チョコレートの手引|蕪木祐介
¥1,760
発行 雷鳥社 価格 ¥1760(本体¥1600+税) 仕様 A5判 上製 160p ISBN 978-4-8441-3675-0 魅惑の嗜好品、チョコレートを知る本 一本の木に実るフルーツのカカオが、一体どのように加工されてチョコレートになるのでしょう? 本書ではその全工程を写真とイラスト満載で詳しく解説。また、チョコレートの歴史、カカオの主要生産国を豊富な資料とともに紹介しています。数々の生産地を巡る著者による、ペアリングやドリンクレシピなどチョコレートの愉しみ方のコツもお教えします。奥深いチョコレートの世界をすみずみまで知ることができる、まさにチョコレートの手引書のような一冊です。 ● 蕪木祐介 関連書籍 https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=蕪木祐介
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コジコジにきいてみた。モヤモヤ問答集|さくら ももこ
¥1,100
発行:ブルーシープ 永岡 綾(編集)奥山 千尋(編集) 縦148mm 横105mm 厚さ9mm 重さ 85g 112ページ 並製 価格 1,000円+税 ISBN978-4-908356-36-0 初版年月日2022年4月5日 「勉強しないとダメですか?」「カッコよくなりたい」「死んだらどうなるの?」みんながモヤモヤする100の問いにコジコジが答えます。想像のはるか上をゆく回答の数々に驚き、笑い、ときに立ち止まってしまう。さくらももこさんが大切にしたコジコジのエッセンスを凝縮した1冊です。 さくらももこさんと親交のあった哲学者・土屋賢二さんの解説つき。 東京・立川のPLAY! MUSEUMで開催の「コジコジ万博」(2022年4月23日から7月10日)にあわせて刊行するポケットブックです。
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柚木沙弥郎 Tomorrow|大島忠智
¥1,100
発行:ブルーシープ 文庫判 縦148mm 横105mm 厚さ14mm 重さ 132g 144ページ 並製 価格 1,000円+税 ISBN978-4-908356-32-2 2022年2月4日 染色家・柚木沙弥郎とイデー・大島忠智。二人の「草の根運動」のこれまでと明日。 工芸とアートを横断する独自の作品で知られる染色家・柚木沙弥郎と、インテリアブランド「イデー」でディレクターを務める大島忠智。二人は2012年に出会い意気投合し、足掛け10年の間、物やアートを通して暮らしをよくしようと考えてきました。柚木の型染め作品をインテリアとあわせて展示したり、パリの工房でリトグラフを制作したり、デイリークロスやトートバッグなど手に取りやすいプロダクツを開発したり。柚木作品を通じて豊かな暮らしを提案することを二人は「草の根運動」と呼び、活動の幅を広げています。本書は、柚木と大島がこれまで見出し、これから目指すものを、ライターの森本俊司が取材しまとめたものです。アートと暮らしのよりよい関係を、二人の実践から共に考えてみる一冊です。
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絵の中に入る|仲條正義
¥3,300
発行 リトルモア 著者:仲條正義 編集:後藤繁雄 装丁:林修三 定価:本体価格3000円+税 ISBN:978-4-89815-555-4 2022年発行 仕様[A5判/160ページ/コデックス装] インスピレーションとタカラモノ。 グラフィック・デザインで大きな足跡を残した巨星、仲條正義氏が12年にわたり「暮しの手帖」の表紙として描き続けた75枚の絵が一冊に。 仲條正義氏は、資生堂の企業文化誌『花椿』のアートディレクターを40年間務めたほか、ザ・ギンザ、タクティクスデザイン、松屋銀座、ワコールスパイラル、東京都現代美術館など数多くのグラフィック・デザインを手がけられました。 斬新さのみならず、人の心に触れるデザインや絵などの作品は、芸術への深い思索と抜群の創造力から生み出され、たくさんの人々を魅了し続けています。 仲條氏は、元アシスタントの林修三氏が雑誌「暮しの手帖」のデザインを担当することになった際、毎号の表紙絵を依頼されたことから、2007年から2019年まで隔月で絵を描きおろしました。 本書には、そのすべてを収録いたします。 季節のなかに見つけた、ファンタジックでやわらかな風景。 見れば見るほど面白く、独創的で、パラレルなその世界にひきこまれるでしょう。 *本書は、「暮しの手帖」(暮しの手帖社刊)の4世紀26号(2007年1月発売)から4世紀100号(2019年5月発売)まで、表紙に掲載された絵をまとめたものです。 [著者プロフィール] 仲條正義(なかじょう まさよし) グラフィックデザイナー、女子美術大学客員教授。1933年東京生まれ。1956年、東京藝術大学美術学部図案科を卒業後、資生堂宣伝部に入社。1961年に仲條デザイン事務所を設立。1967年から2011年まで、資生堂企業文化誌『花椿』を手がける。ザ・ギンザ、タクティクスデザインのロゴタイプ及びポスター、松屋銀座、ワコールスパイラル、東京都現代美術館、細見美術館のCI計画、その他 数多くのグラフィックデザインやイラストレーションなど。紫綬褒章、旭日小綬章を受章した他、東京ADC会員最高賞、毎日デザイン賞、東京TDC会員金賞など受賞多数。2021年10月26日没。
