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open 12-19|水木定休
2 sat. - 4 mon. 出店|大阪β本町橋※元町店舗は休
5 tue. 臨時休業
6 wed. 営業/店内ライブ|細井徳太郎/山内弘太/千葉広樹
9 sat. 店内ライブ|藤井邦博/ゑでぃまぁこん
16 sat. 店内ライブ|畑下マユ/潮田雄一
29 fri. 店内イベント|姜アンリ朗読会
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悪友|榊原紘
¥1,980
発行 書肆侃侃房 A5判変形、並製、128ページ 定価:本体1800円+税 ISBN978-4-86385-405-5 C0092 装画:ハタ屋 栞:大森静佳、染野太朗、永井祐、野口あや子、長嶋有 第二回笹井宏之賞大賞受賞 「一首一首が頑なに手放そうとしない純粋な心のきらめきのようなものを、とても得難いものだと感じた。(……)奇跡が、この歌集のなかでは何度も起こっている気がする」(大森静佳) 「普遍への眼差しを一貫して保った、厳しさと勇気にあふれた歌集だと思う」(染野太朗) 「一冊を読むと、世の中から半分ずれてちょっと格好良くやっている「僕」たちのよるべない魂が感じられる。応援しよう。遠くからだけど」(永井祐) 「どうか勝手に縛られて落ち着かないで、ゆらゆらと濡れて乾いていく作者の息遣いを聞いてみてほしい」(野口あや子) 「作中の彼らは、自分らだけで伝達しあえる符丁で、まじないのように精神を共有しあう。それを作者は連作の題に据え、連作内ではその説明をしなかった。そのすべての言葉の取り扱いに対し、僕は信を置く」(長嶋有) 【歌集より5首】 ことばから補助輪が外されてなお漕ぎ出した日のことを言うから 雪の染みた靴から君が伸びている そんな顔で笑うやつがあるか 散るときがいちばん嬉しそうだった、そしてゆったり羽織るパーカー 立ちながら靴を履くときやや泳ぐその手のいっときの岸になる スノードームに雪を降らせてその奥のあなたが話すあなたの故郷 【著者プロフィール】 榊原紘(さかきばら・ひろ) 1992 年 愛知県(三河)生まれ。 2012 年 「京大短歌」に参加。 2015 年 未来短歌会(黒瀬欄)に入会。 2019 年 第2回笹井宏之賞大賞受賞、第31回歌壇賞次席。 現在は同人「遠泳」にのみ参加している。
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予言|鈴木ちはね
¥2,090
発行 書肆侃侃房 A5判変形、並製、160ページ 定価:本体1900円+税 ISBN978-4-86385-404-8 C0092 装画:川勝徳重 栞:大森静佳、染野太朗、永井祐、野口あや子、長嶋有 第二回笹井宏之賞大賞受賞 「アイロニーの強度、「平成」を象徴する固有名詞の出し方、パロディの力など総じて魅力的で、短歌連作の可能性を図太く押し広げている。その押し広げ方の、慎重さと大胆さにただならぬものを感じるのだ」(大森静佳) 「ラフなたたずまいを保ちつつ、その実言葉のすみずみにまで神経が行き届いた歌集だと思う。魅力が尽きない」(染野太朗) 「短歌というゲームの上手なプレイヤーという以上の、短歌と世界について自分の頭で考えられる作り手であることをわたしはとても貴重に思う。それができるというだけできっと、100点満点でいって300点なのだ」(永井祐) 「作者の手でピロンと日常が膨らみ、消え、反転する。言葉ができる言葉の一番ミニマムな魔法。その降りしきる様をただ楽しめばいい」(野口あや子) 「奥深くも浅くも様々なものをみせてくれそうで(安直な言葉だが)今後が楽しみだ」(長嶋有) 【歌集より5首】 たいようが食べたいようと言いあえば遠くで夏が終わってしまう ウォーリーをさがせ!を描いている人がウォーリーを描くタイミング いつ 堤防を上りつめたらでかい川が予言のように広がっていた ザハ案のように水たまりの油膜 輝いていて見ていたくなる 品川の手前で起きてしばらくは夏の終わりの東京を見た 【著者プロフィール】 鈴木ちはね(すずき・ちはね) 1990年早生まれ。東京都在住。2010年よりTwitter上で短歌を投稿しはじめる。2011年 より三上春海と同人サークル「稀風社」。2016年から山本まともと「天国歌会」運営。2018年に「失業給付」で第1回笹井宏之賞候補、2019年に「スイミング・スクール」で第2回笹井宏之賞大賞受賞。
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母の愛、僕のラブ|柴田葵
¥1,980
