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open 12-19|水木定休
2 sat. - 4 mon. 出店|大阪β本町橋※元町店舗は休
5 tue. 臨時休業
6 wed. 営業/店内ライブ|細井徳太郎/山内弘太/千葉広樹
9 sat. 店内ライブ|藤井邦博/ゑでぃまぁこん
16 sat. 店内ライブ|畑下マユ/潮田雄一
29 fri. 店内イベント|姜アンリ朗読会
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居心地の悪い部屋
¥814
SOLD OUT
編訳 岸本佐知子 河出文庫 200ページ ISBN:978-4-309-46415-2 ● Cコード:0197 発売日:2015.11.06 定価814円(本体740円) 翻訳家の岸本佐知子が、「二度と元の世界には帰れないような気がする」短篇を精選。エヴンソン、カヴァンのほか、オーツ、カルファス、ヴクサヴィッチなど、奇妙で不条理で心に残る十二篇。 著者 岸本 佐知子 (キシモト サチコ) 1960年生まれ。翻訳家。訳書に、ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジュライ『最初の悪い男』、ベルリン『すべての月、すべての年』、スミス『五月 その他の短篇』、タン『内なる町から来た話』など。
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西瓜糖の日々|R・ブローティガン
¥858
翻訳 藤本和子 河出文庫 216ページ ISBN:978-4-309-46230-1 ● Cコード:0197 発売日:2003.07.08
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麻薬書簡 再現版|ウィリアム・バロウズ/アレン・ギンズバーグ
¥792
訳 山形浩生 河出文庫 232ページ ISBN:978-4-309-46298-1 ● Cコード:0197 発売日:2007.09.06
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ヘリオガバルス あるいは戴冠せるアナーキスト|アントナン・アルトー
¥880
訳 鈴木創士 河出文庫 240ページ ISBN:978-4-309-46431-2 ● Cコード:0197 発売日:2016.08.08 定価880円(本体800円) 狂気のかぎりを尽くして十八歳で惨殺されたローマ少年皇帝の生に「器官なき身体」の輝きとしてのアナーキーを開示する恐るべき名作を新訳。未来を戦慄させる巨星・アルトーの代表作。 著者 アントナン・アルトー (アルトー,A) 1896-1948年。「思考の不可能性」を思考するフランスの詩人。「残酷劇」を提唱する演劇人。西洋からの脱却を必死に試みて、後年、精神病院へと監禁される。激烈な生涯と『演劇とその分身』『ヘリオガバルス』等の著書によって巨大な影響を与え続けている。 鈴木 創士 (スズキ ソウシ) 1954年生まれ。著書に『アントナン・アルトーの帰還』『中島らも烈伝』『魔法使いの弟子』。訳書に『神の裁きと訣別するため』(共訳)『狂人の二つの体制』(共訳)『歓待の書』『ロデーズからの手紙』。
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冗談|ミラン・クンデラ
¥1,430
翻訳 西永良成 岩波文庫 赤N770-1 刊行日 2014/12/16 ISBN 9784003770016 Cコード 0197 文庫 ・ 並製 ・ カバー ・ 530頁 絵葉書に冗談で書いた文章が,前途有望な青年の人生を狂わせる.十数年後,苦しみに耐え抜いたすえ,男は復讐をもくろむが…….政治によって歪められた1人の男の流転の人生と愛の悲喜劇を軸にして,4人の男女の独白が重層的に綾をなす,ミラン・クンデラ(1929-)の最高傑作.作家自らが全面的に改訂した決定版からの新訳.
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邂逅|ミラン・クンデラ
¥1,540
翻訳 西永良成 河出文庫 256ページ ISBN:978-4-309-46712-2 ● Cコード:0198 発売日:2020.03.06 定価1,540円(本体1,400円) ラブレー、ドストエフスキー、セリーヌ、カフカ、ガルシア=マルケス、フェリーニ……愛する小説、絵画、音楽、映画を、かろやかに論じる、クンデラ評論の決定版。 著者 ミラン・クンデラ (クンデラ,M) 1929年、チェコ生まれ。「プラハの春」以降、国内で発禁となり、75年フランスに亡命。主な著書に『冗談』『笑いと忘却の書』『不滅』他。 西永 良成 (ニシナガ ヨシナリ) 1944年生まれ。東京外国語大学名誉教授。著書に『小説の思考――ミラン・クンデラの賭け』など、訳書にクンデラ『存在の耐えられない軽さ』『冗談』『小説の技法』、ユゴー『レ・ミゼラブル』など。
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静けさを水に、かきまわす|古井フラ
¥1,430
SOLD OUT
リトルプレス 発行 フルフラ堂 発行日:2020年8月29日 仕様:表紙 青金箔押し/フランス製本 頁数:本文80P この詩集は、十年以上前にパートナーが免疫系の難病を発症し、その後の日々のなかでできた詩を編んだものです。 また、身近な人を亡くしたその思いも詩にしています。 先の見えない今だからこそどうしても形にしておきたかった、無力感と祈りの詩集です。 装画はパートナーの顔彩画。 ――古井フラ
