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open 12-19|水木定休
2 sat. - 4 mon. 出店|大阪β本町橋※元町店舗は休
5 tue. 臨時休業
6 wed. 営業/店内ライブ|細井徳太郎/山内弘太/千葉広樹
9 sat. 店内ライブ|藤井邦博/ゑでぃまぁこん
16 sat. 店内ライブ|畑下マユ/潮田雄一
29 fri. 店内イベント|姜アンリ朗読会
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夜の声|スティーヴン・ミルハウザー
¥2,750
SOLD OUT
柴田 元幸 訳 発行 白水社 出版年月日 2021/10/28 ISBN 9784560098738 判型・ページ数 4-6・220ページ 定価 2,750円(本体2,500円+税) 緻密な筆致、驚異の想像力で壮大な夜に響く声 夜中に自分の名前を呼ぶ神聖な声を待ちわびる者たちの心のうちをたどる表題作など、奇想と魔法の職人芸で唯一無二の世界を紡ぐ8篇。 耳をすませば、声が聞こえてくる 人魚の死体が打ち寄せられた町の人々の熱狂と奇妙な憧れを描く「マーメイド・フィーバー」。夜中に階下の物音を聞きつけた妻が、隣で眠る夫を起こさずに泥棒を撃退しようとあれこれ煩悶する「妻と泥棒」。幽霊と共に生きる町を、奇異と自覚しつつもどこか誇らしげに語る「私たちの町の幽霊」。勝手知ったるはずの自分の町が開発熱でまるで迷宮のようになってしまう「近日開店」……。 ミルハウザーといえば、細部まで緻密な描写でリアルに感じられるが、決定的にどこか変という世界が特徴である。前作『ホーム・ラン』ではその想像力は外へ外へと広がり宇宙を感じさせたが、本書で印象的なのは、内に広がる内省的なもの。「夜の声」はそれが顕著な傑作。夜中に自分の名前を呼ぶ声を聞いた旧約聖書の少年の物語を軸に、”声”を待ちわびる、時空を超えた者たちの心のうちをたどる。じつはこの短篇の原題はA Voice in the Nightと単数だが、短篇集全体の原題はVoices in the Nightと複数。つまり、一篇一篇が「声」なのである。唯一無二の世界を生み出す名人が緻密な筆致、驚異の想像力で紡ぐ八篇の声に耳を傾けていただきたい。 [著者略歴] スティーヴン・ミルハウザー STEVEN MILLHAUSER 1943年、ニューヨーク生まれ。アメリカの作家。 1972年『エドウィン・マルハウス』でデビュー。『マーティン・ドレスラーの夢』で1996年ピュリツァー賞を受賞。『私たち異者は』で2012年、優れた短篇集に与えられるThe Story Prizeを受賞。邦訳に『イン・ザ・ペニー・アーケード』『バーナム博物館』『三つの小さな王国』『ナイフ投げ師』(1998年、表題作でO・ヘンリー賞を受賞)(以上、白水Uブックス)、『ある夢想者の肖像』『魔法の夜』『木に登る王』『十三の物語』『私たち異者は』『ホーム・ラン』(以上、白水社)、『エドウィン・マルハウス』(河出文庫)がある。ほかにFrom the Realm of Morpheusがある。 [訳者略歴] 柴田元幸(しばた もとゆき) 1954年生まれ。米文学者・東京大学名誉教授・翻訳家。ポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザー、スチュアート・ダイベック、スティーヴ・エリクソン、レベッカ・ブラウン、バリー・ユアグロー、トマス・ピンチョン、マーク・トウェイン、ジャック・ロンドンなど翻訳多数。『生半可な学者』で講談社エッセイ賞、『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞、『メイスン&ディクソン』で日本翻訳文学賞、坪内逍遥大賞を受賞。
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文学ムック「ことばと」vol.7
¥1,980
発行 書肆侃侃房 定価:本体1,800 円+税 A5、並製、368 ページ ISBN978-4-86385-600-4 C0495 編集長/佐々木敦 ロゴマーク/石黒正数 表紙・本文デザイン/戸塚泰雄 装画・挿絵/近藤恵介 【巻頭表現】 千葉雅也「間違えたらもう一度繰り返せ」 【第5回ことばと新人賞】 池谷和浩「フルトラッキング・プリンセサイザ」 佳作 藤野「おとむらいに誘われて」 選考座談会(江國香織、滝口悠生、豊﨑由美、山下澄人、佐々木敦) 【特集:ことばとことば】 ◎創作 大沼恵太「ここだけの話」 大前粟生「パラパラ」 片島麦子「メントリの始末」 木下古栗「君たちはどう生きるか」 佐川恭一「不服」 瀬尾夏美「頬をなぞる」 戸田真琴「きっとしらない国」 法月綸太郎「虱博士」 笛宮ヱリ子「白い噓」 福田節郎「才能」 保坂和志「ことばとショーケン」 町屋良平「植物」 【本がなければ生きていけない】 佐々木敦「蔵書の減少と本棚の増殖」
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渡り鳥|岩谷香穂
¥2,750
SOLD OUT
発行 さりげなく 本体価格:2,500円+税 サイズ:文庫本 ページ数:366頁 表紙:上製本+箔押 閏年のみ販売される『渡り鳥』が今年も帰ってきました。 見えないものと見えるものをテーマに書かれた文章が8頁、その他の358頁は白紙です。 布貼りの上製本、空押しの箔を施し、小さいながらも存在感のある一冊です。 上製本に空押しでタイトルと渡り鳥のような線画を。 線画は著者の岩谷さんの作品です。 2文章の8頁と白紙の366頁は用紙が異なります。 白紙頁は心地よく絵や日記などを書いてもらえるよう、薄いスケッチブックのような質感です。 著者 Iwaya Kaho ポートランドのタトゥー文化に影響を受け、2015年、タトゥーシールブランド「opnner(オプナー)」を立ち上げる。 「タトゥーというのは体が変わろうと人生を共存できる最高の励ましであって 永遠のジュエリーです」というコンセプトのもと、オリジナルのタトゥーシールを制作・販売。 さまざまな分野でのコラボレーションや作品作りを行っている。 Instagram:@poxn