発行 書肆侃侃房 A5判変形、並製、128ページ 定価:本体1800円+税 ISBN978-4-86385-387-4 C0092 装画:宮崎夏次系 栞:大森静佳、染野太朗、永井祐、野口あや子、文月悠光 第一回笹井宏之賞大賞受賞 「この作者は、短歌の一人称性に、ジェンダーの問題に、なにか大きなものを投げかけている」(大森静佳) 「俯瞰と接近、そのうねりによってこの歌集は、いかにも強いエネルギーを纏っている」(染野太朗) 「柴田の歌のわたしが好きなところは、生きること、生きている社会をまっすぐに問う姿勢である」(永井祐) 「柴田の歌を愛することは、現在の私たちの生をもまた肯定することになるのだろう」(野口あや子) 「歌が発する問いかけは、針のように鋭く真実を貫くのだ。その痛みと輝きに、やはり私は恐れをなす」(文月悠光) 【歌集より5首】 プリキュアになるならわたしはキュアおでん 熱いハートのキュアおでんだよ なんの樹か知らないけれど黄金の葉がほろほろとみんなの肩へ バーミヤンの桃ぱっかんと割れる夜あなたを殴れば店員がくる いつぶりか消しゴムに触れ消しゴムの静けさが胸へひろがる火曜 飽きるほど誕生日してめくるめくまっ白な髪を抱きしめあおう 【著者プロフィール】 柴田葵(しばた・あおい) 1982年神奈川県生まれ、東京都在住。慶應義塾大学文学部卒。元銀行員、現在はライター。 「NHK短歌」や雑誌ダ・ヴィンチ「短歌ください」、短歌×写真のフリーペーパー「うたらば」への投稿を経て、育児クラスタ短歌サークル「いくらたん」、詩・俳句・短歌同人「Qai(クヮイ)」に参加。 第6回現代短歌社賞候補。第2回石井僚一短歌賞次席「ぺらぺらなおでん」。第1回笹井宏之賞大賞「母の愛、僕のラブ」。
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恋人不死身説|谷川電話
¥2,090
現代歌人シリーズ15 発行 書肆侃侃房 四六判変形、並製、144ページ 定価:本体1,900円+税 ISBN978-4-86385-259-4 C0092 2刷 装画 宮本 香那 二種類の唾液が溶けたエビアンのペットボトルが朝日を通す 見えないはずのものを見る。 世界を情報の塊として捉える。 そんな感覚の徹底度が、 この歌集を決定的に新しいものにしている。 ――― 穂村 弘 ゴキブリが走る。ラブも走る。走る。走る。走りゅ。 恋人に耳かきをしてもらっていると、ときどき、消滅したくなる。 ぼくは恋人のまま消滅したいのかもしれない。 (著者あとがきより) 【著者プロフィール】 谷川電話(たにかわ・でんわ) 1986年9月14日生まれ。 2014年、第60回角川短歌賞受賞。 現代歌人シリーズ 現代短歌とは何か。前衛短歌を継走するニューウェーブからポスト・ニューウェーブ、さらに、まだ名づけられていない世代まで、現代短歌は確かに生き続けている。彼らはいま、何を考え、どこに向かおうとしているのか……。このシリーズは、縁あって出会った現代歌人による「詩歌の未来」のための饗宴である。
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アーのようなカー|寺井奈緒美
¥1,870
新鋭短歌シリーズ46 発行 書肆侃侃房 監修:東直子 四六、並製、144ページ 定価:本体1,700円+税 ISBN978-4-86385-359-1 C0092 2刷 生活のあらゆる隙間にユーモアを詰める。(いとうせせいこう) この世のいとおしい凸凹 どこまでも平らな心で見つけてきた、景色の横顔。 面白くて、美しくて、悲しくて、ほんのり明るい。(東 直子) 【著者プロフィール】 寺井奈緒美(てらい・なおみ) ホノルル生まれ、愛知育ち、東京在住。 趣味は粘土で縁起のよい人形をつくること。 【5首】 改札を通るときだけ鳴く鳥をだれもが一羽手懐けている 柴犬の尻尾くるんの真ん中の穴から見える極楽浄土 耳と耳あわせ孤独を聴くように深夜のバスの窓にもたれて 路上にはネギが一本落ちていて冬の尊さとして立て掛ける なくなれば美しくなる でもぼくは電線越しの空が好きです 新鋭短歌シリーズ 今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
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花は泡、そこにいたって会いたいよ|初谷むい
¥1,870
新鋭短歌シリーズ37 発行 書肆侃侃房 監修:山田航 四六、並製、144ページ 定価:本体1,700円+税 ISBN978-4-86385-308-9 C0092 4刷 装画 大島 智子 あまりにも素晴らしくって、生涯手元においておくと誓った。 (下川リヲ 挫・人間) いつかは忘れてしまうような一瞬一瞬を、全部思い出してしまう。 (山田航) 2018年4月中旬全国書店にて発売。 2019年5月第二版発行 2020年7月第三版発行 【著者プロフィール】 初谷むい(はつたに・むい) 1996年生まれ、北海道在住。北海道大学短歌会、短歌同人誌「ぬばたま」所属。 Twitter : @h_amui 【5首】 イルカがとぶイルカがおちる何も言ってないのにきみが「ん?」と振り向く カーテンがふくらむ二次性徴みたい あ 願えば春は永遠なのか どこででも生きてはゆける地域のゴミ袋を買えば愛してるスペシャル エスカレーター、えすかと略しどこまでも えすか、あなたの夜を思うよ ふるえれば夜の裂けめのような月 あなたが特別にしたんだぜんぶ 新鋭短歌シリーズ 今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
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ねむりたりない|櫻井朋子