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火星の生活 誠光社の雑所得2015-2022|堀部篤史
¥1,760
SOLD OUT
発行 誠光社 ¥1,760 税込 124mm × 188mm / 180P / ソフトカバー / 本読んで、レコード聴いて、映画観て。面白がったり、比べたり、つなげたりして文章書いて、本売って。そうやって稼いだお金でまた本とレコード買って、映画観る。たまには本をこしらえてみたり、原稿料も頂戴したり。そうして得た雑所得でまた本を買う。結局手元に残ったのは、書き散らした雑文だけ。それをまた本にして、売って、お小遣い貯めて、本屋か映画館へ。そうやって四半世紀を生きてきた。荒涼とした、まるで火星の生活。 誠光社店主が2015年の改行から2022年までの間に雑誌やウェブ媒体に寄稿したテキスト、講演やトークの文字起こしを大幅に加筆修正、掲載したエッセイ集。本と音楽と映画と本屋の話。
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90度のまなざし|合田佐和子
¥3,080
SOLD OUT
発行 港の人 四六判/並製本/本文320頁・カラー4頁 2,800円(本体価格・税別) 2017年1月刊 ISBN978-4-89629-326-5 C0095 ◎60年代に瀧口修造に見出され、70年代は唐十郎や寺山修司から舞台美術を託され、若い頃から才能全開で作品を作りつづけた。80年代はエジプトに魅入られ、90年代は中上健次の新聞連載小説の挿画を眼玉のドローイングだけで通して世間を驚かせた。その後も、自動書記、バラのクローズアップ、鉱物など、自分が心ひかれるものだけを、独自の手法で描きつづけた唯一無二の画家、合田佐和子。現実を笑い飛ばし超現実を求めつづけた、生まれながらの芸術家がつづる文章は、自由奔放で色彩にあふれている。制作の裏話、幼少期の思い出、美術評、人物評など、雑誌等に発表した文章を60年代のものから晩年まで80本以上を厳選収録した。 ◎解説は、合田ノブヨ(コラージュ作家・次女)による。 ◎絵画作品などをカラー4頁で紹介。 ◎合田佐和子年譜・著作目録付 ■本書より 「源流を守る人」 (前略)珍しい、こまごまとしたものを、いただいたり、さしあげたり、子供のように心愉しい時間を持った昔には、電話や手紙で連絡をとり、生身の先生にお会いしたものでした。当時(今もあまり変りませんが)、西も東もわからず、貧しかった私は、先生の下さるカマンベールチーズや、人形が抱いたベルギーのチョコや、パリの香水や、マロングラッセなど、初めて見るものばかりで、本当に飛び上って喜んだものでした。(中略)いつも、どんなに遅くなろうとも、朝までも、決して途中で、席を立たれたことがなかった。サム・フランシスのパーティのあとなど、ディスコで、ツイストやゴーゴーなど、無理強いして踊っていただき、巨体のサムと細身の先生の対比とを、大笑いしたものでした。葬式の花輪が発端となった、天井桟敷と状況劇場の大乱闘で、パトカーがきて、寺山さんや唐さんやマロやシモン達が、大挙して捕まる一部始終を、子供を抱いた私と先生とで、道のこちら側で、タクシーをひろうのも忘れ、あれよあれよと見送った夜。 そういえば、昔々、シュールレアリストだという一件で、捕まって八ヶ月、牢名主として、九枚の坐ぶとんの上で坐ってらしたこともありましたね。(中略)先生、私は、瀧口修造というオリオン星に、すみれのような山の声もてよび戻された、シリウスのβ星です。(後略) (編集注:初個展のきっかけをくれた瀧口修造の思い出をつづった文章) ■著者 合田佐和子(ごうだ・さわこ) 1940年、高知市生まれ。武蔵野美術学校本科在学中より、廃物を使ったオブジェ制作を開始。1965年に瀧口修造の後押しにより初個展、以後、定期的に個展開催。70年代より油彩作品を制作、唐十郎の劇団状況劇場と寺山修司の演劇実験室天井桟敷の舞台美術や宣伝美術も多く手がける。映画スターたちのポートレイト、眼玉、エジプト、バラや鉱物などをモチーフに多数の作品を発表、超現実へと誘う幻想的な世界を作りあげた。晩年は鎌倉に住む。