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人生|小指
¥1,650
リトルプレス A5 128ページ タイトルは金インクの箔押 『ゆうとぴあグラス』や『COMIC IN THE HOLE』等に掲載された漫画やエッセイをまとめた1冊。 収録作品 ・よこはま2002 ・引越し ・ほら穴 ・せっかちSさん ・新宿区立総合天然宙屯地 全5回
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朝、空が見えます|東直子
¥1,870
発行:ナナロク社 B6 上製 定価 1,700円+税 ISBN978-4-86732-024-2 初版年月日2024年1月1日 歌人・東直子さんの初めての「詩集」をナナロク社から刊行いたします。 1日1行、365日の朝の空を綴った詩に、横山雄さんの線画が彩る一冊です。 「東京の冬は晴れた日が多いんだな、と、東京に来たばかりのころ思って、それは何度も思って、そして今日も思いました。晴れています。」(本文より) 2017年1月1日から12月31日まで、Twitter(現在はX)に毎朝、「おはようございます」から始まる一文を投稿し、その日の空の様子を言葉で伝えていました。(中略)太陽をひとまわりしながら眺めた早朝の空です。 (あとがきより) 著者プロフィール 東 直子 (ヒガシ ナオコ) (著/文) 歌人、作家。第7回歌壇賞、第31回坪田譲治文学賞(『いとの森の家』)を受賞。歌集に『春原さんのリコーダー』『青卵』、小説に『とりつくしま』『ひとっこひとり』、エッセイ集に『一緒に生きる』『レモン石鹼泡立てる』、歌書に『短歌の時間』『現代短歌版百人一首』、絵本に『わたしのマントはぼうしつき』(絵・町田尚子)などがある。「東京新聞」などの選歌欄担当。近刊にくどうれいんとの共著『水歌通信』がある。鳥好き。
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読書の日記 皮算用 ストレッチ 屋上|阿久津隆
¥2,750
出版社:NUMABOOKS ISBN:9784909242129 判型:文庫 価格:2500円(本体) 発行年月日:2023年12月 発売日:2023年12月22日 本を読む人と、その生活。心地よく本を読むことに特化した〈本の読める店〉「fuzkue」店主による、読書の喜びに満ちた日記シリーズ、第6弾。 額に入れた絵画のような美しい表紙の、厚さ5cmのハードカバー。装画・早瀬とび。 登場する本(一部):レーン・ウィラースレフ『ソウル・ハンターズ シベリア・ユカギールのアニミズムの人類学』ジョアオ・ビール『ヴィータ 遺棄された者たちの生』レオナルド・パドゥーラ『犬を愛した男』ティム・インゴルド『ライフ・オブ・ラインズ 線の生態人類学』ルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』綿野恵太『「差別はいけない」とみんないうけれど。』千葉雅也『アメリカ紀行』など。 著者略歴 著:阿久津隆 1985年、栃木県生まれ。埼玉県育ち。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、金融機関に入社。営業として3年間働く。退職後の2011年、配属地の岡山に残ってカフェを立ち上げ、3年間働く。2014年10月、東京・初台に「fuzkue」をオープン。著書に『読書の日記』シリーズ、(NUMABOOKS)、『本の読める場所を求めて』(朝日出版社)。
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読書の日記 予言 箱根 お味噌汁|阿久津隆
¥2,750
出版社:NUMABOOKS ISBN:9784909242112 判型:文庫 ページ数:672ページ 価格:2500円(本体) 発行年月日:2023年12月 発売日:2023年12月22日 本を読む人と、その生活。心地よく本を読むことに特化した〈本の読める店〉「fuzkue」店主による、読書の喜びに満ちた日記シリーズ、第5弾。 額に入れた絵画のような美しい表紙の、厚さ5cmのハードカバー。装画・内山ユニコ。 登場する本(一部):ベン・ラーナー『10:04』トーマス・ベルンハルト『凍』ビー・ウィルソン『キッチンの歴史 料理道具が変えた人類の食文化』吉田健一『東京の昔』藤本和子『塩を食う女たち』イ・ラン『悲しくてかっこいい人』松村圭一郎『うしろめたさの人類学』など。 著:阿久津隆 1985年、栃木県生まれ。埼玉県育ち。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、金融機関に入社。営業として3年間働く。退職後の2011年、配属地の岡山に残ってカフェを立ち上げ、3年間働く。2014年10月、東京・初台に「fuzkue」をオープン。著書に『読書の日記』シリーズ、(NUMABOOKS)、『本の読める場所を求めて』(朝日出版社)。
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みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに|小沼理
¥1,320
SOLD OUT