¥1,870
新鋭短歌シリーズ57 発行 書肆侃侃房 監修:東 直子 四六、並製、144ページ 定価:本体1,700円+税 ISBN978-4-86385-490-1 C0092 幻の心臓が鳴りやまない 燃えやすくて凍りやすい感情に居場所を与える。 今ここに生きるために。未来を確かめるために。 ────東 直子 【著者プロフィール】 櫻井朋子(さくらい・ともこ) 1992年生まれ。 2017年、新聞歌壇に投稿を始める。 同年、東京歌壇(東京新聞・東直子選歌欄)年間賞。 【5首】 母さんの自作だったと後に知るお伽話で燃えていた町 くるぶしは小さな果実 夕闇に熟れゆくきみを起こせずにいる あの女も使ったかなぁ出汁巻のうずに差し込む基礎体温計 一歩ずつ脱ぎ捨てていくサンダルのごときクリップ海に焦がれて 枯れるのも咲くのも花の意志ならばわたしの体はだれの福音 新鋭短歌シリーズ 今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
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コンビニに生まれかわってしまっても|西村曜
¥1,870
SOLD OUT
新鋭短歌シリーズ41 発行 書肆侃侃房 監修:加藤治郎 四六、並製、144ページ 定価:本体1,700円+税 ISBN978-4-86385-328-7 C0092 3刷 装画:あすぱら 心の底から歌った〈おにぎり〉がある 明日、生きているのか。 ぎりぎりの声があなたの扉を開ける。 (加藤治郎) 読めば魔が差す。平成の背中を見送る332の歌。 僕も短歌を始めたくなった。 (千野帽子) 【著者プロフィール】 西村曜(にしむら・あきら) 1990年 滋賀県生まれ 2015年 短歌をはじめる 2016年 未来短歌会入会 Twitter:@nsmrakira 【5首】 レジ打ちの青年ユリ根に戸惑いて何かと思いましたと笑う きみのこともっとしにたい 青空の青そのものが神さまの誤字 コンビニに生まれかわってしまってもクセ毛で俺と気づいてほしい 生きていく 求人サイトの検索に「一人でできる」とまず打ち込んで 非正規とバイトの恋は非正規がバイトのぶんを多く支払う 新鋭短歌シリーズ 今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
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ショート・ショート・ヘアー|水野葵以
¥1,870
SOLD OUT
新鋭短歌シリーズ58 発行 書肆侃侃房 監修:東 直子 四六、並製、144ページ 定価:本体1,700円+税 ISBN978-4-86385-505-2 C0092 2刷 生まれたての感情を奏でる かけがえのない瞬間を軽やかに閉じ込めた歌の数々。 日常と非日常と切なさと幸福が、渾然一体となって輝く。 ────東 直子 透明な色気に惹かれる 喜びも日常も同じ力で抱きしめて 今生まれたように温かい ────加賀 翔(かが屋) 【著者プロフィール】 水野葵以(みずの・あおい) 1993年4月30日、東京都生まれ。2018年より作歌を始める。 「タクトをふるう」で第62回短歌研究新人賞候補作、「三人家族」で第3回笹井宏之賞最終選考候補作。短歌ネットプリント「ウゾームゾーム」を不定期配信中。著作に、短歌と写真のZINE「あいもかわらず」。 Twitter / Instagram:@TomAoi_24 【5首】 旅客機の窓はきらめくそれぞれのパーパス・オブ・ユア・ヴィジットをのせ 君の背にロールシャッハが咲いていてそれでも好きと思えたら夏 スーパーで出くわすような気まずさと夜の校舎のような嬉しさ 日々のバカ 開きっぱなしの踏切でほとぼりが過ぎ去るのを待って サササドリと母が呼んでる鳥がいてたぶんこれだな、サササと走る 新鋭短歌シリーズ 今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
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タゴール・ソングス|佐々木美佳
¥1,980
発行 三輪舎 価格 1,800円+税 ISBN 9784990811693 Cコード C0095 判型 B6変型判 (縦179mm 横114mm 厚さ10mm ) 頁数・製本 144 ページ 仮フランス装丁 初版年月日 2022年2月28日 この美しい世界で私は死にたくない ひとびとに混じって私は生きていきたい インドとバングラデシュにまたがるベンガルの地に、貧困や不条理、きびしい現実のなかで息づくタゴールの歌。「詩聖」ラビンドラナート・タゴールが自然、人間の喜び、悲しみ、その内なる力を題材につくった歌は、百年の時を経たいまでも、困難を乗り越える糧になっている。―― 映画『タゴール・ソングス』を監督した佐々木美佳が数年に渡る撮影の旅路で出会った、3人のタゴール・ソングの“歌い手”をめぐる小さな物語。 著者プロフィール 佐々木 美佳 映像作家、文筆家。1993年、福井県生まれ。東京外国語大学言語文化学部ヒンディー語学科卒業。2020年、ベンガル人のあいだで愛されている、タゴールが作詞・作曲した歌〈タゴール・ソング〉を探しにいくドキュメンタリー映画『タゴール・ソングス』で監督デビュー。2022年にはダッカ国際映画祭に出品。次回作は、日本に住む南アジア出身者がつくるカレーを題材にした長編映画と、タゴールとゆかりのある原三渓と三渓園をテーマにした短編『三渓の影(仮)』を準備中。