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●サイン本 幸せな日々|多賀盛剛
¥1,980
SOLD OUT
発行 ナナロク社 装丁:鈴木千佳子 仕様:A5変形 上製 136頁 定価:1980円(税込) ISBN:978-4-86732-021-1 C0092 発売:2023年6月下旬 ナナロク社主催の短歌作品公募企画「第2回 ナナロク社 あたらしい歌集選考会」より、歌人の岡野大嗣さんが選出した、多賀盛剛さんの第1歌集を刊行。 【帯文 岡野大嗣】 別々の時間を生きていずれこなごなになる私たちを、 広く静かに抱きとめる三十一音がここにある。 【著者より】 買ってすぐに冒頭だけよんで、十年後によみおわった本があります、いつもそばにあっていつかよみおわるような、そんな本になりますように 【プロフィール】 多賀盛剛(たが・せいご) 1982年生まれ。兵庫県在住。歌人。 本書が初の著書。白ごはんが大好き。
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LOCKET 第5号 BEAR ISSUE
¥1,980
SOLD OUT
リトルプレス ●編集長 内田洋介 ●デザイナー 大谷友之祐(Yunosuke) ●「野性の造形」トルコ、ドイツ、知床、西表島 ●2022年5月25日発売 ●本文144ページ、B5変判(237mm×182mm) ●1,980円(本体1,800円+税) ●2,200部 特集タイトルは「野性の造形」です。クマをかたどった造形物を追いかけ、2021年にトルコ、ドイツ、北海道、特集外では西表島でも撮り下ろし取材を敢行しました。古代遺跡の彫像、都市名がクマに由来する街、木彫り熊の再ブームを牽引する現役作家。さらに石川直樹氏、津田 直氏、高野夕輝氏、安藤夏樹氏、在本彌生氏、寺尾紗穂氏といった面々が誌面を彩ります。 今号もオフセット印刷は長野県松本市の藤原印刷が「心刷」しました。レッドとグリーンの2種類ある表紙のイラストは編集者とデザイナー、最小単位でインクヘラを握りしめ、一冊一冊にシルクスクリーンを実施。真っ当でいてオルタナティブな道を邁進するインディペンデントマガジンの最新号をぜひお楽しみください。 001|トルコ 創造の大地 030|ギョベックリ・テぺの七不思議 三宅 裕 032|アナトリアの牧羊犬(猪原 悠) 036|想像力の射程──遠くを想うこと 038|CONTENTS 040|ドイツ ベルリンの街に潜む沈黙の叫び声(冨手公嘉、相澤有紀) 052|中世欧州熊寓意譚(オカモトレイコ) 054|木彫り像をめぐる私信(石川直樹) 056|熊意匠遺物に見る、送り(津田 直) 058|木塊になにを見る 高野夕輝 068|木彫り熊が生まれた街 八雲八問八答 大谷茂之 070|すべてはクマさんのために 安藤夏樹(濱田紘輔) 076|愛らしい民芸熊玩具(尾崎織女) 078|熊を彫る人のこと(在本彌生) 081|クマは小部屋で目を覚ます 川口直人、高旗将雄、大住 潤、原田和明(YUTAKA NOJIMA、松井 進) 097|オホーツク文化の形(高橋 健、町田ヒロチカ) 104|クマは繊維に包まれて(鈴木純子) 108|山岳民のスプーン(石川吉典) 112|知床 知床点描 130|MAGAZINE INFORMATION 131|背骨の旅人 第5回 寺尾紗穂(飯坂 大) 139|いまではないいつか 第1回 西表島(土田 凌)
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精神の生活|クリスティン・スモールウッド
¥2,310
佐藤直子訳 発行 書肆侃侃房 四六判、並製、280ページ 定価:本体2,100円+税 ISBN978-4-86385-587-8 C0097 装丁 成原亜美(成原デザイン事務所) 装画 塩川いづみ このままならない身体とのつきあい方を、誰も教えてくれない。トイレの個室で不安をひとり抱きしめているひとがいる。そこで何が起こっているか、あなたは本当に知っているだろうか。 ────────永井玲衣(哲学研究者/『水中の哲学者たち』) この痛みを何と呼んだらいいのか? 「流産」というテーマを克明かつ赤裸々に描いた傑作小説。 不安定な地位にある大学非常勤講師のドロシーは、図書館のトイレで出血を確認する。流産したことを親友にも母親にも打ち明けることはできない。大学で講義し、セラピーに通い、産婦人科を訪れるが、どこにいても何をしていても世界から認めてもらえない気がしてしまう。3月の終わりからの1ヶ月半、予測不能なキャリアのなかで、自分の身体に起きた「流産」という不可解な出来事と知性によってなんとか折り合いをつけていく。 【著者プロフィール】 クリスティン・スモールウッド(Christine Smallwood) 2014年にコロンビア大学で英文学の博士号を取得し、これまで5本の短編小説をThe Paris Review、n+1、Vice などの文芸誌で発表している。また数多くの書評やエッセイをThe New Yorker、Bookforum、The New York Times Magazine、Harper’s Magazine 等に寄稿する批評家でもある。現在、ブルックリンに夫と二人の息子と住んでいる。 【訳者プロフィール】 佐藤直子(さとう・なおこ) 東京都内の大学で非常勤講師として英語を教えている。現代アメリカ小説における「偶然性」のテーマに関心がある。