リトルプレス 版型:A5変形・平綴じ、84p 社会が混迷を極めるなかで、個人が日記を書き、売る。その行為の先に何があるのか。インディーズ雑誌『つくづく』編集人・金井タオルの個人的な問いかけに端を発する、日記にまつわるエッセイ集。半年間だけ出していた『月刊つくづく』の同名連載にくわえて、あらたに飯田エリカさん、僕のマリさん、星野文月さんとの日記にまつわる対談を収録。 【著者】小沼理(おぬま・おさむ) ライター・編集者。1992年富山県生まれ、東京都在住。著書に『1日が長いと感じられる日が、時々でもあるといい』(タバブックス)。寄稿に『文學界』(文藝春秋)、『怒りZINE』(gasi editrial / タバブックス)、朝日新聞「ひもとく」など。
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味がある。|マメイケダ
¥2,530
発行:HeHe B6変形 112ページ 価格 2,300円+税 ISBN978-4-908062-55-1 CコードC0071 書店発売日2023年11月25日 『おなかがへった』や『えきべんとふうけい』などの絵本、書籍や雑誌等の装画や挿絵などのイラストレーション、食品のパッケージイラスト等、いま大注目のイラストレーター・画家、マメイケダがライフワークのように描き続けるごはん日記。待望の増補改訂復刻版! ごはんを前にした時のよろこびと、食べることそのものの衝動をダイナミックに伝える筆致。絵日記には、マメさんのちょっとした気づきや雑感が添えられ、お店のカードや商品ラベルが貼りこまれている時もあります。さまざまな時間、場所、思い出とともに膨れ上がった日記帳をそのまま書籍に落とし込んだような装丁は、日記という個人の日々の記録でありながら、それをみる私たちにとっては気のおけない友人がすすめてくれるなによりのグルメ情報のようです。親しみあふれる美味しいほほえみブック。 本文より 〈ロールケーキ〉ロールケーキって、ほんとしみじみ「の」だなぁ。コーヒーを淹れる時も「の」の字、結んだ袋をほどきやすくする結び方も「の」の字に結ぶ。「の」ってなんかすごい。急に好きだ。
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わたしを覚えている街へ|竹中万季
¥1,320
シリーズ:sanchapbook 01 発行 ignition gallery 発行所:twililight 表紙写真: tsukao デザイン:横山雄 判型:B7 ページ数:88ページ 本体価格:1200円 刊行日:2023年11月11日 twililightがある三軒茶屋をテーマにしたポケットブックシリーズ「sanchapbook」(サンチャップブック)創刊! 自分が住む街の現在・過去・未来へのパスポートに。 01はtwililight web magazineで2023年7月から10月まで連載していた竹中万季『わたしを覚えている街へ』を書籍化しました。 「異なる歴史を生きてきた人たちがその場所に集い、交ざり合い、わたしたちが暮らしている街ができてきたはずだけれど、そこにどんな人たちが暮らし、どんな歴史が紡がれてきたのかに思いを馳せる機会はこれまで多くなかったように思います。」 三軒茶屋に3歳から30歳くらいまで住んでいたme and youの竹中万季が、twililght web magazineでの連載をきっかけに、近いようで遠かった三軒茶屋と新しい関係を築いていく。 「街について考えることは、自分のこれまでや、誰かのこれから、世界のことを考えることでもあるということを教えてくれてありがとう。」 《目次》 キャロットタワーの展望台 ピンク色の服が着れなかった頃 鏡に反射するいつかの自分と 女子校の軽音楽部、行きつけのレコード屋 百年前、この街で暮らしていた人たちは 母と父が幼かった頃の街へ 酒がある場に宿るもの わたしを覚えている街へ 《著書プロフィール》 竹中万季(たけなか・まき) 1988年生まれ、東京都世田谷区出身。編集、企画など。2017年、CINRA在籍時に「She is」を野村由芽と共に立ち上げ、2021年に野村と独立し「me and you」を設立。『わたしとあなた 小さな光のための対話集』や『me and youの日記文通』の出版や、ウェブマガジン・コミュニティ「me and you little magazine & club」を運営するほか、J-WAVE「わたしたちのスリープオーバー」のナビゲーターを務める。日々のことや見たり聴いたりしたものを記録する個人的なウェブサイトの存在を10代の頃から大切にしています。
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音と言葉の日々|橋本亮二
¥1,210
SOLD OUT
発行 十七時退勤社 定価:¥1,210(税込) 発売日:2023.11.25 ページ数 92 判型 B6判 装丁 柏崎沙織 装画 小林紗織 二年ぶりのエッセイ集。音楽を聴く、人の声に耳を傾ける。 本のある場にいき、書かれた本、読まれた本と交感する。 リーガルリリー YAON をめざし、 世田谷ピンポンズ十周年記念公演で結ばれた暮らしの記録。 音楽をたくさん聴いて、本をたくさん読もう。 その日々を言葉として綴ろう。高鳴りとともにそう思った。 目次 はじめに あいを受けとる 四月二十三日の記録 [ 黄金色の卵焼き ] バイト気分の雑魚 本屋イトマイの扉 五月二十七日の記録 [ 他人の顔 ] tayu-tau 六月の記録 [ 岩手・紫波〜盛岡ツアー ] 雨雲の向こうに 七月二日の記録 [ 日比谷野外大音楽堂・リーガルリリー ] 雨樋の記憶 九月の記録 [ 早稲田スコットホール・世田谷ピンポンズ十周年記念公演 ] 鳴り続ける音 著者プロフィール 橋本亮二(著) 1981年、愛知県生まれ。出版社で営業職。共著『本を贈る』
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製本と編集者2
¥1,320