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Moder—n no.2
¥3,300
SOLD OUT
● 表紙は2パターンあります。選べません。 発行 REPOR / TAGE 編集:高宮 啓 アートディレクション&デザイン:鈴木 聖 コントリビューター:ヴォルフガング・ティルマンス、エリック・ギャムフィ、塩田正幸、小林孝行(フロットサムブックス)、中村宗一郎、当山礼子、松村正人、チンポム 印刷:誠晃印刷 貢数:160ページ/4色印刷 判型:H287×W220mm/中綴じ仕様 付録:ソノシートレコード (通常版) ISBN:978-4-9911779-0-3 モダーンは現代における多様なカルチャーを、大胆なビジュアル構成によるアートブックのような誌面作りと、アナログレコードのようにコンテンツを二面に分けた編集によって綴じられたカルチャー雑誌であり、付録として参加アーティストが手がけた音楽をアナログレコードという形で収録するなど、見るだけでなく聴くこともできる雑誌です。 今号では「REPORT AGE」(時代の記録)という特集タイトルのもと、奇しくも世界中で大きな変化が起きてしまったこの「時代」で、多様化が加速するカルチャーが現代社会にどのように触媒しているかを世界各地のアーティストたちと共にノンフィクション/ドキュメンタリーな形式で「記録」しています。 巻頭企画を手がけたのは、世界最高峰のアーティストの一人として絶大な支持を集めるWolfgang Tillmans(ヴォルフガング・ティルマンス)。写真家としての活動のほかにも、世界情勢や社会問題についてSNSなどを駆使して発信を行う活動家であり、また10代の頃から続ける音楽活動も近年は活発化して幾つものレコード作品をリリース。そんな多岐にわたる分野の最前線で活動するティルマンスが本作では現在の拠点であるベルリンでのスナップと思われる写真を含め、彼らしいバラエティ豊かなイメージの組み合わせで「REPORT AGE」というテーマを見事に表現しています。 また、昨年の新型コロナウィルスの影響によるロックダウン中には主に音楽制作を行なっていたというティルマンスによる新発表の楽曲を付録のレコード(限定版は7インチレコード、通常盤はソノシート)として収録。これらの楽曲はともにマスタリングを坂本慎太郎やOGRE YOU ASSHOLE、BORISなどのエンジニアで知られるPEACE MUSIC中村宗一郎氏が手がけています。 その他にも2019年に世界的な写真賞であるFoam Paul Huf Award(フォーム・ポール・ ハフ・アワード)を受賞した西アフリカのガーナを拠点に活動する気鋭写真家のEric Gyamfi(エリック・ギャムフィ)によるポートフォリオ作品、写真家塩田正幸がパリ、ロンドンの二都市にて撮りおろしたスナップフォト、イーストロンドンで独自のセレクトで高い人気を誇るアートブックショップDONLON BOOKSの店主コナーのインタビュー、2020年秋にタカ・イシイギャラリーにて同時開催された画家の五木田智央と写真家の塩田正幸による両個展の密着ドキュメントや、80年代より活動を続ける女性音楽家Phewのサウンドスケープ、アート集団Chim↑Pom(チンポム)が昨年の緊急事態宣言中に東京の街中に掲げたビルボードの記録作品などで構成。
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Moder—n no.1
¥3,300
発行 REPOR/TAGE 編集:高宮 啓 アートディレクション&デザイン:鈴木 聖 コントリビューター:ヨーガン・テラー、塩田正幸、松村正人、川村優人、オウガ・ユー・アスホール、中村宗一郎、ケリー・ビーマン 印刷:誠晃印刷 貢数:176ページ/4色印刷 判型:H287×W220mm/中綴じ仕様 付録:ソノシートレコード ISBN:978-4-60000048-6 モダーンは現代における多様なカルチャーを、大胆なビジュアル構成によるアートブックのような誌面作りと、アナログレコードのようにコンテンツを二面に分けた編集によって綴じられたカルチャー雑誌であり、付録として参加アーティストが手がけた音楽をアナログレコードという形で収録するなど、見るだけでなく聴くこともできる雑誌です。 創刊号では「utc+9(極東時間)」というタイトルのもと、ファッションからアートの分野で世界的に幅広く活躍するドイツ人写真家のJuergen Teller(ヨーガン・テラー)、アンダーグラウンド界に捻れた影響を与える写真家 塩田正幸の二人によるコラボレーション企画をメインに、前衛的な音楽を世の中に紹介し続けた伝説のレコードショップ「モダーン・ミュージック」、富士山のランドスケープ、イギリスのスケートブランドPALACEのスケーターであるDanny Brady(ダニー・ブラディー)の密着レポ、音響ロックバンドOGRE YOU ASSHOLE(オウガ・ユー・アスホール)の日比谷野音でのライブ記録、アメリカ人女性ペインターのKelly Beeman(ケリー・ビーマン)のポートレイトペイントなど、7つのドキュメンタリー企画で構成。付録としてOGRE YOU ASSHOLEのメンバー4人がアナログシンセで演奏した実験的な音楽のライブ音源をソノシートで収録。