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頬は無花果、たましいは桃|柴沼千晴
¥660
SOLD OUT
リトルプレス 文庫サイズ 前作『犬まみれは春の季語』の続きの日々。 2022年4月17日(日)から2022年11月20日(日)までの日記。 『7月8日(金) ショック、と書くとわたしがダメージを受けていることになって、ショッキング、と書くと世の中がダメージを受けている感じがしますね。こわさはただこわさのままで、でもわたしは思ってはいけないことを思っているのかもしれない、という気持ちもあり、誰とも何も話せなかった。何もなかった日や言えることが何もない日はスピッツの好きな曲ランキングを書くことにしていて、でもそれでは日記の意味がないのかもしれない、たぶんここにニュースのことは反映されていない。ついに今年最初の桃を食べた。 ありふれた人生 リコリス インディゴ地平線 遥か 桃 名前をつけてやる ヒビスクス メモリーズ・カスタム 聞かせてよ 涙がキラリ☆』
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犬まみれは春の季語|柴沼千晴
¥500
SOLD OUT
リトルプレス 文庫サイズ 日記屋月日のワークショップ「日記をつける三ヶ月」でつけていた、2022年1月1日から2022年3月27日までの日記。 『3月10日 昨日に引き続き、季節の話ばかりしている。季節の話というのは、駅を季節の属性で分類したり(例 千駄木は春、永田町は秋)、早春や初夏や晩夏などの言葉をよく使われる順に並べて、人はどの季語が一番待ち遠しく、終わってほしくないと考えているのかを考察したり、一番どうでもよく、でも一番大切なこと。今日は「まだ季語じゃないけれど季語にしたい言葉」を集めて辞書をつくろう、という話になり、まだこの世にそういう本がないことを確認する(いつもしているこういう話、仕事とはまったく関係なく執務室でのただの雑談なので、わたしたちはもうちょっとちゃんと仕事をした方がいい。)季語にしたい言葉の多くは春の空気を纏っているよね、犬まみれは春の季語だと思う、道路工事も!一生できる会話、いつまでもしていたいのになあ。』(p.65)
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これはわたしの物語 橙書店の本棚から|田尻久子
¥1,925
240ページ/B6判/並製/本体1,750円+税 ISBN978-4-8167-1008-7 C0095 2023年8月8日発行 装丁・装画・本文デザイン 鈴木千佳子 熊本で小さな本屋兼喫茶店を営んでいる。 珈琲をいれ、お客さんに本をすすめる。 そして時折、新聞や雑誌に書評を書く。 店での会話も書評もやっていることは変わらない。 さて今晩も、読んでくれる人を思い浮かべて原稿書きだ――。 熊本の「橙書店」店主、田尻久子氏による初めての書評エッセイ集。 西日本新聞書評連載など新聞・雑誌書評(72篇)のほか、本と本屋をめぐるエッセイ(雑誌掲載文、書き下ろしエッセイ・読書日記など12篇)を併せて収録。 エッセイでは、10代の頃の読書、記憶の本棚、「年を重ねた者は若い人たちへ何かしらの義務がある」と50歳を過ぎて気づかせてくれた熊本の大先輩の言葉などを綴る。 出会った本を自らの糧として読み、思いをわかちあえる誰かへと手わたす。本屋店主の日々の営みから立ち上がる体験的書評エッセイ集。 <著者プロフィール> 1969年、熊本市生まれ。「橙書店 オレンジ」店主。 会社勤めを経て2001年、熊本市内に雑貨と喫茶の店「orange」を開業。2008年、隣の空き店舗を借り増しして「橙書店」を開く。2016年より渡辺京二の呼びかけで創刊した文芸誌『アルテリ』(年2回刊)の発行・責任編集をつとめる。同年熊本地震被災後、近くに移転し再開。 2017年、第39回サントリー地域文化賞受賞。著書に『猫はしっぽでしゃべる』(ナナロク社)、『みぎわに立って』(里山社)、『橙書店にて』(晶文社、2020年熊日出版文化賞)、『橙が実るまで』(写真・川内倫子、スイッチ・パブリッシング)がある。
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プールサイド|藤本和剛/新田君彦
¥1,760
SOLD OUT
発行 poolside books B6 変型 / 184P 大阪に生まれ、共に雑誌をつくってきたふたり。 今はそれぞれの道を歩く編集者とフォトグラファーによる、 大阪↔東京、文章↔写真の交換日記。 帯文寄稿:岸政彦(社会学者・作家) 「この街をよく知る男が書く日記は、にぎやかなのに、どこか寂しい。 大阪の街がにぎやかなのにどこか寂しいのと同じだ。 街を歩くように書かれた日記。 女性誌やブランドのビジュアルブックといった東京のファッションシーンで活躍するフ ォトグラファー・新田君彦。関⻄の名物雑誌『Meets Regional』の副編集⻑を⻑年務め、 編集・執筆を続けるエディター・藤本和剛。数限りない誌面を世に問うてきた大阪出身の 2 人が、写真と文章でつくる交換日記であり往復書簡が完成しました。 大阪で雑誌編集に苦闘する日々を綴った藤本の文章は、周囲の仲間や家族との心の交流 が丹念に書かれ、どこかに希望を感じさせるもの。文章と対になる新田の叙情的な写真 は、否応なく進む日常に気づきやうねりを与えます。日記本が全盛の昨今だからこそ、愛 蔵したくなる美しい一冊に。ブックデザインは京都の気鋭・仲村健太郎が担当。 <著者プロフィール> 藤本和剛/編集・文筆 www.instagram.com/kazutakafujimoto/ Twitter @fujimotokazu 1980年大阪生まれ。大学卒業後に出版社へ入社、月刊誌の副編集⻑として、特集企画・フ ァッションペ・広告制作に携わり、現在は雑誌・書籍・Web全般の制作を担当。各種トー クイベントやワークショップへの出演、他媒体への寄稿も多数。食文化や古典芸能といっ たクラシックなテーマからファッションまで、大阪を拠点に編集・執筆活動を行う。 新田君彦/フォトグラファー https://www.nittakimihiko.cc/ https://www.instagram.com/nittakimihiko/ 1977 年大阪生まれ。2005 年よりフォトグラファーとして活動を開始。2012 年東 京に拠点を移す。レディース、メンズ問わず、ファッション、ポートレートをメ インに活動。被写体に対する目線や距離感、空間覚や伝わる空気感は少しノスタ ルジーな優しい気持ちにさせてくれる。ストーリーが湧いてくるような世界観が 魅力。雑誌、カタログ、広告などを撮影し、近年は映像作品の制作も手掛ける。
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つくる人になるために 若き建築家と思想家の往復書簡|光嶋裕介/青木真兵
¥2,420
SOLD OUT
発行:灯光舎 B6変型判 縦180mm 横150mm 厚さ17mm 260ページ 並製 価格 2,200円+税 ISBN978-4-909992-03-1 初版年月日2023年8月20日 イラスト 青木海青子 自分にとって大切だと思うことを、思い切って言葉にする。 誰からも必要とされなくても、見向きもされなくても、声を発し続ける。 それが僕にとっての「つくる」ということ。 建築する日々に励みながら、旅先でのスケッチや執筆活動にも精をだす若き建築家と、奈良の山村に私設図書館をつくり、執筆や自主ラジオなど様々な形でメッセージを発信する若き思想家が、些細な日常の出来事や思索をつぶさにみつめて綴った往復書簡。 私たちにとって「つくる」とはなにかを問いかけ、つくる喜びについて対話を重ねながら、生き物として生きやすい社会を模索していく。 書簡をとおした対話のトピックスはまさに縦横無尽。働くことやお金のこと、ふたつの原理の往還、外と内の自然、そして建築や本の話まで広がっていきます。ふたりの対話をじっくり観察すると、私たちがイメージする「つくる」という言葉の意味が豊潤に広がり、社会の前提を問い直すこと、自ら思考し行動することが、何かを「つくる」ことへのきっかけにつながるのではないかと感じます。 互いのちょっとした違いを認め合い、相手の言葉を受け止め、内省し、さらに言葉を紡いでいく二人の姿勢は、私たちの日々の生活や思考へのささやかな刺激となり、「つくる」のイメージを拡張し、生き物として少しでも生きやすい社会をつくるヒントになるかもしれません。また、ふたりの書簡を楽しく彩る青木海青子さんのイラストも見どころです。 対話相手の知性に対する敬意を示すのは容易なことではありません。「打ち返しやすいボール」を打ち込むことではもちろんないし、かといって「打ち返せないボール」を打ち込むことでもない。そのあわいの、相手が最高のパフォーマンスを発揮できる球筋をピンポイントで狙う技術がふたりとも卓越しています。 ――― 内田 樹 初版のみ、浮き出し(エンボス)加工、封蝋に見立てたシール付きの特別仕様です! ※シールは4色ありますが、本の内容はどれも同じです 目次 まえがき LETTER #1 自分の地図をつくる LETTER #2 はじまりを問い直す LETTER #3 建築とは何か LETTER #4 「ちょうどよい」を考える LETTER #5 つくる人になるために LETTER #6 お金とは何か LETTER #7 つくることの喜び LETTER #8 結界が生み出すもの LETTER #9 生きるための建築 LETTER #10 現場に立つ LETTER #11 偶然性を受け入れる LETTER #12 汗水たらして働く LETTER #13 自己変容を楽しむ LETTER #14 分けずに受け取る あとがき 後日譚 前書きなど 【「まえがき」より】 今考えると橋下氏が新自由主義的政策をはじめたのではなく、2002年にはじまる小泉純一郎首相がおこなった「聖域なき構造改革」の延長線上に、橋下氏は戦略的にセンセーショナルな形としておこなっただけだったのでしょう。ただ当時の僕は内田先生や中島さんに対して同意、賛同の声しか上げることができませんでした。もちろんそれで十分だったのかもしれませんが、自分は研究者であり、内田先生の弟子であるという自負のようなものを勝手に背負い、「シュートを打つ」必要があるのだと思いつづけてきました。 でもやっぱり、自分の言葉で声を上げたい。 いわゆるものづくりをするわけではない僕にとって、「つくる」とはこういう心情に基礎づいているのだと思います。それはまったくオリジナルの言い方、語彙を使用しなければならないということではありません。自分にとって大切だと思うことを、思い切って言葉にする。誰からも必要とされなくても、見向きもされなくても、声を発し続ける。とはいえ、いつ他人に聴いてもらってもいいように、その言葉、声自体は丁寧に磨いておく。「つくる」とは最初から完成品を求めることではありません。 【LETTER#5 「つくる人になるために」より】 人間は、誰もが何かを「つくる」ことで生きています。建築という言葉は、動詞だと構築する「つくる」という意味をもちます。