編集・構成:笠井瑠美子 出版:十七時退勤社 A5判並製/本文108頁 本体価格:1,200円 〈製本の現場から、三人の編集者へ問いかけるこれからの本についてのインタビュー、シリーズ第二弾〉 これまでの出版業界にとって本を作るということは疑う余地もなく、紙の本を作るということだった。電子書籍が登場し、多くの人たちが当たり前にそれを読む端末を手にし、紙の本の価値を問われるようになって久しいが、それでもまだ紙の本のほうが商売になる(儲かる)という理由で、なんだかんだと紙の本は作られ続けている。けれど商売になるかどうか以前に、どうして紙の本をいいと思うのか説明できるようになりたい。それは自分がこの先もこの仕事を続けていく理由に繋がるはずだからだ。 * * シリーズ第二弾、以下お三方にお話を伺いました。 松井祐輔(まつい・ゆうすけ ) 一九八四年、愛知県名古屋市生まれ、春日井市育ち。千葉大学文学部史学科卒。出版取次の株式会社太洋社に勤務の後、株式会社筑摩書房、NUMABOOKSを経て、現在は無所属。二〇一四年に『HAB』を刊行。以降は断続的に『ナンセンスな問い』(友田とん)、『山學ノオト』(青木真兵、青木海青子)、『台湾書店百年の物語』(台湾独立書店文化協会)、『パリと本屋さん』(パリュスあや子)などの書籍を刊行。二〇一四年から「小屋BOOKS」、二〇一五年には移転し「H.A.Bookstore」として実店舗を運営。二〇二〇年に閉店し、現在はwebのみで販売を行う。並行して取次業も担う。本を売って生きている。 三輪侑紀子(みわ・ゆきこ) 一九八七年、静岡県浜松市生まれ。二〇一〇年頃から角川春樹事務所書籍編集部アルバイト。二〇一四年頃から編集部員に。二〇一九年岩波書店入社。所属は児童書編集部。二〇二〇年に出産。二〇二一年頃から『図書』編集部にも参加。二〇二三年の担当書は『地図と星座の少女』『ローラ・ディーンにふりまわされてる』『クロスオーバー』『モノクロの街の夜明けに』『ナイチンゲールが歌ってる』。 藤枝大(ふじえ・だい) 一九八九年に八丈島で生まれ、関西で育つ。未知谷を経て、二〇一七年より書肆侃侃房で勤務。主に詩歌、海外文学、人文書、文芸誌の編集をしている。短歌ムック「ねむらない樹」 (編集統括)、文学ムック「ことばと」、「現代短歌クラシックス」シリーズのほか、『左川ちか全集』『葛原妙子歌集』『はじめまして現代川柳』『うたうおばけ』『月面文字翻刻一例』『象の旅』『赤の自伝』『路上の陽光』『ベルクソン思想の現在』などの編集を担当。海外文学と詩歌の書店「本のあるところ ajiro」を二〇一八年に立ち上げ、運営している。
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和田夏十の言葉|梶谷いこ
¥1,430
発行 誠光社 四六判変型 / 90P / ソフトカバー 「何考えてるの」「なんにも」「私はいっぱい考えてる」 ——映画『黒い十人の女』より 誠光社ウェブサイト「編集室」上の連載『和田夏十の言葉』が一冊にまとまりました。 夫市川崑作品を始めとする数々の名作を手掛けた脚本家であり、子育てや、家族観、ジェンダー意識においても、彼女が活躍した戦後〜高度経済成長の日本においては先進的な感覚を持っていた和田夏十。彼女を敬愛する著者梶谷いこが、その言葉から、日々の暮らしの中でつまづく違和感や発見について思索を深め、展開していく10本(+1)のエッセイ。声高に叫ぶ以前に強く感じ、考える。そんな意志の籠もった、静かに熱い言葉の数々。 家族のこと、母親のこと、愛するということ、日々の暮らしの瑣末事。 「イズム」未満の違和感や気づきを、論説になりきらない思索の数々を、昭和の名脚本家の言葉に重ね合わせ綴った令和の名随筆ここに。
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●サイン本 こころはひとりぼっち|植本一子
¥1,540
SOLD OUT
リトルプレス 2023年12月10日初版発行 2023年12月15日二刷発行 寄稿 碇雪恵 題字 華雪 校正 藤本徹 協力 柴山浩紀 装丁 川名潤 感謝 ソフィ・カル 中園孔二 印刷 モリモト印刷株式会社 ※帯は3種類がランダムで届きます ※帯は手巻きのためズレはご容赦ください 最後に会って3カ月 別れの手紙から1カ月が経った パートナーとの関係を解消してからの数カ月の日記 友人・碇雪恵による寄稿も 目次 8月1日〜8月10日 毎日さびしい。毎日つらい。 9月11日〜9月20日 今はひとりでいることに挑戦しているのだ。 10月20日 誰かひとりでも、いてくれたらいいのだけど。 寄稿 ひとりぼっちじゃない 碇雪恵 ーーーーーーーーーー 「ひとり」という言葉が、いろんな色を放っている。 ひとりは淋しい、ひとりは不安、ひとりは楽しい、ひとりは強い。 夜の学校のプール、散歩道のゆずの木、ひとりだから見えてきた風景の描写がとりわけいい。かつて自らの内側を引っ掻くように文章を書いてきた植本さんは、今、言葉によって世界と出会い直している。 いちこがんばれ、いちこがんばれ、読みながらそう何度もつぶやいていた。 黒田杏子(ON READING) ーーーーーーーーーー ひとりになって、旅に出る理由は色々あるし、人それぞれだ。 人それぞれだけれど、旅に出て見つかる答えはそう違わないのではないだろうか。 大切な人には幸福であってほしい。大切な人には頼れる誰かがいてほしい。 たとえそこに自分がいなくとも。 そこに辿り着くのは本当に険しい道のりだけれど、いつかその場所に着いた時、またひとりでも歩き出せるのではないか。 ”独りになってしまった”というあの冷たく震える感情を久しぶりに思い出した。 ”何をしていてもあの人を想い出す”といういつも振り出しに戻る生活。 けれどこの私的な日記を読み進める内に少しずつ温もりを取り戻して行った。 