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Ladies and|平岡直子
¥1,980
SOLD OUT
発行 左右社 装画:庄野紘子 装幀:川名潤 定価:本体1800円+税 四六版変形/148ページ 2022年5月25日 第一刷発行 978-4-86528-086-9 C0092 異才の歌人として知られる平岡直子の傑作句集が、ここに誕生。 歌人として川柳に出会い、魅了された著者の、獰猛かつ繊細な手つきでえらばれた言葉たち。作句をはじめた2015年の作品から最新作まで、全232句を収録。 わたしにとって、男性社会にチェックインするという手続きを踏まずに使える言葉の置き場がひとつだけある。それが現代川柳である――平岡直子 〈収録句より〉 白鳥のように流血しています 星々はとてもくちうるさい焦土 照らしてあげて生産農家が通るから 絶滅も指名手配も断った 裏側を真綿がずっと揺れている CIAへの憧れで支払うわ きみの静脈変よ、誕生日みたい サンタクロース同士のキスを巻き戻す あの星が滅びるまでの舌鼓 平岡直子(ひらおか・なおこ) 一九八四年生。神奈川県に生まれ、長野県に育つ。二〇一四年に川柳に出会い、二〇一五年から句作をはじめる。同人誌、ネットプリントなどで川柳作品を発表するほか、トークイベント「現代川柳と現代短歌の交差点」(二〇一九年)、暮田真名川柳句集『補遺』批評会(二〇二〇年)などにパネリストとして登壇。また、歌人としては二〇〇六年から活動をはじめ、二〇一二年に連作「光と、ひかりの届く先」で第二十三回歌壇賞受賞、二〇二一年に歌集『みじかい髪も長い髪も炎』を上梓。同歌集で第六十六回現代歌人協会賞を受賞。
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〆切本2
¥2,530
SOLD OUT
発行 左右社 著者:森鷗外、二葉亭四迷、武者小路実篤、北原白秋、石川啄木、芥川龍之介、横溝正史、小林多喜二、堀辰雄、丸山眞男、水木しげる、山崎豊子、田辺聖子、赤塚不二夫、高橋留美子、穂村弘ほか 装幀:鈴木千佳子 定価:本体2300円+税 46変並製/392ページ 2017年10月30日 第一刷発行 978-4-86528-177-4 C0095 「やっぱりサラリーマンのままでいればよかったなア」 あの怪物がかえってきた!作家と〆切のアンソロジー待望の第2弾。非情なる編集者の催促、絶え間ない臀部の痛み、よぎる幻覚と、猛猿からの攻撃をくぐり抜け〆切と戦った先に、待っているはずの家族は仏か鬼か。バルザックから川上未映子まで、それでも筆を執り続ける作家たちによる、勇気と慟哭の80篇。今回は前回より遅い… ❖ 目次 学問のすゝめ 福沢諭吉 はじめに Ⅰ章 今に死ぬ、どうしても書けぬ 作家の生活 源氏鶏太 書簡 明治四十年 二葉亭四迷 気まぐれ日記 大正十二年/十三年 武者小路実篤 夜なかに思つた事 森鷗外 手紙 大正十一年 北原白秋 明治四十二年当用日記 石川啄木 当分原稿御依頼謝絶 山本有三 手紙 一八六六年 ドストエフスキー スランプ 夢野久作 手紙 大正八年/十年 芥川龍之介 坂口安吾との往復書簡 昭和二十九年 石川淳 愛妻日記 昭和五年 山本周五郎 書簡 昭和七年 小林多喜二 義務 太宰治 灰色の皺 松本清張 永久未完成型、いつもトルソー 丸山眞男 『放送朝日』は死んだ 梅棹忠夫 妥協する地点 安岡章太郎 井上ひさしの遅筆詫び状 井上ひさし 編集後記 『面白半分』編集部 かんづめ 宮尾登美子 有眠 向田邦子 引っ越しだったんです。 川上弘美 約束 リリー・フランキー 愛の対応、余生は反省 川上未映子 だれが理解するかあ、ぼけ。 町田康 Ⅱ章 編集者はつらいよ 手紙/はがき 昭和八年/十一年 萩原朔太郎 虚子さんの文章 滝井孝作 手紙/はがき 昭和四年/六年/十五年/十六年 堀辰雄 拝啓 編集長がた様 深沢七郎 作家と、挿絵画家と、編集者と 五味康祐 待つこと 小川国夫 バカラシ記者はつらいのだ 赤塚不二夫 変人 吉村昭 野坂昭如「失踪」事件始末 校條剛 Ⅲ章 〆切タイムスリップ さようなら 團伊玖磨 「骨の肉」の思い出 河野多惠子 カンヅメ稼業に悔あり 五木寛之 神保町 2 片岡義男 けもの24時間 高橋留美子 一枚の写真、妻のヒトコト- 嫌になった、そのときに 椎名誠 国境と締切り 平出隆 自由であるということ 村山由佳 新しいスタート さくらももこ Ⅳ章 助けておくれよ、家族 妻と作家は両立するか 神近市子・岡本かの子・今井邦子・宇野千代・中條百合子・美川きよ・平林たい子 愛猿記 子母澤寛 書簡 昭和九年 川端康成 異国の女への手紙 一八三三年 バルザック 一杯亭綺言 横溝正史 字を書く手 辻佐保子 『銀杏散りやまず』歴史紀行 辻邦生 おそ起きは三文の得 田中小実昌 執筆の日々 澁澤龍子 随筆家失格 澁澤龍彥 ミステリー作家の二十四時間 赤川次郎 僕は、とにかくよく眠る 中島らも 骨折り損のくたびれもうけ 三浦しをん Ⅴ章 〆切幻覚作用 化物 野間宏 研究室裏の空想 木下杢太郎 水木しげる伝 水木しげる 直哉の夢 小川国夫 日々疲々 笹沢左保 腹立半分日記 昭和五十三年 筒井康隆 ストップ!!