食ベることと料理をつくることの関係のように、衣食住という命に近い行為のすべてが他者と協働しながら何かを「つくる」ことで成り立っています。この「つくる」ことを通して感じられる「喜び」があらためて個々人に問われているように思えてなりません。 著者プロフィール 光嶋裕介(こうしま・ゆうすけ) 建築家/一級建築士/博士(建築学) 1979年米国・ニュージャージー州生まれ、小学校2年生の頃日本・奈良に帰国するも、少年野球(5番キャッチャー)に熱中。中学からカナダ・トロントと英国・マンチェスターで過ごし、野球に加えてNBAにハマる。高校で再度帰国し、バスケに明け暮れて、バンド(英語の発音がよくて声がデカイだけのボーカル)をやったり、村上春樹を通して読書に目覚めたり、麻雀を覚えたりする。2004年に早稲田大学大学院を修了し、単身ヨーロッパへ。ドイツ・ベルリンの設計事務所で職を得て、4年間働く。2008年に帰国し、光嶋裕介建築設計事務所を開設。2011年に処女作として、内田樹先生の道場兼自宅《凱風館》を神戸に完成させる。竣工後すぐに入門し、現在は合気道参段。2021年より、神戸大学特命准教授。主な作品に、《旅人庵》(京都)、《森の生活》(長野)、《桃沢野外活動センター》(静岡)など。2015年にAsian Kung-Fu Generationの《Wonder Future》全国ツアーのステージデザインとドローイングを提供。主な著書に、『増補 みんなの家。』(筑摩書房)、『つくるをひらく』(ミシマ社)など多数。最新刊は、『ここちよさの建築』(NHK出版)。 青木真兵(あおき・しんぺい) 思想家/社会福祉士/博士(文学) 1983年生まれ、埼玉県浦和(現さいたま)市にて育つ。現在は「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」キュレーターを名乗っている。中学・高校時代は米米CLUBとみうらじゅんに傾倒していた。大学では考古学を専攻し、大城道則先生の研究室と図書館を往復する日々を過ごしながら、長期休みには国内外の発掘調査に出かけていた。大学院進学を機に関西に越し、西洋史を専攻しつつ内田樹先生の大学院ゼミに通う。 専門は古代地中海史(フェニキア・カルタゴ)。2014年より実験的ネットラジオ『オムライスラヂオ』を週一本以上配信し続けている。2016年より奈良県東吉野村在住。現在は障害者の就労支援を主な仕事にしつつ、大学などで講師を務めている。著書に『手づくりのアジール』(晶文社)、妻・青木海青子との共著『彼岸の図書館』(夕書房)、『山學ノオト』シリーズ(エイチアンドエスカンパニー)などがある。
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奇奇怪怪|TaiTan/玉置周啓
¥2,750
SOLD OUT
発行:石原書房 B5判 縦257mm 横182mm 厚さ25mm 重さ 665g 392ページ 並製 価格 2,500円+税 ISBN978-4-911125-00-7 初版年月日2023年8月17日 ラッパーのTaiTan(Dos Monos)、音楽家の玉置周啓(MONO NO AWARE / MIZ)の二人が、映画・音楽・小説・漫画などのコンテンツから、生活の中で遭遇する違和感とワンダーの裏に潜む経済の謎まで縦横無尽に語り尽くす、Spotify Podcastチャートで最高順位第1位を記録した、超人気ポッドキャスト番組『奇奇怪怪』。 2022年にポッドキャスト番組としては異例の500ページ越え・本文三段組み・函入りという造本で書籍化され大反響を呼び(国書刊行会より刊行)、版元史上最高予約数を記録。同年秋にはアニメ化やTBSラジオでレギュラー番組『脳盗』が開始されるなど、領域を超えて広がりをみせる同番組が満を持して刊行する書籍版第二弾! 第一弾の百科事典的装いから漫画雑誌的オブジェクトへと変貌を遂げ、書き下ろし序文、語り下ろし跋文、そして巻末解説にギャグ漫画家・藤岡拓太郎氏の短編漫画を併録! 文化と経済の森羅万象を「強引に面白がる」ための言葉と思考の実弾が詰まった異形の対話篇。 目次 序 スラングとコミュニティの研究 2021.09.18 TikTokとテレビの中毒性論 2021.09.25 TikTok以降の音楽について 2021.09.25 『イカゲーム』と炎上広告 2021.10.21 言葉は身体に比べてダサい論 2021.11.02 恋愛は等価交換なのか問題 2021.11.04 新庄剛志と『嫌われた監督』論 2021.11.13 大怪作『フォビア』と魚卵ビジネス 2021.11.16 平成の胡散臭さ文化論 2021.11.23 論破はなぜ流行るのか 2021.11.27 ドキュメンタルとDos Monos 2021.12.02 『プロ野球経営全史』とナベツネ伝説 2021.12.07 ナルシストとは何か 2021.12.11 U‐NEXTのドキュメンタリー最強説 2021.12.18 M‐1とエヴァ 2021.12.23 昭和のカリスマ論と敏腕P 2022.01.13 楽屋ポルノ問題 2022.01.27 深夜ラジオとポッドキャスト 2022.01.29 便乗商法論 2022.02.03 伝説の編集者と河童献金 2022.02.10 藤岡拓太郎氏と語る笑いの原体験 2022.02.26 2ちゃんねるとまとめサイト文化 2022.03.12 平成令和の自己啓発書史を考える 2022.03.31 ウィルスミスのやつ 2022.04.02 本音と暴露ブームの謎 2022.04.09 推しがわからん 2022.04.14 ポストトゥルースとポッドキャスト 2022.04.16 倍速病 2022.04.26 令和のマナー論 2022.06.04 『ぞうのマメパオ』と愛おしさの正体 2022.06.07 『ハケンアニメ!』