吉川祥一郎(blackbird books) ーーーーーーーーーー 「ひとり」で誰かを思うこと 前作にあたるウィークリーウエモトvol.2にて植本さんとパートナーとの関係が変化したことが明らかになったが、本作はその後の日記となっている。これまでたくさんの日記を作品としてリリースされており、その率直な内容と細やかな日常描写に多くの読者が魅了されてきたと思うし自分もその一人だ。本作は今までと毛色が異なり自身の内面と向き合うシーンが多く植本さんにとって新境地のように思う。なぜかといえば「ひとり」だから。 タイトルにもなっている「ひとり」は大きなキーワードだ。この言葉の陰と陽に植本さんが四苦八苦しているのが印象的だった。共に生きる人のいない寂しさが募る「ひとり」、誰かの都合によらず自由に行動できる「ひとり」。本作では前者の苦しさ、辛さがまっすぐ書かれており読んでいる側も苦しい気持ちになる。人間誰しも様々なバランスで「ひとり」と向き合っていると思うが、そのバランスのあり方は千差万別だと読み進める中で感じた。そして、前者後者含めて「ひとり」はコントロールできるようで、実はできないのだということもよく分かる。 誰かのことを思っても、その人はいないし、その誰かの気持ちも分からない。植本さんの日記を読み、写真を見てきた身からすれば、楽しそうだったあの日々はもうそこにはないのかと思うと悲しい。とはいえパートナー側にも人生があり、彼の選択について当然だが誰も否定はできない。このアンビバレンスに身悶えしてしまった。直接自分が関係しているわけではないが、植本さんのストレートな気持ちの吐露に当事者かのように胸がキュッとなる。だからこそ植本さんに対する周囲の優しさにはホッとするし彼らのリアクションが興味深く映った。特に娘さんの言葉は大人では全く思いつかないと思う。何気ない日常の延長にある、振りかぶっていない言葉だからこそ響くものがあった。 作中で本人も言及しているように自分を客体化して自身の感情を考察している場面が多い。そこへパートナーに対する思いがないまぜになることで感情がダイレクトに伝わってきた。書くことに逡巡する中で、文章として残って反芻する苦しさより、受け止めきれない分は文字にしてアウトプットすることの必要性や妥当性を一緒に確かめているような気になった。これはセルフケアとしての日記の効用そのものだし、一種の祈りのようだと感じた。本作を読み日記を書き始めることで内なる自分、つまり「ひとり」と改めて向き合ってみるのもいいかもしれない。 Yamada Keisuke(ブロガー/ポッドキャスター)
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●サイン本 気がする朝|伊藤紺
¥1,870
SOLD OUT
発行 ナナロク社 装丁:脇田あすか 仕様:B6変形 並製 120頁 収録歌:102首 価格:1,870円(税込) ISBN:978-4-86732-025-9 C0092 『肌に流れる透明な気持ち』、『満ちる腕』(ともに短歌研究社刊)の伊藤紺さんの第3歌集。 【著者より】 12月、ナナロク社より 3冊目の歌集『気がする朝』を刊行します。 掲載歌は102首。 その半分以上がまだどこにも出ていないあたらしい歌です。 2023年はわたしにとって、 もっとも短歌と向き合う年になりました。 歌のひとつひとつに今までなかった発光を感じ、 これが、自分の光なんだと気付きました。 この本を書けたこと、一生誇りに思う。 わたしの最高傑作です。 伊藤 紺 【収録歌より7首】 夏が来る たまに忘れそうになる わたしがすごくやさしいことを 駅まではいつもぴったり8分であなたに会わなくなってから2年 この人じゃないけどべつにどの人でもないような気がしている朝だ さみしくはないけど一人暮らしのこんなにも小さな燃えるゴミ 海を見た日は胸に海が残ること ふつうに人を信じてること その曲が始まるとみんな喜ぶというよりすこし美しくなる 僕らいっせいに喜び合って生きものは愚かなほうがきれいと思う 【著者プロフィール】 伊藤紺(いとう・こん) 1993年生まれ。歌人。2019年『肌に流れる透明な気持ち』、20年『満ちる腕』を私家版で刊行する。22年両作を短歌研究社より新装版として同時刊行。23年脇田あすか、穂村弘、坂巻弓華との展示「ことばとえの4人」(OFS GALLERY)ほか、NEWoMan新宿ショッピングエリアでのコラボ特別展示「気づく」など。
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●サイン本 マイタイムマシンワークス|稲荷直史
¥1,100
リトルプレス 18×13cm 50ページ 「アルバムのレコーディングのようすを記録して制作日誌のようなものを作ろうと思っていたら、いろんなことが起こって結果的にぜんぜん違うものができあがりました。ごくふつうの日記です。」 稲荷直史(いなり・なおふみ) 一九九一年生まれ。東京都出身。 二〇一一年二月、『リコチェットマイガール』を結成。歌唱・作詞・作曲・編曲・演奏を担当。 二〇一八年解散。 二•二〇年八月、『Nishino Kobayashi』名義でシンガーソングライターとして活動を開始。 二〇二三年十二月、初の日記本『マイタイムマシンワークス』を制作・販売。 両方の足首を同時に骨折したことがある。
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鬱の本
¥1,980