ひばりくん! 江口寿史 デッドライン 穂村弘 なぜ私たちはいつも締め切りに追われるのか 松尾豊 作家の時間割 冲方丁 Ⅵ章 それでも〆切はやってくる 締切り 井上靖 晩年の父犀星 室生朝子 私の履歴書 室生犀星 まぼろしの七里湖 大庭みな子 締切りがまた来る それが人生 伊集院静 物書き根性 ハルノ宵子 残花亭日暦 平成十三年 田辺聖子 最後の決断 山崎豊子 Ⅹ章 〆切の刑 ハナモゲラ語の思想 タモリ 読者へ 野坂昭如 奥付 著者紹介・出典 〆切のない世界 堀道広
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左川ちか全集
¥3,080
発行 書肆侃侃房 左川ちか/島田龍編 四六判、上製、416ページ 定価:本体2,800円+税 ISBN978-4-86385-517-5 C0092 3刷 装幀:名久井直子 装画:タダジュン 詩の極北に屹立する詩人・左川ちかの全貌がついに明らかになる──。 萩原朔太郎や西脇順三郎らに激賞された現代詩の先駆者、初の全集。 すべての詩・散文・書簡、翻訳を収録。編者による充実の年譜・解題・解説を付す。 【著者プロフィール】 左川ちか(さがわ・ちか) 詩人・翻訳家。本名川崎愛。1911年生まれ。北海道余市町出身、十勝地方の本別町で幼少期を過ごす。庁立小樽高等女学校卒業後に上京。10代で翻訳家としてデビュー。J・ジョイス、V・ウルフ、ミナ・ロイなど、詩・小説・評論の翻訳を残す。1930年に筆名を「左川ちか」と改め詩壇に登場する。同郷の伊藤整を始め、北園克衛・春山行夫・西脇順三郎・萩原朔太郎らに高く評価、詩誌『詩と詩論』『椎の木』『マダム・ブランシュ』などで活躍した。将来を嘱望されたが1936年に死去。享年24。J・ジョイス著/左川ちか訳『室楽』(椎の木社、1932年)、遺稿詩集『左川ちか詩集』(伊藤整編・昭森社、1936年)。本書は初の全集となる。
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わたしの嫌いな桃源郷|初谷むい
¥1,870
発行 書肆侃侃房 四六判、上製、144ページ 定価:本体1,700円+税 ISBN978-4-86385-519-9 C0092 2刷 装丁 佐々木俊 不完全なぼくらの、完全な世界へのわるぐち。 ─────志磨遼平(ドレスコーズ) 『花は泡、そこにいたって会いたいよ』の初谷むい、待望の第二歌集。 【収録歌より】 それはたとえば、百年育てて咲く花を信じられるかみたいな話? そばにいるだけがすべてじゃないぜ月は光るだけがすべてじゃないぜ もちもちの愛 もちもちの逃避行 どこまでを希望と呼ぶのだろう 風が強い、でも諦めないフリスビー楽しい 祈りぐせのあった頃 爪切りを貸したら爪と爪が混ざる爪切りの中 永く 生きてね
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ラインマーカーズ|穂村弘
¥1,045
発行 小学館 定価1045円(税込) 発売日2003.05.21 判型/頁B6/144頁 ISBN4093874492 極彩色の都市を疾走する歌人、穂村弘初の自選ベスト歌集。 デビュー以来ニューウェーブ短歌の旗手として活躍し、ポップで切ない極彩色の短歌と、爆笑と共感を呼び起こすエッセイで、今や最も期待される書き手である穂村弘の、自選ベスト短歌集です。デビュー作『シンジケート』、第二歌集『ドライ ドライ アイス』、そしてタカノ綾のイラストレーションとのコラボレーションで話題を呼んだ連作歌集『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』からセレクトした230首に、歌集未収録の短歌130首、そして本書のために書き下ろした30首を収録。青春の歌、恋愛の歌、都市の歌、祈りの歌・・・。世界的アーチスト、大竹伸朗が描き下ろしたチャーミングな装丁にくるまれた、これはあなたと世界の心臓を爆破するキュートで危険な歌集です。
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旧グッゲンハイム邸物語 未来に生きる建築と、小さな町の豊かな暮らし
¥1,650
SOLD OUT