が最高だった 2022.06.09 恋愛に興味ある前提なのなんなん問題 2022.06.11 人間関係が壊れない愚痴論 2022.06.16 『トップガン』とギターソロ問題 2022.06.18 顔面恐怖症 2022.06.30 放送禁止用語と『脳盗』 2022.07.02 人は騙されたがってる論 2022.07.05 ギャグセン最強王 2022.07.16 スマホ以降の美しい顔 2022.07.19 なぜ人は飯の写真なぞ撮影するのか 2022.07.21 人はなぜマッチングアプリで絶望するのか 2022.08.09 ZOOM会議はなぜしんどい? 2022.08.11 今年のBEST映画が決まりました 2022.09.08 TBSラジオ『脳盗』爆誕 2022.09.20 M‐1とジョブチューン問題 2022.12.01 跋 解説短編漫画「人の話」 藤岡拓太郎 著者プロフィール TaiTan (タイタン) Dos Monosのメンバーとして3枚のアルバムをリリース。台湾のIT大臣オードリータンや、作家の筒井康隆とのコラボ曲を制作するなど、領域を横断した活動が特徴。また、クリエイティブディレクターとしても\0の雑誌『magazineⅱ』やテレ東停波帯ジャック番組『蓋』などを手がけ、2022年にvolvoxを創業。Spotify独占配信中のPodcast『奇奇怪怪』やTBSラジオ『脳盗』ではパーソナリティをつとめる。 玉置周啓 (タマオキシュウケイ) MONO NO AWAREとMIZのギターボーカルとして作詞作曲を手がける。サブカルチャーマガジン『EYESCREAM』にて読書感想文をweb連載、その他各種メディアに寄稿しており、ユーモアある文体が特徴。Spotify独占配信のポッドキャスト『奇奇怪怪』、TBSラジオ『脳盗』のMCを務める。
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アポリネール詩集
¥3,080
- 訳 者:飯島耕一 - 装 釘:鈴木哲生 - 編 集:中村外 - 仕 様:四六判(190 × 129 × 13.6ミリ)160頁 - 番 号:978-4-86763-006-8 - 初 版:2023年8月31日 - 定 価:2,800円+税 20世紀フランス詩の開拓者・アポリネールの精選詩集。シャンソンの名曲「ミラボー橋」を含む詩集『アルコール』と『カリグラム』から選取したほか、想い人・ルウへの詩篇などを収める。自らも詩人であり、シュルレアリスム詩の再発見にも尽力した飯島耕一の名訳でおくる。 ミラボー橋のしたセーヌは流れ わたしたちの恋も せめて思い出そうか 悩みのあとには喜びが来ると 夜は来い鐘は鳴れ 日は過ぎ去りわたしは残る (本文より) アポリネールの詩は、(…)軽快でしゃれています。が、単に軽快でしゃれているではすまない、別のものがあるのに気づきます。詩は、詩として読めばいいのです。しかし、詩は単に閑つぶしのセンチメンタルなくりごとですむものではありません。ひいては、われわれの生活意識、世界観にまで、深いところで影響を及ぼさずにはいません。アポリネールは、捉えがたい未来を知っていましたから、過去の時を知れとも言いましたが、同時に、われわれの未来には、どんな宝庫がかくされているか、はかり知れないことも知っていました。 飯島耕一(詩人) 著 者 略 歴 ギヨーム・アポリネール Guillaume Apollinaire フランスの詩人。1880年、ローマに生まれる。99年にパリへ移り、前衛雑誌を創刊。ピカソら画家・芸術家と親交を結んだ。詩作のほか、戯曲や小説、評論などを著した。1918年、当時流行していたスペイン風邪によって38歳で世を去った。 訳 者 略 歴 飯島耕一〈いいじま・こういち〉詩人。1930年、岡山に生まれる。東京大学文学部仏文科卒業。國學院大学教授、明治大学教授を歴任した。53年に詩集『他人の空』を発表。高見順賞受賞の『ゴヤのファースト・ネームは』などの多くの詩集のほか、翻訳、評論多数。2013年没。
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シルヴィア・プラス詩集
¥3,080
SOLD OUT
発行 土曜社 - 訳 者:吉原幸子、皆見昭 - 装 釘:鈴木哲生 - 編 集:中村外 - 仕 様:四六判(190 × 129 × 13.6ミリ)160頁 - 番 号:978-4-86763-007-5 - 初 版:2023年8月31日 - 定 価:2,800円+税 若くしてその才能をあらわし、30歳で悲劇的な死を遂げたことによって伝説的な存在となっている詩人・シルヴィア・プラス。愛と苦悩によってすぐれた作品を生み出した彼女の詩47篇を収録。2022年に没後20年を迎えた詩人・吉原幸子が歳月を費やし英文学者の皆見昭とともに訳出した翻訳詩集。 ダディ、あなたを殺さなきゃならないといつも思ってた。 そうするひまがないうちに、あなたは先に死んじゃった―― 大理石みたいに重たくて、神様がいっぱい詰まった鞄、 サンフランシスコのあざらしみたいに 大きな灰色の足先一本持って (本文より) プラスのすぐれた作品は、テッド・ヒューズを知り、彼の子を産み、更に彼に裏切られて自立を志したという経緯の中から生み出されていることを忘れてはならない。テッドに対する愛憎二様の想念と共に、女性であり母性でもあった芸術家の使命感が、これらの作品から噴き出しているのが見られるであろう。 皆見昭(英文学者) 著 者 略 歴 シルヴィア・プラス Sylvia Plath 米国の詩人。1932年、マサチューセッツ州に生まれる。スミス・カレッジに進学して創作に励み、55年ケンブリッジ大学に留学。翌年に詩人テッド・ヒューズと出会い結婚する。二児を育てながら執筆を行ったが、62年に別居。63年ガス自殺。 訳 者 略 歴 吉原幸子〈よしはら・さちこ〉詩人。1932年、東京に生まれる。詩集『オンディーヌ』と『昼顔』で高見順賞受賞。1983年から1993年まで詩誌「現代詩ラ・メール」を新川和江と主宰した。2002年没。 皆見昭〈みなみ・あきら〉英文学者。1931年生まれ。2002年まで京都ノートルダム女子大学教授。2015年瑞宝中綬章受章。