発行 点滅社 定価:1800円+税 発売日:2023年11月中旬発売 装丁・装画:平野拓也 編集協力:鷗来堂 印刷:中央精版印刷株式会社 判型:B6変形判 規格:上製丸背 あじろ ISBN:978-4-9912719-3-9 C0095 本が読めないときに。 鬱のときに読んだ本。憂鬱になると思い出す本。まるで鬱のような本。 「鬱」と「本」をめぐるエッセイ集。84人の鬱の本のかたち。 (夏葉社さまの『冬の本』にインスパイアされてつくった作品です)。 この本は、「毎日を憂鬱に生きている人に寄り添いたい」という気持ちからつくりました。どこからめくってもよくて、一編が1000文字程度、さらにテーマが「鬱」ならば、読んでいる数分の間だけでも、ほんのちょっと心が落ち着く本になるのではいかと思いました。 病気のうつに限らず、日常にある憂鬱、思春期の頃の鬱屈など、様々な「鬱」のかたちを84名の方に取り上げてもらっています。 「鬱」と「本」をくっつけたのは、本の力を信じているからです。1冊の本として『鬱の本』を楽しんでいただくとともに、無数にある「鬱の本」を知るきっかけになれば、生きることが少し楽になるかもしれないという思いがあります。 この本が、あなたにとっての小さなお守りになれば、こんなにうれしいことはありません。あなたの生活がうまくいきますように。 ※本書は、うつや、うつのような症状の方のためのマニュアル本や啓発本ではありません。そのため、例えば「うつ病の具体的な治療方法」などは書かれておりません。ご了承ください。 目次 「鬱」ベースの社会に (青木真兵) 怪談という窓 (青木海青子) 犬に限らず (安達茉莉子) にぐるまひいて (荒木健太) 世界の色 (飯島誠) 形を持った灯りを撫でる (池田彩乃) 棚からぼたもち落ちてこい (石井あらた) ブランコ (市村柚芽) 憂鬱と幸福 (海猫沢めろん) 世界の最悪さを確認する喜び (大谷崇) 人と共感できず、なにしろもがいていた頃の話 (大塚久生) 椎名誠『僕は眠れない』 (大槻ケンヂ) 高校時代 (大橋裕之) ウツのときでも読める本 (大原扁理) 低迷期の友 (荻原魚雷) 多摩川で石を拾おうとした (落合加依子) ポジティブ。 (柿木将平) 布団からの便り (梶本時代) 『金髪の草原』の「記憶年表」 (頭木弘樹) やらない勇気 (勝山実) 天窓から光 (上篠翔) 生れてくるという鬱 (切通理作) 「できない」自分との付き合い方 (こだま) 深い深い水たまり (小見山転子) 我輩はゴムである (ゴム製のユウヤ) 鬱の本 (佐々木健太郎) 弱々しい朝 (笹田峻彰) 不良作家とAI (佐藤友哉) ある日、中途半端に終わる (左藤玲朗) 本は指差し確認 (篠田里香) ゆううつと私 (柴野琳々子) 中学生日記 (島田潤一郎) 俺は鬱病じゃない (下川リヲ) あの娘は雨女 (菅原海春) 旅 (杉作J太郎) 十九歳と四十七歳の地図 (鈴木太一) 悪意の手記を携えて (第二灯台守) 願い (髙橋麻也) 君も蝶 (髙橋涼馬) 静止した時間の中で (高村友也) Life Goes On (瀧波ユカリ) 鬱時の私の読書 (滝本竜彦) ちいさな救い (タダジュン) いのちの気配 (谷川俊太郎) 喘息と明るい窓 (丹治史彦) 毎日があるまでは (輝輔) とかげ (展翅零) 沈黙のオジオン (トナカイ) 大学をやめたい (鳥羽和久) 西村賢太という比類なき衝撃 (友川カズキ) 空の大きさと愛の切符 (友部正人) たたかれて たたかれて 鍛えられる本と人 (豊田道倫) 神経の尖った人の見る世界 (鳥さんの瞼) かけ算とわり算 (永井祐) 明日できることは明日やる (中山亜弓) 2023年4月 (七野ワビせん) 曖昧なものの博物館 (西崎憲) 戦友 (野口理恵) きこえる声で話してくれた (初谷むい) 言葉の声が案内してくれる (東直子) ゲーテをインストールする。 (Pippo) 脱法ドラッグ米粉 (姫乃たま) 何度もめくる、自分はここにいる (緋山重) 深夜のツタヤ (平野拓也) このバカ助が (pha) NHKにさよなら! (ふぉにまる) 鬱、憂鬱、10代、と言われ放出したレテパシー (古宮大志) 鬱は小説の始まり (増田みず子) ため息を深く深く深く深く……ついてそのまま永眠したい (枡野浩一) 人間の鬱 (町田康) 憂鬱な銀河 (マツ) それがかえって (松下育男) 夕に光 (miku maeda) あなたが起きるまで (みささぎ) ダメになって救われる――町田康のこと (水落利亜) うつのサーフィン (水野しず) 本が読めた日 (無) 蜘蛛と解放区 (森千咲) 俯きながら生きている (森野花菜) 喋らないヒロイン (山崎ナオコーラ) 悲観論者のライフハック (山﨑裕史) たぶん、不真面目なんだと思う (山下賢二) ぼくの精神薬 (屋良朝哉) なにかに抱かれて眠る日がある (湯島はじめ)
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転職ばっかりうまくなる|ひらいめぐみ
¥1,760
発行:百万年書房 4-6 縦128mm 横188mm 厚さ17mm 重さ 268g 224ページ 並製 価格 1,600円+税 ISBN978-4-910053-44-8 初版年月日2023年12月24日 20代で転職6回。 「圧倒的成長」をしたくない人のための、ドタバタ明るい転職のすゝめ。 こんな会社ばっかりの世の中なんて終わってる--。 個人誌『おいしいが聞こえる』『踊るように寝て、眠るように食べる』が異例の売れ行きを見せるひらいめぐみ、書き下ろし最新作。 生涯年収やキャリアプランよりも大事にしたいことがある人、転職に悩む人、働き方に悩むすべての人たちに送ります。 「面白かった。就職とか会社とかよくわからん、と思ってる人、だいじょうぶ、みんなわかってないから、と教えてくれる本だった。 なんか違う、と感じたら体調を崩してやめてしまう、身体の敏感さがひらいめぐみの才能だと思う。 仕事の内容よりも、仕事場の近くに川があるかどうか、のほうが熱心に語られている。僕も川のそばの倉庫で働いてみたくなった」(pha) 【以下本文より】 キャリアが積み上がらなくても、収入が減っても、辞めたくなったら辞める。これが転職においてのわたしの譲れないポイントである。/こんな会社ばっかりの世の中なんて終わってる/自分の心と身体を守れるのは自分しかいない/遊んで食べて寝てちゃダメ?/日が沈んだら、家に帰ったほうがぜったいにいいのだ。 著者プロフィール ひらい めぐみ (ヒライ メグミ) (著) 1992年生まれ。茨城県出身。7歳からたまごシールを集めている。2022年に私家版『おいしいが聞こえる』、2023年に『踊るように寝て、眠るように食べる』を刊行。好きな食べものはおでんとかんぴょう巻き。