発行 BOOKぴあ 発売日 2017/03/15 ISBN 9784835638126 定価 1,650円(本体 1,500円+税) 兵庫県神戸市垂水区塩屋町。神戸の西にある海沿いの小さな町に、100年以上立ち続ける洋館「旧グッゲンハイム邸」。その歴史と未来を綴った1冊。著者は「旧グッゲンハイム邸」の管理人・森本アリさん。大所帯ブラスバンド「三田村管打団?」などでも活躍するミュージシャンであると同時に、まちづくりに関する活動も積極的に行なっている、神戸のキーマンと呼ぶべきひとりです。 旧グッゲンハイム邸は、明治時代にドイツ系米国人貿易商ジャック・グッゲンハイムさんのために建てられた異人館。現在は貸しスペースとして様々なイベントが開催され、特に音楽ファンにとっては全国的に知られる場所です。映画やドラマのロケで使われるなど、町のシンボルであると同時に、全国から人々が訪れる聖地でもあります。そんな旧グッゲンハイム邸も、10年ほど前までは、震災や度重なる台風の影響で老朽化し、長らく空き家の状態が続いていました。そして、売却・解体の可能性もあったこの建物の危機を、文字通り私財をなげうって救ったのが森本さん一家。そこからはじまるこの建物の再生は、やがて小さな町の姿も、いきいきとしたものに変えていくことになります。 映画『繕い裁つ人』や、NHK朝の連続テレビ小説『べっぴんさん』などにも登場した神戸を代表する洋館・旧グッゲンハイム邸の、知られざる歴史とまちづくりに関する現在進行形の物語。それは、都市開発が進む時代だからこそ、多くの人たちに響く、日々の暮らしにとって大切な物語とも言えるものです。 帯推薦文:木皿泉(脚本家) 巻末対談:二階堂和美(音楽家/僧侶)×森本アリ、 島田陽(建築家)×森本アリ
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一日の終わりの詩集|長田弘
¥1,980
発行 みすず書房 判型 A5判 タテ210mm×ヨコ148mm 頁数 88頁 定価 1,980円 (本体:1,800円) ISBN 978-4-622-04715-5 Cコード C0092 発行日 2000年9月 8日 「人生ということばが、切実なことばとして感受されるようになって思い知ったことは、瞬間でもない、永劫でもない、過去でもない、一日がひとの人生をきざむもっとも大切な時の単位だ、ということだった」 〈いつかはきっと/いつかはきっとと思いつづける/それがきみの冒した間違いだった/いつかはない/いつかはこない/いつかはなかった/人生は間違いである/ある晴れた日の夕まぐれ/不意にその思いに襲われて/薄闇のなかに立ちつくすまでの/途方もない時間が一人の人生である/ひとの一日はどんな時間でできているか?〉 つまるところ、詩とは過ぎゆく時間と対峙して、自らとことばを確保する営為ではなかろうか? この100年という長い一日の終わりを前にして、これまで素の自分をナマのかたちで表現すること少なかった詩人=長田弘が、はじめて、凛としていさぎよく、自らの〈人生の秋〉を詩った「私」詩篇。
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老人ホームで死ぬほどモテたい|上坂あゆ美
¥1,870
新鋭短歌シリーズ59 発行 書肆侃侃房 監修:東 直子 四六、並製、144ページ 定価:本体1,700円+税 ISBN978-4-86385-506-9 C0092 4刷 思わぬ場所から矢が飛んでくる 自分の魂を守りながら生きていくための短歌は、パンチ力抜群。絶望を嚙みしめたあとの諦念とおおらかさが同居している。 ────東 直子 明けの明星みてぇなクソガキ 彼女は寝起きでやってきた。まだ歯も磨いてないかも。 この人が生まれる心の何もかもが圧倒的に美しいことを教えてくれる。 ────椎名うみ(『青野くんに触りたいから死にたい』漫画家) 【著者プロフィール】 上坂あゆ美(うえさか・あゆみ) 1991年8月2日、静岡県生まれ。東京都在住。 2017年から短歌をつくり始める。 銭湯、漫画、ファミレスが好きです。 Twitter:@aymusk 【5首】 母は鳥 姉には獅子と羽根がありわたしは刺青(タトゥー)がないという刺青(タトゥー) 風呂の水が凍らなくなり猫が啼き東京行きの切符を買った 故郷の母と重なりしメスライオン 深夜のナショナル・ジオグラフィック 沼津という街でxの値を求めていた頃会っていればな シロナガスクジラのお腹でわたしたち溶けるのを待つみたいに始発 新鋭短歌シリーズ 今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
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イマジナシオン|toron*
¥1,870
新鋭短歌シリーズ60 発行 書肆侃侃房 監修:山田航 四六、並製、144ページ 定価:本体1,700円+税 ISBN978-4-86385-507-6 C0092 2刷 言葉で世界が変形する。 不思議な日常なのか、リアルな非日常なのか、 穏やかな刺激がどこまでも続いてゆく。 短歌が魔法だったことを思い出してしまう。 ────山田航 短歌って……すごい! これはtoron*さんの魔法。幸せにつつまれます。 ────はやみねかおる(作家) 【著者プロフィール】 toron*(とろん) 大阪府豊中市出身。現在は大阪市在住。Twitterで短歌に出会い、2018年4月からウェブサイト「うたの日」に投稿をはじめる。新聞歌壇、雑誌などへの投稿をしつつ、現在は塔短歌会、短歌ユニットたんたん拍子、Orion所属。 【5首】 いずれ夜に還る予約のようである生まれついての痣すみれ色 花びらがひとつ車内に落ちていて誰を乗せたの始発のメトロ 手のひらの川をなぞれば思い出すきみと溺れたのはこのあたり おふたり様ですかとピースで告げられてピースで返す、世界が好きだ 海の日の一万年後は海の日と未来を信じ続けるiPhone 新鋭短歌シリーズ 今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