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安吾史譚|坂口安吾
¥874
発行 土曜社 - 仕 様:文庫判(148 × 105 × 5.8ミリ)160頁 - 図書番号:978-4-907511-53-1 - 初 版:2017年9月30日 - 定 価:795円+税 すべてが慟哭したいのだ。一生の全てが。 窮すれば誰しもミジメになるもので、それは見てやらぬ方がよい――。人麿、道鏡、頼朝、小西行長、直江兼続、天草四郎、勝夢酔。七人の日本男子を安吾独自の人間理解で談ずる。歴史の面白さに心弾む傑作講釈。1952年作品。 目 次 天草四郎 道鏡童子 柿本人麿 直江山城守 勝夢酔 小西行長 源頼朝
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移動祝祭日|ヘミングウェイ
¥785
発行 土曜社 - 翻 訳:福田陸太郎 - 仕 様:文庫判(150 × 100 × 9.3ミリ)256頁 - 図書番号:978-4-907511-39-5 - 初 版:2016年11月1日 - 定 価:714円+税 あなたは私のものだ。全パリも私のものだ。 ――もしきみが幸運にも青年時代にパリに住んだとすれば、きみが残りの人生をどこで過そうともパリはきみについてまわる。なぜならパリは移動祝祭日だからだ。1920年代パリの修業時代を描くヘミングウェイ61歳の絶筆を、詩人・福田陸太郎の定訳でおくる。 目 次 ノート(メアリー・ヘミングウェイ) 序文 サン・ミシェル広場の良いカフェ ミス・スタインの教示 〈失われた世代〉 シェイクスピア書店 セーヌの人びと 偽りの春 内職を止める 飢えは良い修業だった フォード・マドックス・フォードと悪魔の弟子 新しい流派の誕生 ドームでパスキンと共に エズラ・パウンドとそのベル・エスプリ まったく奇妙な結末 死の刻印を打たれた男 リラでのエヴァン・シップマン 悪魔の使い スコット・フィッツジェラルド 鷹は与えず 寸法の問題 パリに終りなし 解説(福田陸太郎) 著 者 略 歴 Ernest Hemingway〈アーネスト・ヘミングウェイ 〉アメリカの小説家、詩人。1899年、米オークパークに生まれる。1918年、赤十字に加わりイタリア戦線(第一次世界大戦)に赴任、重傷を負う。21年、新聞特派員として再渡欧し、パリ滞在中の26年に『日はまた昇る』を発表、29年の『武器よさらば』までに作家としての地位を確立。53年『老人と海』でピュリツァー賞、54年ノーベル文学賞を受賞。61年に永眠、享年61。若き頃のパリ修業時代を描く『移動祝祭日』は没後の64年刊行の絶筆である。 訳 者 略 歴 福田陸太郎〈ふくだ・りくたろう〉英米文学者、詩人。1916年、石川・羽咋に生まれる。40年に東京文理科大学(現・筑波大学)英語学英文学科を卒業し、49年から仏ソルボンヌ大学で比較文学をまなぶ。東京教育大学、日本女子大学、大妻女子大学で教鞭をとり、共栄学園短期大学学長を務める。パリ留学時代以降、詩作も多数。著作に『福田陸太郎著作集』『福田陸太郎詩集』。2006年永眠、享年89。
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黒人ばかりのアポロ劇場|ジャック・シフマン
¥2,197
発行 土曜社 - 翻 訳:武市好古 - 解 説:吾妻光良 - 編集装釘:濱田廣也(b.room) - 仕 様:四六判(190 × 129 × 13.8ミリ)320頁 - 図書番号:978-4-907511-96-8 - 初 版:2022年7月31日 - 定 価:1,998円+税 “黒人音楽の殿堂” として知られる、ニューヨークのアポロ劇場は、ブルース、ジャズ、リズム&ブルース、ソウルの世界で活躍するスターを数多く生み育てました。この忘れがたき劇場の物語を、関係者だからこそ知り得る逸話で彩った本書は、黒人エンタテインメントの魅力を伝える決定的な一冊です。笑いと涙と驚きに満ちたエピソードの数々が登場人物たちを生き生きと蘇らせ、読者を魅了します。寺山修司が絶賛した、武市好古による1973年の訳文でお楽しみください。 〈主な登場人物〉 ベッシー・スミス、ルイ・アームストロング、ビリー・ホリデイ、エラ・フィッツジェラルド、ビリー・エクスタイン、ライオネル・ハンプトン、ルイ・ジョーダン、B・B・キング、テンプテイションズ、マーヴィン・ゲイ、アリサ・フランクリン…… 著 者 略 歴 Jack Schiffman〈ジャック・シフマン〉幼少時ラファイエット劇場やハーレム・オペラハウス、そして彼の父フランク・シフマンの経営するアポロ劇場などの楽屋で育った生粋の劇場人。1939年、家を離れウィスコンシン大学へ入学。途中海軍に入隊、コロンビア大学を出向のかたちで卒業。