2016年没、享年74。 ■目次 祭 第一章 つくること、描くこと オブジェの宝石を着たにんぎょう/銀板写真の肖像画/グラニュー糖の日々/リアリズムとは/中国の不思議な役人──美術/バルトークの青ひげ公の城──美術/考えたこともないこと/盗品と拾得品のオブジェ/眼 第二章 原風景 はじめてかいた詩/眠りの森の象姫/記憶の中の日々/写真集『日本の軍艦』/白/ 秘密の匂い/父は月である/ふるさとを遊泳する 第三章 イメージとモチーフ 顔たちの秘密の笑い/イメージの世界/ニューヨークで会った白い美少年のこと/吸血鬼/三角形は、すずしい/ターザン/なつかしき友、爬虫類/今宵は蛇と/ガラスの胸と死の匂い/人形の国/色彩─モノクローム/魚のうろこ/オレンジ色の花 第四章 エジプト エジプト/途方もなく魅力的な国――エジプトへの旅立ち/エジプトへ/ネフェルチチ/永遠の国エジプト/あの国の空気が甘かった 第五章 書評、美術評など 不忍の池に現われた紅テン/『陽炎座』 大胆不敵、絢爛豪華の美しき悪夢/『メフィスト』 一夜の夢のように美しい空中の楼閣/『THE 3 LITTLE KITTENS』/マチョ・イネの異名をもつ旅人が送る世界の散歩先からの便り。/幽かなもの、石の声さえも聞こえる常世の入口からの届けもの。/この宇宙の精華との和解は体制からの超越の願望を感じさせる。/愛することと歌うことしか知らなかったピアフの狂おしい人生。/ひしめきあう天才と狂気のあいだに生きて死んだ十人の人物の情熱。/日中の出版社が協力し空前の規模で敦煌の仏たちがいま蘇る!/爛熟期の肖像神話が伝説とともに私たちの時代に舞い降りる。/知られざる動物たちが地球上の近寄りがたい部分に生きている!? /ジョージア・オキーフ 大地のメッセージ/ダリの湖に溺れゆく一羽のアヒル 奇跡のダリ宝石展/弥勒菩薩半跏思惟像・蟹満寺の仏像/クレーの笑顔 第六章 出会った人、別れた人 不思議の国の少年へ/姿なき残像/花いちもんめ/空想の肖像写真/発明家アラキ・ノブヨシ/おかえりなさい、四谷シモン。/KUNIYOSHI KANAKO/ニナ川さん 歩くと走るのあいのこ/追悼・倉俣史郎/森茉莉さん/中空からの郵便配達/異形の人/源流を守る人 第七章 日々の出来事 珠玉のような一時間がなかったら/宮内庁マリイ/私のアパートの五階の窓から/ジュラルミンのトランク/一日二回のティータイムを死守する男。/馬の生首が頭蓋骨に変わるまで/エジプトっ子VS.日本児童、砂漠の対決/怪談・小学校/裏返しの世界へ行った日/子供・大人・時間の流れ/同列等価値の三者共同生活/かえでの種子/勇気を持ってたった一回だけを生きる/現れては消えるあのシーン、あの俳優/レンズ効果 (無題) 解説 合田ノブヨ 合田佐和子年譜・著作目録
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えびな書店店主の記| 蝦名則
¥1,320
SOLD OUT
四月と十月文庫1 発行 港の人 B6判変型/ソフトカバー/本文176頁 1,200円(本体価格・税別) 2011年6月刊 ISBN978-4-89629-233-6 C0095 全国に知られ、人気の美術古書店「えびな書店」(東京・小金井市)の店主・蝦名則の本・絵画・音楽・旅をめぐるエッセイ集。 店主の専門の美術は近世の文人画から、現代芸術の最先端をはしるヤン・ファーブルまでをカバーするほどにひろく芸術に通じ造詣が深い。クラシック音楽を愛し、イタリアルネサンス期の画家ピエロ・デッラ・フランチェスカの絵画をじぶんの眼で触れるためにとことん旅に出る。こよなく本を、芸術を愛する店主は古書・美術・音楽・旅に一徹に向きあい、ぞんぶんに楽しんでいる。本書は貴重な写真を多数収録し、興味が尽きない。新シリーズ「四月と十月文庫」の第1弾。 ■著者 蝦名則(えびな・のり) 1950年8月1日青森県東津軽郡今別町で生まれる。雑誌編集者を経て1982年に古書店「えびな書店」開業。1987年古書目録「書架」発行、現在に至る。著書に『美術本屋の旧刊案内』(こつう豆本139、日本古書通信社)、編著に『浅川巧著作集』『回想の柳宗悦』(いずれも八潮書房) ■目次 古書店の書架から 開業二十年まで/工部美術学校女生徒・秋尾園資料の出現/清方、曹良奎、黒船館/黒船館蔵書と稲部市五郎/シーボルトをめぐって/細井平洲の山水画 旅と音楽 画家の旅、パリ、ベルリン、上海/会津八一とリヒテル/私の音楽体験/バイロイトへの旅/パリ、ベルリン顛末記 真実の絵画を訪ねて ピエロ・デッラ・フランチェスカへの旅/ピエロの旅の終わり 出会いと別れ 三茶書房、岩森亀一さんのこと/八百竹のお兄さん/佐谷和彦さんのこと 原勝四郎断章 原勝四郎画等/原厚子『原勝四郎の思い出』 青山二郎の装幀 手仕事の装幀―青山二郎の造本術 還暦祝い、蕭白と玉堂 あとがき 追い書き (蝦名詔子)