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●サイン本 パイプの中のかえる|小山田浩子
¥1,760
発行:ignition gallery 装画・挿画:オカヤイヅミ 装幀:横山雄(BOOTLEG) 判型:四六判変形 ページ数:120ページ 本体価格:1,600円+税 発行所:twililight 刊行日:2022年5月29日 「広島の田舎で生まれ育ちいまも似たような地域に住んでいる私は、井の中の蛙というかパイプの中のかえるというか、狭い範囲で暮らしそれなりに充足していて、でもそこから顔を出し世界を見回すこともある」 日経新聞夕刊に2020年7月から12月の半年間毎週連載したコラムに、書き下ろし2本をくわえた、 芥川賞作家・小山田浩子初のエッセイ集。 — 新型コロナウイルス感染症の影響で混乱する中、東京五輪が延期になった2020年7月から12月の半年間に書かれた23のコラムに、2022年4月に書いた2本のコラム。九州など各地での豪雨災害、衣替え、広島の「平和教育」、生落花生、故郷の言葉… 近くに遠くに潜むいろいろなものに、気づくことの面白さと不思議さ。 小山田浩子が今まで生きてきたすべての「今」がつまったエッセイ集。 — 《収録作品》 メボ / 被災の国 / 衣替え / 女はしない / 鯛 / 呪いの小石 / 広島の「平和教育」 / 新しい「平和教育」 / 「平和教育」の先 / 名前のない読書 / Eテレさん / ヤゴ / 自動ドア / 朝の4時 / 生落花生 / 呼び方 / 故郷の言葉 / 買い物が苦手 / 映画 / オンライン / 缶コーヒー / ノートパソコン / 餅つき / 救急車 / 近くに遠くに 《著者プロフィール》 小山田浩子(おやまだ・ひろこ) 1983年広島県生まれ。2010年「工場」で新潮新人賞を受賞してデビュー。2013年、同作を収録した単行本『工場』が三島由紀夫賞候補となる。同書で織田作之助賞受賞。2014年「穴」で第150回芥川龍之介賞受賞。他の著書に『庭』『小島』がある。
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薮IN|折坂悠太
¥2,500
SOLD OUT
出版元:REPOR / TAGE 価格:2500円(税込) 仕様:200ページ/110×160mm/並製本 編集:高宮 啓 デザイン:鈴木 聖 ISBN : 9784991177910 一般販売日:2022年6月1日 短編小説「薮IN」を始め、エッセイ、論考、対話など様々なスタイルの文章を折坂が書き下ろした初の著書。ゲスト作家として塩田正幸(写真家)、坂口恭平(建築家、作家、音楽家、画家)、イ・ラン(音楽家、作家、イラストレーター)も参加するオムニバスブック。 そのものらしさでなく、そのもの自体を見てみたかったんです。 薮の中へ投げ入れて、この身体も押入れて。出会い直そうとしたんです。 するとどうでしょう。どうしても見たくない、自覚したくないものまで確認でき、ひどい口内炎ができました。甘かったと思いました。 皆さんをそこへ連れて行ってどうなるか。何があるのか、何もないのか、わからないんです。 いろんな人の顔を想像しています。穏やかな顔ばかりではありません。 進もうとすることと、逃げようとすることは、とてもよく似ているんですから。 ただ私は、薮に入って、そこに居てみます。人生に必要な過程だと思ってしまったからです。そういう勘はあります。 ここへ来るまでの、たくさんの力添えに感謝します。 よければこの薮に、分け入ってみてください。 折坂悠太
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浅生鴨短篇小説集 すべては一度きり
¥1,980
発行 左右社 著者:浅生鴨 装幀:名久井直子 装画:ナミサトリ 定価:本体定価:本体1,800円+税 四六判並製/352ページ 2022年5月30日 第一刷発行 978-4-86528-074-6 C0093 妄想の天才・浅生鴨がおくる摩訶不思議な50の物語! 「いやあ、年明け早々に本当に申しわけないんだけどね。ちょっとばかり問題が起きて」 「年明けって、まだ明けてませんよ」 「それが問題なんです」 ーー表題作「すべては一度きり」より 初日の出の操作ミスで起きた元旦の奇跡を描く表題作「すべては一度きり」、社会格差が具現化した世界で4階から11階への異例の昇進が決まった男の末路「ジャイアント・コーン」、持て余した土曜日を引き取る時給2万円の「悪くない仕事」、見知らぬ女性から執拗にイカリングをすすめられる「特殊な環境」など、明らかにおかしな世界でフツウの人々のエモーショナルが爆発する。 妄想の天才・浅生鴨がおくる摩訶不思議な50の物語! 羽海野チカさん推薦! 「何度も胸がざわついてページをめくる手が止まる ありふれたはずだった日常の奇妙な横顔」