第二次世界大戦後、再びアポロ劇場に戻り父フランクの片腕となり劇場を切り回すが、55年突如フロリダへ移住し農園の経営を始めた。かたわら不動産業、カキの養殖にまで手を出すという多彩な経歴の持ち主。その後、フリーの作家、コラムニストとして活躍した。2009年没。 訳 者 略 歴 武市好古〈たけいち・よしふる〉1935年、徳島市に生まれる。56年から60年にかけて劇団四季演出部に在籍、かたわら岩波映画作品「寄席の人々」「歌舞伎の小道具」を監督。64年から3年間、米ラスベガスでショーの構成および演出にあたる。本書翻訳時は、フリーの映画監督、日本創造企画常任プランナー、日本ルーレット研究会理事。主な作品に「ふたりのロッテ」「陰影礼賛」がある。ジャズメンのリサイタルを構成演出したり、スイングジャーナル誌にエッセイを寄せるなどジャズ界でも活躍した。92年没。
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すし通|永瀬牙之輔
¥875
発行 土曜社 - 仕 様:文庫判(148 × 105 × 6.4ミリ)160頁 - 図書番号:978-4-907511-22-7 - 初 版:2016年12月22日 - 定 価:795円+税 煙草屋は娘、魚屋は若い衆、鮨屋はおやじが看板である 鮨の食べ歩きを始めようとする人にとっては、「お前の口には勿体ないが食わしてやる」といった面構を忍ぶだけの、あるいは味わうだけの忍耐が必要である――。江戸の古老健在なりし昭和五年に世に出た、鮨の名著。 名おそろしきものいにずし、それも名のみならず見るもおそろし 清少納言『枕草子』 私は鮨について他人に語ろうなんて努力したことは今まで少しもなかった。また衒学的な気持など微塵もなかった。まして通人たらんとも、鮨通たらんとも思ったことは少しもなかった。ただ美味を美味をと追求したのである 永瀬牙之輔 も く じ すし 鮓、鮨、寿司 やすけ、すもじ すしの誇り 鮨礼讃 鮨の由来 古来有名なりし鮨 鮨の種類 魚の鮨 握鮨 巻鮨 稲荷鮨 五目と散し 箱鮨 熟れ鮨 特種の鮨 諸国の鮨 握り方、盛り方、食べ方 鮨は三食の外 鮨は三つ四つ 鮨は屋台か出前か 鮨屋のおやじ 鮨の鯖を読む事 鮨と酒 「鮨は玉子焼から」の論 酢 飯 「きり」と「つめ」 海苔と海苔巻 鮪 鰹 穴子 「鮨は小鰭に止め刺す」説 小鰭 鰺 赤貝 海老 わさび 生姜 俳季に現れた鮨 文芸に現れた鮨
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CD 君は強気|みらん
¥2,200
収録曲 1. レモンの木 2. 夏の僕にも 3. ひとり暮らし 4. 成り立つ人
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まぼろしの枇杷の葉蔭で 祖母、葛原妙子の思い出|金子冬実
¥1,760
発行 書肆侃侃房 四六判/並製/184ページ 定価:本体1,600円+税 ISBN978-4-86385-590-8 C0095 装丁 成原亜美(成原デザイン事務所) 装画 杉本さなえ 「幻視の女王」とも評された、戦後短歌史を代表する歌人、葛原妙子。彼女には家族にしか見せなかった別の姿があった──。チャーミングで愛おしい、「異形の歌人」の横顔。 「おばあちゃんとのことについて、色々な人が色々なことを言っているだろう。あれはみんな違うんだよ」 「あたりかまわず朱と咲きいでよ」と自らを鼓舞し、脇目もふらず作歌にいそしんだ歌人、葛原妙子。 子どもの頃、大森の祖母の家に行く時には何か冒険に出かけるような気持ちになった。かつての病院の敷地内にあった、広い平屋住宅。周囲には枇杷の大樹が緑の葉をさかんに茂らせていた。 孫である著者から見た葛原妙子とは──。戦後短歌史を代表する歌人と、その家族の群像がここにある。 向田邦子、須賀敦子を髣髴とさせる、極上の名エッセイ集。 【本文より】 私は祖母のことを「おばあちゃん」と呼んではいたものの、祖母は世間一般で言う「おばあちゃん」らしさが感じられる人では全くなかった。夫にかしづき、家族を愛し、まめまめしく皆の世話をやいていた父方の祖母とあまりに違いすぎる。そのことに戸惑いを覚えつつも、ある種の諦めの気持ちがあった。 *** 「おばあちゃんはカジンだから……」 周囲の大人たちがしばしば口にする「カジン」という音に、「歌人」という漢字があてはまることを知ったのはだいぶ後になってからだった。「カジン」にせよ「歌人」にせよ、同年代の子供たちが親しまないこれらの言葉は、大人たちから与えられた玩具のように、幼い私の傍らにいつもあった。 【葛原妙子とは……?】 1907年東京生まれ。東京府立第一高等女学校高等科国文科卒業。1939年、「潮音」に入社し、四賀光子・太田水穂のもとで作歌を学ぶ。終戦後、歌人としての活動を本格化させ、1950年、第一歌集『橙黃』を刊行。1964年、第六歌集『葡萄木立』が日本歌人クラブ推薦歌集(現日本歌人クラブ賞)となる。1971年、第七歌集『朱靈』その他の業績により第五回迢空賞を受賞。1981年に歌誌『をがたま』創刊(1983年終刊)。1985年没。 【著者プロフィール】 金子冬実(かねこ・ふゆみ) 1968年東京生まれ。旧姓勝畑。早稲田大学大学院で中国史を学んだのち、東京外国語大学大学院にて近現代イスラーム改革思想およびアラブ文化を学ぶ。博士(学術)。1995年より2014年まで慶應義塾高等学校教諭。現在、早稲田大学、東京外国語大学、一橋大学等非常勤講師。1996年、論文「北魏の効甸と『畿上塞囲』──胡族政権による長城建設の意義」により、第15回東方学会賞受賞。