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どうぶつの修復|藤原安紀子
¥3,080
SOLD OUT
発行 港の人 A5判変型/コデックス装/カバー装/本文144頁 2,800円(本体価格・税別) 2019年10月刊 ISBN978-4-89629-368-5 C0092 2013年現代詩花椿賞に輝いた第3詩集『アナザミミクリ』から、6年という歳月をかけて修練し実らせた渾身の傑作「詩人の神話」、8篇の書き下し作品。 からだの深い深い層、芯に記憶している〈詩〉を、うちから囁きかける声のかすかな響き、言葉の震えをさぐりながらようやく書き留める「詩人の神話」、あるいは「再生への祈り」。 詩集の水面ぎりぎりにたたえられている悲しみは一瞬堰をきって、この不毛な世界へ溢れ出して来るだろう。 カバー写真は、志賀理江子写真集『カナリア』より「白山」。 第35回詩歌文学館賞[詩部門]受賞 ■収録作品より 「よばれびと〈動物〉」 一生のうちいくつのふくろうを 固定しないかたちで やったのだろう それでも一点は自力でさして ふみこたえる 自生する生きものたち そこに名をふきこむな みのたけもきごころも永遠にみたない 反復する わたしたちは ■著者 藤原安紀子(ふじわら・あきこ) 詩人。1974年京都府宇治市生まれ。 詩集 『音づれる聲』2005年 書肆山田 歴程新鋭賞 『フォ ト ン』2007年 思潮社 新しい詩人シリーズ10 『ア ナザ ミミクリ an other mimicry』2013年 書肆山田 現代詩花椿賞
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ふたりはひとり|西尾勝彦
¥2,200
SOLD OUT
発行 七月堂 2021/03/21発行 四六判変形 135x140 上製 帯付 装画・挿絵:小川万莉子/組版・装丁:川島雄太郎/撮影:菊井崇史 2,200円(税込) ふたり ほんとうに 生きること わたしの声が きこえますか 白い火を 灯して 一緒に うたってほしい ふたり ほんとうに 生きること 夢と うつつの あわいで ーーーーー 『光ったり眠ったりしているものたち』(BOOKLORE)より約4年ぶりとなる、西尾勝彦の新詩集です。 イスラエル発の革靴「NAOT」のウェブサイトに連載された詩に加筆し『ふたりはひとり』はうまれました。 たとえ会えなくても、触れることができなくても、大事な人や存在との世界が、ゆるぎなく、これからもずっとつづいていきますように。 「ふたり」も「ひとり」も、同じように大事であれますように。 そんな願いをこめて『ふたりはひとり』の制作にあたりました。 ● 西尾勝彦 関連書籍 https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=西尾勝彦
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新装ポケット版 のほほんと暮らす|西尾勝彦
¥1,210
SOLD OUT
発行 七月堂 2020/07/20発行 四六判変形(110x160) 並製 帯文:長谷川書店水瀬駅前店 長谷川稔 / 表紙・挿画・ちぎり絵:渡辺えみ 1,210円(税込) たとえば、歩くだけ、ただいつもの道をゆっくり歩くだけで見える景色が変わる。 世界が変わるのは、ほんとうに簡単なこと。 あえて じっくりと 時間のかかることをしてみましょう 豆を挽き珈琲を ドリップしてみましょう 使い込んだ鉛筆を ナイフで削ってみましょう カセットテープで 懐かしい音楽を聴いてみましょう インクを入れ 万年筆で手紙を書いてみましょう 本を読み 心に残ったことを 文章にまとめてみましょう (「時間のかかることをしましょう」より) 2019年3月に発行した『のほほんと暮らす』に、「第六部 のほほん生活の願い」を新たに書下ろし、新装ポケット版として再発行いたしました。 表紙と挿画は、ちぎり絵作家の渡辺えみさんの作品です。 「『のほほんと暮らす』刊行に寄せて」 『のほほんと暮らす』は、僕なりの幸福論です。 どのように日々の生活を送れば穏やかさや安らぎが得られるのか。そのヒントがたくさん詰まっています。すこし詩的な実用書として書きました。 多くの人に読んでいただけたら幸いです。 ─西尾勝彦 著者プロフィール 1972年生まれ。京都府出身。奈良市在住。35歳の頃より、天野忠、尾形亀之助などの影響を受け詩を書き始める。 主な詩集に『歩きながらはじまること』(七月堂)、『光ったり眠ったりしているものたち』(BOOKLORE)などがある。 ● 西尾勝彦 関連書籍 https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=西尾勝彦