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文芸ムックあたらよ 創刊号 特集:夜
¥2,200
SOLD OUT
発行 有限会社EYEDEAR 判 型 A5版・縦・304ページ 定 価 2,200円(税込) ISBN 978-4-911046-00-5 発行日 2023年11月11日 ひとり出版社による新しい文芸誌、創刊! 総勢19名のクリエイターによる寄稿/対談のほか、496作品もの応募が集まった『第一回 あたらよ文学賞』の受賞作品を一挙掲載! 参加クリエイター 【装画】 出口えり『よるを見にいく』 【挿画】 サッサエリコ『夜がきた』 【対談】 馳月基矢『書いて、調べて、駆け抜けて。』 【創作】 梧桐彰『現の夜、夢の朝』 綾坂キョウ『とろけたクリーム』 百百百百『巡礼者たち』 輝井永澄『黒い鳥』 蒼山皆水『明日にのぞむ夜』 小谷杏子『この夜を焚べる』 【短歌】 岡本真帆『光源』 伊波真人『ナイト・バーズ』 中靍水雲『夜を駆けない』 初谷むい『さっきまでの話』 青松輝『四季の歌』 【エッセイ】 カイシトモヤ『絵かきのリュカとまほうのつえ』 オレノグラフィティ『用水路』 齋藤明里『夜に読みたい夜のおはなし』 犬怪寅日子『匂いの夜』 【書評】 永田希『夜に読みたい三冊』 【第一回あたらよ文学賞・受賞者】 マルクス・ホセ・アウレリャノ・シノケス『うきうきキノコ帝国』 岩月すみか『こはねに勝てないなら死ぬ』 蛙鳴未明『ツー・ミッドナイト・ノブレス』 咲川音『私たちの月の家』 伊藤なむあひ『椿桃、永遠に』 辻内みさと『月が落ちてくる。』 山川陽実子『神と夜明け』 佐藤龍一クライマー『まゆどじょう』 右城穂薫『猫が飛んだ夜』 えきすときお『夜が冷たく忍びよる』
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その次の季節 高知県被曝者の肖像|甫木元空
¥2,970
発行 this and that A5判210x148x10mm 144pages PUR製 カバー有 ISBN978-4-9910062-3-4 C0070 デザイン:タケムラデザインアンドプランニング ―すべて、この海で起きたこと。― ビキニ事件で被災した高知県の元漁師とその遺族へ取材を続ける若手映画作家・甫木元空(ほきもと・そら)の初個展を書籍化。 1954年、マーシャル諸島ビキニ環礁で行われた米国の水爆実験で発生した放射性降下物は、近隣海域で操業していた日本のマグロ漁船に降り注ぎ、広島・長崎に次ぐ新たな被曝者を生み出した。 薄れていく人々の記憶に光を当て、「次の季節」に何を残し引き継ぐべきか。 展覧会場記録のほか、映像作品の場面写真や証言する人々の声、マルチスクリーンでの上映体験を書籍ならではのレイヤー構造で表現する。 バンド「Bialystocks」を率いボーカルと作詞作曲を担当するなど、ジャンルにとらわれない活動をする著者らしく、音声インスタレーションのQRコードや、楽曲を提供したサウンド・アーティストのコリー・フラーによる音源ダウンロードコード付きポストカードを挿入し、音と映像による重層的な読書体験も試みる。 著者によるブックガイドのほか、キュレーターらによる論稿、音と映像についての座談、高知県におけるビキニ被曝事件の概要・年譜などを収録。 「その次の季節」は高知県須崎市出身の詩人・大崎二郎(1928〜2017)が1953年に刊行した第一詩集のタイトルから引用している。負の歴史の忘却に抗った詩人の姿勢に共鳴し、「その次の季節」のその次を生きる者としてさらに取材を続け、長編ドキュメンタリー映画を発表する予定だ。 ■目次 まえがき 甫木元空 図版:展示風景《声》《顔》《その次の季節》 収録詩:大崎二郎「南洋にふる雪 ―ある漁船員の死―」「魚」「海」 寄稿:塚本麻莉「ズレと揺らぎ」 廣江俊輔「灯台のひかり 大崎二郎と甫木元空」 鼎談:コリー・フラー×牟田口景×甫木元空「そこにあるものを尊重する」 「その次の季節」を生きるためのブックガイド 山下正寿 講義録 「ビキニ事件」の現在 あとがき 甫木元空
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●サイン本 頭のうえを何かが Ones Passed Over Head|岡﨑乾二郎
¥2,530
SOLD OUT
発行:ナナロク社 A5横 重さ 278g 144ページ 並製 定価 2,300円+税 ISBN978-4-86732-023-5 初版年月日2023年12月3日 「ストローク(脳梗塞)は僕にとって恩寵でした。そして深い教えでした。」 『抽象の力』(第69回芸術選奨文部科学大臣賞)の岡﨑乾二郎さんは、2021年10月に脳梗塞で倒れました。 倒れてから1ヵ月後に麻痺した右手で描いた40作以上の絵と「リハビリ記」(2万7千字)が収録されています。 本書は、カラー部分だけでも約100頁ある画集であり、病をも創造の糧とする示唆に溢れた手記でもあります。 【本書より】 2021年10月30日土曜日の23時でした。知り合いにPCでメッセージを送りはじめたときに指がもつれはじめ、腕から力が抜け、右手も右足も瞬く間に動かなくなりました。椅子からずり落ちるように、なんとか床に横たわりました。脳梗塞だと思いました。(リハビリ記 冒頭) 絵を再び描くなんてことはありえないと思い込んでいた一人の脳梗塞片麻痺患者にとって、目の前で出来上がっていく絵は、自分で描いたものであるにもかかわらず、人ごとのように驚きをもって見えたものである。だからスマホで家族やスタッフにそれを送った。ネコが自分が獲ったエモノ、見つけた事物を家人の手元に持っていって自慢するようなものである。(あとがきより抜粋) 著者プロフィール 岡﨑乾二郎 (オカザキケンジロウ) (著/文) 1955年東京生まれ。造形作家。批評家。セゾン現代美術館、豊田市美術館で大規模な個展を開催するとともに、美術批評を中心として執筆を続ける。主著に『ルネサンス 経験の条件』(文春学藝ライブラリー)、『抽象の力 近代芸術の解析』(亜紀書房/第69回芸術選奨文部科学大臣賞)、『感覚のエデン』(亜紀書房/第76回毎日出版文化賞〈文学・芸術部門〉)、『絵画の素 TOPICA PICTUS』(岩波書店)など。