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本日の絵 皆川明挿画集
¥3,960
発行 つるとはな 定価 3,600円 + 税 発売日 2022/4/28 ISBN 978-4-908155-11-6 著者 皆川明 発行者 佐藤真 印刷・製本 株式会社シナノ ブランド「ミナ ペルホネン」の創業デザイナー、皆川明の初めての画集。テキスタイルのために描かれたものではなく、新聞の依頼で描いてきた630点におよぶ挿画を、2巻に分けてまとめている。函入の造本、1ページ1点のシンプルでうつくしい本文レイアウトなど、アートディレクションは葛西薫が担当。 「森へ行きましょう」の巻は、2016年1月から2017年2月まで日本経済新聞に連載された川上弘美の長篇小説「森へ行きましょう」のカラー挿画全点(書籍化された際に表紙用に描かれた挿画も含む)、そして「日曜に想う」の巻は2016年4月から現在も続いている朝日新聞の「日曜に想う」欄のモノクロ挿画のうち、2021年12月までの全点。 皆川にとって絵を描くことは「自分のなかに存在する、意識されないままでいた何かが、表面に浮上してきたような、あるいは光が当てられたような、ちょっと不思議な経験」だという。絵を描く際の心理、画材は何を使っているか、本業であるファッションデザインとの関係性など、絵についての真摯な思いが語られたインタビューも収録(聞き手・松家仁之)。
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万感のおもい|万城目学
¥1,760
発行 夏葉社 ハードカバー 176ページ ISBN-10 : 4904816404 ISBN-13 : 978-4904816400 ますます快調、『ザ・万歩計』『ザ・万遊記』『ザ・万字固め』に続く、「万」シリーズの最新作。 創作のこと、京都のこと、大阪のこと、父のこと、上原浩治のこと。 笑いあり、涙あり。縦横無尽の42編。
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書こうとしない「かく」教室|いしいしんじ
¥1,980
発行 ミシマ社 1,800円+税 判型:四六判並製 頁数:224ページ 装丁:寄藤文平・古屋郁美(文平銀座) 発刊:2022年4月28日 ISBN:978-4-909394-66-8 C0095 ことばはどこから来るのか? なぜそれが“生きる”のか? 東京、三崎、松本、京都…移り住む土地、数奇なる半生、 創作、この三つの関係を初めてふりかえり、その謎に迫った感動の授業を一冊に! 『ぶらんこ乗り』『トリツカレ男』『ポーの話』『みずうみ』『港、モンテビデオ』… こうした名作は、書こうとしない作家によって、どのように“かかれた” のだろうか?
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青葱を切る 新版|藤本徹
¥1,980
SOLD OUT
発行 blackbird books 装幀:清岡秀哉 装画:西淑 印刷:繁栄舎印刷 並製 105p 価格 1980円(税込) 海岸線叙景 曇り空がからだに流れ込んできて おれはまぶたのうらに遠い遠い海をみる 午後の花たちはこうべを垂れて 海岸沿いは人寂しい 張り巡らされたかなしさを燃やした 煙草の吸いさしをいくつも拾っていると 潮風が砂糖水のようにまとわりついて おれはひとりだった ‥ 藤本徹 1983年生まれ。 2011年より詩の投稿を始め、「ユリイカ」「現代詩手帖」に作品が掲載される。2016年に第一詩集『青葱を切る』を、 2019年に第二詩集『あまいへだたり』を刊行。 ● 藤本徹 関連書籍 https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=藤本徹
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あまいへだたり|藤本徹
¥1,980
装幀:清岡秀哉 装画:狩野岳朗 印刷:繁栄舎印刷 並製 131p 価格 1980円(税込) 落涙した九月の 残り香のようにはゆかぬ残暑 コオロギのための夕暮れまで、ぼくらは 幼い物語を反芻して 白昼の、隈取られた単数の 孤独を生きて けれど遠い川面は満ちている 陽光と、番いのトンボ それはいつまでも終わらない いのちの 記憶だから さみしさは原罪だよ、と呟いた あの冬の 届かなかった吐息のひとつひとつも ねえ、とだれかに呼びかける 声になる そして少年がかけていく 譜面のうえを跳ねるように 靴底で 地面を蹴って 藤本徹 1983年生まれ。 2011年より詩の投稿を始め、「ユリイカ」「現代詩手帖」に作品が掲載される。2016年に第一詩集『青葱を切る』を、 2019年に第二詩集『あまいへだたり』を刊行。 ● 藤本徹 関連書籍 https://honnosiori.buyshop.jp/search?q=藤本徹
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The Wes Anderson Collection: メイキングブック 犬ヶ島|ローレン・ウィルフォード/ライアン・スティーヴンソン
¥5,280
発行 フィルムアート社 金原瑞人=訳 発売日:2019年02月25日 A4変形判 256頁 定価:4,800円+税 ISBN 978-4-8459-1807-2 映画『犬ヶ島』のすべてがわかる、 公式メイキングブック 溢れ出す日本愛! ウェス・アンダーソンの魅力が詰まった一冊 『グランド・ブダペスト・ホテル』『ファンタスティックMr.FOX』など、稀代の天才監督として知られるウェス・アンダーソン。最新作『犬ヶ島』(2018年5月25日 公開)では、今から20年後の日本を舞台にした、少年と犬たちの心を揺さぶる絆を描いています。 完成まで4年の歳月をかけ、670人ものスタッフが関わった本作は、エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、ジェフ・ゴールドブラム、スカーレット・ヨハンソン、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントンをはじめ、RADWIMPS・野田洋次郎、渡辺謙、村上虹郎、夏木マリ、野村訓市、オノ・ヨーコら多彩な豪華声優陣を揃えていることでも話題を集めています。 本書は、『犬ヶ島』の魅力を最大限に堪能できるメイキングブックになります。1,097体もの人形(パペット)を動かし、独特の世界観をつくるストップモーション・アニメ制作の裏側や、ウェス・アンダーソン(監督ほか)、ロマン・コッポラ(ストーリー)、ジェイソン・シュワルツマン(ストーリー)による製作陣の対談、"『犬ヶ島』のキーマン"野村訓市(原案/小林市長役)のインタビューなども収録したファン必携の一冊です。 本作に多大な影響を与えた黒澤明をはじめ、庵野秀明、今村昌平、大友克洋、小津安二郎、北野武、鈴木清順、高畑勲、宮崎駿などからインスピレーションを受け、作品の隅々まで"日本への愛"とリスペクトが詰め込まれたウェス・アンダーソンの魅力を余すところなく収めました。
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フィールド・レコーディング入門 響きのなかで世界と出会う|柳沢英輔
¥2,640
SOLD OUT
発売日:2022年04月26日 四六判|304頁|定価 2,400円+税|ISBN 978-4-8459-2124-9 「録音」が開く、聴覚の新たな地平 木々のざわめきに、都市の喧騒に、民族音楽の背後に、固体を伝う振動に、水中の音環境に、私たちは何を聞き取ることができるのか? 実践と鑑賞を通じて、音の可能性を拡張する画期的音響文化論! 2000年代以降、小型軽量で廉価なデジタル・レコーダーの登場、そしてSNSの台頭により、フィールド・レコーディングという言葉を目にする機会がますます増えてきました。とくに昨今は新型コロナウイルスの状況下において、「音」や「聴くこと」について人々の関心が高まりつつあります。 フィールド・レコーディングは、現代音楽やサウンド・アートの文脈、60年代末からつづくサウンドスケープと環境音楽、90年代では音響派ブームのなかで取り上げられる機会の多かった音楽ジャンルであると同時に、人類学・民族音楽学などの学術の領域での研究手法として、そして電車や野鳥の録音をするような趣味としても広くおこなわれてきたものです。 しかし、こうした文脈をまとまった形で取り上げ解説される機会は多くはありませんでした。 フィールド・レコーディングには響きとしての音楽的な面白さだけでなく、その音が生じる場所の歴史や生態環境、録音者の視点といった文脈が深く結びついています。 本書は、こうしたフィールド・レコーディングが歩んできた様々な文脈を統合したうえで、その全体像を捉え直し、歴史、理論、実践方法を1冊で知ることができる内容となっています。現在的な視点からフィールド・レコーディングを網羅的に紹介し、そのすべてが理解できる国内で初めての1冊です。 ★フィールド・レコーディングより深く知るためのディスク&ブックガイド、 柳沢英輔×佐々木敦(思考家)×角田俊也(サウンド・アーティスト)による鼎談を収録 ブックデザイン:大田高充 カバー写真:エレナ・トゥタッチコワ 本書に登場するアーティスト(一部) アラン・ローマックス、アンガス・カーライル、クリスティーナ・クービッシュ、クリス・ワトソン、スティーブン・フェルド、トム・ローレンス、ピーター・キューザック、フランシスコ・ロペス、マリー・シェーファー、ヤニック・ドビ etc... 