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なnD 8
¥770
SOLD OUT
リトルプレス 文庫版 96p / ソフトカバー 編=森田真規(なんとなく、クリティック) 編=戸塚泰雄(nu) 編=小林英治(DU) 編=発行=nu 目次 EUNICE LUK│表紙、挿画 三品輝起│善福寺川右岸のコレット 酒井正太│開店、fuzkue西荻窪 土居伸彰│このかわいい子を見てください 向坊衣代│2021年夏仏蘭西うろうろ記 vol.0 工藤遥│本に針を落とすように 山本アマネ│『CINEMA NOTE』ができるまで 迫川尚子│新宿1996/2021 近代ナリコ│丘の屋敷と夾竹桃 折田侑駿│オン・ザ・ロード うたかたの日々 福田教雄│自分だけの風景 熊谷新子│分ち合うこと 大内伸輔│もしやこれはヤギセラピー 太田明日香│マイクロパブリッシングの手作り雑誌 檀上遼│緊急事態と熱帯業 プシクこと粉川哲夫×TVOD│東京オリンピック2020と東京の街 グラスパーゆきこ│コロナ禍のテニスファン 坂井利帆│トロントの夜 のむみち│怠惰の産物 小林英治│インスタ日記8 Q&Aリレー 2021.4.1-9.4 近藤恵介ー前田和彦ー早坂大輔ー竹田和也ー植田浩平ー河村実月ー森山裕之ー ヨシムラヒロムー森花子ー藤井一乃ーキデンセンー後藤知佳ーモノ・ホーミーー 碇雪絵ーきたしまたくやー内堀弘ー奥山太貴ー米山菜津子ー今泉泰輔ー髙橋政宏ー 大川景子ー七里圭ー大林えり子ー森泉岳士
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なnD 10
¥1,100
SOLD OUT
リトルプレス 2023年11月/A6/160頁 文庫版 編=森田真規(なんとなく、クリティック) 編=戸塚泰雄(nu) 編=小林英治(DU) 編=発行=nu [表紙]Pear Shadow | 正一 詩・写真・絵 | ユニス・ルック 写真 | 檀上遼 『なんとなく、クリティック』『nu』『DU』3人の編集者による、年一回発行のリトルプレス『なnD』最新号。コロナ禍を挟んで4年ぶりに人に会いに行くという原点に返り、メンバーによるインタビューのほか、豪華執筆陣による寄稿・コラムなどを収録。 目次: アキラさん | 近代ナリコ 1996/2023 | 迫川尚子 だれもいない海 | 三品輝起 交点の連続 | 後藤知佳 僕にしか言えない冨井さんのこと | 近藤恵介 見えないリレー | 加藤木礼 MIGHTY CROWNと横浜のストリート・カルチャー | 田中元樹 東急沿線出身 | グラスパーゆきこ 困ってる編集者は並ぶのが苦手 | 竹田純 朝食をめぐるささやかな冒険 | 相田冬二 アフタートーク | 碇雪恵部 紗耶香 imaginary | 正一 煮汁の縁 | ハーポ部長 映画は報われない | のむみち 鈴木一誌さんのこと | 桜井雄一郎 目を澄ませて | イワフチメグミ フェスでの演奏中、自然にカップヌードルを啜るということ | TOMC デジタルネイチャーの鉛筆 | 苅部太郎 夢見た未来に生きてる | 住麻紀 おつかれも | 竹田和也 昭和のプロ野球と奥多摩の生活 | 宇都宮ミゲル アフタヌーンティーで講義 | キデンセン ことばとの時代 | 佐々木敦 まだまだやることいっぱいある | 内沼晋太郎 正しい「ガパオ」とは? | ワダヨシ トロントの音楽 | 髙橋政宏 中年クライシスと「いい状態」 | 西山真来 酒とモルックと大人の友だち | 折田侑駿 絵を描く人 | 黒木麻衣 “ただのリスナー”として | 村上謙三久 10年ぶりの邂逅 | 渋谷采郁 スリランカ | 西村満 スケボーはチャラくなかった | 千葉美穂 インタビューという変な仕事 | 宮田文久 生きて機械になる | ゾフィ・プシクール 居場所としての本屋 | 神輝哉 “天使みたい”な人たち | 飯田裕子 40年 | 森田真規 向き合えるようになる | 張文經 30分の大きさ | 辻山良雄 インスタ日記10 | 小林英治
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これより先には入れません|谷川俊太郎/木下龍也
¥1,650
SOLD OUT
リトルプレス 仕様:B6変型/並製/134頁 価格:1,650円(1,500円+税) 販売会社:ナナロク社 谷川俊太郎と木下龍也の書き下ろしの共著。 詩人ふたりが数行の短い詩を交互に書きつぎ、ひとつの作品をつくる詩の形式「対詩」。本書では、詩と短歌による延べ40回にわたるやりとりをおさめました。巻末では、木下さんによる「ひとり感想戦」を収録。その時々の感情まで知ることができます。 * * * 僕にとって『これより先には入れません』は一対一の戦いでした。どの場面にも技術+勘+運+奇跡が必要でした。圧倒的な才能+経験値を前にして何ができたのか、できなかったのか。ぜひ本書でご覧ください。(木下龍也) 【著者プロフィール】 谷川俊太郎(たにかわ・しゅんたろう) 1931年東京生まれ。詩人。 木下龍也(きのした・たつや) 1988年山口生まれ。歌人。