目次 まえがき 第1章 フィールド・レコーディングとは何か 第2章 環境の響きを録る 第3章 音楽の響きを録る 第4章 聞こえない音を録る 第5章 音のフィールドワーク 第6章 録音の編集と作品化 |コラム1| マイクロフォンとステレオ録音の方式(1) |コラム2| マイクロフォンとステレオ録音の方式(2) |コラム3| レコーダーとマイクの設置(1) |コラム4| レコーダーとマイクの設置(2) |コラム5| フィールド・レコーディング初心者のためのヒント |付録1| 鼎談「フィールド・レコーディングをめぐって」 柳沢英輔×佐々木敦×角田俊也 |付録2| ディスク&ブックガイド あとがき 初出一覧・参考資料 索引 ▲ 略歴 【著者】 柳沢英輔 (やなぎさわ・えいすけ) 東京都生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。博士(地域研究)。同志社大学文化情報学部助教を経て、現在、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科特任助教。主な研究対象は、ベトナム中部地域の金属打楽器ゴングをめぐる音の文化。著書に『ベトナムの大地にゴングが響く』(灯光舎、2019年、第37回田邉尚雄賞受賞。日経新聞、読売新聞、ミュージックマガジンなど書評、インタビュー掲載多数)。共訳書に『レコードは風景をだいなしにする』(デイヴィッド・グラブス著、フィルムアート社、2015年)。
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クリティカル・ワード 現代建築 社会を映し出す建築の100年史
¥2,420
SOLD OUT
発行 フィルムアート社 山崎泰寛、本橋仁=編著|勝原基貴、熊谷亮平、吉江俊=著 発売日:2022年03月23日 四六判|328頁|定価 2,200円+税|ISBN 978-48459-1812-6 現代建築を知るための235のキーワード! 都市、技術、政治、文化、メディア。5つの切り口で建築の現代(いま)に迫る。 基本用語から、時事、サブカル、最新テクノロジーまで、建築を取り巻く幅広いトピックを一冊で学べる“クリティカル”なキーワード集。 建築は、複雑な社会との応答関係のなかで生まれる。1920年代から2010年代までの100年に起きた建築にまつわる出来事を厳選し、コンパクトに収録。現代建築へ至る100年史を10年ごとに区切り、各時代の建築を理解するための重要なキーワードを、すべて書き下ろしのテキストで解説します。 都市、技術、政治、文化、メディアという5つの分野を専門とする、5人の著者がキーワードを選定し執筆。また各著者による、100年を串刺しにした巻頭論文も収録しました。235に渡るキーワードは、建築だけでなく関連分野にも踏み込んでいるため、人文や社会、芸術などそれぞれの学問分野に関心のある方にもおすすめの一冊です。 建築関係者はもちろん、学生や社会人、近現代建築ファンにとっても必携の、充実のキーワード集の誕生です! ◆シリーズ[クリティカル・ワード] 現代社会や文化および芸術に関わるさまざまな領域を、[重要用語]から読み解き学ぶことを目指したコンパクトな入門シリーズです。 基本的かつ重要な事項や人物、思想と理論を網羅的に取り上げ、歴史的な文脈と現在的な論点を整理します。もっと深く理解し、もっと面白く学ぶために必要な基礎知識を養い、自分の力で論じ言葉にしていくためのヒントを読者に提供する新しい入門書です。 目次 はじめに──建築から社会を見る、その態度についての補記 論考1 国土の破壊と再編 近代化とその両義性の都市論 ──合理化とヒューマニティ、消費と主体性をめぐって 吉江俊 論考2 国境の無効と固執 近現代技術における普遍性と多様性の模索と実現 熊谷亮平 論考3 権力の顕示と弱体 DXと分散型社会、メタバースがもたらす建築の新たな地平 勝原基貴 論考4 経済の成長と衰退 「ハイそれまでョ」と、割食う建築家の大正・戦後・現代 本橋仁 論考5 メディアの発生と展開 知のゆりかご ──建築メディアの100年史 山崎泰寛 第1章 1920年代──二つの災禍から始まる日本のモダニズム 装飾と犯罪/ドミノシステム/外装タイル/植民地建築/第三インターナショナル記念塔/都市計画法と市街地建築物法/分離派建築会/民家/平和記念東京博覧会/関東大震災/帝都復興院/バラック/考現学と生活学/田園都市株式会社/帝国ホテル/建築をめざして/モダニズム建築/シュレーダー邸/近隣住区論/シカゴ学派/バウハウス・デッサウ校/エスプリ・ヌーヴォー館/明治神宮外苑/近代建築の五原則/ヴァイセンホーフ・ジードルンク/映画『メトロポリス』と機械美/CIAM/聴竹居/SRC造/バルセロナ・パビリオン 第2章 1930年代──都市文化の爛熟 国家と消費社会の表現 アウトバーン/大大阪/アールデコ/スカイスクレイパー/阪神間モダニズム/銀座/東京中央郵便局/新建築工芸学院/乾式工法と市浦健自邸/インターナショナル・スタイル/ニューヨーク近代美術館/アテネ憲章/ブルーノ・タウト来日/函館大火/築地本願寺/光のカテドラル/国会議事堂と帝冠様式/黒部川第二発電所/パリ万国博覧会日本館/東京オリンピック中止/新興工業都市計画/ジョンソンワックス本社ビル 第3章 1940年代──第二次世界大戦を経て、民へ 空間・時間・建築/伝統・選択・創造展/国民住宅/住宅営団/大東亜建設記念営造計画/レーモンドと第二次世界大戦/建物疎開/原爆ドームとアウシュヴィッツ/GHQ/闇市/衛生陶器と伊奈製陶所/建築計画学/ケース・スタディ・ハウス/昼の都市・夜の都市/プレモス/紀伊國屋書店/新日本建築家集団/近代建築論争(民衆論争)/アパルトヘイト/建設省/戸山ハイツ 第4章 1950年代──都市・建築の55年体制 戦後復興の志向 建築基準法/住宅政策の三本柱/住宅金融公庫と自邸/木賃アパート/八勝館御幸の間/神奈川県立近代美術館/51C型と住宅産業/アルミサッシュと工業化住宅/ジャパニーズ・モダン/チームX/ブルータリズム/SHシリーズ/昭和基地と川合健二/世界平和記念聖堂/伝統論争と原爆堂/国際文化会館/広島平和記念公園および資料館/丹下健三と技術/現場打ちコンクリート/秩父セメント第二工場/ヴェネチア・ビエンナーレ日本館/シチュアシオニスト/新建築問題/東京タワー/郵政スタイル/人民大会堂 第5章 1960年代──オリンピックに見た夢 高度成長期の都市で メタボリズム/群造形/か・かた・かたち/オープンシステム/八郎潟と干拓事業/市浦健と千里ニュータウン/アメリカ大都市の死と生/アーキグラム/苗場プリンスホテル/建物区分所有法/住宅は芸術である/建築家なしの建築/カーテンウォール/ユニットバス/東京オリンピック1964/日本武道館/京都タワー/ハイレッド・センター/ジャズ喫茶・クラブ/博物館明治村/ヒルサイドテラス/塔の家/空間から環境へ/フラー・ドーム/ホール・アース・カタログ/プレファブリケーション/霞が関ビル/帝国ホテルの様式保存/月面着陸 第6章 1970年代──巨大化する見えない国土 ポストモダニズムの潮流/大阪万博/広場/まちづくり/原広司と集落調査/都市住宅/セキスイハイムM1/列島改造論/見えない都市/神殿か獄舎か/大石寺正本堂/基町・長寿園団地/住宅双六/プーライエ/孤風院/ツーバイフォー/巨大建築論争/重要伝統的建造物群保存地区/KEP/幻庵・開拓者の家/セゾン美術館(西武美術館)/ポンピドゥー・センター/パタン・ランゲージ/錯乱のニューヨーク/プリツカー賞 第7章 1980年代──超芸術トマソン 都市の奪還を目指して 広告=都市/神戸ポートアイランドと水谷頴介/地区計画制度/生闘学舎・자립/ゲニウス・ロキ/名護市庁舎/ホテルニュージャパン火災/風景学/ラ・ヴィレット公園国際設計コンペティション/ハイテック・スタイル/批判的地域主義/東京ディズニーランド/超芸術トマソン/AT&Tビル/九龍城砦/東京画/ルーヴル美術館(増築)/チェルノブイリ/リゾート法/OMソーラー/DOCOMOMO/くまもとアートポリス/シムシティ/ベルリンの壁崩壊 第8章 1990年代──世界都市博覧会 バブル崩壊と止まる時代 東京都庁舎/ANY会議/梅田スカイビル/ハイパービルディング/TOKYO STYLE/新宿西口ダンボール村/阪神・淡路大震災/開放系技術/オウム真理教とガリバー王国/世界都市博覧会/CAD/ビルバオ・グッゲンハイム美術館/メイド・イン・トーキョー/没場所性と郊外化/ジェントリフィケーション/近代化遺産/ブラウンフィールドとニューアバニズム/腰巻き保存/建築基準法改正・性能規定 第9章 2000年代──グローバル化する都市 CCTV的なるもの アメリカ同時多発テロ/せんだいメディアテーク/サード・プレイス/ソーシャル・キャピタル/都市再生特別措置法/お台場/タワーマンション/ショッピングセンター/リノベーション/大改造‼︎劇的ビフォーアフター/限界集落/地域アート/金沢21世紀美術館/アルゴリズミック・デザイン/耐震改修/構造計算書偽造問題/東京駅復原/中国中央電視台/ウィキペディア/ザ・タワー 第10章 2010年代──世界を見渡す技術と公共性のゆくえ 東日本大震災/コミュニティデザイン/シェア/PPP・PFI/オールドタウン/少子高齢化とおひとりさま/建築展の隆盛/国立近現代建築資料館/Google Earth/BIM/デジタル・ファブリケーション/三菱地所を見に行こう/虎ノ門ヒルズ/豊洲移転/ル・コルビュジエ世界遺産/エストニア国立博物館/京都市立芸術大学移転/銀座ソニーパーク/東京オリンピック2020・新国立競技場問題 おわりに 図版出典 参考文献